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見えない貧富の差がもたらす心の影響 ― 子どもの未来を左右するもの

 今回は「経済格差や体験格差がもたらす心の影響」について考えていることを書いてみようと思います。

 私が日常の育児や介護、仕事とあわせて「見えない貧困」を発信しているのは、一般的な家庭と貧困の家庭、その“温度差”を感じてほしいからです。
今の私は“ごく普通の家庭”で育児や介護をしていると思います。(食べ物や服を買うときに過度な節約をしなくてよいレベルです。旅行もできます。)
だからこそ、現代社会における“見えない貧富の差”が余計に分かりやすく見えてくるのだと思います。

令和の今でも、私の子どもの頃のように借家で暮らす人はいるはず。その事実に目を向けたいと思います。


私にとっての“当たり前”

 実は、私は小学生の中学年くらいまでは、自分が「貧乏」だと思ったことがありませんでした。借家でも友だちを家に呼ぶことに抵抗はなかったし、当たり前の生活に、慎ましくも愛があったので、卑下することもなかったのです。(愛と思い込んでいると言わないでくださいね。)

けれど、友だちを呼んだときに「トイレが怖い」と言われたり(ぼっとん便所だったから)、2階に上がる階段を「危なくて登れない」と言われたりして、だんだん周りとの“ずれ”を感じるようになりました。そこから少しずつ、成長とともに“見えない貧困”を意識するようになったのです。
他の記事でいろんなエビソードを綴っています。

 私は鈍感で、祖父から「おぼこい」とよく言われていました。中学生のときには大雪でテレビが映らなくなり、情報が一気に遮断。しかも不登校。塾や習い事もなく、唯一のよさこいも親の監視下。部活にも入れず、母親がすべてでした。外からの価値観が入ってくることは、ほとんどありませんでした。

 「情報を得てからが地獄に感じた。なにも知らないことが幸せだった。」という記事にも書きましたが、知らないままの方が幸せなこともある。家庭は抜け出せないブラック企業のようで、やめたくてもやめられない。いつの間にか、それが“自分の当たり前”になってしまうのです。


息子にとっての“当たり前”

 息子にとって果物は「食べたいときに食べられるもの」。私がつい季節の果物を買ってしまうので、自然といろんな味を知り、食べず嫌いも少ない気がします。食卓に多様な食材や料理が並ぶことで「食べてみよう」と思えるのかもしれません。

 「やりたい!」と言えば、たいてい挑戦させてあげられる。経済的に可能だからこそ、我慢を強いずに済むことが多いのです。キャラクターの服や靴が欲しいと言えば、つい買ってしまうことも。喜ぶ顔を見たいからです。

ふかふかのベッド、暑ければエアコン、寒ければストーブ。衣食住の整った生活が当たり前になっています。

 一方で息子は「手に入れるためにお手伝いを頑張る」など、自分なりに工夫もします。
経済的に厳しい家庭では、お手伝いをしても必ず欲しいものが手に入るわけではありません。その差は確かに存在します。

 また、保育園の先生や周囲の大人の意見をもとに、自分で考える機会を持たせるよう意識しています。偏った価値観にしないためには、親が広い視野を持つことが大切だからです。親が背中を押すことは、親子関係においてとても大事だと思います。

異文化に触れることで視野が広がるから、できれば一度は海外旅行も連れていきたいと思っています。


心への影響

 見えない経済格差体験格差は、心の豊かさに大きく影響すると思います。
衣食住の満足度、他者の価値観への触れ方、親からの肯定、やりたいことを実現できる環境。これらがあるかどうかで、大人(社会人)になったときのスタート地点に大きな差が生まれます。その差は計り知れず、人生に大きく影響していきます。

経済的に余裕があれば挑戦の幅は広がる。
余裕がなくても想像力で工夫できる。
けれど「心」が締めつけられてしまえば、その力すら発揮できなくなるのだと思います。

 私は一度、命について本気で考えたことがあります。そのときから「好きに、自由に生きよう」と思えるようになりました。
それでも経済的に苦しい時期は続き、心身ともに疲れ果てたこともあります。

けれど社会人になり、「欲しいと思ったものを、自分で買っていい」と思えるようになったとき、少しずつ呪縛から解き放たれていきました。それも助けてくれた人がいたからです。


自己肯定感の芽

 息子は「○○やりたい!」「○○好き!」と素直に言葉にします。
けれど私はどうかな…。否定されるのが怖くて、なかなか言えませんでした。(今も怖い。だけど好きなものを発信してる人がいるから言えるようになってきました。)

褒められたかったし、好きなものを認めてもらいたかった。だから息子の好きなものは「それいいね!」と言ったり、「ママはこれが好き!」と伝えるようにしています。
褒めたり共感したりすることの積み重ねが、自己肯定感を育てていくのだと実感します。

夫と出会い、支えられて、ようやく自分を大事にできるようになりました。


見えない貧困と家庭環境は密接に結びついています。

この触れにくく難しい問題を考える人が少しでも増えて、周りの子どもたちに温かさを届けられる大人が増えたら――それだけで社会は変わっていくのではないでしょうか。

相対的貧困は決して“わがまま”ではありません。
経済格差や体験格差によって、心の豊かさは大きく左右されます。

この文章が、子育てや人生を考えるうえで、少しでもヒントになれば嬉しいです。

この記事を書き終えてから拝読した記事で、改めて感銘を受けましたので、ご紹介します。


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