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生成AIに丸投げしないスマホ完結のミネルヴィニ流米国株自動分析入門【スマホで周回!#1】

忙しくて相場に張り付けない。  
でも米国個別株はちゃんと見たい。
そして最後は自分で判断したい。

そんな前提で作ったのが、スマホだけで完結する米国株の自動分析環境です。

ポイントは、生成AIに売買判断を丸投げしないことです。

現状の生成AIは、銘柄選定や売買判断にそのまま使うには再現性が低い。  
だから私は、AIは仕組み作りや改善に使い、実際の候補抽出や条件判定はルールベースで固めています。

ニュースやSNSの雰囲気を追いかけて動くのでもなく、  
AIの気分に任せるのでもなく、  
自分で決めたルールに沿って判断する。

その土台にしているのが、マーク・ミネルヴィニの考え方です。

全体相場はどうか。  
強い銘柄はどれか。  
保有株は崩れていないか。  
損切りラインは守れているか。  
買い増しや利確を考える場面はあるか。

毎日長時間チャートやニュースを追いかけるのではなく、必要な情報だけを見て判断する。  
感覚ではなく、整理された情報をもとにルールベースで動く。

毎日の運用にかかる時間は、だいたい30分以内です。
売買は毎日ではなく、アラート時のみ行います。
実際に見ているのは、たとえばこういう情報です。

今の状況は攻めるべきか守るべきかを先に見る。ここがブレると、個別銘柄の判断もブレやすくなります。
候補銘柄を感覚で眺めるのではなく、条件に沿って整理して比較する。強い銘柄を、強い順に見るための土台。
保有株の損切りや買い増し、利確の判断材料を毎日確認。必要な変化だけを拾えるようにしています。
大きな価格変動などイベント発生時には派手なアラート通知を出して注意喚起。

もちろんシステム構築も、スマホだけで回しています。

通勤中やちょっとしたスキマ時間に少しずつ直し、また動かし、また確認する。  
この往復を細かく回せるのが、スマホ完結の強みです。

相場は常に変わり続けます。  
銘柄も入れ替わり、使えるツールも進化します。  
自分が見たい情報も、実際に使ってみると少しずつ変わっていきます。

だから、完成品を一発で作るというより、実際に使いながら少しずつ育てていく感覚に近いです。

この記事では、こうした「スマホ完結の自動分析環境」について、作った理由、考え方、自動化している部分、自分で判断している部分を順番に紹介していきます。


1. 感覚トレードから、ルール運用へ

こんにちは、スマホ投資パパです。
40代、フルタイム勤務、共働き、子ども2人の会社員です。

もともとNISAや401kでETF・投資信託を積立していますが、その利益を元手にもう少しリスクを取りたいと思い個別株を始めました。

米国株を選んだのは、グローバル観点での強さと価格面での長期的成長がはっきりしており分かりやすいこと、日本株だと日中の値動きが気になって本業に影響が出やすいと感じたこと、そしてドル建て資産の比率を増やしたかったからです。

ただ、最初は普通に失敗しました。
誰かが推奨する銘柄を適当なタイミングで買い、下げても「そのうち戻るでしょ」と持ち続ける。

相場が良い時は、それでも多少は勝てる時もあります。しかし流れが悪くなると、一気に崩れます。
買う理由も、売る理由も曖昧。
損切りは遅れ、利益確定も感覚。

これでは勝てた理由も、負けた理由も分かりません。たまたま勝って、たまたま負けるだけ。
つまり、再現性がありませんでした。

そこで転機になったのが、マーク・ミネルヴィニの考え方でした。
彼は、成長株の強い値動きと需給を見抜き、高値圏のリーダー株を攻める米国の著名トレーダーです。
実績、発信力を兼ね備えた、成長株投資の世界では生ける伝説といえる存在です。

