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【書くための小5国語読解法講座・第12回】第2章物語文ー登場人物の気持ちをちゃんとつかまえよう【小5国語・読解入門編】

小5国語の勉強を頑張っている皆さん、こんにちは。
小論文・面接対策講師の戦略マスター頼朝です。

物語を読むとき、ただ出来事や事件の順番を追うだけでは、面白さが半分しか伝わってきません。

なぜなら、物語の主題・テーマ(=作者が最も伝えたいこと)は、登場人物、その中でも主に主人公の気持ちの変化を通して、読者に訴えかけられるものだからです。

ですから、物語を読むときに大切なのは、登場人物がどんな気持ち(=心情)でいるのかを読み取ることです。

特に物語の問題を解くときには、この「気持ち」を読み取る力がとても大事になります。

そこで、今回は「物語:登場人物の気持ち① - 気持ちを表す言葉をおさえよう」をテーマに、「気持ち」を読み取るコツを一緒に学んでいきましょう。


1.なぜ、登場人物の気持ちをとらえるのが大切なの?


物語の中心は、主人公の心の変化です。

嬉しい出来事、悲しい出来事を通して、主人公の心にどんな変化が起きて、そこからどう成長していくのか。

それが物語の「メッセージ(作者が伝えたいこと=主題・テーマ)」になるからです。

そのため、気持ちの変化を読み取れないと、「何が起こったか」だけわかっても、「なぜその出来事が大事なのか」がわかりません。

逆に、気持ちをつかめば、物語がぐっと生き生きとして、自分ごととして楽しめるようになります

これは、読む力を伸ばすだけでなく、後で自分でお話を書くときにも大きな力になります。


2.気持ちを表す言葉をしっかり見つけよう


物語文では、「~と思った」「~と感じた」 などの言葉の前の部分に登場人物の気持ちや考えが書かれていることがとても多いです。

そこで、次のような文末表現で書かれている部分の前にある表現に着目して、登場人物の気持ちや考えをおさえましょう。

〇 気持ちや考えを表す文末表現の例

~と思った。
~と感じた。
~と考えた。
~という気持ちになった。
~という気がした。
~したい。

例えば、

「太郎は、友達とけんかをして、胸が苦しいと感じた。」

この「感じた」の前に、太郎の気持ち(=「胸が苦しい」)が表れています。

こんな表現に気づくと、気持ちがスッキリと読み取れます。


3.事実・出来事と気持ちを区別して読む


気持ちを表している部分と、それ以外の事実や出来事の流れを説明している部分とをきちんと区別しながら読んでいくことが、心情の正確な読み取りのためのポイントです。

物語は、事実・出来事(何が起こったか)と気持ち(どう思ったか)が混ざって書かれているからです。

これらを区別して読むことで、「出来事がただ並んでいる文章」ではなく「心の動きのある物語」として理解できるようになります。

国語のテストでも、気持ちを表している部分を見つける問題がよく出ます。

そこで、まずは「気持ちを直接的に表す言葉」に注目して、その時の登場人物の気持ちを正確に読み取れるようになりましょう

例えば、「嬉しい」「悲しい」「くやしい」などの言葉は、気持ちをそのまま表す言葉です。

つまり、気持ちを直接的に伝えている表現ですね。

他にも次のようないろいろな言葉があります。

〇 気持ちを直接表す言葉の例

安心する
満足だ
おどろく
いらだつ
感動する
楽しい
あわてる
情けない
ときめく
不安だ
不思議だ
とまどう
さびしい
つらい
あきれる
おそれる


「花子は、コンクールで自分の絵が一番になったと聞いて、心が躍った。」
→ 「心が躍った」は、すごく嬉しい気持ちを表しています。

気持ちを直接表す言葉については、「前向きで明るいイメージの言葉(=プラスイメージの言葉)」なのか、それとも、「後ろ向きで暗いイメージの言葉(=マイナスイメージの言葉)」なのか、どちらなのかに分けて、気持ちの内容をとらえてみると良いでしょう。

つまり、その言葉が伝えようとしている気持ちが明るい(プラス) のか、暗い(マイナス) のかをまず考えてみるのです。

最初のうちは、このような簡単なとらえ方でも大丈夫です。

明るい気持ちが多い物語は温かい話、暗い気持ちから明るく変わる物語は成長の話、というように物語全体の雰囲気がつかめてきます。

なぜ、プラス・マイナスで分けるのが役立つのでしょうか?

