国もようやく、「経営は販促だけでは変わらない」と認識し始めた── 中小企業庁「小規模事業者の『稼ぐ力』強化」検討会の中間取りまとめを読んで感じたこと
2026年5月、
中小企業庁の
「小規模事業者の『稼ぐ力』の強化に向けた諸課題に関する検討会」
の中間取りまとめが公表されました。
読んでいて、正直、
「ようやくここまで来たか」
と感じました。
なぜなら、そこに書かれていたのは、
単なる販促や補助金の話ではなく、
“経営そのもの”
の話だったからです。
「売上を増やしたい」のに、なぜ苦しくなるのか
現場で相談を受けていると、
経営者からよく出てくるのは、
売上を伸ばしたい
新規顧客を増やしたい
人を採りたい
DXしたい
新規事業をやりたい
という言葉です。
ただ、実際に深掘りしていくと、
本当の問題は別の場所にあることが少なくありません。
例えば、
粗利構造が見えていない
誰が何を決めるのか曖昧
会議しても結論が出ない
幹部間で前提がズレている
既存事業のキャッシュ創出力が不安定
「やりたいこと」と「投資余力」が繋がっていない
など。
つまり、
「営業」の問題ではなく、
“意思決定の構造”
の問題になっているケースです。
実は、多くの経営者は「混ざった状態」で苦しんでいる
後継者や第二創業の経営者ほど、
この傾向は強いです。
なぜなら、
先代との関係
古参社員への配慮
新しい挑戦への不安
借入返済
人材不足
家族の期待
自分自身の迷い
が、全部同時に存在するからです。
しかも本人も、
「何が問題なのか」
を言語化できていないことが多い。
だから、
考えれば考えるほど、
頭の中が散らかっていく。
会議をしても、
論点が増えていく。
結果、
「とりあえず今まで通り」
になりやすい。
本当に必要なのは、「答え」ではなく“整理”
私は普段、
「答えを教える」
ことを、あまり重視していません。
それよりも、
何が論点なのか
何が感情なのか
何が数字の問題なのか
何が構造問題なのか
本当に残っている選択肢は何か
どこにリスクが潜んでいるのか
を整理することを重視しています。
なぜなら、
経営は、
“正解を当てるゲーム”
ではないからです。
むしろ、
「死なない構造を作る」
ことの方が重要です。
「強み→価格→粗利 →投資余力→持続成長」
私は支援先で、
この流れをよく整理します。
技術力があっても、
価格に転換できなければ、
粗利は残りません。
粗利が残らなければ、
人材投資
システム投資
新規事業投資
幹部育成
はできません。
すると、
未来への打ち手が打てなくなる。
つまり、
「成長できない」のではなく、
“投資余力がない”
状態になっている。
ここを整理せずに、
「売上を増やしましょう」
だけやると、
逆に会社が苦しくなることもあります。
今回の中小企業庁の資料は、そこを問題視していた
今回の検討会では、
経営計画
伴走支援
経営管理
外部専門家
稼ぐ力
成長志向
が重要テーマになっていました。
つまり国も、
「補助金を出すだけでは変わらない」
と認識し始めている。
これは現場感覚として、
かなり大きな変化だと思います。
ただ、「伴走」という言葉だけでは足りない
最近は、
「伴走支援」という言葉をよく見ます。
ただ、
私は少し違和感があります。
なぜなら、
伴走という言葉だけだと、
精神的寄り添い
相談相手
話を聞く人
のように見えてしまうからです。
でも実際に現場で必要なのは、
会議体設計
KPI整理
キャッシュフロー視点
幹部との認識統一
意思決定前提の整理
投資判断の優先順位付け
など、
“経営判断のインフラ整備”
だったりします。
私はここを、
かなり重視しています。
「何をやるか」より、「どう決めるか」
結局、
会社が変わるかどうかは、
「何をやるか」
だけでは決まりません。
誰が
どの情報を見て
どの前提で
どの順番で
どう意思決定するか
で、かなり変わります。
だから私は、
戦略だけで終わらず、
会議
KPI
キャッシュ
組織
投資判断
まで整理することが多いです。
「経営を整理したい」と感じている方へ
もし今、
頭の中が整理できない
会議しても前に進まない
やることが多すぎる
方向性はあるが確信が持てない
新しい挑戦をしたいが怖い
承継後、自分の経営に切り替えたい
そんな感覚があるなら、
問題は、
能力不足ではないかもしれません。
単に、
“論点が混ざっている”
だけかもしれません。
経営は、
ひとりで抱えるには複雑すぎます。
だからこそ、
一度、
「整理する時間」
を持つことには意味があります。
私は普段、
60分の壁打ちの中で、
前提
論点
選択肢
リスク
現実的な次の一手
を一緒に整理しています。
「答えを押し付ける」のではなく、
“自分で決められる状態”
を作るために。
※事例は一部加工しています。実在の企業・人物とは関係ありません。
📩 初回60分相談はこちら
「幹部が動かない」「会議が決まらない」「自分が抱えすぎている」
そんな状態を、構造から一緒に整理します。
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熊谷 篤
実戦経営アドバイザー/中小企業診断士
承継・第二創業・新規事業の現場で、経営者が判断できる状態をつくる伴走支援を行っています。
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