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観戦記 第16節 北海道コンサドーレ札幌 VS RB大宮アルディージャ



概要

2026/5/9
札幌VS大宮 4-3
大宮得点: 45+1 ’聖、47 ’日髙、60 ’山本
札幌得点: 11 ’梅津、39 ’ティラパット、44 ’荒野、90+3 ’サフォ
@大和ハウス プレミストドーム
*現地観戦*



大宮 陣形

守備時

Sub: 若林、関口、西尾、カウアン、泉、中山、小林、健勇、サンデー


GW5連戦の最終戦。中2日が続いた厳しい日程の中、前節いわきFC戦から聖とカプ以外の9人ターンオーバー。そんな中、カプは3試合連続出場という事に。
聖も連続出場だが、今日は1枚前の左CMFに入った。前目での途中出場はシーズン序盤によく見られたが、スタメンからは初めて。

あとアンカーに小島が入った以外は、前々節の福島ユナイテッド戦のメンバーに。福島戦でチャンスをモノにした高校生の木寺は、この試合でもスタメンに。

ハイプレス含め守備時は中盤ダイヤモンドの4-1-3-2で、逆サイドのCMFを中に絞って狩りに行く狙い。初めから4-3-1-2守備で行くのも久しぶり (第3節 H福島ユナイテッド戦以来!?)。


ビルドアップ時

今日のビルドアップは、第11節のジュビロ磐田戦以来、久々に左SB残しの3-4-2-1。札幌の4-3-3プレスに対し、最終ラインを同数化させるのと、木寺と聖をWB化させてサイド攻撃を狙う意図。
ただ聖WB化でクロス専念させるのはいいんだけど、中央で高さで合わせるターゲットがいないのが、、、。

+追記+
公式には4-2-3-1布陣。
ハイプレス時に4-1-3-2となる感じで、いつもよりこの傾向が強かった。
中山が前目でハイプレスに行くイメージで、相手に押し込まれ、引くと中山がボランチの位置へ入る4-2-3-1に。聖がボランチに入る事はなかった。



札幌 印象

札幌陣形

札幌は前節長野パルセイロ戦から4人交代で、バカヨコ、原、ティラパット、梅津が入ってきた。
トップ下でボールを引き出すのが上手い荒野以外の前線は代えてきた感じ。怪我から帰ってきたバカヨコが前線に収まり、SHは若いアタッカーの2人になった。原のプレーを見るのは多分初めてだったはず。ティラパットは前節ペナ内で素晴らしい縦突破を見せていたように、ボールを持たせると怖いドリブラー。

ボランチ以下はCB家泉以外は前節と同じメンバー。家泉は何故かベンチにも帯同せず。


基本はショートパス保持型の札幌だが、今日はボールを持つのを拒否し、完全に大宮に預けるやり方を選択。ボールを放棄する事で、大宮のハイプレスを回避する狙い。
それでもボールを握った際は、前節の時と同じように、左SBパクを残した3バックで前進を試みていた。

攻撃時、両SHは高い位置でサイドに張り付く形を取る。これはボールサイドと逆側のSHも徹底されており、サイド圧縮守備の大宮に対し、サイドチェンジからのチャンスを狙う。
SHがワイドに高い位置を取る事により、大宮のSBを最終ラインにピン留めし、その前のスペースを対面する高尾とパクの両SBで利用し、サイドから押し込む狙い。

守備時は荒野とティラパットが上がる4-3-3プレス&ブロック。ハイプレスよりミドルブロック寄りで、中盤に硬い網を張る。前半はこのブロックに大宮が本当に困る事に、、、。




試合展開 前半

大宮がボールを握って攻め込む立ち上がり。3分には茂木のクロスにガブが飛び込むも、一歩届かず。


そして11分、左からのFKを、聖にフィジカル完勝した梅津にヘッドで決められてしまう。セットプレーから簡単に先取点を与える幸先の悪い展開。


先制点を取ったからではなく、プラン通りかとは思うが、前半は札幌がボールを持つことを拒否し、大宮がボールを握り続ける展開に。札幌は4-3-3ミドルブロックで大宮を待ち受け続け、縦に速くサイドから崩すやり方を徹底する。

一方の札幌のプレスにおいて、大宮の左右CB及びWB化したサイドにボールが入ると札幌の寄せが速くなり、大宮はサイドを完全に蓋をされてそこで手詰まってしまっていた。

また大宮の2列目へ縦パスが入ると、即座に2人で挟んで潰しに来ており、特にカプには非常に強く当たりに来ていて、こちらでも起点が作れない。


おかげでブロックの外でボール回しをする時間が長くなり、横パスも各駅停車が多くなって、札幌のスライドやマークのズレを作り出せず、効果的な縦パスを通す隙間も見つけられない。