人間の感情は色々なものが混ざりあって複雑にできています。

だからこそ、まずは、明るい(プラス) イメージの言葉なのか、暗い(マイナス)  イメージの言葉なのかに大雑把に分けて考えてみることで、気持ちを問う問題を解きやすくなるのです。

また、明るい(プラス) のか、暗い(マイナス) のかに大雑把に分けて考えてみると、自分の経験と結びつけやすくなり、その場面での登場人物の気持ちを理解しやすくなるからでもあります。

すると、ただ文字を読むだけでなく、頭と心の両方で物語を読み取れるようになります。


4.その気持ちは誰のもの? 確認を忘れずに


物語を読むときは、その気持ちを表している部分が誰の気持ちなのかを確認しながら読むことも大切です。

誰の気持ちなのかを読み間違えると、話の流れ(=ストーリー)の内容を誤解してしまうからです。

(例)私は、がっかりした様子で帰っていく田中さんの後ろ姿を見送った。
 →がっかりしたのは、田中さん。

したがって、気持ちを表す言葉が出てきたら、「これは誰の気持ちかな?」 と必ず確認しましょう

(例)
「私は、静かに泣いている弟の背中を見て、胸が痛くなった。」

ここで「胸が痛くなった」のは、私(語り手)ですね。

弟ではありません。

物語には複数の登場人物が出てきます。

一人ひとりの気持ちが違うからこそ、話がおもしろくなります。

誰の気持ちなのかを正しくつかむことで、登場人物全員の心の動きが見えてきて、物語が立体的になりますよ


5.行動や表情、情景からも気持ちを読み取ろう


気持ちは、それを直接的に表す言葉だけで表現されるとは限りません。

•  行動(走り出す、うつむく)
•  表情(笑顔、涙)
•  情景(空が晴れている、雨が降っている)


行動や表情、情景を表している部分からも、その時の登場人物の気持ちがわかります(合理的に推測できます)


「周りの木々が風に揺れて、ざわざわと音を立てていた。
健太は一人、ベンチに座ったまま動かなかった。」

この情景描写から、この時の健太は寂しい気持ちや悩んでいる気持ちでいると想像できます。

物語の作者は、風景を主人公の心の鏡のように描くこと(=情景描写すること)が多いのです。

直接的に「嬉しい」「悲しい」などと書かなくても、行動や表情、情景などの間接的な表現を通して、登場人物の心の動きを読者に感じさせられるのが物語の魅力です。

この読み方ができるようになると、物語を深く味わえるようになり、国語のテストの記述問題でも正しい答えが書けるようになります。


6.今回学んだ読み方を作文(物語を書く宿題)に活かそう


学校で「オリジナルな物語文を書いてみましょう」という作文の宿題が出たら、今回学んだことがすぐに役立ちます

例えば、主人公が「宝物を見つける」話を書くとします。

「主人公が宝物を見つけた」と行動をただ書くだけでは、読む人は感動してくれません。

そこで、
•  「主人公はドキドキしながら箱を開けた。
  宝物を見た瞬間、嬉しくて、これまでの疲れが吹き飛んでいくようだった。」

•  情景として「朝の光が箱の中に差し込み、宝石がきらきら輝いていた。」

というふうに書いてみるとどうでしょう。

読む人は主人公の嬉しい気持ちや感動が伝わって、「自分も一緒に喜んでいる」ような気持ちになります。

読解法で学んだ「気持ちを表す言葉」「誰の気持ちか」「行動や表情、情景からの気持ちの読み取り方」などを使うことで、自分が書いた物語の登場人物たちに「心」が宿ります

すると、読む人が感情移入しやすくなり、「面白い!」「話の続きをもっと読みたい」と思ってもらえる作文になるのです。

これは、読む力と書く力が繋がっている証拠です。

今回の読み方を意識して物語を書けば、これまでは苦手だったかもしれない作文も、明日からはきっと楽しく書けるようになりますよ


皆さん、これからも一緒に物語の世界を深く味わいながら、読む力も書く力も伸ばしていきましょう。

今回学んだことを、ぜひ、明日からの読書や作文に少しずつ活かしてみてください。

きっと、文章がもっと身近なお友達になると思います。

これからも皆さんの努力を心から応援していきますね。


戦略マスター頼朝



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