雑誌・新聞・テレビの行く末を憂う
私は、
雑誌を購読しなくなって約三十年、
新聞を購読しなくなって約二十年、
テレビを視聴しなくなって約十年になる。
理由は単純である。
読む価値、見る価値を感じなくなったからだ。
時間やお金の無駄と感じるだけでなく、
捏造や誤情報、あるいは著しい偏向によって
むしろ害を受けるとさえ思うようになった。
私のような者は、決して少数ではないように思う。
とりわけ今回の衆議院議員総選挙の前後における報道姿勢を見て、
この流れはさらに加速するのではないかと感じている。
もしこの傾向が続けば、
廃刊する雑誌や新聞、
廃局するテレビ局が出てきても不思議ではない。
私は今の雑誌、新聞、テレビを
積極的に読みたいとも、見たいとも思わない。
しかし一方で、
それらから多くを学び、影響を受けて育った世代の一人として、
これらが完全に消えてしまうことを望んでいるわけではない。
雑誌には編集者の思想があり、
新聞には取材の積み重ねがあり、
テレビには社会を共有する場としての役割があった。
その源流を辿れば、
版画や瓦版、ガリ版といった印刷文化があり、
歌舞伎や紙芝居といった大衆芸能の蓄積がある。
現代のメディアは、決して突然生まれたものではない。
日本の長い「伝える文化」の上に築かれている。
だからこそ関係者には、
自らがそうした日本文化の流れを受け継ぐ立場にあるという誇りを持ち、
現在の危機的状況を深刻に受け止め、
その原因を真摯に考えてほしいと願う。
信頼を失うのは一瞬だが、
取り戻すには長い時間がかかる。
いま問われているのは発信量ではなく、
誠実さではないだろうか。
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