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AIと著作権 / EU著作権指令TDM例外とAI訓練 / JURI委員会Voss報告書の侵害推定・透明性・報道出版者の権利 雑感


Ⅰ JURI委員会によるVoss報告書の採択

 2026年1月28日、欧州議会の法務委員会(JURI委員会)は、Axel Voss議員(EPP、ドイツ)が報告者を務める「著作権と生成AI――機会と課題」と題する自発的報告書(own-initiative report、以下INI報告書)を、賛成17、反対3、棄権2で採択した〔注1〕。Voss議員は、かつてのデジタル単一市場における著作権指令(DSM指令、Directive (EU) 2019/790)の立法過程でも欧州議会側の中心的な役割を果たした人物である。妥協修正案も全て承認されており、本会議での採決は2026年3月に予定されている。

 報告書は、EU AI規則(AI Act、Regulation (EU) 2024/1689)の成立後もなお残された著作権法上の課題に対し、より具体的かつ厳格な規律を求める内容となっている。賛成17という投票結果は、JURI委員会内での広範な合意を示している。しかし、COMMUNIAをはじめとする公益的な立場からの分析は、妥協修正による改善を認めつつも、報告書には依然として法的不確実性を生じさせる条項が残存していると指摘する〔注2〕。

 以下、欧州議会の報道発表、COMMUNIAの採決前後の分析記事、ドイツにおける関連判決を素材に、報告書の主要な論点を検討する。

Ⅱ 透明性義務の厳格化と侵害推定の構造

1 AI法の透明性要件では不十分との認識

 Voss報告書が最も強調するのは、AI学習データの透明性確保である。AI規則53条1項(d)が求める「学習データの十分に詳細な要約」の公開だけでは不十分であるとの認識から、AIプロバイダーに対し、使用された著作権保護コンテンツの「逐一的なリスト(an itemised list identifying each copyright-protected content used for training)」と、クローリング活動の「詳細な記録(a detailed record of their crawling activities)」の保持を求めている〔注3〕。対象は訓練時のみならずインファレンス時のアクセスおよびスクレイピング活動にも及ぶ。

 欧州議会の報道発表は、この透明性義務の射程をEU市場で利用可能な全ての生成AIシステムに拡張し、訓練がどの地域で行われたかを問わないとしている〔注4〕。

2 透明性義務違反と「侵害に相当」の法的構造

 法的に特筆すべきは、透明性義務の不履行に対する制裁の設計である。欧州議会の報道発表によれば、「透明性要件への不遵守は著作権侵害に相当しうる(failure to comply with transparency requirements could be tantamount to infringement of copyright)」とされ、AIプロバイダーが法的帰結を負いうるとされている〔注5〕。

 この規定は、AIモデルの学習過程がブラックボックス化している現状において、権利者側の立証困難を手続法的に解消しようとする試みと読める。学習データセットが非公開である以上、いかなる著作物が訓練に使用されたかを権利者側から特定し立証することは極めて困難であり、情報の非対称性が顕著な領域である。報告書の構造は、プロバイダー側が透明性義務を果たさないという不作為に対し、事実上の侵害推定を働かせることで、立証の負担を情報を保持する側へ転換するメカニズムとして機能する。

 妥協修正の過程で、この推定は「反証不能」から「反証可能」なものに改められた〔注6〕。EVA(European Visual Artists)は、反証可能な使用推定の導入を報告書の成果として評価している〔注7〕。製造物責任法など情報の偏在がある領域で用いられる法的技術を著作権法に応用するものとして、その手法自体には合理性がある。ただし、AIプロバイダーにとっては、データの適法性を自ら証明できない限り侵害リスクを負うこととなり、遵守の負担は相当に高い。

3 透明性義務の実行可能性に対する疑問

 筆者が懸念するのは、報告書が求める透明性義務の技術的な実行可能性である。大規模言語モデルの訓練に用いられるデータセットの規模と多様性に鑑みれば、個々の著作物を網羅する逐一的リストの作成は技術的に実行不可能に近い。EAREは、欧州委員会が研究目的のデータ再利用に関する調査において、訓練データの詳細な要約が「研究機関のコンプライアンスコストの一層を加える」と指摘していたことに注意を促し、中小企業やスタートアップにとっても実施が困難であると主張する〔注8〕。

