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AIバトル!「小説の続き」競作5 ⑦ 【お題公開】


前説

今回は、前の4回(と、ボツ回と番外編)
とは違うシチュエーションで
AIに「小説の続き」を書いてもらいます。

そして、その出来や個性を比較するという
お遊び企画です。

ちなみに、メンバーは
登場順に、次の通りです。

ChatGPT
Gemini 
noteのAIアシスタント
Microsoft Copilot
Claude
Grok

…という企画を
お送りしてきました。


お題のプロンプト

では、ここで「お題」にした
SF小説の本文を紹介したいと思います。

昨日までの品評会で、
AIたちが何を読み、何をネタにしたのか。

次のお題プロンプトを見れば、
そのあたりが良くわかると思います。

ちなみに、題材にしたのは
私が書いたSF小説
「白銀の騎士」第3部から
第12話(「安息の日々」act.3)
冒頭部分です。

プロンプト全文は、
次のとおりです。

次に、私が書いたSF小説の一部をアップします。
この続きを書いてみてください。

(以下、本文)

 大都市ダイダロスの夜は明るい。
 特に、軍港にほど近いクラテーレ通りは、表向きは秩序を感じさせる華やかな賑わいを振りまいている。
 それは、このクラテーレ通りを利用する客層が、おもに下士官以上の地位を持つ軍人が多いことに関わっているのだろう。
 そんな、やや上品な趣きの歓楽街の一画に、そのバー『ラパン』はあった。
 21世紀前半の建築様式を模した玄関の店。格式張っている、とまでは言えないが、安い酒を求める客が寄りつきそうにない程度には、格調が保たれた、落ちついた空気を漂わせている。
 そのカウンター席で、大柄で精悍な体つきの青年士官がグラスを掲げた。
「では、戦友が無事に帰還したことを祝して」
 乾杯、とグラスを合わせた隣席の青年士官も、スパークリングワインの注がれたグラスに口をつける。
 これが初めての乾杯ではない証拠に、整った容貌の頬がほんのり色づいている。隣の精悍な男にくらべても、美男と言えるだろう。
「こうして祝ってくれるのは、きみくらいなものだ」
「家族には、会っていないのか?」
 精悍なほうの青年が、不思議そうな顔で問うた。そんな表情をすると、体つきに似合わず、あどけなさが抜けきっていない少年のようだ。
「家族、か…」
 端正な顔つきの青年は、グラスに視線を落とした。
 バラードを奏でるジャズ・ピアノがワンフレーズ、流れる。
 精悍なほうの青年が、顔をしかめて頭をかいた。
「いや、すまん。どうもおれは、気配りというやつが苦手でな」
 すると、端正な顔の青年がようやく微笑を見せた。
「いいさ、トム。きみのそういう飾らないところは、わりと好きだ」
「そうか。なら、いいが」
 トムは照れ隠しのようにワイングラスをあおると、人なつっこい笑顔を見せた。
「まあ、あれだな。おれは、きみが愛称で呼ばれるのが苦手だ、ということを覚えているくらいだ」
「それで充分だ」
 トムは目の前の友人にうなずき返して、口を開いた。
「しかし、イチビリーノ・ヘタレ中尉。きみも運がない男だな」
「…そうか?」
 イチビリーノは口元をわずかに緩めた。目が笑っている。
「赴任した先が戦地になって、命からがら帰還したと思えば、休暇先でまた火種にぶち当たるなんて…おれだったら、やりきれずに腐っちまうところだよ」
「腐っているヒマはないからな」
 それを聞いたトムは真顔になって、小声で応えた。
「…ああ、そうだな」
 軍の外では話せない話題がある。それを心得ていないほど、トムは気の回らない人間ではなかった。
「ところで、イチビリーノ」
 トムが改めてそう言いだしたので、イチビリーノは続きを待った。

AIバトル5:お題プロンプト全文

今回のお題も
一話の冒頭部分からなので、
いちおうシチュエーションは
きちんと書きこんでいます。

そして、余計な「縛り」
(プロンプトの補足)を
入れなかったのも良かったですね。

おかげで、それぞれのAIが
個性を発揮した「創造性」を
見せてくれました…

と、締められればよかったんですが。

気のせいか、
前回(2025年7月)に比べて
相対的に「個性が薄まった」ような
気がするのは、どういうことか。

まあ、全般的に
出来栄えというか、レベルは
上がりましたとも。
ええ格段に。

『「うわあ…」と脱力する』
ような場面は、今回に関しては
ひとつもありませんでした。

そういう場面こそ、
ネタとしては「おいしい」んですがね。

文章生成AIの「進化」は
良いことだとは思うんですが、
なんだか寂しくなった気もします。


総評

長くなるので、
各回の得点と
一言コメントを列挙します。
(リンクも貼っておきます)

