不偏標準偏差
なんちゃって母標準偏差だよ
対象の一部を調べて、そこから全体の標準偏差を推測するよ
求め方は「不偏分散の(正の)平方根」ではないけど「不偏分散の(正の)平方根」を指して「不偏標準偏差」と表現している場合もあるよ
簡単に書くよ
不偏標準偏差(読:フヘンヒョウジュンヘンサ 英:unbiased standard deviation)とは
データのバラつき具合を示す指標のひとつ
であり
一部を調べて そこから全体を推測する やり方(標本調査)において、実際に調べたやつ(標本)をもとにあーだこーだ計算することで推測した「全体の標準偏差
(分散の(正の)平方根)(母標準偏差)」のこと
です。
詳しく書くよ
別にIT用語というわけでも ないですけどね。
某・資格試験の過去問に統計関係の用語が出てくることがあるので取り上げておきます。
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として
・標本調査
・母集団
・標本
・平均値
・偏差
・分散
・母分散
・標本分散
・不偏分散
・標準偏差
・母標準偏差
・標本標準偏差
について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
標本調査は「対象の一部を調べて、そこから全体を推測する やり方」です。
母集団は「調べたい対象全体」です。
標本は「標本調査において、実際に調べるために全体の中から適当に選び出したやつ」です。
例えば、そうですね。
ピヨ太君がケーキ屋さんを やっています。
ピヨ太君は自分の作ったケーキが本当に美味しいか心配になりました。
そこでピヨ太君はケーキを味見することにしました。
ケーキの端っこを、ちょっとだけ食べてみます。
これを何個かに1個の割合で やりました。
結果、食べてみたのは全部 美味しかったです。
ピヨ太君は「多分、全部 美味しいんじゃないかな」と推測しました。
この話においてピヨ太君がやったのが標本調査です。
一部を調べて全体を推測する やり方
です。
ここで ちょっと考えてみてください。
ピヨ太君が本当に知りたいのは「ピヨ太君が作ったケーキが全部美味しいか?」です。
ということは、調べたい対象は「ピヨ太君が作ったケーキ全部」です。
とはいえ、全部のケーキを味見するのは大変ですからね。
今回の調査では、いくつか味見して「味見したのは全部美味しかったから、多分、他のも美味しいよね」と推測したわけです。
この話において、ピヨ太君が本来調べたかった「ピヨ太君が作ったケーキ全部」が母集団です。
母集団は
調査対象全体
です。
ピヨ太君が実際に味見したケーキが標本です。
標本は
実際に調べるために全体の中から適当に選び出したやつ
です。
平均値は「全部の数字を足して、個数で割った値」です。
偏差は「基準値から、どれくらい離れているかな?」を示す値です。
「値-基準値」で求められます。
基準値としては平均値が使われることが多いです。
難しく考える必要は ありません。
テストの点数が80点でした。
そのテストの平均点は60点でした。
「80」と「60」の差である「20」が(平均点を基準値として使った場合の)偏差です。
細かく見ていくと、もう少しややこしいですけどね。
今回は気にしないでください。
分散は、それぞれの値に対して「値-平均値」の2乗を計算して、それを全データ分足して、それをデータの個数で割る(「それぞれの値の偏差の2乗」の平均を計算する)ことで求められる値です。
データのバラつき具合を示す指標のひとつです。
細かく説明し始めるとクソ長くなるので、今回は止めておきます。
詳細は、用語「分散」の説明を ご覧ください。
母分散は「母集団における分散」です。
母分散は
母集団のそれぞれの値に対して「値-平均値」の2乗を計算して、それを全データ分足して、それをデータの個数で割る(「それぞれの値の偏差の2乗」の平均を計算する)
ことで求められます。
求め方自体は分散で説明したやり方と同じです。
標本分散は「標本における分散」です。
標本分散は
標本のそれぞれの値に対して「値-平均値」の2乗を計算して、それを全データ分足して、それをデータの個数で割る(「それぞれの値の偏差の2乗」の平均を計算する)
ことで求められます。
求め方自体は分散で説明したやり方と同じです。
不偏分散は「標本をもとにして母分散を推測してみたよ!」な分散です。
不偏分散は
標本のそれぞれの値に対して「値-平均値」の2乗を計算して、それを全データ分足して、それをデータの個数-1で割る
ことで求められます。
基本的な求め方は標本分散と同じですけどね。
割るのが「データの個数」ではなく「データの個数-1」なのがポイントです。
標本分散は、あくまで標本の分散です。
対象全体の分散(母分散)とは違います。
そこそこ近い値には、なりそうですけどね。
一般的には標本分散の方が母分散よりも小さくなります。
ということは、ですよ。
標本分散の値を ちょっと大きくすれば、母分散の値っぽくなるんじゃね?