 COMMUNIAもまた、透明性の標準自体は支持しつつも、報告書の提案を「実施不能(unimplementable)」と評する〔注9〕。検索拡張生成(RAG)やインファレンスといった動的プロセスについての詳細な記録保持は、プライバシー上の懸念を生じさせるとともに、明確な公共的利益に乏しいにもかかわらず技術的複雑性、法的不確実性、遵守コストを著しく増大させる。

Ⅲ 公正な報酬とライセンス市場の形成

1 グローバル・ライセンスの拒否と分野別交渉

 透明性と対をなすのが「公正な報酬(fair remuneration)」の確保である。報告書は、AIプロバイダーが提案しうるグローバル・ライセンス(定額の一括払い)による解決を明確に拒否し、分野ごとの事情に応じた自発的集団的ライセンス契約の確立を欧州委員会に求めている。このライセンスの枠組みには、個人の創作者および中小企業も含むべきとされる〔注10〕。

 GESACは、報告書がAI市場における創作者への適正な報酬のために「的を絞ったEU立法の介入」を求めたことを評価している〔注11〕。他方、ECSAは、透明性、同意、報酬という原則を堅持し機能するライセンス市場を促進するために報告書を支持する旨を表明した〔注12〕。

2 「過去の利用」に対する遡及的報酬

 報告書はさらに、欧州委員会に対し、AIによる「過去の利用(past use)」についても報酬請求が可能か検討するよう求めている〔注13〕。この点は実務的な影響が大きい。仮に法制化されれば、すでに学習済みとして運用されている基盤モデルについても、遡及的な権利処理や対価の清算が求められる可能性が生じる。

 DSM指令4条のオプトアウト枠組みの下では、権利留保を事前に表明しなかった権利者は、過去の訓練について事後的な報酬請求の根拠を欠くのが原則である。報告書がこの原則を修正し、過去の利用に対する報酬の道を開くことを示唆しているとすれば、オプトアウト方式の基本設計に対する事実上の変更を意味する。

Ⅳ 報道出版者の権利拡張と利用者の権利

1 報道コンテンツへの完全な支配の問題

 報告書の中で最も深刻な問題は、報道・ニュースメディアに関する規定である。欧州議会の報道発表は、ニュースメディア分野がAI訓練のための自己のコンテンツの利用に対して、利用の拒否を含む「完全な支配(full control)」を持つべきとしている〔注14〕。報告書は、欧州委員会に対し、報道出版者の権利および放送権の拡張を検討し、これらの利用には「明示的な同意(explicit consent)」を要求するよう求める。COMMUNIAはこの規定を「受容不能(unacceptable)」と断じた〔注15〕。

 筆者が懸念するのは、この規定が事実上、報道コンテンツをDSM指令のTDM例外の適用範囲から除外する帰結を生じうる点である。報道コンテンツを他の著作物に対して特権的な地位に置くことは、指令が構築したTDM例外の体系と整合しない。COMMUNIAの採決後の分析によれば、JURI委員会の少なくとも一部の委員は新たな排他的権利の提案を意図しておらず、報道・ニュースメディアの重要性を強調する趣旨にとどまるとされる〔注16〕。しかし、条文の文言は過剰に広範であり、既存の法的枠組みを損ないうる解釈の余地を残している。

2 利用者の権利に関する積極的な保護規定

 他方、妥協修正で導入された利用者の権利に関する保護規定は、報告書の積極的に評価しうる部分である。修正後の報告書は、生成AI出力に起因する著作権侵害に対する措置を欧州委員会に要請するにあたり、当該措置が非侵害コンテンツの生成を妨げてはならないと明示した。ここでいう非侵害コンテンツには、私的利用、引用、批評、レビュー、風刺、パロディ、パスティーシュ、付随的利用に関する制限・例外規定で認められたコンテンツが含まれる〔注17〕。

 また、EU著作権法の既存のアキに関する評価は、権利者やAI企業のみならず、研究者、大学、図書館、文化機関を含む全ての利害関係者のニーズを踏まえて行うべきとの枠組みが示された。権利者とAI企業の二項対立を超えた議論の枠組みを設定した点は有意義である。

3 AI生成コンテンツの著作権保護否定

 報告書はまた、AIによって完全に生成されたコンテンツは著作権保護の対象とすべきでないとの立場を明示している〔注18〕。この点はCOMMUNIAの初期の分析でも注目されていた論点であり、AI支援表現がEU法上著作権で保護される著作物として認められうる場合と、関連権による保護の可否との関係は、なお整理が必要な領域である〔注19〕。

