ちりばめられた色は時と場所をつないでゆく
旅を続けるほどに風景は奥行きを増していく
旅は瀬戸内国際芸術祭の夏会期。アートと色彩の
あふれる高松港で紡がれる一人一人の物語。巡り
歩いては重ねた言葉に、言葉が立ち上がり、拾い
集めた色合いは、過ぎ行く風景の中で響き合う。

島をめぐり高松港へ戻り、この旅も終わりへと向かう

高松港にそびえる二本の柱に積層する色

帯状に重なる鮮やかな色とステンレスは

こちらの動きに合わせて表情を変える

旅人を出迎え、見送るように港のシンボルとなるアート
人に物語があれば、モノにも物語が流れている

人々を運び続けたフェリーも、時代にあわせ

次の代へとバトンを渡す

アートは場所と人と自然をつなぐ

港に設置された色とりどりの網は
寄せ集められた色に流れる記憶へつながる

そらあみと呼ばれる作品は、魚網が編み合わされたもの

港の記憶は空へ、海へとつながり

アートは人と場所と自然をつなぐ
景色を作り変えるとの思いが込められたアートは
風に揺られては、海の風景を包み込む

鮮やかな色をまとう風景へと
この芸術祭の旅で、アートの島をたどり

高松港を構成する施設の中の
空へと伸びる建物でもめぐり会えた

海。人々の物語。アートがつなぐ風景は

この地に異国の空間をも生み出す

極彩色のランタンが揺れる

ベトナムプロジェクトと呼ばれるもので
異国の文化の空気が漂う場所
鮮やかな色に、心は異国に誘われるけれど

そろそろ帰りのフェリーの時間が迫っている

それでも過ぎゆく風景に、立ち止まり

風景がまとう沈みゆく色に目を留める
港に連なる時を得た建物群

重ねられた時間に扉は深い色を帯びる
時を重ねるアートとの出会いにも思いをはせる

建物は時代にあわせて役割を変えて

100年の時を超える倉庫は

今やウェディングの舞台となる
過ぎゆく時間に沈みゆくもの、輝きを増すもの
極彩色の連なりには、異国の文化の香りを感じ
色に重ねた言葉に、記憶をたどる
旅でたどる色の重なり。鮮やかな色。風景に馴染む
色。文化を感じる極彩色。時間に沈みゆくような
色。一瞬に輝く色。時を経て静かに光る色。色は
意味や背景を背負いながら、光に照らされて輝き、
過ぎ行く時間を重ねながら褪せていく。旅先で
出会う色、時と場所をつないでは旅を彩っていく。
