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温故知新(80)日光東照宮 デルポイ(デルフィ) 皇居 京都御所 安房神社 榛名神社 モン・サン・ミシェル 久能山東照宮 大樹寺 パレルモ 御座山 位山 白馬岳 アレクサンドリア チチェン・イッツァ スカラ・ブレイ ルクソール デロス島 古代都市セリヌス セリヌンテ

 徳川家康(東照大権現)を祭神とする久能山東照宮(静岡県静岡市)と日光東照宮(栃木県日光市)は富士山富士山本宮浅間大社奥宮)を挟んで、直線上に配置していることが知られています。また、日光東照宮は、フゴッペ洞窟と神津島を結ぶレイライン上にあります

 安房神社(千葉県館山市)と徳川氏(松平氏)の菩提寺の大樹寺(愛知県岡崎市)を結ぶラインの近くに久能山東照宮があり、日光東照宮と安房神社を結ぶラインの近くに皇居(旧江戸城)があります(図1)。安房神社とパレルモを結ぶラインの近くには、御座山(おぐらさん)や白馬岳(長野県北安曇郡白馬村)があり、このラインは、大樹寺と日光東照宮を結ぶラインとほぼ直角に交差し、交点付近に御座山があります(図1)。また、パレルモと久能山東照宮を結ぶラインの近くに位山(岐阜県高山市)があり、久能山東照宮と日光東照宮を結ぶラインの近くに富士山本宮浅間大社 奥宮があります(図1)。これらのラインから、徳川家康は忌部氏と関係があると推定され、家康が丹生氏と関係があると推定されることと整合します。

図1 安房神社と大樹寺、日光東照宮を結ぶ三角形のラインと久能山東照宮、御座山、皇居、安房神社とパレルモを結ぶラインと御座山、白馬岳、パレルモと久能山東照宮を結ぶラインと位山、久能山東照宮と日光東照宮を結ぶラインと富士山本宮浅間大社 奥宮

 御座山、位山、白馬岳を結ぶ三角形のラインを引くと、位山と白馬岳を結ぶラインは、御座山とアレクサンドリアを結ぶラインとほぼ直角に交差し、位山と白馬岳を結ぶラインの近くには、飛騨山王宮 日枝神社(岐阜県高山市)、白馬岳と御座山を結ぶラインの近くには、生島足島神社(長野県上田市)があります(図2)。

図2 御座山、位山、白馬岳を結ぶ三角形のラインと飛騨山王宮 日枝神社、生島足島神社、御座山とアレクサンドリアを結ぶライン

 大樹寺とチチェン・イッツァを結ぶラインは、図1の大樹寺と日光東照宮を結ぶラインとほぼ重なります(図3)。

図3 大樹寺とチチェン・イッツァを結ぶラインと御座山、日光東照宮

 日光東照宮と位山を結ぶラインは御座山とオークニー諸島にある旧石器時代遺跡のスカラ・ブレイ(Skara Brae)を結ぶラインとほぼ直角に交差し、乗鞍大権現(岐阜県高山市)の近くを通ります(図4)。御座山と日光東照宮を結ぶラインの近くには、観音山 慈眼院(群馬県高崎市)があり、位山と御座山を結ぶラインの近くには、八剱神社(諏訪大社上社摂社)(長野県諏訪市)があります(図4)。

図4 御座山、日光東照宮、位山を結ぶ三角形のラインと観音山 慈眼院、乗鞍大権現、八剱神社(諏訪大社上社摂社)、御座山とスカラ・ブレイを結ぶライン

 日光東照宮と白馬岳を結ぶラインの延長線はムンバイとつながっていますが、図4の御座山と位山を結ぶラインの延長線は二里頭遺跡とつながっています(図5)。

図5 御座山と二里頭遺跡を結ぶラインと位山

 日光東照宮と久能山東照宮を結ぶラインは、安房神社とエジプト新王国(紀元前1570年頃 - 紀元前1070年頃)の都テーベがあったルクソールを結ぶラインとほぼ直角に交差し、交点付近に富士山本宮浅間大社 奥宮があります(図6)。ルクソールは、エジプト第11王朝(紀元前2134年頃 - 紀元前1991年頃)に重要な都市となりました。安房神社とルクソールを結ぶラインの近くに位山があります(図6)。

図6 安房神社、日光東照宮、久能山東照宮を結ぶ三角形のラインと富士山本宮浅間大社 奥宮、皇居、安房神社とルクソールを結ぶラインと富士山本宮浅間大社 奥宮、位山

 皇居と富士山本宮浅間大社 奥宮を結ぶラインは、安房神社とスカラ・ブレイを結ぶラインとほぼ直角に交差します(図7)。安房神社とスカラ・ブレイを結ぶラインの近くには、赤城神社(三夜沢)(群馬県前橋市)や宝德山稲荷大社 本宮(新潟県長岡市)があります(図7)。