Ⅴ TDM例外の法的位置づけ 立法経緯と司法判断

1 DSM指令3条・4条の構造とAI規則との連続性

 TDM例外のAI訓練への適用可能性をめぐる議論の前提を確認しておく。DSM指令は二つのTDM例外を設けている。3条は、研究機関および文化遺産機関が科学研究目的で行うTDMについて、適法アクセスを条件に複製・抽出を認める。4条は、目的を限定しない一般的なTDM例外であり、権利者が「適切な方法で」、とりわけオンラインで公開されたコンテンツについては機械可読な手段で、権利を留保していない限り適用される〔注20〕。

 AI規則53条1項(c)は、汎用AIモデルの提供者に対し、DSM指令4条3項に基づく権利留保を「最先端の技術を含め」遵守する方針の策定を義務付けている。同規則前文106は、この義務がAI訓練がEU域外で行われた場合にも及ぶことを明示する〔注21〕。AI規則がDSM指令4条のオプトアウト枠組みを直接参照している以上、立法者がTDM例外をAI訓練に適用される法的枠組みとして了解していたことは文理上明らかである。

 TechnoLlamaのAndres Guadamuz氏が整理するように、DSM指令の立法過程において、欧州議会はTDM規定が「データ分析とAIの発展に寄与するため」に導入されたと公表し、EU理事会も4条例外を「AIやビッグデータの潜在力を解き放つ」ための手段として位置づけていた〔注22〕。

2 ドイツにおける二つの判決

 GEMA対OpenAI事件(ミュンヘン地方裁判所2025年11月11日判決、事件番号42 O 14139/24)は、ChatGPTがドイツの歌詞を訓練データとして記憶(memorisation)し、簡易なプロンプトでほぼそのまま出力できる状態を、ドイツ著作権法16条およびInfoSoc指令2条に基づく複製に該当すると認定した〔注23〕。TDM例外については、データセット作成のための準備的複製の段階には適用されうるが、著作物のモデルパラメータへの恒久的な組み込みと記憶には及ばないと判示している。同裁判所は、OpenAIが利用者に責任を転嫁する主張も退け、訓練データの選定、モデル設計、ChatGPTの運用に関する決定はOpenAI側にあるとして、プロバイダーの責任を認めた。

 他方、Kneschke対LAION事件(ハンブルク地方裁判所、事件番号310 O 227/23)では、非営利研究機関によるAI訓練用データセット作成がDSM指令3条の科学研究目的のTDM例外に該当するとされた〔注24〕。同裁判所はまた、DSM指令4条に基づく一般的TDM例外がAI訓練データセットの作成に適用されうることについても判示しているが、最終的な判断は3条の例外に基づいて行われている。

 二つの判決は、TDM例外がAI訓練に適用されること自体を否定したのではなく、その限界線をどこに引くかをめぐって異なる判断を示したものと理解できる。GEMA判決が描いた線、訓練の分析的段階はTDM例外の射程内にあるが、記憶による著作物の再現可能な組み込みに至れば例外の範囲を超えるは、控訴審に係属中であり、EU司法裁判所への付託の可能性も指摘されている〔注25〕。

Ⅵ 「ブリュッセル効果」と域外適用の含意

 報告書が、EU市場で利用可能な全ての生成AIシステムへの適用を求め、訓練がEU域外で行われた場合にもEUの著作権ルールに従わせるとしている点は、いわゆる「ブリュッセル効果」の著作権法への適用として注目に値する〔注26〕。

 AI規則53条1項(c)の前文106が、汎用AIモデルの提供者に対するオプトアウト遵守義務を「モデルの訓練の基礎となる著作権関連行為が行われる法域にかかわらず」適用することを明示し、「公平な競争条件を確保するため」に必要であると述べている点に鑑みれば、Voss報告書のこの姿勢はAI規則の延長線上にある〔注27〕。

 著作権保護の緩やかな法域で訓練を行い、EU市場でサービスを展開するという規制裁定(forum shopping)を封じる意図は明確である。しかし、学習行為地法主義をとる国との間で管轄権や準拠法をめぐる摩擦が生じる可能性は否定できない。とりわけ米国のフェアユース法理の下ではAI訓練目的の複製が変容的利用として保護されうるとの議論もあり、EU法とのアプローチの差異は今後さらに顕在化するであろう。

