ラグジュアリーは、もう服だけでは成立しない
資本、アート、スポーツ、工芸、生活防衛から読む、最近の違和感観測レポート
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今日も違和感を見つけた。
ここ数日、ファッションとラグジュアリー周辺の記事を続けて書いていた。
GucciはF1へ行った。
Louis Vuitton、Dior、Gucciは、美術館やアートの文脈へ近づいた。
Pradaは、インド伝統のKolhapuri Chappalsをめぐる批判を受け、Made in Indiaとして作り直した。
Bang & Olufsenは、藤原ヒロシのFragment Designに黒くしてもらった。
Marc Jacobsは、LVMHから売られた。
一方で、ユニクロは不景気の中で強くなっている。
最初は、全部別々の記事として書いていた。
GucciとF1。
ラグジュアリーと美術館。
Pradaとインド工芸。
Bang & Olufsenと藤原ヒロシ。
Marc Jacobsと資本。
ユニクロと生活防衛。
でも、並べてみると、全部同じ問いに向かっている気がした。
ブランドは、もう商品だけでは成立しないのではないか。
ここ数日のニュースは、単なるファッションニュースではない。
ブランドが価値を作る場所そのものが、移動し始めている。
Gucciは服だけでは足りず、F1の熱狂へ向かった。
Louis VuittonやDiorは、服だけでは足りず、美術館やアートの文化的正統性へ向かった。
Pradaは、デザインだけでは足りず、工芸や制作主体との関係を問われた。
Bang & Olufsenは、音質だけでは足りず、Fragment Designの黒いカルチャーを必要とした。
Marc Jacobsは、人名ブランドでありながら、資本の中で売買される物語になった。
ユニクロは、自己表現ではなく、生活を守る服として強くなっている。
つまり、ファッションの中心が、服そのものからズレ始めている。
もちろん、服は残る。
バッグも靴も残る。
店舗もショーも残る。
でも、ブランドの価値は、もう商品だけでは支えきれなくなっている。
熱狂。
文化。
工芸。
資本。
カルチャー。
生活防衛。
物語。
これらをどう編集するかが、これからのブランドになる。
ここを点で読むと、ただのニュースになる。
でも線で読むと、いまブランドがどこへ向かっているのかが見えてくる。
GucciのF1化と、Louis Vuittonの美術館化はつながっている。
PradaのMade in Indiaと、ミズノの和紙シューズはつながっている。
Marc Jacobsの売却と、ブランドが物語を売る時代はつながっている。
Bang & Olufsenの黒と、一点豪華主義はつながっている。
ユニクロの強さと、服のインフラ化はつながっている。
このつながりを読まないと、ニュースを追っているのに、結局何が変わっているのか分からない。
それはかなりもったいない。
この記事は、最近の記事まとめではない。
これから何かを作る人のための、ブランド観察の地図である。
自分で服を作る人。
ブランドを立ち上げたい人。
noteを書いている人。
SNSで発信している人。
メンバーシップを作りたい人。
小さなコミュニティを育てたい人。
そういう人にとって、今のブランドがどこへ向かっているかを知ることは、かなり大きい。
なぜなら、これからは商品だけではなく、場、熱狂、文化、関係、生活不安まで含めて設計する時代になるからである。
何を作るか。
誰に売るか。
どう見せるか。
だけでは足りない。
どの文脈へ接続するか。
どの熱狂に名前を置くか。
どの文化を借りるのか。
誰に返すのか。
どこを開き、どこを閉じるのか。
そこまで考えないと、ブランドも発信もすぐに消費される。
Void Labでは、こうした違和感を記事で終わらせず、ラボメン同士でDiscordでも議論している。
無料記事では、日々の違和感を観測している。
有料記事では、その違和感を束ねて、構造として読み直す。
Void Labは、服に現れる時代の変化を観測する小さな研究室です。
ブランドはなぜ物語を売るのか。ラグジュアリーはなぜ生活へ広がるのか。流行はなぜ市場に回収されるのか。
週刊服飾観測・月刊服飾観測を中心に、ファッション、ブランド、消費、カルチャーの違和感を読み解きます。
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完成した答えより、まだ名前のない変化に興味がある人へ。
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自分の発信やブランド作りに、今のラグジュアリーの動きを持ち帰りたい人へ。
ここから先で、今週の違和感を一本の線にしていく。
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