彼の考え方はシンプルです。
強い銘柄を、決めた条件で買う。
間違っていたら、すぐに切る。
うまくいった時だけ、大きく伸ばす。


勘や根性ではなく、ルールと規律で戦う。
必要なのは、未来を完璧に当てることではなく、毎回同じ基準で判断し、勝つ時は大きく、負ける時は小さくする仕組みでした。

そこから私は、判断材料をルールに落とし込み、毎日無理なく回せる形にすることを考えるようになりました。

ただし、売買執行まで全部自動化したかったわけではありません。
欲しかったのは、判断の手間と迷いを減らすことでした。

個人投資家にとってしんどいのは「毎回ゼロから考えること」です。
何を見るか、何を候補にするか、何が危ないか。
これが整理されて出てくるだけで、迷いはかなり減ります。

一方で、自動売買まで任せるとシステムが一気に複雑になり、問題発生時のダメージも大きくなります。
だから、分析と通知までは自動化する。最終発注は自分でやる。
この線引きにしました。

実は以前、仮想通貨の自動売買システムを作って運用していたことがあります。

価格や出来高を取得し、RSIやMACDをもとに売買判断し、発注までAPIで自動実行する仕組みです。24時間処理を回しっぱなしにするスキャルピングトレードを行なってました。最初はうまく回り、それなりに利益も積み上がっていました。

ただ、ある時に相場が急落し、そのタイミングで発注APIが極端に重くなりました。損切り注文が通らず、それまでの利益を失っただけでなく、大きな損失も出しました。しかも、勝ちに慢心して仕組みを信じすぎていたため、そのことに翌日まで気づけませんでした。

この経験から、私は「分析の自動化」と「売買の完全自動化」は分けて考えています。

今の仕組みでは、情報収集・分析・通知までは自動化します。  
ただし、最後の売買判断と発注は自分で行います。

トラブル防止のためでもありますが、それだけではありません。

株価、出来高、決算、相場環境はロジックで整理できます。  
でも、実際に買うか、売るか、見送るかには、単純な条件式だけでは拾いきれないものがあります。

迷った時だけ、生成AIに壁打ちします。
生成AIに売買を任せるのではなく、自分の判断を整理するために使う。

分析まではルールベースでフルオート。  
でも、売買までは自動化しない。

必要に応じてAIに相談しながら、最後は自分で判断する。  
この一点だけは、二度と崩しません。


2. スマホだけで自動分析システムを構築

自動分析システムをどうやって構築していくかという話ですが、やっていること自体は、そこまで複雑ではありません。文章を書く能力だけでプログラミングの技術などはほとんど必要ないです。

1. やりたいこと・直したいことをAIに文章で伝える
1. その内容をGitHubに反映する
1. GitHub Actionsで自動実行する
1. 結果をSlackで確認する
1. 問題や改善点があれば、またAIに伝える

役割で分けるとシンプルです。

- AI → コード案・修正案を出す
- GitHub → コードと設定を管理する
- GitHub Actions → 決まった処理を動かす
- Slack → 結果確認と通知の受け皿
- 自分 → 最終判断と改善の方向づけ

補足しておくと、最初は生成AIそのものに銘柄抽出をやらせることも試しました。
ただ、同じ依頼でも毎回答えが変わり、再現性が低かったです。
長期で持つ前提の大まかな選定ならともかく、ミネルヴィニ流のように買いタイミングを厳格に見たいスイングトレード運用では、このブレは致命的でした。

生成AIの進化は非常に速いです。
しかし再現性の観点では、
AIが賢くなるだけでは不十分です。
使うデータや判断ルールが毎回変われば、
答えも毎回ブレます。
大事なのは、AIの性能だけでなく、
正しいデータと決まった判断ルールです。

なので今は、生成AIはコード案・修正案・改善方針の整理、そしてコード生成・改修といったサポート役に限定しています。
実際の候補抽出や条件判定は、再現性のあるルールでシステム化する。
その仕組みを作るためにAIを使う。この分担です。

取っ掛かりとしてまず手始めに簡単なコードを作りたい場合の、chatGPTへの依頼例はこんな感じで全然問題ないです。

米国の強いリーダー株の買いのタイミングを掴みたい。
日次で動かせるシンプルな自動分析システムを作って。
コードはGitHubで管理、Actionで実施したい。
分析結果はSlackに送信したい。pythonファイルにまとめて。