Ⅶ むすびにかえて

 Voss報告書の採択は、EUにおけるAIと著作権をめぐる立法政策の方向性を示す一つの指標である。法的拘束力を持つ立法そのものではないが、2026年に予定される著作権指令の見直しに向けた欧州委員会の政策立案に対する指針としての意義は小さくない。

 報告書には、妥協修正によって当初草案の問題点が是正された部分がある。TDM例外のAI訓練への適用を認める修正、侵害推定を反証可能なものとした点、利用者の権利に関する保護規定の導入は、いずれも改善として評価しうる。しかし、報道コンテンツに関する規定は、特定のコンテンツ類型をTDM例外の適用範囲から一括して除外する手法であり、DSM指令が構築した利益調整の枠組みとの整合性を欠く。また、透明性義務の技術的な実行可能性と、「過去の利用」に対する遡及的報酬がオプトアウト方式の基本設計に及ぼす影響については、なお慎重な検討が必要である。

 Voss議員は採決後の声明において「生成AIは法の支配の外で活動してはならない。著作権で保護された著作物がAIシステムの訓練に使用されるならば、創作者は透明性、法的確実性、公正な報酬を受ける権利を有する」と述べた〔注28〕。権利者の正当な利益の保護と、AI開発に必要なデータへのアクセスの確保という、相互に緊張関係にある二つの政策目的の調整がどのような帰結に至るか。3月の本会議での採決と、同年の著作権指令見直しの推移を見定める必要がある。詳細は、原典をご確認ください。

(参考)Sora2・AIと著作権

〔注1〕 European Parliament, "Protect copyrighted work used by generative AI, say Legal Affairs MEPs" (Press Release, 2026年1月28日)(https://www.europarl.europa.eu/news/en/press-room/20260126IPR32636/protect-copyrighted-work-used-by-generative-ai-say-legal-affairs-meps, last visited 2026年2月11日)。投票結果は賛成17、反対3、棄権2。

〔注2〕 Justus Dreyling = Leander Nielbock, "INI on copyright and generative AI: After the vote", COMMUNIA (2026年1月28日)(https://communia-association.org/2026/01/28/ini-on-copyright-and-generative-ai-after-the-vote/, last visited 2026年2月11日)。

〔注3〕 Teresa Nobre = Justus Dreyling, "INI on copyright and generative AI: Final assessment and recommendation", COMMUNIA (2026年1月26日)(https://communia-association.org/2026/01/26/ini-copyright-genai-final-assessment/, last visited 2026年2月11日)。

〔注4〕 前掲注1・European Parliament報道発表。「MEPs want EU copyright law to apply to all generative AI systems available on the EU market, regardless where the training takes place」とする。

〔注5〕 前掲注1・European Parliament報道発表。「Failure to comply with transparency requirements could be tantamount to infringement of copyright, for which AI providers could bear legal consequences」とする。

〔注6〕 前掲注2・Dreyling = Nielbock。当初草案の「irrebuttable」な推定が妥協修正により「rebuttable」に改められたとする。

〔注7〕 EVA, "EVA welcomes the adoption of the JURI Report on Copyright and generative AI" (2026年1月29日)(https://www.evartists.org/eva-welcomes-the-adoption-of-the-juri-report-on-copyright-and-generative-ai/, last visited 2026年2月11日)。EVAは「a rebuttable presumption of use of copyrighted works」の導入に言及している。

〔注8〕 EARE, "EARE's Position on European Parliament's own-initiative report on generative AI and Copyright" (2025年9月13日)(https://eare.eu/eares-position-on-european-parliaments-own-initiative-report-on-generative-ai-and-copyright/, last visited 2026年2月11日)。

〔注9〕 前掲注3・Nobre = Dreyling。COMMUNIAは「we consider the proposed changes to be unimplementable」と述べる。

〔注10〕 前掲注1・European Parliament報道発表。報告書は「voluntary collective licensing agreements per sector accessible to all, including individual creators and small and medium-sized enterprises」の確立を求めている。

〔注11〕 GESAC, IMRO, "European Parliament calls for new EU laws to protect creators' rights in Generative AI" (2026年1月28日)(https://imro.ie/industry-news/european-parliament-calls-for-new-eu-laws-to-protect-creators-rights-in-generative-ai/, last visited 2026年2月11日)。

〔注12〕 ECSA, "Press release: ECSA welcomes the Legal Affairs Committee report on copyright and generative AI and calls on all MEPs to support it in plenary" (2026年1月28日)(https://composeralliance.org/news/2026/1/press-release-ecsa-welcomes-the-legal-affairs-committee-report-on-copyright-and-generative-ai-and-calls-on-all-meps-to-support-it-in-plenary/, last visited 2026年2月11日)。

