【プレビュー】第17節 RB大宮アルディージャ VS AC長野パルセイロ
前回の対戦
第4節
2026/2/28
長野VS大宮 1-2
大宮得点: 49'泉、53’泉
長野得点: 78'行徳
@長野Uスタジアム
*現地観戦*
4-2-3-1の大宮に対し、長野はほぼミラーの4-4-2のハイプレスで迎え撃ってきたこの試合。
*公式のINSIDE動画だと小島アンカーの4-1-4-1だったとの事だったんだけど、試合見返しても2ボランチに見える…。
そんな長野に大宮は3バック可変せず、真正面からビルドアップするが、2ボランチを抑えられてビルドアップも中々うまく行かず。また風をうまく使った長野のロングボールとピッチ幅を広く使った攻撃に苦戦し、押され気味で前半を折り返す。
後半から風上に立ち、またカプリーニを入れた大宮が押し込む時間が続き、泉の2得点でペースを掴んだが、小島のドグソによる一発退場で1人少なくなり試合プランが狂う事に。
1人少なくなった事で長野に押し込まれ続け、1点差まで迫られるも、なんとか耐えきって勝利までこぎつけた大宮。
小島の退場はあったものの、前半の出来などは百年構想リーグ1巡目(第1~9節)の中では、最も内容が悪かった試合であった。
長野の主なデータ
成績不振を踏まえて、3/31に藤本監督を解任し、ベテラン小林伸二監督を招聘した長野。
監督ごとの成績は以下な感じ。
★藤本監督 (8試合):0勝2分6敗、6得点22失点★
★小林監督 (8試合):2勝2分4敗、7得点10失点★
(★今季全体(16試合): 2勝4分10敗、13得点 32失点★)
同じ8試合を戦った両監督の勝敗と得失点を見ると、小林監督への交代で何より崩壊気味だった守備面が改善され、失点を大幅に軽減させている事がわかる。得失点差はまだまだマイナスだが、小林監督が守備の再構築から始め、その成果が徐々に表れている感じかな?守備が安定し、勝ち星もつけられるようになっている。
EAST-B 10位:2勝4分10敗、13得点 32失点
得点数:34位
ゴール期待値:39位
チャンスクリエイト数:39位
シュート数:40位
枠内シュート数:37位
パス数:35位
クロス数:39位
ボール支配率:35位
失点数:38位
被ゴール期待値:40位
被シュート数:37位
被枠内シュート数:39位
タックル数:12位
タックル成功率:40位
ブロック数:3位
インターセプト数:6位
空中戦勝利数:21位
こぼれ球奪取数:24位
*順位はいい方から
その他のデータに関しては両監督の比較ができないので、今シーズン通した形でのデータということで。本来は小林監督指揮下でのデータが知りたいところ。
全データを見てみても、攻撃スタッツ・守備スタッツ共に悪く、多くシュートを浴びて、あまりシュートまで行けておらず、結果に結びつけられてない感じ。
前節の長野 やり方 (VS FC岐阜戦)

GW連戦中の長野は、前々節のコンサドーレ札幌戦からターンオーバーを実施。なんと11人全員を交代してきた。メンバーを見る限り、札幌戦の方が本来のスタメンっぽい感じだけど、大宮戦では誰が抜擢されるかな?
藤本監督と同じ4-4-2だが、小林監督になってからは縦横コンパクトな守備をしてくるようになったなーといった印象。小林監督も「強度を重視したい」と言っていたみたいで、中盤の強度は上がっていた印象を受けた。
GKには長身の中野や新人の牧野ではなく、田尻を抜擢。
CBには前回対戦で対人守備等で一人秀でた物を見せていた附木と、酒井が入る。全体的に高さが少ない長野にあって、180 cmを超えるこの2人にかかるタスクは大きい。
左SHは元大宮の近藤。ベテランの域に入ってきたアタッカーだが、ポジショニングやバランス取りといった大宮時代も見せていた長所は健在。愛媛FC時代はなにげに大宮キラーでもある。
2トップには、上背は無いながらも相手を背負いながら足下で受けてポストプレーを担う進と、裏抜けを狙う吉澤のコンビ。
この試合は出場しなかったが、ロアッソ熊本から移籍してきた189 cmの大崎なんかは、試合後半から出てきてゲームチェンジャーを担う。
先述の通り、藤本監督時代に大量失点を繰り返していた守備から改善してきたと思われる小林監督。藤本監督時代もハイプレスを行ってはいたが、それを更に整備し直してきた。
この試合でも4-2-3-1とほぼミラーになる岐阜相手に、マンマーク気味に前からガンガンプレスを仕掛け、岐阜のビルドアップを阻害しまくっていた。
またボールサイドに人を寄せて密集を作るやり方も徹底しており、例えば相手スローイングなどの時の密集具合いなどを見ればそれがわかる感じ。
一方の攻撃は基本的には大きな可変はせず、ストレートに4-4-2のまま攻めてくる感じ。基本はサイド攻撃が主流で、例えばサイド密集でボール奪取できた暁には、逆サイドのSH & SBが一気に開いてサイド攻撃に備える。サイドの高い位置を狙ったロングボールも多く、基本的にはビルドアップでの前進より、縦に速い攻撃を主としていた。

ちなみに前々節の札幌戦のスタメンはこんな感じ。大宮戦はこっちのメンバーが出てくる可能性も。
前節の長野 試合展開 (FC岐阜戦)
ボールを握って前進したい岐阜に対し、ハイプレスで阻害に行く長野という構図の前半。