スマホだけで回す最大のメリットは、
改善サイクルが非常に速いことです。

PC前提だと、座る、開く、確認する、という手順が必要です。
忙しいと「今日はいいか」になりやすい。

スマホなら、通知が来たらその場で見る。気づいたことがあればAIに伝える。GitHubに反映する。実行結果もそのまま見る。
この往復が短いので、改善が止まりにくいです。

私の場合、片道1時間の通勤電車の中や、子供を寝かしつけた後にそのまま布団の上で売買指示しつつ改善進めたりしてました。

ちなみに、このやり方は最初から高度な実装力がなくても前に進めます。
バイブコーディングと呼ばれている手法ですが、必要なのは「全部自力で書けること」ではなく「何をやりたいかを言葉で説明できること」です。

どこを直したいのか、何を追加したいのか、何は変えたくないのか。
そういうことを文章で明確に伝えると、AIがコード案を出してくれる。
それをGitHubに反映して動かし、結果を見て、違ったらまた直す。

私は本業でシステムエンジニアをやっていてコードは書ける側ですが、この方法では自分でコードを書くことは一切ありませんでした。
大事なのは一発で当てることではなく、回し続けることでした。


3. 忙しくても回る毎日の運用

システム完成後の毎日の運用は、これだけです。

  1. 保有銘柄情報を更新する(AIを使って時短)

  2. GitHub Actionsで日次処理を実行する

  3. Slackで結果を確認する

  4. 必要な売買だけ手動で発注する

処理の大半は自動化しているので、実際にかける時間は1日20〜30分ほどです。  
相場に張り付いて悩み続けるのではなく、必要な工程だけを短く回す。だから忙しくても続けやすいです。

この仕組みの強みは、外部の最新情報を個別で追いかけなくても、売買判断に必要な情報を整理して受け取れることです。ニュースやSNSを見てから動くと、どうしても後追いになりやすく、気づいた時にはすでに大きく動いた後、ということが多い。私は基本は日々のSlack送信内容の変化のみを見て、迷った時だけニュースで確認します。

つまり、判断の起点はシステムです。  
そのため、相場の空気や誰かの意見に流されにくくなり、感情ではなくルールベースで売買しやすくなります。

ただ、この運用で本当に大事なのは、システムを作ること以上に、それに従うことです。  
上がれば欲が出て、下がれば怖くなる。感情的な売買は、仕組みを簡単に壊します。だから必要なのは、売買ルールだけでなく、それに従う覚悟です。

この仕組みが目指しているのは、相場を完璧に当てることではありません。  
当然、負けることもあります。だからこそ大事なのは、全部を当てることではなく、どちらに転んでも大丈夫なようにしておくことです。負ける時は小さく抑え、取れる場面でしっかり取る。そのために、必要な情報だけを短時間で確認し、余計なノイズを減らし、淡々とルールを実行できる形にしています。


4. 完成ではなく、周回プレイ


この仕組みは、一度作って終わりではありません。

最低限動くところまで作れたら、
とりあえずそこでいったん「クリア」です。  
Slackに通知が届く。  
チャートが見られる。  
保有銘柄の状態がわかる。  
候補銘柄も確認できる。

ここまで来れば、システムとしては形になります。

でも、実際に使ってみると、そこで完成とは言えません。

相場はそんなに単純ではありません。  
判定どおりに動いても、思ったような結果にならないこともあります。  
見やすいと思っていた表示が、実戦では使いにくいこともあります。

私自身も、まだまだ分からないことだらけです。

だから、1回目のクリアはあくまでスタート地点です。

ゲームで言えば、クリア後にもう一度ニューゲームを始める感覚に近いです。  
ただし、最初からやり直すわけではありません。

前回の経験値を持ったまま、次の周回に入る。

実際に使いながら、表示や条件を少しずつ見直していく。  
動かして、使って、気づいたことを直す。

これは、ゲームでいう「周回プレイ」そのものかもしれません。

普通のゲームなら、どこかで飽きが来ることもあります。  
でもトレードは、簡単に終わりが見えるものではない。

世の中には、すでに一生使いきれないほどの資産を築いたように見えるトレーダーでさえ、それでも市場に向き合い続ける人がいます。

それはきっと、トレードには単にお金を増やすだけではない、終わりのないゲームとしての魅力があるからなのではないでしょうか。

市場の動きは、あとから見ると社会の変化を先取りしていたと気づくことがあります。
世界の変化とつながっているから、今のステージは過去とはまるで違うゲームになる。
そして、一度クリアしても終わらない。

