《葬送のフリーレン》ミリアルデの遠い昔の私の話(第69話「皇帝酒」)
この記事を読むと、ミリアルデってそんなキャラだったの!?と驚いて、彼女のことを好きになると思います。
第8巻69話「皇帝酒」の読解・考察記事ですが、一部、帝国編の展開予想が含まれます。
はじめに
第8巻69話「皇帝酒」では、エルフのミリアルデが仕掛けた壮大な「暇つぶし」のいたずらとそれに巻き込まれたドワーフのファスとフリーレン達が描かれています。
ミリアルデは大量の「皇帝酒」を地下の遺跡に集めて強力な結界で封印し、石碑を立てて「皇帝酒は最上の名酒である」と記します。

皇帝酒に魅せられたファスは二百年以上かけて探し求め、フリーレンの助けを得てついに発見します。

結末は「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」と思いきや、華麗などんでん返しが待っているというおもしろいストーリーです。

別の記事のコメントで、このミリアルデの「暇つぶし」について、本当に暇つぶしでそんなことをするだろうか?という疑問を教えて頂きました。nicoさん、ありがとうございます。

言われてみれば、確かにこのミリアルデの行動は不思議です。(こういう疑問は一度見逃してしまうと以降は当たり前のこととしてスルーしがちなので、指摘していただけるのはとてもありがたいものです)
ここで私はフォル爺のエピソードを思い出しました。(第4巻33話)
村を守っている理由を問われたフォル爺は「昔の話だ。どうでもいいだろう」と答えることを渋ります。ここはミリアルデの「私の話。遠い昔の」「意味なんて、何もないわ」を想起します。
そのフォル爺に対してヒンメルは「人はどうでもいいことに命を懸けない」と指摘します。

確かにヒンメルの言う通りです。
ミリアルデが心の底から「意味なんて、何もない」と思っているのなら、なぜわざわざこんな手の込んだ「暇つぶし」をするのでしょう?
心のどこかで「意味があって欲しい」と願っているから、こんな「暇つぶし」をするのではないか?
そう思いました。
本稿ではミリアルデに何があったのか(遠い昔の私の話)を考えてみます。

ミリアルデについて
最初にミリアルデに関する情報を整理しておきます。細かい話になるので、太字部分のみざっと眺めて頂いても結構です。
まず、確実にミリアルデであると言える人物が登場するのはこの第8巻69話「皇帝酒」中の2ページしかありません。
その他には、第14巻128話「魔導特務隊」に1コマだけ登場すると言ってよいでしょう。「聖杖法院」を示す人物のシルエットがミリアルデに似ています(髪をきれいに整えているため印象は異なりますが、現役時代は今のようにふんわりした雰囲気ではなくてキリッとしたイメージだったのでしょう。後述しますが相当な切れ者です)。ミリアルデでないとすれば新キャラクタですから、ここは余程のことがない限りはミリアルデだと考えておくべきだというのが考察における私のスタンスです。

ここからはミリアルデが「聖杖法院」のトップだったらしいことが分かります。
※なお、ミリアルデが現在 聖杖法院トップである可能性について最後に触れています。(帝国編の展開予想を含みますのでご注意を)
また、組織名の「聖杖」や、このシルエットのエルフの女性が祈るように手を組んでいることからは、この組織が女神様と関係していることもわかります。そして、現在のミリアルデは女神様への信仰を捨てているとも推測できます。
ミリアルデの結界の解除にはフリーレンでも3か月は掛かるというのですから、ミリアルデはかなりの実力者です。

そこから、ミリアルデは大魔法使いの一人であると推測されます。(「現存する三人の大魔法使い」(第14巻133話)はゼーリエとミーヌスが確定ですが、ゲナウでさえ大魔法使いであることを知らなかったフリーレンは含まれません。すると、残る一人の候補は現状ミリアルデのみです。聖杖の証や大魔法使いと女神様の関係については次の記事を参照ください)
皇帝酒(皇帝の即位式で配られた)に関する情報から、この皇帝が治めていた「大帝国」・「統一帝国」とはフランメの時代の帝国であることもわかります。




ミリアルデである可能性のある人物として、フリーレンが約400年前に会っている「同族」(第2巻13話)と、クラフトが約300年前に会っている「同族」(第3巻34話)があります。


