「初対面の印象は悪い方が良い」理論
僕は、昔こそメチャクチャ人見知り、というか、人と喋るのが不得意で、どっちかというとコミュ障側の人間だったと思うのだが、いつの間にか全然違う人間になっていて、自分で言うのも何だが、かなりコミュ力は上がった。今では、初対面の人ばかりのところでも全然入っていけるし、共通項が無い相手ともなんとなく話を続けられる会話力もあったりして(たぶん)、だからもはや初対面で困ることとかはない。最近は哲学カフェに参加していることもあり、毎月「初めましての人」と出会う環境にいるが、たぶんそんなに外れた感じにはなってないと思っている。それに、初対面の人の「相手のスタイルにチューニングを合わせていく」みたいな感覚は、割と好きだったりもするぐらいだ。
で、そんな僕は割と昔から、「初対面の印象は悪い方が良い」と考えている。まあ「悪い」というとちょっと言い過ぎなのだが、「良くない」ぐらいにしておくのが良いと個人的には考えているのだ。というのも、「最初の印象を高めに設定しておくと、その状態から下げていくの難しくない?」と思ってしまうからである。
例えば、「初対面の時はちょっとテンションを高めにしておく」みたいな人は結構いるんじゃないかと思うが、その人と仲良くなっていくとしたら、普通はもっとテンションが平坦な状態になっていくだろう。つまりそれは、「テンションが高い状態から平坦な状態へと”下がっていく”」みたいな印象になるはずだ。で、それって結構ハードル高くないか? と僕には感じられてしまう。だったらそもそも最初から、テンションはあまり上げずにいた方が後々やりやすいんじゃない? と僕なんかは考えてしまうのだ。
あるいは、これは印象が良い/悪いの話ではないのだが、初対面の時に「初対面感」がなるべく出ないように意識している。「初対面感」というのは「初対面の時特有の雰囲気」みたいなものを指しているつもりだ。例えば僕は初対面の時に、「休みの日、何してるんですか?」と絶対に聞かないようにしている。何故ならこの質問は、「私たちまさに初対面ですよね」とお互いに再確認させるような性質を持つものだからだ。
で、そういう「初対面感」が最初に出てしまうと、それを振り払うのもなかなか難しくなる。お互いが「この『初対面感』をどのタイミングで無くせばいいか?」と探り合うことになるからだ。なので僕は、基本のスタンスとしては、相手に「この人とはどこかで会ったことあるんだっけ?」みたいな錯覚を起こさせる振る舞いになるように意識しているつもりである。
もちろんこのような「あまり良くない印象」「初対面感が出ないような振る舞い」みたいなスタンスを「不快」に感じる人もいるだろう。だから、すべての人に対して上手く行くとは思っていない。ただ僕は、そういうマイナスの印象によって「関わりたくない」と思われるリスクを負ってでも、先に上げたようなスタンスの方がいいと思っている。あくまでも僕の主観での感覚だが、その方が人との距離が詰めやすいと思っているし、そういうスタンスでいるからこそ面白く発展した関係性もあるからだ。
さて、初対面の時には他にもまだ考えていることがあって、例えば、僕は基本的に「変な人」に見えるように振る舞う意識を持っている。それは「変な人と出会いたい」からだ。自分が先に「変さ」を出すことで、普段「変さ」を隠している人に「自分も変な部分を表に出しても大丈夫かも」と思ってもらいたいと考えているのである。また、「何を喋っても大丈夫」という雰囲気も醸し出せるように意識しているつもりだ。これも変な人と出会いたいからこそだが、「何を言ってもバカにしたり過剰に驚いたりしなそうだな」という雰囲気を感じてもらうことで、「普段表に出さない部分を出しても大丈夫そうだ」と思ってもらいたいのである。
とまあ色々書いてみたが、1つ大前提としては、上述のような振る舞いは「また会える可能性が高そうな人」に対してものだということだ。例えば、「同じ職場で働いている」「趣味のオフ会」みたいな場合である。また、「恐らくもう会わないだろう人」(例えば「旅先で出会った人など」)の場合は、自分の振る舞いをそこまで細かく意識してないなと思う。で、「また会うかもしれないが、今日の自分の振る舞い次第では次はない」みたいな場合だと、もう少し「普通」「穏やか」寄りに調整しているかなという気がする。
そんなわけで、状況に応じて色々ではあるのだが、やはり基本的な発想としては「初対面の時に自分を良く見せすぎるとしんどいよね」という考えがベースにあるかなという感じだ。「出来ないこと」とか「やりたくないこと」は最初から「無理っす」という感じにしておいて、「それでダメならしゃーないか」というスタンスでいると、お互い穏やかでいられるんじゃないかと思ってる。
まあホントは、「通常の状態よりもかなり悪く見せておいて、後からプラス評価で加点される」のが理想なんだけど、それをやり過ぎると最初の時点で「無理だわー」って思われるリスクがあるので、バランスが大事ですよねって話。
ちなみに、僕は「アファンタジア」という、「頭に映像が浮かばない(映像の記憶は全然覚えられない)」人間なので、初対面の時には「人の顔とか基本的にまったく覚えられないんですよねー」みたいなことはほぼマストで言うようにしている。これは「次会った時に忘れてるかもしれないから保険を掛けてる」とかではなく、マジで事実。まあ、これは事実を言うだけで若干印象が悪くなるので、個人的には悪くないなと思っているのだけど。
いいなと思ったら応援しよう!
サポートいただけると励みになります!