だから完成ではなく、周回プレイ。

システムの判定をもとに売買判断を行い、実際の結果から気づきを得る。  
そして、その気づきをまた次の改善に戻していく。

そのために、私はスマホだけで改善サイクルを回し続けています。  


5. 続きはこちら

この連載では、スマホだけで米国株の自動分析システムを育てていく過程を、順番にまとめています。

生成AIに売買判断を丸投げするのではなく、AIは仕組み作りや改善に使い、銘柄抽出や条件判定は自分で決めたルールに沿って回す。

そんな考え方で、スマホ・GitHub Actions・Slack・AIを組み合わせた運用環境を作っています。

迷ったら、第2回から順番にどうぞ。
全体設計を先に見たい方は、第9回がおすすめです。

私の自己紹介

第0回|自己紹介編  
自己紹介を兼ねて、なぜ私が生成aiに丸投げすることなく、スマホで完結する米国株の自動分析を行うに至ったかを書いた記事です。


まず仕組みを動かしてみたい方


第2回|最小構成編  
GitHub ActionsとSlackをつないで、まずはスマホに分析結果が届くところまで作る回です。  

第3回|改善サイクル編  
ChatGPTに依頼し、コードを直し、動かして確認する。スマホだけで改善サイクルを回す感覚をつかむ回です。  

第4回|サイクル加速編  
AIコーディングエージェント、チャットパック、有料API、Git戻しなど、改善サイクルを速く・安全に回すための工夫をまとめた回です。  


AIを安全に使いながら、運用しやすくしたい方

第5回|AIガードレール編  
生成AIにコードを壊されないために、仕様固定・diff確認・会話の切り替えなど、AIを使う側の守り方をまとめた回です。  

第6回|証券会社編  
スマホ完結で米国株を運用するうえで、証券会社アプリに何を求めるかを整理した回です。  

第7回|チャート送信編  
Slackに銘柄名だけでなくチャート画像も送ることで、スマホ上で値動きを確認しやすくする回です。  

投資ルールとシステム全体の考え方を知りたい方

第8回|トレード手法編  
なぜミネルヴィニ流の考え方を参考にしているのか。全体相場、強い業種、先導株、損切り、資金配分をどう整理しているかを書いた回です。  

第9回|システム全体設計編
この連載の中でも、システム全体の地図にあたる回です。  

銘柄抽出、全体相場、業種・銘柄スコア、値動きの変化、保有銘柄アラートまで、私が毎日どの順番で確認しているかを8ステップで整理しています。  

個別機能の作り方に入る前に、まず「スマホだけで米国株分析をどう回すのか」を知りたい方は、この回を読むと全体像がつかみやすいと思います。  

さらに実運用へ進めたい方

第10回|AI活用・GitHub Models編  
自分のシステムからLLMを呼び出し、ニュース整理やテーマ抽出など、自然言語が絡む処理を自動化に組み込む考え方をまとめた回です。  

日々の運用と改善を軽くしたい方

第11回|保有管理編
保有している銘柄や預かり金の更新を、手入力ではなくスクショと生成AIで半自動化する話です。ミスの起きやすい作業を、どう軽く確実に回しているかを書いた回です。


第12回|リポジトリパック編
直したいと思った瞬間に、最新のコードをまとめてAIへ渡せる状態を作る話です。スマホ完結の改善サイクルを速く回すための仕組みをまとめた回です。

銘柄を選ぶ仕組みの中身を知りたい方

第13回|ユニバース編
毎朝どの銘柄を見るか。数千ある母集団から、見る価値の高いところへどう絞り込んでいるかを書いた回です。

第14回|スコアリング編
良い会社と上がる株は別物でした。絞った銘柄に毎朝どう点数を付けているか、その採点の設計思想を書いた回です。


最後にひとつだけ。
この記事は、米国株の売買そのものをおすすめするものではなく、あくまで分析や仕組み作りの考え方をまとめたものです。
実際の投資判断は、ご自身の責任でお願いします。

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