図7 安房神社、皇居、富士山本宮浅間大社 奥宮を結ぶ三角形のライン、安房神社とスカラ・ブレイを結ぶラインと赤城神社(三夜沢)、宝德山稲荷大社 本宮

 「南極ピラミッド」、ギョベクリ・テペジェベル・イルード遺跡などとつながる安房神社とセリヌスやジェッダとつながる京都御所を結ぶラインは、久能山東照宮や大樹寺の近くを通ります(図8)。京都御所と日光東照宮を結ぶラインは安房神社とモン・サン・ミシェルを結ぶラインとほぼ直角に交差し、交点付近に榛名神社(群馬県高崎市)があります(図8)。安房神社、モン・サン・ミシェル、「南極ピラミッド」は、三角形のレイラインでつながります。

図8 安房神社、京都御所、日光東照宮を結ぶ三角形のラインと久能山東照宮、大樹寺、榛名神社、皇居、安房神社とモン・サン・ミシェルを結ぶラインと榛名神社

 皇居と久能山東照宮を結ぶラインは、安房神社とアトランティスの都市があったと推定されるクサール・ヌアイラを結ぶラインとほぼ直角に交差します(図9)。安房神社とクサール・ヌアイラを結ぶラインの近くには、チャタル・ヒュユクとレイラインでつながる武蔵御嶽神社(東京都青梅市)があります(図9)。

図9 安房神社、皇居、久能山東照宮を結ぶ三角形のライン、安房神社とクサール・ヌアイラを結ぶラインと武蔵御嶽神社

 皇居及びその周辺の公園は、江戸城の内濠の内側「内郭」にあり、江戸城は、外側に外濠で囲まれた「外郭」がある2重構造でした(図10)。これは、アトランティスの都市の構造と似ているように思われます。

図10 江戸城配置図(出典:Wikipedia 江戸城

 1950年代のフランス人文学者のジャン・リシェは、太陽神アポロンに捧げられた神殿を持つデルポイ(デルフィ)、アテナイ、デロス島を結ぶ、東西軸に対し約30度をなす1本のライン(図11)を発見しています1)。このライン上に立ち、デルポイ(デルフィ)からアテナイ、デロス島の方向を眺めると、冬至の太陽が昇るのが見えるようです1)。モン・サン・ミシェルとつながるオリンポス山と古代都市セリヌス(Selinus Ancient City)を結ぶラインも冬至の太陽と関係がありそうです(図11)。

図11 デロス島とデルポイ(デルフィ)を結ラインとアテナイのアクロポリス、オリンポス山と古代都市セリヌス(Selinus Ancient City)を結ぶラインとアルテミス神殿、アンタルヤ

 デロス島の中心には「輪」(ホイール)という意味の池があり、アポロンとアルテミスはここで誕生したといわれています1)。もしかすると、太陽十字(車輪十字)と関係があり、アルテミス神殿とレイラインでつながっている孝元天皇(大国主命と推定)の陵墓と推定される備前車塚古墳や、舂米女王(上宮大娘姫王)の墓と推定される壬生車塚古墳や、八坂入媛命(橘比売命)の墓と推定される磯浜古墳群の車塚古墳の名前にある「車」と関係があるかもしれません。

 鹿島神宮 奥宮とデルポイ(デルフィ)を結ぶラインの近くに日光東照宮があります(図12)。また、古代都市セリヌス(Selinus Ancient City)と日光東照宮を結ぶラインの近くに八海山尊神社(新潟県南魚沼市)があり、日光東照宮とシチリア島にある古代都市セリヌス(セリヌンテ)を結ぶラインの近くに高龍神社(長岡市)があります(図12)。徳川家の「葵の紋(三つ葉左葵巴の紋)」は、古代都市セリヌス(セリヌンテ)のセロリの「三つ葉」と関係があるかもしれません。

図12 鹿島神宮 奥宮とデルポイ(デルフィ)を結ぶラインと日光東照宮、古代都市セリヌス(アナトリア半島)と日光東照宮を結ぶラインと八海山尊神社、日光東照宮とセリヌンテ(シチリア島)を結ぶラインと高龍神社(長岡市)

 徳川家康の遺訓にある「及ばざるは過ぎたるよりまされり」は、デルポイ(デルフィ)の神託が行なわれていたアポロン神殿の入口に刻まれている格言の「過剰の中の無」と似ています。「汝自身を知れ 」とは、自身の習慣・道徳・気質を自覚し、自分がどれだけ怒りを抑制できるかを把握する、といったようなことを指しているものとされるので、家康の遺訓の「堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え」などと似ているように思われます。聖徳太子ゆかりの斑鳩寺(兵庫県揖保郡太子町)もデルポイ(デルフィ)とつながっていますが、聖徳太子の十七条の憲法の第一条に記されている「和をもって貴しとなす」とも類似しています。

 「アトランティス」という語は、字義通りには、ギリシア神話の神アトラスの娘を意味するようです。「アトランティス」は、デルポイ(デルフィ)を世界の中心(へそ)として存在していた文明ではないかと思われます。そうすると、「アトランティス」から日本に移動した人々が日本を世界の縮図と考えた理由がわかります。人類が誕生したアフリカ大陸に相当する九州の「へそ」にある幣立神宮(熊本県上益城郡山都町)では、5年に一度、世界の神々が集まって人類の幸福、世界の平和を祈る「五色人祭」が行われています。

文献
1)荒俣 宏 1997 「神聖地相学世界編 風水先生レイラインを行く」 集英社文庫