時をつなぐように白煙は大空に
思いがけずに、時を重ねるレンガの先の空を
またたく間に横切っていった6機の飛行機。その日
はブルーインパルスの展示飛行で、翌日も同じ航路
での飛行が予定されていた。次は時間に合わせて、
大阪の空では35年ぶりとなる展示飛行の見学へ。

2025年は大阪・関西万博の年。新大阪駅には

Jミャクミャク路線図アート。開催地の駅が2025に
6月の中頃、万博の風景の中を旅をして、あらためて

1970年の大阪万博にも思いをはせ、今もなお大阪を

見守ってくれている太陽の塔の元へと訪れた。1970年の
万博で、進歩と調和に抗い、大屋根をぶちやぶった

太陽の塔の下では、大勢の人々が空を

そびえ立つ塔を見上げ、その到着を固唾を呑んで待つ

私は、もちろん塔の真下に陣取って

不機嫌そうでも、万博が未来へつながったことを、きっと

喜んでくれている太陽の塔の上に、白煙を残しながら

またたく間に東の空へ飛び去っていくブルーインパルス
中止となった4月の展示飛行から、再び大阪の空へ
1970年の大阪万博では、空にEXPOの文字
そして2025年の万博会場の空へと線をつなぐ

描かれた白煙はやがて形をなくし、空に浮かぶ雲となじむ

ように消える。新旧の万博会場をつないだ白い線の下、
太陽の塔は、55年もの間、風景を見守り続けている

万博記念公園に残された1970年の記憶には、地上に

降ろされた大屋根の一部。フレームをつなぐジョイントは

2025年のパビリオンで、その面影をたどってきた
形はゆるやかに関係性を持ちながら記憶に残る

ボールジョイントは三次元を超え、時間をもつむぐように

立体的な屋根のトラスを構成し

スペース・フレームと呼ばれる構造による幾何学の形の
リズム。形が重なる風景にも目を留め、その先に

そびえる太陽の塔は、かつてこの大屋根をぶちぬいていた

万博記念公園に広がる風景は、過去の記憶ともつながって

幼い子どもたちとの思い出も、ふとよみがえる。そして
今のこの旅の記憶も、未来へとつながるように

立ち並ぶ幟には、万博を祝うようにミャクミャクが踊り

そのミャクミャクは大阪・関西万博の会場でお出迎え
新旧の万博に散りばめられたデザインを拾い集め

太陽の塔の背面の、過去を象徴する黒い顔もあらためて
万博記念公園に残された遺産は、未来へつながり

夢の池に浮かぶイサム・ノグチの彫刻群も
1970年の万博に描かれた夢の記憶を今に伝える

残された万博遺産には当時、シンボルゾーンの南側の丘に

建てられていたエキスポタワーの一部も

菊竹清訓により幾何学模様にデザインされた

パネルの造形の立体感に、当時のデザインへの熱量を感じ

この空の下で行われた万博の風景に思いをはせながら

エキスポタワーの面影の向こうへ進む
2025年は関西・大阪万博の年。そして1970年に
行われた大阪万博。当時の風景は記録でしか、知る
ことができないが、万博記念公園に残された太陽の
塔やスペースフレームに、イサム・ノグチの彫刻。
次は今も建ち続ける建物で、当時の風景の中へ。