ボランチがもう少し動いてボールを引き出せればだったんだけど、小島と和田も札幌のブロックの中に完全に飲み込まれてしまっていた。


そんな感じで、ビルドでの打開策が見出せないまま、ダラダラと時間が過ぎていったような前半だった。


そんな時のBプランとして、ロングボールを活用できればだったんだけど、今日の前線は尽く高さがなく、空中戦は全て札幌のCBに敗北。ロングボールは全て迎撃され、更にセカンドも拾われ、1列目でも2列目でも全くと言っていいほど起点を作ることができていなかった
うーん、やっぱり、前線に1枚は高さ勝負ができるターゲットが欲しいんだよなぁ。

また、裏抜け狙いのサイドへのロングボールも、守備範囲が広いGK田川が飛び出て何度もクリアされてしまっていた。


もどかしい時間がずっと続いて、あっという間の39分、バカヨコが左に流れて逆サイドのティラパットへサイドチェンジ。ティラパットが再度左に戻し、最後はパクの折り返しを中央に走り込んだティラパットが押し込んで、札幌が追加点
大宮が弱い逆サイドにアイソレーションを作り、更に幅を使ったパスでの狙い通りの得点。ティラパットは嬉しい初得点とのこと。


これで気落ちしたのか、44分にはガブ様から笠原への不用意なパスを荒野にカットされ、そのまま失点。DFとしてはやってはならないミスによる軽い失点で、前半だけで3-0のビハインドに。


それでもATに右からのFKから放った聖のクロスが、誰にも触られずにそのままゴールに決まり、1-3で前半終了

シュート数は「札幌: 8 VS 大宮: 4」、ゴール期待値は「札幌: 0.99 VS 大宮: 0.17」と、60%とボールを握り続けた大宮ではなく、縦に速く攻めた札幌のペースだった前半だった。

前線へのロングボールの空中戦に全敗して前線で起点が作れず、また相手のブロックにビルドアップが歯が立たなかった、ほとんどいいところがなかった前半。
2失点目はともかく、セットプレーと完全なミスから失点してしまったのは、本当にもったいなかった。

そんな内容の前半だったけど、ATに1点返せたことで、後半にまだ希望を残せた上での折り返しとなった。





試合展開 後半

いいところがなかった前半を踏まえて、後半から4人交代という荒療治。
ガブ・茂木・カプ・和田→西尾・泉・サンデー・中山
ガブは前半の接触で脳震盪疑いでの交代。カプは連戦を考慮しての予定通りの交代かな?


後半 守備時

交代後の布陣はこんな感じで、サンデーがトップに入って、聖がSBに下がった。
攻撃時の左SB残しの3-4-2-1は継続。泉と木寺がWB化し、パスに秀でた中山をボランチに入れて、中盤のビルドを活性化させる感じ。ボールを握らない札幌相手には、確かに和田さんよりパスで回せる中山の方が適任かな、と。

この交代で、後半から大宮が息を吹き返す

何よりサンデーが入った事で、後ろからのロングボールがサンデーで収まるようになり、前線で起点ができることに。
また、前半よりボランチが動いてパスを受けるようになり、2列目の選手と連動した崩しで、左サイドを中心に札幌のブロックにヒビを入れる事に何度も成功する。
例えば76分の崩しは、前半には見られなかった、連動したいい崩しだった(もう一個後半いい崩しがあったけど、何分か忘れた)。


そんなで勢いを持って入った大宮は、そのままの流れで47分、左サイドでボールを奪うと、サンデーの折り返しを日髙が決めて、3-2と1点差に詰め寄る。
これで日髙は嬉しいプロ初得点!前半は最前線で空中戦に負けるなど起点になりきれなかったが、サンデーが代わりに起点となる事で、後半は一転、前線での躍動が見られた。今日の後半はトップ下だったけど、やっぱりターゲットとなる相方がいる2トップの一角だったり、1.5列目の方が今の大宮のやり方では合っているんじゃあないかな?

ともかくこれで逆転の目が見えてきた大宮が押せ押せの展開に。
守備でもサイド圧縮からの奪取もできるようになり、札幌の攻撃の芽をつむ。

大宮の勢いを見た札幌は、54分にトップのバカヨコを大森に交代。中盤の守備強化に来るのかなと思ってたんで、この交代の意図は不明。バカヨコのコンディション的に、予定通りの交代だったのかな?


大宮の攻勢に後手に回る札幌を尻目に59分、左からのサイドチェンジを木寺が右で受け、数的同数の中、カットインして左足で中央の山本の頭へピンポイントクロスを上げると、これを山本がきっちり決めて、とうとう大宮が同点に追いついた!