まあ、今回もお題作者の好み
採点しましたからね。

独断と偏見まみれです。

また、あくまでもこの点数は
今回の作品」が、ということで、
AIじたいの評価ではないことだけ
お断りしておきます。

ChatGPT
 文体の寄せかた:75点
 引き:95点
 オチ:30点
 余韻:85点

 総合:74点

処理の「甘さ」がなくなり
もっとも進化を遂げました。
オチが私にはわかりづらい。

Gemini
 文体の寄せかた:70点
 引き:90点
 オチ:95点
 余韻:90点

 総合:88点

いちばん「作者の好み」に
近かった作品でした。
これも進化を感じさせます。

noteのAIアシスタント
 文体の寄せかた:50点
 引き:65点
 オチ:75点
 余韻:60点

 総合:69点

今回、登場したAIのうちで
もっとも「わが道をゆく」人です。
この個性は消さないでほしい。

Microsoft Copilot
 文体の寄せかた:65点
 引き:50点
 オチ:60点
 余韻:50点

 総合:58点

「独自の個性」が薄れて
いちばん惜しいAIです。
「抒情」のないCopilotなんて…。

Claude
 文体の寄せかた:95点
 引き:80点
 オチ:90点
 余韻:85点

 総合:88点

点数は今回のトップですが
もうひと踏ん張り欲しいところ。
…贅沢ですかね?

Grok
 文体の寄せかた:30点
 引き:70点
 オチ:75点
 余韻:85点

 総合:71点

この人も丸くなってきた。
いつもの「原作無視の姿勢」が
懐かしくなってしまうほどに。


人間が書いたのもさらしてみる

で、作者(人間)が書いた本筋は?

じつはこれ、今回も
あまり意味がないですね。

…というのも、この1話は
「幕間」の箸休め的なシーンで、
本筋じたいは進んでいないのですよ。

まあ、言い訳はいいか。
では、ここまで見てくださった方のために、さらしておきます。

「ところで、イチビリーノ」
 トムが改めてそう言いだしたので、イチビリーノは続きを待った。

 しっとりとしたジャズ・ピアノがまた、ワンフレーズ。
「その…マギヌスでの休暇は、どうだった?」
 イチビリーノは、はっきりと口元を緩めた。
「ジェラルディーンのことか?」
 トムはうなずいた。
「そう、ジェリー…って愛称で呼ぶと怒られるんだったよな、あちらさんも」
「よく覚えていたな、トム」
「忘れるものか。そう、ジェリ…ジェラルディーンは、元気にしていたか?」
「ああ。あいかわらずだった」
 それを聞いたトムは苦笑に近い表情を浮かべた。
「そうか…。心配だな、いろいろと」
「彼女はあれで、うまくやっているさ」
「心配なのは、彼女の周りのほうだ」
 二人は思い出し笑いをこらえるように顔を見あわせた。
「…そう言うな、トム。ジェラルディーンも、ずいぶん大人になっていたよ」
 トムはグラスの底をのぞいてから、遠くへ視線をやった。
「そうだったな。半年前のあの時でも、見違えるようだったもんな」
 お互い口には出さないが、『あの時』というのは、開戦のきっかけとなった『B地区事変』の時である。三人はおなじ戦場で軍功を競い合った同期の戦友でもあった。
 店内ではジャズ・ピアノが静かなバラードを奏でている。
「まだ、たった一年か…」
 一年というのは、士官学校を卒業してからの時間である。
「ああ。たった、一年だ」
 イチビリーノもつぶやいた。ずいぶん長い時間が過ぎたような気がするのは、いろいろなことがあったせいだろう。
 つい一週間前、休暇を取って立ち寄ったはずの中立都市マギヌスだけでも、さまざまな事件が起きた。
 二人の盟友であるジェラルディーン・ネズミー中尉が、敵軍のHTF(ヒューマン・タイプ・ファイター)を深追いして、あやうく戦死しかけたことは、まだトムには言わないでおこう、とイチビリーノは思った。
 必要があれば、ジェラルディーンから直接トムに言うに違いない。余計なおせっかいは、しないでおこう。
「…そろそろ、行くか。明日は大事な仕事が入っている」
 伝票に手をのばすと、トムがそれをさえぎった。
「奇遇だな。おれもだ」
「らしくもない気を回すな。おごられるつもりはない」
「おれが誘ったんだから、おれが払うさ」
「…割り勘でどうだ?」
 トムは伝票をひらひらさせながら笑った。
「『帰還祝い』だと言ったろ? いいから気持ちよくおごらせろよ。おまえさんは妙なところで真面目すぎる」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
 静かなジャズ・ピアノの調べを背にして、二人はバー『ラパン』を出た。
 クラテーレ通りのきらびやかな夜は、まだ始まったばかりである。

「白銀の騎士3」第12話より

ね、ぜんぜん話が
進んでないでしょう?

この続きは少ししか
書けていませんが…

このお話じたいが気になった方は
ぜひ、「TALES」にて掲載中の
白銀の騎士3」をご覧いただけると、
最高に嬉しく思います。


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