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注目ポイントは瞳孔の拡大?実写版『ヒックとドラゴン』新予告編解説&考察

実写版『ヒックとドラゴン』新予告編公開

2025年公開の映画の中でも注目を集める実写版『ヒックとドラゴン』。本国アメリカでは2025年6月13日公開、日本ではおよそ3ヶ月遅れの2025年9月5日に公開されることが決定している。その実写版『ヒックとドラゴン』の短い新予告編が2025年4月16日に公開された。

今回、公開された予告編では、ヒックがドラゴン訓練所の最終試験である「最強のドラゴン」と名高いモンスターナイトメアの討伐に挑むシーンが公開された。この試験でヒックの父親ストイックはヒックがドラゴン狩りとしての才覚に目覚めたと喜ぶが、ヒックはドラゴンは敵ではないと真逆のことを試そうとする。

このシーンはアニメ第1作『ヒックとドラゴン』でも見られた有名なものだが、今回の予告編でアニメ版の演出が実写版にも採用されたことが確認されることになった。本記事では最終試験のモンスターナイトメアに描かれた描写について解説と考察をしていこう。

実写版『ヒックとドラゴン』における瞳孔の変化を解説&考察

モンスターナイトメアの瞳孔に注目

今回の予告編でヒックがモンスターナイトメアにゆっくりと落ち着かせるように手を伸ばしたとき、モンスターナイトメアの瞳孔が拡大しているのが確認できる。「ヒックとドラゴン」シリーズにおいてドラゴンの瞳孔の変化は重要な要素だ。

Credit: Universal Pictures
Credit: Universal Pictures

アニメ版「ヒックとドラゴン」三部作で監督を務め、実写版『ヒックとドラゴン』でも監督を続投するディーン・デュボアは、ドラゴンの瞳孔の拡大を心情の変化の演出として取り入れている。アニメ版では敵意や錯乱状態のときに瞳孔は収縮して縦に裂け、リラックスして心を開いているときに瞳孔が拡大するという表現がなされていた。

トゥースにも瞳孔の拡大と収縮という演出が見られたが、今回の予告編ではモンスターナイトメアにも同様の演出が確認できたのだ。これにより、実写版『ヒックとドラゴン』にはアニメ版から演出の一部が輸入されていることがわかった。

熱心なモンスターナイトメアのファンも安心?

このモンスターナイトメアの瞳孔の拡大と収縮の演出について、危惧している人物がいた。それは過激派と言っていいほど熱心なモンスターナイトメアのファンだ。

実写版『ヒックとドラゴン』のフックファングが "良い "と言われるのは、原作での彼のシーンをインパクトのあるもの(特にデザイン面)にしていたものの多くが、実写版のデザインでは削ぎ落とされてしまったからです。

(中略)

さて、ここで次の大きな問題は「目」です。 フックファングが登場する重要なシーンの多くに、フックファングの「目」が関係しているのです!ヒックが「君を傷つけない」と言った後の瞳孔の開き方、信頼から攻撃モードへの移行など、実写版ではできないことばかりです!

(以下略)

MaterOf_Stupidity🏳️‍⚧️Comms Open X

実写版『ヒックとドラゴン』におけるモンスターナイトメアのデザインが気に入らない理由を説明したい。
オリジナルデザインの力強い造形と様式化を無視した結果、味気ないドラゴンになってしまった。
目と顎の位置を変更したことで、全く別の生物のように見えてしまう。

Space Dragon☢️ X

海外ファンの間では、ドラゴンの目の描写に対して不安の声が上がっていた。前述の通り、アニメ版では瞳の動きそのものが感情表現として機能していたからだ。これには複数の意見がファンの間で存在している。

その点を踏まえて今回の予告編を観ると、熱心なフックファング(モンスターナイトメアの個体名)のファンが危惧していた「実写版『ヒックとドラゴン』でモンスターナイトメアが信頼したとき瞳孔が拡大し、ストイックの威嚇によって興奮したとき瞳孔が収縮する」という演出がされていることがわかり、不安が払拭されるものだった。

ここまで見てきたように、実写版におけるドラゴンの「目」の描写をめぐって、海外ファンの反応は決して一様ではない。

これらを踏まえて、実写版における“目の見せ方”はどのように設計されているのか考えてみよう。

実写版『ヒックとドラゴン』における目に関する解説&考察

「目は口ほどに物を言う」

日本のことわざには「目は口ほどに物を言う」「目は心の窓」というものがある。今回の実写版『ヒックとドラゴン』の予告編は30秒という短い時間でそれを体現してくれただろう。

しかし、その一方で先ほど紹介した熱烈なモンスターナイトメアのファンが危惧していたように、目に関する問題はまだ存在する。それは実写版『ヒックとドラゴン』のドラゴンの目はアニメ版のドラゴンの目よりも小さいということだ。

これはリアリティを追求したためだと考えられるが、アニメ版「ヒックとドラゴン」シリーズのドラゴンの目はギョロッとしており、半ば飛び出していた。これはアニメ版でデザインを担当したニコ・マーレーの影響が大きい。

アニメ版「ヒックとドラゴン」の熱心なファンの中には、「実写版『ヒックとドラゴン』はニコ・マーレットのデザインへのリスペクトが足りない」と考えるものもいる。リアリティとアニメ版への忠実な映像化、バランスを取るのが難しいところだ。

情報量たっぷりの30秒

ここまで「ヒックとドラゴン」シリーズにおけるドラゴンの目と瞳孔の演出について書いてきたが、今回の新予告編ではそれ以外の情報も確認できた。それはモンスターナイトメアの体から発せられている炎だ。

モンスターナイトメアはゲル状の灯油を吐き、そこに着火させるドラゴンである。そして追い詰められたり、興奮するとその灯油を身に纏って炎の塊となり、突進する習性を持っている

今回の新予告編でモンスターナイトメアの身体が若干燃えていたことから、実写版『ヒックとドラゴン』のモンスターナイトメアにも同様の習性があることが考察できる。炎や水のCGは難しいとされているので、そこから実写版『ヒックとドラゴン』にユニバーサル・ピクチャーズがどれくらい注力しているのかも考察できる。

他にも「生まれながらのヒーローはいない。みんな訓練してヒーローになる(HEROES AREN’T BORN, THEY’RE TRAINED)」というキャッチコピーはヒックを象徴した良いものだ。

先行公開されたアートワークスでアスティは「生まれながらのリーダーで神童」と紹介されたが、ヒックは「心の底では父親に認められたいと切望しながらも、自分の心に従うためなら嘲笑されることも厭わず、世界を変えていく共感力を持つ」とされている。

つまり、ヴァイキングらしくないヒックこそが、トゥースとの飛行訓練によりドラゴンに共感し、ヴァイキングの価値観を変えていくことを意味していると考察できる。短いながら「ヒックとドラゴン」シリーズの軸を上手く捉えたキャッチコピーだ。

アニメ版『ヒックとドラゴン』において、ドラゴンの「目」は感情そのものを代弁する装置だった。言葉を持たないドラゴンが何を感じ、何を選び取ろうとしているのかは、常に瞳の動きによって語られてきた。だからこそ実写版でも、ファンはまず「目」に注目し、その再現性を確かめようとしたのだろう。

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