〔注13〕 前掲注1・European Parliament報道発表。「MEPs also demand fair remuneration for the use of copyrighted content by AI ... They call on the Commission to examine whether such remuneration could also apply to past use」とする。

〔注14〕 前掲注1・European Parliament報道発表。「the news media sector must have full control over the use of its content for training AI systems, including the possibility to refuse such use」とする。

〔注15〕 前掲注3・Nobre = Dreyling。COMMUNIAは「We consider the proposed language unacceptable」と述べ、「There is no justification for creating new exclusive rights, elevating press publishers' and media content to a privileged status above other copyrighted works」と主張する。

〔注16〕 前掲注2・Dreyling = Nielbock。「at least parts of the Committee did not intend to propose a new exclusive right, but rather to underline the importance of the press and news media」と報告する。

〔注17〕 前掲注2・Dreyling = Nielbock。修正後の報告書は、措置が「do not prevent the generation of non-infringing content」であるべきとし、私的利用、引用、批評、レビュー、風刺、パロディ、パスティーシュ、付随的利用を明示的に挙げる。

〔注18〕 前掲注1・European Parliament報道発表。「content fully generated by AI should not be protected by copyright」とする。

〔注19〕 COMMUNIA, "A first look into the JURI draft report on copyright and AI" (2025年7月7日)(https://communia-association.org/2025/07/07/a-first-look-into-the-juri-draft-report-on-copyright-and-ai/, last visited 2026年2月11日)。AI生成物の関連権による保護可能性について、著作物性の閾値を欠く非独創的AI出力に排他的権利を付与することの適切性に疑問を呈する。

〔注20〕 Directive (EU) 2019/790, Articles 2(2), 3 and 4. 2条2項はTDMを「パターン、傾向および相関関係を含むがこれらに限定されない情報を生成するために、デジタル形式のテキストおよびデータを分析することを目的とする自動化された分析技術」と定義する。

〔注21〕 Regulation (EU) 2024/1689, Article 53(1)(c) and (d), Recital 106. 前文106は「Any provider placing a general-purpose AI model on the Union market should comply with this obligation, regardless of the jurisdiction in which the copyright-relevant acts underpinning the training of those general-purpose AI models take place」と明示する。

〔注22〕 Andres Guadamuz, "We need to talk about the EU TDM exception and AI training", TechnoLlama (2025年12月6日)(https://www.technollama.co.uk/we-need-to-talk-about-the-eu-tdm-exception-and-ai-training, last visited 2026年2月11日)。

〔注23〕 GEMA v. OpenAI, LG München I, 2025年11月11日判決, Az. 42 O 14139/24。判決の概要については、Bird & Bird, "Landmark ruling of the Munich Regional Court (GEMA v OpenAI) on copyright and AI training" (2025年)(https://www.twobirds.com/en/insights/2025/landmark-ruling-of-the-munich-regional-court-(gema-v-openai)-on-copyright-and-ai-training, last visited 2026年2月11日)参照。

〔注24〕 Kneschke v. LAION, LG Hamburg, Az. 310 O 227/23。同判決については、Orrick, "First Significant EU Decision Concerning Data Mining and Dataset Creation to Train Artificial Intelligence" (2024年10月)(https://www.orrick.com/en/Insights/2024/10/Significant-EU-Decision-Concerning-Data-Mining-and-Dataset-Creation-to-Train-AI, last visited 2026年2月11日)参照。

〔注25〕 前掲注23・Bird & Bird。OpenAIは控訴の意向を表明しており、EU司法裁判所への付託の可能性も指摘されている。

〔注26〕 前掲注1・European Parliament報道発表は「EU copyright law to apply to all generative AI systems available on the EU market, regardless where the training takes place」とする。

〔注27〕 前掲注21参照。

〔注28〕 前掲注1・European Parliament報道発表。Voss議員の声明として「Generative AI must not operate outside the rule of law. If copyrighted works are used to train AI systems, creators are entitled to transparency, legal certainty, and fair compensation. Innovation cannot come at the expense of copyright, both can and must coexist」と引用される。

(マガジン)「AIと法-雑感」

 ※目次は以下を参照

note総則規約3条2項前段
3.2 クリエイターが制作したデジタルコンテンツの著作権は、クリエイターに帰属します。

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