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混じり合う気配に手をかざす

対象との位置をずらしていく

階段の先の最上階の展示室で、混じり合う気配に
手をかざす。空間がふわりと揺れ、見えない空気
が動き出す。飛び込んだ穴の先の、心地のよい
ひだまりに、日常と非日常の継ぎ目が交差する。



再びトンネルのような通路をくぐり



色を帯びた空間に出る



工業的な佇まいの作品が


展示室の内外の境界を区切る



ゆらりと揺れる空間に



バルーンの魚が漂っては



光を帯びては動きを与える



空間の縁を伝う魚たちを



たどっては、自らの動きに空気がゆらぐ



鮮やかさを帯びる魚は



光に輝いては、空間を色づかせる



ひだまりのあふれる室内の心地のよさは



リビングのような質感によるもの



かつては邸宅であった建物に、広がる空間を思い浮かべる



今では、そこは視点が複雑に交差する場となり



居心地のよさと緊張感が混じり合う


折り重なる色は、旅の日常の隙間に置かれ



作品は、その境界を作り出す



構成された柔らかな色の連続が


空間に補助線を引くように



揺れ動くアートの舞台となる



空間に光が注ぐ



作品は漂い、関係性を持つ


作者がこの地に仕掛けるのは


様々なものとの関係性とその境界で


芸術祭が日常を揺り動かす



敷かれた線をなぞるように



質感に包まれては触れ



手をかざしては探るように


一歩一歩その先へ



開いては閉じるアートを


記憶の中に重ねては



問いかけられた言葉に触れ



その答えを、綴った言葉の中に置く


ラビットホールに展開された



繰り返される反響に


身も心も沿わせるように



飛び込んでは、抜け出して


また新たな景色の中を行く


トンネルをくぐるように階段を上って下りて、空間
に配置された作品にふれる。ウサギの穴は奥深く、
思考をどこまでも引きずり込む。転じた視点は角度
を増して、色を帯びては、また風景へと重ねられる。


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