そしてそのジャンケンに勝ったのは長野。前半は前からのハイプレスの圧に岐阜がやられて、ほとんど前に進めなかった。
奪ってから速い攻撃を仕掛ける長野は、進のポストや近藤のクロス、左サイドからの田中のロングスローなどでチャンスを作る。進は体をめいっぱい使って相手を背負った際のポストが本当にうまい。
シュート数がJ2J3で最下位の長野であったが、前半序盤だけで何本もシュートまで持って行けていた。
長野のハイプレスにやられて劣勢だった岐阜も、20分過ぎくらいからボランチの北をアンカーさせ、1トップの川本を1列下げて福田とIHを組ませ、トップ下の大串が前に入る形の4-1-2-3 (4-1-4-1)に可変して、長野とのミラーに歪みを生じさせ、マンマークハイプレス回避対策を行う。
すると岐阜が長野のプレスをはがせるようになり、ボールを回してペースを握りかける。
が、30分、長野の右SB渡邉のスルーパスで抜け出したFW吉澤のシュートのこぼれ球を、諦めずに走り込んだ近藤が押し込んで長野が先制!岐阜にペースを握られかけていた中で、長野に流れを引き戻す貴重な先制点であった。
失点してから岐阜は先の4-1-2-3ビルドをやめて、4-2-3-1ビルドに戻してきていた。前半のその後はまた長野のプレスがハマっていたんで、ビルド法を戻した理由は不明。
次々節の大宮の相手が岐阜なので、岐阜のやり方も気にしながら見ていたんだけど、相変わらずトップのFW川本は、積極的に下りてきたりサイドに開いたりしてボールをうまく引き出すのみならず、積極的なシュートもバンバン撃っていた。先のビルドが回っていた時間帯も、川本が2列目に落ちた事も大きい。
そんなで前半は1-0で長野リードで終了。
25分前後に岐阜に持たれる時間もあったが、基本的には長野のハイプレスがハマっていた前半。長野の平均奪取位置は48.3 mと、ほぼハーフウェーラインと同じくらいの高い位置で奪取できていた事がわかる。
シュート数も「長野:8 VS 岐阜:2」と、長野の方がいい攻撃に繋げられていた。
後半から岐阜はCB甲斐を大卒ルーキーで193 cmと長身の湯岑に交代。湯岑を長野のFW進に当てて、ポストプレーを阻害する任務を与えられる。53分のシーンなど、湯岑は進のポストを許さず、後半は進に前半ほど仕事をさせていなかった。
そんな岐阜は49分、デザインCKからの右クロスを、大外で抜け出したその湯岑がヘッドでゴールに叩き込んで早々に同点に追いつく。湯岑はデビューから僅か4分弱でのプロ初ゴールに。
後半は長野のハイプレスが続かなく、素早い寄せができなくなり(疲れ?)、岐阜がボールを握って攻め入る展開に。川本が動き回ってボールを引き出したり、起点になったりしつつ、サイド攻撃も冴えてシュートまで持っていく。長野は前半と打って変わって防戦に回ることが多くなる。
岐阜ペースで進む中、81分、川本がロングボールを前線で収めてから、左の生地からのクロスを、左SB文が押し込んで岐阜が逆転に成功する。文はよく中央にいたなー。
しかし長野も84分、田中のロングスローのクリアを長野が拾い、野嶋がペナ外からミドルシュートを決めてすぐさま同点に追いつく。
長野は前線をフレッシュな選手に交代し、今一度プレスのスイッチを入れ直す。試合終盤になってハイプレスが復活し、再度長野が前から奪えるように。
長野のペースかと思われた最終盤だったが、90分、カウンターから岐阜が数的同数のチャンスを作る。この時川本がスクリーニングでCB附木を潰して、ボールホルダーのFWアゼヴェドが侵入するラインを作る。アゼヴェドはGKとの1対1はブロックされるが、こぼれ球を自ら押し込んで、土壇場で岐阜が勝ち越しに成功。
試合展開がコロコロ変わる面白い試合は、2-3で岐阜が勝利を収めた。
前半は長野、後半は岐阜という、HTを挟んでペースを握ったチームが180度変わったこの試合。
シュート数「長野:15 VS 岐阜:16」と試合展開通り互角に。ただゴール期待値は「長野:0.82 VS 岐阜:1.99」と、岐阜の方がゴールに近い攻撃をしていた結果に。
長野の支配率は46%と、やはり保持型の岐阜の方がボールを握っていた。
大宮 展望
百年構想リーグも残り2節。
前節の負けで優勝は中々に厳しくなったが、2連勝してなるだけいい順位でフィニッシュしたいところ。
相手はハイプレスの長野。
前回対戦では3バック可変せず、長野の4-4-2ハイプレスに噛み合ってしまう4-2-3-1 (4-1-4-1?)ビルドで挑んだが、特に前半は長野のハイプレスに苦戦させられた。
同じくハイプレスの松本山雅相手にはビルドアップがうまく行かなかったため、長野相手にはどうしてくるか?
これまたハイプレスのいわきFCに対しては、今季の2試合(AWAY、HOME)ともに、前線にサンデーや健勇を入れてロングボールを増やして対応してたので、長野戦でも似たようにしてくるか?
それともあえてショートパスでのビルドを目指すのか?
ミラー回避のため3-4-2-1ビルドにするのかも含め、この辺の大宮の選択肢が次戦の一番の注目ポイントかと。
前回対戦ではボランチを潰されていたので、そこの回避も気になるところ。
得点はなんやかんやいって取れるとは思うので、とにかく無失点で凌いでほしいっすね。前回対戦と同じく、長野も幅を使ったサイドチェンジも使ってくるハズなので、逆サイドのケアもしっかり!
