マネジャーのための「人材育成の6ステップ」と社内制度・施策の活用
人材育成に長けたマネジャーは人材育成の「型」を持っている
これまで数多くのマネジャーに接してきた中で、人材育成に長けているマネジャーは部下育成について自身の「型」を持っている (試行錯誤しながらも創り上げている) ことが多いと感じています。
人材育成に長けたマネジャーは人材育成の「型」を持っている
また、経験が浅いマネジャーは「部下の育成=研修 と 指導」と考えてしまいがちですが、人材育成に長けているマネジャーのもう1つの特徴として、社内の制度・施策を上手く活用しながら、チーム・職場での育成の仕組み・仕掛けづくりに長けていることも挙げられます。
そこで今回は、マネジャーによる部下育成の型づくりの参考として「人材育成の6ステップ」を整理し、各ステップごとに活用可能な人事や人材育成に関連する制度・施策例も併せて整理しました。

Step1 組織からの期待を感じる
【マネジャーのアクション】
組織としてのメンバー一人ひとりへの期待とその組織的な背景やマネジャーとしての方針や考えを共有する。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・パーパス/ビジョン/ミッション
・経営計画・所属事業部門の事業計画
・組織目標 (組織の役割/組織の業績目標等) / 組織KPI
・メンバーのポジションのJD(役割・要件等)
・人事評価(目標設定)
・1on1 等
マネジャーからメンバーへの『期待』は「何をするか」という業務指示(だけ)ではなく、 「仕事では何を成し遂げて欲しいか? 」「チームの中ではどのような存在であって欲しいか?」そして「人としてはどういう姿でいて欲しいか?」といった視点も含みます。
Step2 自身の現状を整理し成長課題に気づく
【マネジャーのアクション】
メンバー自身による強み・得意、キャリア志向、成長課題の整理をサポートし、一緒に成長計画を作成する。同時にキャリア目標やキャリアプランの作成をサポートする。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・スキルマップ / スキルアセスメント
・ポテンシャルアセスメント
・バリュー(行動基準)
・育成計画(IDP)
・キャリアプラン / キャリアマップ・キャリアパスモデル / キャリア相談(外部専門家への相談等)
・人事評価(活動計画策定) / 人事評価(前回の評価結果)
・360度評価
・研修等育成プログラム体系
・1on1
・タレントレビュー
・ラーニングプラットフォーム(AIによる学習プランやキャリアパス推奨等) 等
Step3 必要なスキルのインプットに努める
【マネジャーのアクション】
チーム内外にメンバーによる自律学習や成長機会・環境を創り出すと共に、社内の研修他の成長機会・制度を推奨する。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・研修 / ラーニングプラットフォーム
・社内プロジェクト / 社内副業
・リスキリング休暇 / 金銭的補助
・社内資格 / 社外資格取得支援
・メンタリング
・ラーニングコミュニティ 等
学習機会・環境とは、研修や上司による指導だけではなく、メンバー自身が調べる・聴く・見る・読む・話す・議論する・考える・試す・省みる・形(型)にする・教えるといった多様な機会・環境です。
Step4 スキルを実践で活用する
【マネジャーのアクション】
担当業務内でのスキル活用への助言や、チーム内での新たな役割付与やプロジェクトアサインなどスキルを活用(試行)できる実践機会を提供/推奨する。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・メンバーのポジションのJD(チーム内での役割の見直し)
・社内プロジェクト
・社内副業
・社内公募 等
Step5 自身の成長を実感する/次の成長課題をイメージする
【マネジャーのアクション】
メンバーの成長やその過程の取り組みについて率直にフィードバックする。同時に、次の成長課題・挑戦テーマの設定をサポートする。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・人事評価 / 評価フィードバック
・育成計画(進捗確認)
・スキルアセスメント
・360度評価
・表彰(アワード)
・メンタリング
・1on1
・タレントレビュー 等
成長についてのフィードバックに当たっては、普段から1on1等を活用してメンバーと「成長」の評価基準を合わせておくことが大事で、実際、この成長の評価基準がマネジャーとメンバーで一致しないケースがよく見られます。マネジャーは認めていても部下は納得していないと自己効力感・自信につながらず、短期間で理想を追い過ぎているケース等です。反対に、マネジャーから見ればまだまだでも部下自身は成長に自信を持っている場合は、成長が止まってしまいます。
Step6 獲得スキルを他者に伝える
【マネジャーのアクション】
メンバーが獲得スキルやその学習方法・マインド等を他者にも伝えられるような機会を与える。チーム全体への学習文化(ラーニングカルチャー)醸成に努める。
【マネジャーが活用できる社内制度・施策例】
・トレーナー登録 (新人トレーナー等)
・社内研修講師登録
・メンタリング(メンター登録)
・ベストプラクティス共有
・ラーニングコミュニティ
・社内Web掲載 等