と考えられます。
それでは、どれくらい大きくしましょうかね?
細かい理屈はすっ飛ばしますが
標本分散は「データの個数」で割ったけど、それを「データの個数-1」で割ったら、良い感じに母分散の値っぽくなるんじゃね?
らしいです。
ちなみに、割る数が小さくなれば、計算結果の値は大きくなります。
「6÷3=2」より「6÷(3-1)=3」の方が大きいですよね。
「データの個数」で割るより「データの個数-1」で割った方が値自体は大きくなるのです。
ということで
1.標本から母分散を推測したい
2.標本分散は母分散より小さくなりがち
3.標本分散は「データの個数」で割ったけど、それを「データの個数-1」で割ったら、良い感じに母分散の値っぽくなるんじゃね?
という理屈で
標本のそれぞれの値に対して「値-平均値」の2乗を計算して、それを全データ分足して、それをデータの個数-1で割る
という計算をした
なんちゃって母分散
が不偏分散です。
標準偏差は「分散の(正の)平方根を計算した値」です。
データのバラつき具合を示す指標のひとつです。
分散も標準偏差も「それぞれの値は、どれくらい平均値から離れているかな?」の平均を取ったものです。
何となくバラつき具合を数値化しています。
ただし、分散は離れ具合を2乗して計算しています。
そのため、直感的に分かりにくいです。
例えば「平均点が『64点』で分散が『176.222……』です」と言われても、どれくらいバラついているのかピンと来ませんよね。
だから、2乗したやつの平方根を取って、実際の値に近付けるのです。
標準偏差は分散よりも実際の値に近いです。
そのため、直感的に分かりやすかったりします。
例えば「平均点が『64点』で標準偏差が『約13.275』です」であれば「64点の±13.275点くらいのバラつき具合なのかな?」と推測できるわけです。
推測ですが「マイナスをプラスにするために2乗したけど、それの平方根を取れば元の値と同じような感覚で考えられるでしょ?」というノリだと思います。
母標準偏差は「母集団における標準偏差」です。
母標準偏差は
母分散の(正の)平方根を計算する
ことで求められます。
対象が母集団というだけで、計算方法自体は標準偏差で説明したやり方と同じです。
標本標準偏差は「標本における標準偏差」です。
標本標準偏差は
標本分散の(正の)平方根を計算する
ことで求められます。
対象が標本というだけで、計算方法自体は標準偏差で説明したやり方と同じです。
以上を踏まえて
「標本をもとにして母標準偏差を推測してみたよ!」な標準偏差
が「不偏標準偏差」です。
不偏標準偏差は不偏分散の(正の)平方根を計算することで求められます……と言いたいところですが、実際には違うみたいです。
そこら辺の あれやこれやは他のところで勉強してください。
ただし、人によっては不偏分散の(正の)平方根を指して「不偏標準偏差」と表現している場合も あります。
ややこしいですね。
まとめると
1.不偏標準偏差は、あくまで「標本をもとにして推測した母標準偏差」を指す用語
2.求め方は「不偏分散の(正の)平方根」ではない
3.ただし「不偏分散の(正の)平方根」を指して「不偏標準偏差」と表現している場合もある
です。
一応、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
一言でまとめるよ
まぁ「不偏標準偏差」って単語が出てきたら「なんちゃって母標準偏差
(調べたい対象全体(母集団)の標準偏差)なんだな~」と お考えください。
おまけ
■検索してみる?






