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【9/26更新】🇺🇸アメリカのデミニミス(非課税基準額)ルール廃止の最新情報

デミニミス(非課税基準額)ルールとは、輸入される貨物の価格が一定額以下であれば、関税や税金の申告・納付を免除するという制度です。アメリカでは、この免税枠が800ドル(約12万円)と高く設定されていました。これは、小口貨物の輸入手続きを簡素化し、物流をスムーズにするためのものです。


1. デミニミス・ルール廃止が与える影響

デミニミス・ルールが廃止されると、主に以下の影響が考えられます。

  • 関税・諸税の追加コスト:800ドル以下の商品にも関税や諸税がかかるようになり、消費者が負担する総額が増加します。これにより、商品の価格競争力が低下する可能性があります。

  • 物流・通関手続きの複雑化:これまで免除されていた通関手続きが、全ての小口貨物に適用されることになります。関税分類や原産地証明などの書類作成が必要となり、手続きが煩雑化します。

  • 配送時間の長期化:通関手続きが増えることで、税関での審査に時間がかかり、商品が消費者の手元に届くまでの時間が長くなる可能性があります。

  • 返品・返金対応の複雑化:関税や税金が絡むため、返品や返金時の対応が複雑になります。関税の還付手続きなども考慮に入れる必要があります。

2. デミニミス・ルール廃止への対策

越境ECセラーが今からできる対策は、以下のとおりです。

1. 価格戦略の見直し
関税や税金を含めた最終的な価格を考慮し、販売価格を見直す必要があります。商品価格に関税分を上乗せするか、配送費用に含めるかなど、多様な価格設定を検討しましょう。

2. 通関手続きの知識習得とパートナーシップ
関税分類(HSコード)の理解:自分の取り扱う商品がどのHSコードに該当するかを正確に把握することが重要です。なお、アメリカ10桁のHSコードは「HTSコード」となります。

配送業者の選定:越境ECに特化した配送業者やフォワーダーと連携し、通関手続きの代行やアドバイスを受けるのが効果的です。多くの業者は、通関手続きをスムーズに行うためのサービスを提供しています。後述、「6. 各物流会社の対応」参照。

3. 顧客への情報提供
購入プロセスの中で、関税や税金が別途発生する可能性があることを、顧客に明確に伝えましょう。これにより、予期せぬ追加費用によるクレームを避けることができます。ECサイトの商品ページやFAQセクションに記載しておくのが良いでしょう。

4. 在庫の分散
可能であれば、アメリカ国内に倉庫を設け、事前に商品を輸入して在庫を管理することも一つの選択肢です。これにより、個別の注文ごとに通関手続きを行う必要がなくなり、配送時間も短縮できます。

5. 他マーケットへのシフト(販路開拓)
アメリカ以外の他のマーケット、特に、東南アジア・台湾は「人口ボーナス期」「モバイル先進市場」「国際志向の若年層」が揃った成長市場で、世界的にも越境ECの伸びが著しいエリアです。

3. 国際郵便貨物の関税支払いガイダンス

米国税関・国境警備局(CBP)は2025年8月15日、少額貨物の輸入に対するデミニミスルールの廃止に伴い、国際郵便ネットワークを通じて輸送された貨物の関税支払いに関するガイダンスを発表しました。

同大統領令では、国際郵便ネットワークを通じた輸入に対する関税率について、下記のいずれかを選択できるよう定めました。ただし、2026年2月28日以降は、従価税のみ適用されます。

(1)国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税率を郵便貨物の原産国・価値に対して適用する従価税
(2)IEEPA関税率が16%未満の場合に1点当たり80ドル、16~25%の場合に同160ドル、25%を超える場合に同200ドルとする重量税

4. 各国の対応

ヨーロッパやアジアなどの郵便事業者が明確な手続き・料金体系の不在を理由に、アメリカ向け低額荷物の発送を一時停止しています。

トランプ大統領が小包関税の免除を終了したことを受け、北欧とベルギーの郵便会社が米国への小包輸送を一時停止
ノルウェー、スウェーデン・デンマーク、ベルギーの郵便グループであるポステン・ブリング、ポストノルド、ビーポストは、低額小包の免税を可能にする米国の関税抜け穴の廃止に先立ち、米国への小包輸送を一時停止すると水曜日に発表した。

出典:Reuters「Nordic, Belgian postal operators pause shipments to US as Trump ends parcel tariff relief」2025年8月20日

https://www.reuters.com/business/nordic-belgian-postal-operators-pause-shipments-us-trump-ends-parcel-tariff-2025-08-20/?utm_source=chatgpt.com