フリーレンが会った「同族」はゼーリエでもクラフトでもありません。ですから可能性があるのはミリアルデかミーヌスで、そうでなければ新キャラクタです。ミリアルデが「ぼーっと」したままなら、ミーヌスだろうと思います。
クラフトが会った「同族」は、可能性があるのはゼーリエ、ミリアルデ、ミーヌスで、そうでなければ新キャラクタです。ミリアルデが「ぼーっと」したままなら、ゼーリエまたはミーヌスだろうと思います。
時系列はこうなります。
「遠い昔」(神話の時代かは不明)「人生をかけて探した」
統一帝国の時代
聖杖法院のトップだった。※諸説あり
「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」とわかる
即位式、皇帝酒の配付、ミリアルデによる「暇つぶし」
ミリアルデとフリーレンが同じエルフの里で暮らす(第8巻69話)
約400年前、フリーレンが同族と会う(第2巻13話。ミリアルデ、ミーヌス、新キャラ)
約300年前、クラフトが同族と会う(第3巻24話。ゼーリエ、ミリアルデ、ミーヌス、新キャラ)
現代
約80年前、勇者一行ファスの協力依頼を断る
フリーレンの協力を得てファスがミリアルデの皇帝酒を発見
ミリアルデの過去(遠い昔の私の話)
ここからミリアルデの過去を考えていきますが、手掛かりはほとんどないため、第8巻69話「皇帝酒」に登場する要素を最大限に活用します。
ミリアルデの「暇つぶし」の計画

ミリアルデは「遠い昔」のことを思い出しながら皇帝酒を一人で寂しく飲んでいます。

それに対して、ファスとハイターは「酒は楽しく飲むに限る」「皆で楽しまないと」と言っています。「皇帝酒」のエピソードの結末でも町の皆で楽しく皇帝酒を飲んでいます。



ですから、一人で寂しく飲むのか、皆で楽しく飲むのかの違いはこのエピソードを考える際の重要なポイントです。
そして、ミリアルデは「酒を保存するための強力な結界」で皇帝酒を封印しました。そのため「保存状態も良好」でした。


しかも、ミリアルデが封印したのは町の皆で飲めるほど大量の皇帝酒です。

ということは、ミリアルデは自分と同じ「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」という経験を他人にさせようとして「暇つぶし」を計画したわけではありません。
もしそうであれば封印する皇帝酒は一本で構わないはずだからです。
そして、ミリアルデが皇帝酒を飲ませたかったのは、当時の人々ではなく、未来の人々でした。
そのために、わさわざ地上ではなく地下の遺跡を使い、強力な封印を施したのです。遺跡に辿り着くためには大変な苦労をして坑道を掘る必要があり、封印を解除するためにはフリーレンの協力を必要としました。


ですから、ミリアルデは皇帝酒を未来の大勢の人々に飲ませようと計画していたわけです。ミリアルデは、不味い不味いと言いながら皇帝酒を飲む未来の人々を想像しながら、大量の皇帝酒を地下の遺跡に封印したのでしょう。
確かに「とんでもない」計画です。

ミリアルデに起こったこと
ミリアルデはなぜそんな突拍子もない計画を立てたのでしょう?
「皇帝酒」のエピソードを振り返ってみます。
「最上の名酒」皇帝酒を見つけるというファスの「夢」は町の皆が知っていました。ファス自身が喧伝しています。
そして、いよいよ皇帝酒が見つかりそうだという事になって、皆が話題にしています。皇帝酒が一体どれ程の名酒なのかと皆が期待しています。

しかし、皇帝酒は「最低の安酒」でした。町の人々は期待が外れてがっかりしたでしょう。

はっきり言えば、ファスは人生の無駄遣いをしました。ファスの人生は失敗です。ミリアルデと同じ「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」わけですから。
しかし、誰もファスのことを嗤ったり、バカにしたりはしませんでした。それどころか、町の人々はファスが振舞った皇帝酒を楽しく飲んだのです。

皇帝酒にまつわるファスの顛末を簡単にまとめるとこうです。「人生をかけて探したものが、最低の安酒だった。けれども、皆で楽しく飲んだ」。
では、ミリアルデはどうだったのでしょう?
「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」。では、その続きはどうだったのでしょう。

