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未来のために生きるのなんて無理じゃない?

「『今が楽しければいい』なんて生き方は刹那的で良くない」みたいな批判があったりするけど、正直「うーん、そうかなぁ」と思ってしまう。この批判ってたぶん、「未来のことも考えて今の生き方を考えた方がいい」みたいなことだと思うんだけど、個人的には「未来のために生きるのなんか無理だわ」って感じられてしまう。

そもそも昔は今よりもずっとずっと死にたかったので、「仮に長生きしたとしても50歳ぐらいかな」とか思っていた。20歳からすれば50歳は結構な未来だが、それでも「もうその先はない」ぐらいの意識でいたのだ。そんなこともあって20代の頃は年金も払っていなかった(フリーターだったし)。当然、将来のことを考えるなら年金は払っているべきだったが、「そんなことよりも、今金を使う方が重要だよな」と思っていたのだ。

最近は若い人の間で「NISA貧乏」みたいな言葉が使われているらしい。「NISAにお金を突っ込みすぎて、自由に使えるお金がない」みたいなことのようだ。もちろん、将来に備えるのは大事だが、特に20代30代は「今出来る経験」も大事だと思う。「将来」なんていう、目にも見えないし、本当にやってくるのかも分からないような時間のために今を犠牲にするのは、なんか凄くアホらしい気がしてしまう。

また、みんなが「将来」という言葉を使う時、たぶん「怪我も病気もなく健康な状態でいる」という想定をしているんじゃないかと思うのだけど、それだってどうか分からないだろう。「今自分が健康でいること」は100%確実だが、「未来の自分が健康でいること」は不確実である。何なら、年齢が上がれば上がるほど心身ともに不具合が生じる可能性は高まるのだから、「将来の自分は健康な状態にはない」と想定しておく方が安全じゃないかなとも思う。

で、「健康じゃない時に金があっても仕方ないだろ」と思えてしまう。

未来の不確実性について話すなら、もっと色々ある。日本はそもそも地震大国だから、今住んでいる地域が将来壊滅的な被害を被っているかもしれない。また、コロナ禍を経てリモートワークが普及するなど、思いがけない社会構造の変化も起こり得るだろう。特に、AIの進化は、遠い将来どころか近々の未来さえ激変させようとしている。トランプ大統領が世界をハチャメチャにしているし、そういうことは今後もいくらでも起こり得るだろう。

また、「唯一確実に分かる未来予測」としては人口動態(人口がどう変化するか)が挙げられるが、それを踏まえれば日本の人口は激減することが明らかである(移民を解禁するなら話は別かもしれないが、保守的な人たちがワチャワチャわけの分からないことを言っているので、早々には実現しないだろう)。あるいは、「莫大な費用を掛けて水道管を交換しないといけない」みたいな「インフラの寿命」の話は色々あるし、「都内ですら空き家が増え始めている」みたいな現実もある。人口減少の話と併せて考えれば、「そもそもお金を持っていたところで、インフラの崩壊や治安悪化によって、今と同レベルの快適な生活は望めない」という想定の方が自然な気がする。

つまり、「今」と「未来」を比べた場合、可能性だけを考えるなら「未来」の方があらゆる面で状況が悪くなっていると考えられるし、そして「それらは『個人資産をたくさん持つこと』で対処できるレベルを超える」なんてことだって十分にあり得ると思う。

そんな未来にベットするというのは、ちょっとリスキーじゃないかなぁ、と感じられてしまうのだ。

もし、そんな未来に対して今何か準備が出来るとすれば、それは「急激な変化への対応能力を高めておく」ぐらいじゃないだろうか? そしてだとするなら、「お金を貯める」のではなく、「お金を使ってでも今色んな経験をしておく」方が理にかなっていると言えるだろう。

とまあ、なんとなく「お金」を中心に話を展開させてしまったが、お金に限らずとも、自分が使えるリソースは「未来のため」じゃなくて「今のため」に使った方がいいんじゃないかなぁ、と思っているのだ。

まあもちろん、「子育てをする人生」を選ぶならそうも言っていられない。僕は結婚もしていないし子育てもしてないからこんなヘラヘラしたことを言っていられるが、「子育て」というのは将来のことを見通せないと出来ないわけで、考え方がまったく別になるだろう。でも、本質的にはやっぱり「未来のために生きる」のはしんどくないかなって思う。不確実な未来よりも、確実な今を大事にしたいよ、僕は。


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