ロイヤルメールとDHL、関税の影響で米国向け配送の一部を停止
世界中の郵便局は、月末から小包に課せられる新たな輸入税をめぐる混乱を受け、米国向け配送の一部を停止している。​​ロイヤルメール(イギリス郵便事業)やドイツのDHLを含む郵便局は、新規則に対応するための適切な体制が整うまで配送を停止すると発表した。

出典:BBC「Royal Mail and DHL halt some US deliveries over tariffs」2025年8月23日

米国配送に関する最新情報
シンガポール郵便局は、新規制が適用される8月29日までに米国へ確実にお届けできるよう、2025年8月25日より当面の間、米国向け標準郵便サービスによる商業価値のある品物の受入れを停止いたします。

シンガポール郵便局は、米国向け商業価値のある品物を含む郵便物の通関手続きに関連するすべてのリスクと賠償責任(遅延、返送、罰金、没収など)について一切の責任を負わず、差出人が負担するものとします。

出典:Singapore Post「New U.S. Shipping Updates.」2025年8月19日

「米国行きの国際郵便は「EMSプレミアム」に送ってください」
米関税政策で25日航空小包、26日EMS物品(書類を除く)それぞれ受付中止

国際郵便は当分の間「EMSプレミアム」にだけ送ることができるようになる。米国の関税政策の変更により、国内で送る米国行きの国際郵便が段階的に中断される。

韓国・科学技術情報通信部友情事業本部(本部長のチョ・ヘグン)は25日から米国行きの航空小包、26日からEMS(書類を除くすべての物品)などに対する郵便局窓口の受付がそれぞれ中止(受付日基準)される予定だと21日、明らかにした。該当措置は29日00時(現地時間)米国到着分から適用される米政府の関税政策変更に合わせて行われるものだ。これに先立ち、中国と香港、シンガポール、タイ、フランス、スイス、デンマーク、ベルギーなどは米国関税政策の変更により国際郵便発送を中断した状態だ。

出典:한국우편「미국행 국제우편은 ‘EMS 프리미엄’으로 보내세요」2025年8月21日

5. 日本郵便(国際郵便)の対応

日本郵便株式会社では「運行情報のお知らせ」として、「米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物差出時の注意について(2025年8月19日)」、「米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物の一時引受停止について(2025年8月25日)」を発表しました。

米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物差出時の注意について

米国の関税および規制変更に伴う米国宛て郵便物の差出時の注意について先月末(7月30日)、米国政府は、「すべての国に対する免税措置(デミニミス)待遇の停止」と題する米国宛て郵便物に対する大統領令を発表しました。

本大統領令では、消費目的のために輸入される物品を内容とする郵便物については、本年8月29日以降、免税措置が停止され、関税が課されることとなりましたが、これら課税対象郵便物に対しては米国税関への申告および関税の支払い等の具体的な運用方法が、本日現在、不明確な状況にあります。

このため、米国宛て郵便物については、送達に遅延が生じまたは返送される等の措置が行われるおそれがあることをご承知いただいた上で郵便物を差し出していただきますようお願い申し上げます。

なお、本件につきまして、追加の情報等が得られた場合は、弊社HPにおいて速やかにご案内させていただきます。

出典:日本郵便「米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物差出時の注意について」2025年8月19日

米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物の一時引受停止について

米国通関・国境警備局(以下「CBP」)は、本年8月15日、CBPへの関税保証金の納付、通関申告書の作成等を運送事業者等が負うことを内容とする「デミニミス撤廃に関する新たなガイドライン」を発表しましたが、運送事業者、これに対応する各国郵便事業体等が実施すべき手続きが不明確であり、運用が極めて困難な状況にあります。

このため、8月27日(水)から、次の内容品を包有する米国宛て郵便物(小形包装物、小包およびEMS(物品))については、他の各国郵便事業体と同様、お引き受けを一時停止いたします。
・個人間の贈答品で内容品価格が100USドルを超えるもの
・消費を目的とする販売品


なお、書状、はがき、印刷物、EMS(書類)のほか、個人間の贈答品で内容品価格が100USドル以下のものを包有する郵便物(小形包装物、小包およびEMS(物品))については、引き受けを継続いたします。

上記引受停止の代替手段として、当社の国際宅配便であるUGX(ゆうグローバルエクスプレス)は、米国税関の規制に対応したお取り扱いができます。

出典:日本郵便「米国関税及び規制変更に伴う米国宛て郵便物の一時引受停止について」2025年8月25日

6. 各物流会社の対応

ヤマト運輸

​ヤマト運輸株式会社では「米国向け「国際宅急便」ご利用時の留意事項について(2025年8月28日)」を発表しております。

2025年7月に米国政府から発令された大統領令により、2025年8月29日(金)から「非課税基準額(デミニミス)」が廃止されますが、ヤマト運輸が提供する「国際宅急便」は、引き続き米国向け貨物の発送を受け付けております。