ミリアルデは「ゴミだったときのことを想像できる?」とフリーレンに問いかけます。フリーレンにはミリアルデが何の話をしているのかわかりませんでした。ミリアルデは「私の話。遠い昔の」と言うだけで説明しようとはしません。「やっぱり不味いわね。このお酒」と話題を逸らします。

ここでミリアルデは「ゴミだったこと」ではなくて「ゴミだったときのこと」と言っていることに着目してください。
ミリアルデはゴミに人生を捧げた虚しさを嘆いているわけではありません。ミリアルデは「ゴミだったときのこと」=「ゴミだったとわかったときに私に起こったこと」=「遠い昔の私の話」を思い出しているのです。

そして、ミリアルデは「私 この里に来る前に」と言っています。(何気ない一言ですが重要です。理由は後述します)

ですから、ミリアルデは故郷を捨てています。
ということは、ミリアルデに起こったことは、ファスに起こったこととは全く逆でした。
失敗したミリアルデを故郷の人々は受け入れてくれなかったのです。
ミリアルデは相当な実力をもった魔法使いです。(おそらく大魔法使いです)
ですから、故郷の人々はミリアルデに大きな期待を寄せていました。
しかし、ミリアルデはその期待に応えることができませんでした。
そして、ミリアルデが失敗すると、人々は心変わりしてしまったのです。ミリアルデに託していた期待や希望が逆転して、失望や怨嗟となりました。
そのために、ミリアルデは故郷を捨てたのです。
これがミリアルデの「遠い昔の私の話」です。
ですからミリアルデは「人生をかけたが結果は失敗だった。けれども、失敗した私を人々は受け入れてくれた」という現実にならなかった結末(イフ・
ストーリー)を見たかったのでしょう。
それがミリアルデの「暇つぶし」の計画です。
ここからは人心に翻弄された英雄ラーゼン(ヴァルロス)を思い出します。(第146話)

第8巻69話「皇帝酒」のテーマは「故郷」
《葬送のフリーレン》の単話では後の長編のテーマを先取りして扱う傾向があります。下準備ですね。
たとえば、帝国編(第13巻126話~)の場合、直前の第124話「影なる戦士」、125話「家族」では、まさに「家族」がテーマになっています。帝国編の準主役であるラントとユーベルにとって「家族」は重要なテーマです。

黄金郷編(第9巻81話~第11巻104話)のテーマはもちろんデンケンの「故郷」(望郷)です。
黄金郷編に入る前に「故郷」がどれくらい扱われているか見てみましょう。
第69話「皇帝酒」の一つ前の第68話「北部高原」のテーマは「故郷」です。(シュタルクは「こんな危険な場所で暮らす必要はねぇんじゃねぇか?」と言っています。)

第71話~76話の中編「神技のレヴォルテ」編のテーマもゲナウの「故郷」です。

第77話「竜の群れ」のテーマも「故郷」です。(フリーレンが「移り住んだほうがいい」と言うと、シュタルクは「村の人たちが可哀相だぜ」と村人の故郷への想いに寄り添います)

第9巻79話「トーア大渓谷」のテーマも「故郷」です。ドワーフのゲーエンが故郷を失い、新しい故郷を見つけるまでの物語です。

第80話「聖雪結晶」のテーマも「故郷」です。

ですから、この第69話「皇帝酒」のテーマも「故郷」だというわけです。

これはデンケンの故郷(望郷の念)を描く黄金郷編のプロローグ(の一つ)になっています。

ミリアルデは未来の人々に期待した
もう一つ考えておきたいことがあります。
ミリアルデは、当時の人々ではなく、未来の人々に皇帝酒を飲ませようと計画していました。(ファスが皇帝酒を発見したのは1000年以上後のことです)
つまり、ミリアルデは人々の心変わりを目の当たりにして、当時の人々には絶望していたのです。
「ミリアルデ」(Milliarde)とはドイツ語で「10億」を意味します。
もしかすると、ミリアルデにかけられた期待は「故郷の人々から」というレベルではなく、「国中の人々から」とか、「人類全体から」というレベルのものだったのかもしれません。なにしろ、ミリアルデは大魔法使いなのですから。
ここからは第147話「英雄のいない地」で描かれたような、レーヴェ少年のような深い絶望を想起します。

