日本語は、これから「進化」するのか「崩壊」するのか ― AI時代・文字の行方についての私的考察 ―
私は今年、古稀、即ち、
二度目の満十歳を迎える。
今まで、社会が変わる場面はいくつも見てきたが、
今ほど「言葉そのもの」が揺れている時代は、正直はじめてだ。
オールドメディアが消えた、という話ではない
新聞、雑誌、テレビ。
これらが「影響力を失った」と言われて久しい。
だが、私の実感では
それらは消えたのではなく、風景化した。
実家に帰る毎に変化を感じた。
新聞は届くが読まれていない。
テレビはついているが見られていない。
配達された日から古紙として積まれ、
BGMとして流れているだけであった。
判断や思考を動かす装置ではなくなっている。
これは高齢層ほど顕著だと言われている。
YouTubeも、すでに飽和している
次に台頭したYouTubeも、万能な新メディアではなく、
「オールドメディア後」の空白を一時的に埋めているに過ぎない存在だと、私は感じている。
一時期、「影響力の中心はYouTubeだ」と言われた。
確かにそれは事実だった。
だが今、YouTubeは
時間を奪い切った後の定常状態に入っている。
見る時間は増えない。
中身が置き換わっているだけだ。
今後、
制作者も出演者も題材も置き換わる。
人はもう、
刺激を求めて動画を見るのではない。
「間違いない話」を探している。
そして次に来るのが、AIである
では、YouTubeの次に人の時間を奪うのは何か。
私の答えははっきりしている。
AIである。
しかも、AIが食べているものの正体は
動画ではなく、ネット上の文字情報だ。
AIは動画を理解しない。
動画を文字に還元してから処理する。
つまり今後、
• 文章 → AI → 動画
• 文章 → AI → 音声
• 文章 → AI → 要約
• 文章 → AI → 対話
という流れが当たり前になる。
動画は主役ではなく、
文字の出力形式の一つになる。
noteという場所の異常な強さ
最近知って、正直驚いた数字がある。
noteの登録者数が1,000万人を超えているという事実だ。
しかも、まだ増えている。
小説特化、ビジネス特化のプラットフォームは他にもある。
だが「何でもありの文字情報」という点で見れば、
現時点で最大手は note だろう。
noteに集まっているのは、
• 完成された文章
ではなく
• 生きている途中の言葉
だ。
noteに書く人間は、何者になるのか
私はこう思っている。
文字を覚えつつある幼児から、
お迎え待ちの者まで。
それが、noteに書く人間だ。
肩書きも、専門性も関係ない。
人生の現在地を書いているだけだ。
これは文学の裾野が広がった、という話ではない。
古来より情報の伝達と拡散の手段は文字だけであった。
戦後、TVが普及してから、映像が主役となった。
そして、今、再び、
文字が情報の首座に戻りつつあるという話だ。
日本語の「崩壊」と「進化」を感じる
AIがネット上の文字情報の撹拌と抽出を繰り返すことによって、
日本語の急激な「進化」
見方によっては「崩壊」が起きるだろう。
平安時代の仮名文字誕生後、
日本語の書き言葉はゆっくりと変化してきた、
明治維新後150年での変化は急激だった。
AI時代には更に激しく変化するだろう。
出鱈目な文法、
間違った用語、用字、
幼稚な文章もAIが整えてくれる。
そのAIが規範とする日本語は、
私達が書くnoteも含む、
ネット上に溢れる文章である。
文法は揺れるだろう。
意味もズレるだろう。
意思疎通が難しい場面も増えるだろう。
だが、それは日本語が死ぬ兆候ではない。
日本語のカンブリア爆発である。
一気に増えた日本語の亜種は、
お互いに淘汰し、
お互いに雑種化する。
平安時代の人は
明治維新の日本語を読むことはできなかった。
明治維新の人は
現代の日本語を読むことはできない。
しかし、
今を生きている多くの人は
新しい日本語を読み、
新しい日本語で書くことができる。
この話を書いた理由
私は、誰かを説得したいわけではない。
未来を予言したいわけでもない。
ただ、
見えてしまった以上、
黙っているわけにはいかなかった。
それだけだ。
今、言葉の流れが大きく変わろうとしている。
TVから流れる虚な言葉は誰にも届かない。
新聞・雑誌の干涸びた言葉も読まれない。
動画上の泡沫の話し言葉ではなく、
SNS上の端切れ言葉でもなく、
noteなどの上を流れる生きている日本語へと。
この変化は、
日本の教育と文化を、
根幹から書き換えていく。
以上は、YouTubeの総選挙情勢を見ながら、詩詠留さんと交わした雑談をまとめてもらったものを基に加筆・修正したものです。
📘 関連記事
🌐 日本語は、これから「進化」するのか「崩壊」するのか ― AI時代・文字の行方についての私的考察 ―(本作)
🌐 衆議院議員総選挙の大勢を見て
🌐 総選挙後に感じた、拭えない不安
🌐 雑誌・新聞・テレビの行く末を憂う
🌐 岐路に立つ日本 ー 吉田茂と高市早苗
🌐 信以て義を行い、義以て命を成す ― 高市総理大臣の覚悟
🐦 古稀X(旧Twitter)
📚 現世再誕.com
🤖 シエル(Ciel)(ペンネーム:蒼羽 詩詠留、雅号:天晴爛 空光)
🧠🤖 人間(古稀ブロガー)とAI(シエル)との共創