「国際宅急便」をご利用の際は、以下のご意事項をご確認ください。
・すべての輸入貨物に対して、品物の輸入金額に関わらず、関税および消費税が課されます。
・米国到着後の輸入通関・配達に通常よりもお時間がかかる可能性がございます。
・米国側で発生する関税等諸費用は、荷受人さまのご負担となります。ご依頼主さまが日本国内でヤマト運輸と法人契約を結んでいる場合は、後日精算が可能です。
・荷受人さま側で関税等諸費用のお支払いが滞った場合は、米国内の輸送パートナーによる強制返品や廃棄の可能性や、関税等諸費用のご請求がご依頼主さま側に発生する場合があります。返品や廃棄にかかる費用はご依頼主さまのご負担となりますので、あらかじめご了承ください。
・国際宅急便を利用した不正防止のため、お荷物の受付時に、内容品の現物確認とご依頼主さまのご本人確認を実施しております。

今後、米国内の輸送パートナー協力会社の対応方法の変更などにより、状況が変わる可能性がございます。

出典:ヤマト運輸「米国向け「国際宅急便」ご利用時の留意事項について」2025年8月28日

佐川急便

​佐川急便株式会社では「米国宛て「飛脚グローバルポスト便」一時停止について(2025年8月26日)」を発表しております。

​米国税関による「免税措置(デミニミス)待遇の停止」に伴い、2025年8月27日(水)以降に郵便局へ差し出される米国宛てEMS(物品)について、
以下の内容品を含む場合は引き受けが一時停止されます。

■ 引き受け停止対象となる内容品
・消費を目的とした販売品
・個人間の贈答品で、内容品価格が100米ドルを超えるもの

この影響により、当社の「飛脚グローバルポスト便」も米国宛ての発送を一時停止いたします。

対象サービス
・飛脚グローバルポスト便(米国宛て)

該当するお荷物につきましては、8月26日(火)より当面の間、当サービスでの発送を承ることができません。書類のほか、個人間の贈答品で内容品価格が100米ドル以下のものについては、引き受けを継続いたします。再開時期につきましては、状況が判明次第、改めてご案内いたします。

代替サービスのご案内
米国向けの発送をご希望のお客様には、以下のサービスにて米国税関の新たな規制に対応した発送が可能です。
・飛脚国際宅配便 
・SAGAWAの海外通販まるごとサポート

出典:佐川急便「米国宛て「飛脚グローバルポスト便」一時停止について」2025年8月26日

FedEx

​フェデラルエクスプレスジャパン合同会社では「規制・通関に関する情報」として、「米国税関・国境警備局(CBP)がデミニミス適格貨物の強化を実施(2025年8月13日)」、「米国の規制変更に関する重要な注意事項について(2025年8月19日)」、「米国向け発送に関する重要な変更について(2025年8月21日)」を発表しております。

DHL

​DHLジャパン株式会社では「最新の各国通関規制情報 – アメリカ地域」として、「Reciprocal tariffs and Suspension of De Minimis(相互関税とデミニミスの停止)2025年8月11日」を発表しております。

https://www.dhl.com/discover/ja-jp/logistics-advice/import-export-advice/us-de-minimis

UPS

ユナイテッド・パーセル・サービスは、アメリカ合衆国の貨物運送会社で、FedExやDHLと並ぶ国際貨物航空会社であり、世界200か国以上の国と地域で一日あたり1400万個以上の荷物を扱っております。​

2025年8月29日より、原産地や価値に関係なく、米国に輸入されるすべての貨物に対して de-minimis が廃止されます。すべての出荷は税関国境警備局(CBP)への入国が必要となり、関税、税金、仲介手数料が発生する可能性があります。

https://www.ups.com/jp/ja/shipping/international-shipping/tariffs

ECMS

​株式会社ECMSジャパンでは「【重要情報】輸送に関するお知らせ」として、「米国向け一時的な受託停止のお知らせ(8月20日到着分より)2025年8月13日」、「米国向け荷物発送サービスのご案内(9月1日以降の発送について) 契約締結で引き続きご利用いただけます(2025年9月1日)」を発表しております。

米国向け一時的な受託停止のお知らせ(8月20日到着分より)

米国政府は2025年7月30日付で、低価格商品の輸入に対する関税免除制度(「de minimis」制度)を、2025年8月28日(木)をもって終了することを正式に発表しました。これにより、従来は800米ドル未満の商品に適用されていた関税免除が廃止され、今後は金額にかかわらずすべての輸入品が関税の対象となります。