石碑と安酒
このミリアルデの絶望は、女神様とも関係があると思います。
なぜなら、ミリアルデは信仰を失っているからです。大魔法使いとしての活動も一切やめているようです。
ウソの碑文が彫られた石碑
ミリアルデはこの「暇つぶし」に石碑を使いました。

手掛かりを残すためなら文書(古文書)を残す等もっと簡単な方法はあったはずです。実際、皇帝酒に関する「この(町の)地下に、皇帝酒を貯蔵した遺跡が埋まっているという伝承」が残っています(というかミリアルデが残しています)。それに加えて、わざわざ手間をかけてウソの碑文を彫った石碑まで作りました。なぜでしょう?

先程の「ヒンメル理論」を使えば「意味なんて、何もない」はずがありません。
石碑と言えば、読者としては「女神の石碑」を思い出します。
ただ、この世界の人々にとってどうなのかは分かりません。どこにでもある身近な存在で、特別な意味はないものかもしれません。
ですから、ミリアルデの石碑と女神の石碑には何の関係もないという解釈もありです。
しかし、これは現実ではなく物語です。作者が読者に何かを伝えるためにミリアルデに石碑を使わせたと考えるのもおかしなことではありません。
そして、ミリアルデは女神様に対する信仰心を失っています。
そうであれば、ミリアルデは「女神の石碑の碑文にはウソ(欺瞞)がある」「女神様に裏切られた」というやり場のない憤りを感じていたのかもしれないと思います。

安酒(信仰心さえあれば)
皇帝酒は「最低の安酒」です。

「安酒」と言えば、第14巻134話でロレの「建国祭の式典ですよ。あからさまな安物はいけません」を思い出すと、即位式で「最低の安酒」を使っているわけですから可笑しいところです。

この直前にはヴォルフとロレの「式典用のワイン?ロレ、そんな大事な物うちで買っちゃって大丈夫なの?安物しかないよ」、「信仰心さえあれば物質的な価値は関係ない。それが神父クレマティスのお考えです」というやりとりがあります。

このロレ(クレマティス)の言葉は何かミリアルデのことを指しているようにも思われてきます。
高級品である必要はないし安物でも構わない(そもそもヴォルフの店には安物しかない)けれども「あからさまな安物」では問題だとロレは言うのです。信仰心は「ほどほど」がよいということでしょうか。
ミリアルデは、おそらくかつては女神様を篤く信仰していました。しかし、その反動なのか、「信仰心さえ」無くしてしまって人生に絶望しているのです。(それに対してクラフトはもともとは女神様を信じていませんでしたが信仰で人生の意味を回復しています。第3巻24話)

全く関係ありませんが、ロレの「体力馬鹿」(第14巻第137話)はハイターの台詞でもあります(第12巻112話、113話)。ロレが登場したので言及しておきます。



女神様ってどんな神様?
ハイターにせよザインにせよ、本作に登場する主要な僧侶たちの女神様への関わり方は、かなりいい加減です。

女神様を崇め奉り、女神様の言葉は絶対だ、女神様のご機嫌を損ねてはいけない、といった厳格さは全くありません。(そういう僧侶たちもたくさんいるのだと思いますが、ストーリーに関わる重要な僧侶たちはそうではありません)
その場その場で都合よく利用させてもらって、女神様もこちらの事情はご存じだ、といった大らかさがあります。(第1巻7話など)

それが女神様と上手く付き合うコツなのかもしれませんね。
女神様は優しい「お母さん」のような神様だと言えるかもしれません。この事についてはこちらの記事で触れています。
現在ミリアルデが聖杖法院のトップである可能性(帝国編の展開予想)
ここまではミリアルデの経歴について、聖杖法院のトップ→「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」→「何もしないでぼーっとしている」→現在は所在不明 という流れで考えてきました。
けれども、少し順番を入れ替えて、「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」→「何もしないでぼーっとしている」→何らかの出来事があり生きる意味を見出す→現在は聖杖法院のトップ という流れも考えられます。
この場合、ミリアルデが生きる意味や信仰心を回復した理由は何か?という謎が残りますが、次のような利点があります。
まず、ラントがユーベルに説明しているコマを無理なく理解できます(第14巻128話)。現役のレーヴェと並べられているのですから、ミリアルデも現役だと読むのが自然だからです。

