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『愛はお金で買える?』デヴィ夫人の言葉と、ダコタの映画『マテリアリスト』を通して考えた“愛の本質”

「愛はお金で買える」

デヴィ夫人の婚活論には、「お金で愛は買えるもの」という考えがある。

「大好きだけど年収200万円の男性と、あまり興味はないけれど年収1億円の男性。果たしてどちらと結婚するのが幸せだと思う? 答えはもちろん、1億円稼ぐ男性です」と言ってるのはインタビューでも見たし、著書にも書かれているらしい。たしかに「そりゃそうだよね」と言いたくもなる。けれど、現実はそんなに単純ではない。

年収1億円の男性には縁がなかった私だけど、資産家の男性たちとつきあったことはある。愛はあった。でも結婚となると、なぜか心が動かなかった。
彼らの超越したビジネス脳には敬意を抱いていたけれど、誰もがどこか複雑で愛に屈折していた。当時の私自身もそうだったからうまくいくはずもなかったのだけど。

そもそも、自分の精神が未熟なままでは、どんな関係も続かないし、喜びも続かない。条件的な喜びに依存するほど、幸せのハードルはどんどん上がっていく。自分の周りを見渡しても、ビジネスと家庭の両方をうまく保っている人はそう多くない。これは日本でもアメリカでも同じ。だからこそ、どちらの世界でも成功している人を見ると、心から尊敬してしまう。

最近では、その関係が崩れて悩みを打ち明けられることも増えた。結婚が思い通りにならないのは、それが「相手の人生」でもあるから。お金があっても寂しい、と言う知人たちの声も少なくない。

それほど愛していないお金持ちと結婚して、思うように愛されなくても幸せでいられる女性もいる。それは強さでもあり、才能でもあり、器の大きさでもあるのかもしれない。一方で、自分で稼げるようになったことで、関係のバランスが変わってしまう場合もある。

あなたなら、どう思う?

そんな問いに対する“ひとつの答え”を見せてくれた映画を、アメリカに向かう機内で観た。タイトルは『Materialists(マテリアリスト)』。ダコタ・ジョンソン演じるのは、ニューヨークの結婚相談所で働く30代の美しいマッチメーカー、ルーシー。

彼女が語るNYの婚活事情は、噂どおりとても厳しい。まあ、ここフロリダでも違う意味で厳しいし、それは日本でも変わらないかもしれない。

ルーシーにはかつて貧乏な恋人がいた。愛はあったけど喧嘩が絶えず、そんな自分が嫌になった。だから彼女は決めたのだ。
絶対にお金持ちの男性と結婚すると。

「困窮した生活では自分自身の余裕を失い、愛の熱量が冷めてしまう」
それは、まさにデヴィ夫人の言葉そのもの。
まあ、独身のままでも、自分の稼ぎで充分暮らしていけるし。そう思って生きてきた彼女の前に現れたのが、背が高く、ハンサムで、紳士な大富豪ハリーだった。しかも独身。日本で言うイケオジ?

ルーシーは彼に向かって言う。
「あなたはNYの婚活市場で超レアな最高人材だわ」と。
でもハリーもまた、多くの経済的成功者と同じく、“愛”という感情に自信がない。(自己愛という意味においても)

ハリー:君は、愛についてよく知ってるんだろう?
ルーシー:恋愛(デート)ならね。
ハリー:何が違うの?
ルーシー:デートは努力がいるの。たくさんの試行錯誤、リスク、そして痛み。愛は違う、愛は簡単。
ハリー:そうかな?僕には、愛こそこの世でいちばん難しいものに思えるけど。
ルーシー:それは、愛は“どうしようもないもの”だからよ。ときどき、何の前触れもなく私たちの人生に歩いてくるの。

婚活中の独身者を“商品”として扱うルーシーは、時に優しく、時に残酷に現実を突きつける。婚活は、特に女性にとって、若さや見た目の“市場価値”が落ちてきたときほどシビアで、リスクも大きく、面倒で、何より難しい。

彼女は、なかなか相手が見つからない顧客にこう言う。

もちろんこのリストに書かれたすべてを備えた男性を“作って”あげることもできるでしょう。
でもそれは無理なの。だって、相手は車でも家でもないのよ。
私にできるのは、あなたがこの先50年なんとか一緒にいられて、あなたのことを少しでも好きでいてくれる男性を見つけることだけ。
それに──あなたは“いい女(キャッチ)”なんかじゃないのよ。

わーん。夢も希望もない、容赦ない言葉。
そこまでして結婚したい?「いい女じゃない」なんて言われて、妥協しながら人生を選ぶの?

……観ている途中の私は、正直テンションが落ちた。
この映画を酷評する人たちの気持ちも、なんとなく分かる。でも、結局のところ、何が心に響くかは、その人の人生体験によるのだと思う。そういう意味で、私には受け取るものが多かったし、純粋に楽しめた。

同監督の初作品はこちら↓

ブレない幸せは、他人の基準を降りたときに始まる


でも!!!
たとえ婚活がうまくいかなくても、諦める必要なんてない。彼女の目には“市場価値ゼロ”に映るであろう私だって、今は幸せな再婚生活を送っている真っただ中なんだから。

日本の婚活番組をいくつか動画で見たけれど、本当に厳しいことを言うなぁと思う。「もっとお洒落して」「ちゃんと料理して」「理想は低く」「あなたを選ぶ人は少ないって自覚して!」聞いているだけで悲しくなる。

だけどいくつになっても理想のパートナーシップを自由に描いていいはず。叶わないかもしれないけれど、素直に望んでみていい。だって、世の中にはあなたが諦めてしまった夢を叶えている人が必ずいる。それを後から知ったとき、「どうしてもっと素直に望まなかったんだろう」と思うかもしれない。あるいは、「ずるい!」と感じるかもしれない。。

自分で可能性を制限しなくてもいい。引き寄せの法則をもっと意識してみてもいい。それは「必ず叶う」という保証ではなく、“あなたにとって最善のことが叶う”という流れを信頼すること。そうすると、セレンディピティや素敵な奇跡が起きやすくなる。あるいは、願いが別の形に導かれていく。

大切なのは、他人の言葉に振り回されず、自分の本音に耳を澄ませること。
それが、ブレない幸せへと導いてくれる、いちばん確かな道なのだ。





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セレナ


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