追いつかれた札幌は、堀米・荒野・原・ティラパット→川原・白井・長谷川・サフォの交代。
大森含め、前線4人が入れ替わった。

71分の小島のパスミスからのカウンターは、西尾がペナ内で潰す。
74分は左サイドで聖が簡単にサフォに突破されるが、これも西尾がブロック!2連続で好守備を見せ、チームを助ける。※続くCKも危なかった

一方の大宮も、77分の中山クロスに泉ヘッドは枠上。82分の泉突破からのクロスに小島がシュートするが、相手にスライディングブロックで止められる。等々、ゴールに迫る。
特に79分のゴール前での泉らの4連続シュートは完全に決まったかと思ったが、ここは札幌守備陣が体を張ってブロック!大宮は逆転の最大のチャンスを逃してしまった、、、。
※一回、聖が左からロングスロー投げてたけど、今まで投げた事あったっけ?

押され気味の札幌は木戸→ニキの交代。ニキがボランチに入り、守りを引き締める。
イケイケの大宮は日髙→健勇で一気に逆転を狙う。

しかし87分、ボールを追ったサンデーが嫌な倒れ方をし、大宮に不穏な空気が、、、。一旦はピッチに戻るが、その数分後にはやはり続行不能で、サンデーはピッチを去る事に。紛れもなく後半の巻き返しの立役者だっただけに、本人もそうとう無念だったかと。

しかしなんの因果か、このサンデーの離脱が最後のドラマを生む。すでに交代枠を使い果たしていた大宮は、ATを10人で戦わざるを得なくなり、逆転への勢いを完全に削がれてしまう。
健勇トップの4-4-1で凌ごうとするが、札幌に押し込まれる事に。

それでも引いて引き分け狙いはせず、Hジュビロ磐田戦のように、前傾姿勢であくまで勝ち点3を狙いに行く


・・・が、この選択が完全に裏目に。
前から狩りに行ったとこを擬似カウンター気味にいなされ、右に流れていた白井からGKと DFラインの間にスルーパスを出されると、中央を駆け抜けたサフォが関口より体一つ前に飛び出してダイレクトシュート。これが非情にもネットに突き刺さり、土壇場で札幌が決勝点を挙げ、劇的終了。

様々なドラマが繰り広げられたこの試合、最後に勝利の女神が微笑んだのは札幌の方だった。


シュート数は「札幌: 13 VS 大宮: 19」、ゴール期待値は「札幌: 1.31 VS 大宮: 2.61」と、前半から打って変わって後半は大宮が大きく盛り返した試合だった。
去年からだけど、不思議と札幌との試合は、互いのやり方を見てからの後出しジャンケン勝負となる、面白い試合になりがち。
全体の支配率は57%と前半より下がったが、ボールを持っても何もできなかった前半と比べ、後半の方が大宮らしい戦い方ができていた。



雑感

いいところがほとんどなかった前半から打って変わって、後半は前線にサンデーを入れて起点を作ると共に、中盤のボランチを介したパス&ゴーで、札幌を押し込んで勝利まで近づいたが、あと一歩、本当にあと一歩足りなかった。

今年1番スペクタルな試合だったけど、最後の最後でサンデーの怪我というアクシデントで勝ち運を逃してしまった形に。
サンデー以外にも今日は芝に足を取られる選手が多かったんだけど、何よりサンデーの怪我が重傷でない事を祈るばかり。。。

1人少なくなった状況で引き分け狙いもあった中、あくまで勝ちに行ったのは百年構想ではありはありだけど、26/27シーズンでは現実的に引いたブロックで守りに入る選択肢も用意しておいて欲しいところ。
昨年のPOジェフ千葉戦や、今年のH磐田戦など、賭けに負けた形で勝ち点を失ってもいるので、現実的な考え方を持つことも、間違いなく昇格には大事になってくる。

ただまぁ、今日は4失点ではあったんだけど、期待値1.31で4点取られちゃったんだよなー。
1点目と3点目はチーム戦術的なところではなかったし、ちょっと運が悪かったとこもあったかな、、、。

ターンオーバーしなかった去年のテツさんと比べ、色々な選手を試したGW5連戦祭は、2勝1分2敗という結果に終わった大宮。いわき戦で持ち直したものの、トータルでは勝率5割にとどまった。

ともあれこれて百年構想リーグは残り2節を残し、首位ヴァンフォーレ甲府からは勝ち点差5をつけられ、逆転優勝は中々難しい状況に。今日PK勝ちだったらまだ希望があったんだけどね。。。

残り2試合連勝して、有終の美を飾って欲しいっすね。


おまけ

飛行機&バスでプレミナスドームに到着。
やっぱり巨大構造物にはワクワクさせられます。
それにしても札幌は冬並みの寒さだった。


スタンドからは傾斜があって、全体の動きを見るには非常に適したスタンド。雨や寒さも関係なし。ただ後ろの席からだとピッチから遠くて、背番号確認が若干難しかった。


劇的敗戦後。サポ席からはブーイングではなく、大きな声援が送られてました。

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