また、デンケンの根回し先は聖杖法院だと素直に理解できます(第14巻130話)。聖杖法院が過去の組織だとするとデンケンの根回しという伏線の処理に新キャラクタ・新組織の登場が必要となってしまいます。

もう一つ、下の時系列を見て頂ければわかるのですが、こちらの方がスッキリしています。
「遠い昔」(神話の時代かは不明)「人生をかけて探したものが、なんの価値もないゴミだった」とわかる
統一帝国の時代
即位式、皇帝酒の配付、ミリアルデによる「暇つぶし」
1000年以上前、ミリアルデとフリーレンが同じエルフの里で暮らす(第8巻69話)
約400年前、フリーレンが同族と会う(第2巻13話。ミリアルデ、ミーヌス、新キャラ)
約300年前、クラフトが同族と会う(第3巻24話。ゼーリエ、ミリアルデ、ミーヌス、新キャラ)
現代
約80年前、勇者一行ファスの協力依頼を断る
フリーレンの協力を得てファスがミリアルデの皇帝酒を発見
現在は聖杖法院のトップ
さて、ミリアルデが聖杖法院のトップであるなら、帝国編での再登場はスムーズです。
舞踏会二日前、デンケンは「根回し」の後に帝都を発って舞踏会当日にヴァイゼに到着しています。ですから、デンケンとレルネンは帝国編の戦いにはおそらくは間に合いません。帝国編のエピローグにぎりぎり間に合うくらいでしょうか。ですから、デンケンが聖杖法院トップのミリアルデに根回しをしていて、聖杖法院が大陸魔法協会に協力するという展開です。
※帝国編での舞踏会当日までの主な出来事の整理はこちらを参照ください。
※皇帝酒の「暇つぶし」をした当時のミリアルデが女神様への信仰を捨てていることはラントがユーベルに説明しているコマ(第14巻128話)以外の箇所からも読み取れるので、ここまでの解釈は大きく変更する必要はないと思います。
おわりに
第69話「皇帝酒」はかなり難解なエピソードだと私は思います。何度も読んでやっとこういう理解に至りました。第69話は黄金郷編の前座で、テーマは故郷だとあたりを付けていればもっとスムーズだったかもしれません。もちろんこれが「正しい」解釈かどうかはわからないのですが、自分としてはかなり納得できる理解になりました。いかがでしょうか。
第146話「人類最強の戦士」のヴァルロス(英雄ラーゼン)のエピソードもそうなのですが、私こういう周囲の人たちとうまくいかずに不遇を見るキャラクタの話は涙なしには読めません。しかし、まさか「皇帝酒」のエピソードで泣けるとは思いませんでした。
今回の考察を基にしてもう少しミリアルデの人となりを掘り下げてみたいところもあるのですが、それはまた次の機会に。
ミリアルデは再登場がかなり楽しみな人物です。前述しましたが、現在は既に回復していて聖杖法院のトップとして帝国編で再登場する可能性があると思います。
というか、デンケンの根回しという伏線の処理を考えると、これが有力な感じがしてきます。今までの展開予想記事でなぜこの伏線に触れなかったかというと、デンケンの根回し先を思い付かず、そのまま忘れていたからです。今回の記事を書くにあたりミリアルデについて考えていて思い出しました。違和感を覚えたところはメモをしておかないといけませんね。
ミーヌスの例もありますので、ミリアルデは一筋縄ではいかない癖のある人物になっているかもしれません(まあ、そもそものゼーリエも大概なのですが)。信仰を回復しているにしても、女神様と「ほどほど」のお付き合いができていると良いのですが、さてどうなるでしょうか。
《葬送のフリーレン》に関する記事は下記のマガジンにまとめています。
150本近くありますが、最初の考察記事としてお勧めなのはこちらです。
これを読んだ上で、フランメ、ヒンメル、エーヴィヒ、ゼーリエ、大魔法使い、などで検索すると物語の全体像に関わる考察が出てきます。
おもしろかった記事には「スキ」していただけると励みになります。コメントもとても嬉しいです。《葬送のフリーレン》に関することでしたら、感想・質問・疑問など何でもどうぞ。