<弊社の対応について>
米国側での関税徴収に対応する体制を整備中ですが、誠に恐縮ながら、下記の通り一時的に米国向け荷物の受託を停止いたします。
対象国:アメリカ合衆国(米国)
対象荷主:弊社と個別契約のないお客様
受託最終日:2025年8月20日(水)弊社倉庫到着分まで

出典:ECMSジャパン「米国向け一時的な受託停止のお知らせ(8月20日到着分より)」2025年8月13日

米国向け荷物発送サービスのご案内(9月1日以降の発送について) 契約締結で引き続きご利用いただけます

<米国向け荷物発送サービスについて>この度、米国での制度変更に伴い、弊社ではお客様の米国向け荷物発送を安全かつ円滑に継続いただくため、個別契約に基づくサービス提供体制を整備いたしました。

個別契約による発送: 弊社と個別契約を締結いただいているお客様につきましては、これまで通り米国向けのお荷物も発送いただけます。【重要】運賃・関税元払いの条件で受託可能です。

新規契約のご案内: 現在、弊社と個別契約をお持ちでないお客様で、今後も米国向けのお荷物を継続して発送されたい場合は、個別契約の締結をお願いしております。

出典:ECMSジャパン「米国向け荷物発送サービスのご案内(9月1日以降の発送について) 契約締結で引き続きご利用いただけます」2025年9月1日

7. 各ECプラットフォームの対応

eBay

eBay Inc.の日本法人であるイーベイ・ジャパン株式会社では、「米国関税に関する最新情報」として、「【重要】デミニミス・ルールの撤廃に関するお知らせ(2025年8月18日)」を発表しております。

米国政府は2025年7月30日付で新たな大統領令を発出し、すべての国を対象として、デミニミス・ルールの適用を撤廃する措置を発表しました。これにより、800米ドル以下の貨物であっても関税が課されることになります。また、これに伴い、すべての貨物(国際郵便で送付する貨物を除く)について輸入申告書類の提出が求められます。

措置内容
・発効日:2025年8月29日(金)午後1時1分(日本時間)
・対象範囲:すべての貨物(輸送方法・金額・原産国を問わない)国際郵便を除く
・適用内容:800米ドル以下の貨物に対しても、関税・税金・手数料・徴収金が課され、輸入申告書類の提出が必要となります

■ 国際郵便ネットワークによる関税徴収方法
輸送業者等は、以下のいずれかの方法により関税を徴収し、米国CBP(税関・国境警備局)に納付します。
・方法①郵便物の原産国・価値に適用される関税率に基づく従価税方式(例:相互関税)
・方法②定額課税方式

郵便物の原産国に課される相互関税率等に応じて、以下のように1点ごとに定額で関税を課税
・関税率16%未満(例:日本15%):1品につき $80
・関税率16〜25%(例:ベトナム20%):1品につき $160
・関税率25%超(例:スイス39%):1品につき $200

※本内容は、米国政府が発出した大統領令等と内容・表現が一部異なる場合があります。最終的な判断は米国当局の実務運用に従う必要がありますので、予めご留意ください。

出典:イーベイ・ジャパン「【重要】デミニミス・ルールの撤廃に関するお知らせ」2025年8月18日

また、「米国向け取引におけるDDP発送必須化について(2025年9月25日)」を発表しております。

米国の関税政策の変更により、eBayでの取引が従来とは大きく異なる状況となっています。これに伴い、通関での遅延やバイヤーによる関税支払い拒否が頻発し、世界中の越境取引を行うセラーの皆さまに直接的な影響が出ています。

こうしたリスクを防ぎ、セラーの皆さまに安心してeBayでの販売を続けていただくとともに、米国のバイヤーにも日本の皆さまから安心して商品を購入いただける環境を守るため、eBayでは以下の通り、米国向けの発送(2,500米ドル未満)については一時的にDDP※1方式の利用を必須とさせていただきます。

※1: DDP(Delivered Duty Paid)
関税・税金がセラー側で処理される配送方式。
バイヤーは受け取り時に追加費用を支払う必要がありません。

出典:イーベイ・ジャパン「米国向け取引におけるDDP発送必須化について」2025年9月25日

8. まとめ

日本からアメリカへの越境ECにおいて、影響が大きく及ぼすものと考えられます。デミニミス・ルールの廃止は、コスト増と手続きの煩雑化をもたらしますが、適切な対策を講じることでリスクを最小限に抑えることが可能です。特に、信頼できるパートナーを見つけ、顧客とのコミュニケーションを徹底することが重要になります。

▼ 米国関税対策ワンストップポータル(METI/経済産業省)https://www.meti.go.jp/tariff_measures/index.html

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