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バランスの良い食事の基本〈5Stepで整える〉 | 食事 - 2

バランスの良い食事は、小学生の時に習ったような1日3食、主食・主菜・副菜・果物などをきちんと摂ることが基本です。

もっと具体的にはカロリー・PFCバランス・栄養バランス・食事の回数タイミング・間食の5つの基準で評価できます。この5つが揃ったとき、身体に必要なエネルギーと栄養素を過不足なく摂れている状態になります。

この「大人の身体リテラシーシリーズ」では、食事・姿勢・運動・睡眠などをつなげて、身体の全体像を理解することを目的としています。そして、食事は健康的に過ごすために最も重要な部分として扱っています。身体を動かすための材料とエネルギーを補う層であり、ここが整っていないと運動も回復も機能しにくくなります。

✅この記事でわかること

  • バランスの良い食事の判断基準

  • 1日2食や断食が身体づくりに不利になりやすい理由

  • 食事改善の優先順位

📣次の記事以降で、カロリー・PFCバランス・栄養バランス・間食など、それぞれを個別に解説していきます。


👩‍🏫 なぜ「バランスの良い食事」が必要なのか

健康や身体づくりに関心が出てくると、「タンパク質をもっと摂るべき」「糖質を減らすべき」「断食で身体をリセットできる」といった情報が目に入りやすくなります。どれも一部の文脈では根拠のある話ですが、全体像を知らないまま取り入れると、身体に意図しない負担をかけることがあります。

食事の基本を理解する目的は、流行の食事法に振り回されないための判断軸を持つことです。何が身体に必要で、何に無理があるのかを自分で考えられるようになることが、このシリーズ全体を通じて目指していることでもあります。

💡「バランスの良い食事」のための5Point

「バランスの良い食事」という言葉はぼんやりしていますが、実際にはすべて数字で表すことができます。以下の5つの基準が揃ったとき、身体に必要なエネルギーと栄養素を過不足なく摂れている状態になります。

  • カロリー
    男性目安:2,600kcal/日
    女性目安:2,000kcal/日

  • PFCバランス
    ・タンパク質13〜20%
    ・脂質20〜30%
    ・炭水化物50〜65%

  • 栄養バランス
    6大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)・ビタミン・ミネラル・食物繊維)をさまざまな食材から満遍なく摂る

  • 食事の回数・タイミング
    1日3回。
    血糖値を安定させるには食間4〜6時間以内の食事、糖質摂取が推奨されます。朝食(1食目)は起床後、30分〜1時間以内に摂取が推奨。

  • 間食
    補食:食間が6時間以上になる場合や運動30分〜1時間半前に消化の良い炭水化物を摂ること。
    おやつ:200kcal/日まで。200kcalまでであれば1日の栄養バランスに影響を与えにくいため。


1. カロリー

適正カロリーは、ざっくりと男性は2,600kcal/日、女性は2,000kcal/日が目安です。そして、1日の摂取カロリーは、適正カロリーの±200kcal/日以内に収めることがベストです。

出典:厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント - p44

運動量は「低い」ではなく、「ふつう」〜「高い」で考えましょう。
例えば、普通の日常生活を送っている18〜29歳の女性が、運動量「低め」の1,700kcalしか摂取していなかったとして、実は1,700kcalは8〜9歳の女の子の適正量なんです。働き盛りの18〜29歳の女性が、10歳にも満たない女の子と同じ食事量で良いわけがありません。

運動量「低め」とは、ほぼ寝たきりの日、動いていない日のことです。家事や買い物、出退勤など、一般的な生活を送っている場合、運動量は「ふつう」です。

ただし、実際は年齢・性別・体重・運動量によって変わってきます。同じ30歳女性でも体重50kgと80kgでは必要なカロリーが異なります。

🔽適正カロリーの確認には「メディカルズ本舗」がおすすめです(運動量は「普通」を選んでください)。


2. PFCバランス

PFCバランスとは、食事における三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)の割合を指します。

PFCバランスを意識した瞬間、
・タンパク質ばかり摂ると、タンパク質過剰・脂質過剰になりがち
・炭水化物は主食や芋を摂らないと、50%に満たない
・世の中の食事で脂質が30%超えのものが多い
というのが分かると思います。

もちろん1日の食事の中でPFCバランスを整えられれば問題ないです。

ダイエット失敗したり、お腹周りが気になっている人の多くは、脂質が30%を超えていることが多いです。

実際、戦後から最近まで、炭水化物量の減少と脂質量の増加が目立っています。そのため、炭水化物から取れる糖質(エネルギー)やその他豊富な栄養素の摂取量が減ってきています。

画像引用:PFCバランスの変化(農林水産省)

🔽PFCバランスの計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

3. 栄養バランス

栄養バランスを整える際に意識すべきは6大栄養素です。人の体に不可欠な「たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)・ビタミン・ミネラル・食物繊維」のことを指します。

出典:農林水産省 - 食事バランスガイド


さらに具体的には36以上の栄養素のバランスが重要であり、特定の栄養素の摂りすぎも摂らなさすぎもNGです。

実際、国民健康・栄養調査では20~29歳女性の栄養摂取量平均値では、約半数の栄養素が不足しています。(赤字部分)
特にビタミン、ミネラル不足・食物繊維不足です。

20~29歳の栄養摂取量平均値

トレーニングや美容の流行のせいで、逆にビタミンCやタンパク質を必要以上に摂り続けているケースは少なくありません。

決まった食事スタイルに固執するのではなく、いろんな食材を食べることが重要になります。

出典:農林水産省 - 食事バランスガイド

🔽詳細は以下の記事で解説します。


4. 食事の回数・タイミング

1日3回・食間を4〜6時間以内におさめながら、適量の糖質を含む食事を摂ることで、血糖値が安定しやすくなり、適切なカロリーと栄養素も摂りやすくなります。食間が空きすぎると体内のエネルギーが枯渇した状態で食事を摂ることになり、血糖値が急上昇しやすくなります。

そのため、朝食もできる限り起床後30分〜1時間以内に摂ることが推奨されています。(スムージーなどの液体状でもOK)朝食を抜くと午前中のエネルギー不足だけでなく、昼食後の血糖値の乱れにもつながりやすくなります。

📣今後、3食の重要性については、血糖値のコントロールの観点にて解説します。


5. 間食(補食・おやつ)

3食だけでは食間が6時間以上空いてしまったり、必要なカロリーや栄養素を十分に摂れない場合が多くあります。そういったときに間食・おやつを取り入れると、体内のエネルギーが尽きず、栄養価もアップします。

身体づくりやトレーニングをしている場合、間食のとり方でパフォーマンスが大きく変わってきます。

🔽具体的な間食の取り方は以下記事で解説します。


⚠️ 1日2食以下・断食がすすめられない理由

「1日2食の方が消化器官を休められる」「16時間断食で脂肪が燃える」という情報は広く流通しています。仕組みとしては一部正しいのですが、消化が良く筋肉量が多い人など、条件が整った場合に限られる話であり、一般的な大人に広くすすめられるものではありません。その理由は3つあります。

  1. カロリーや栄養素が充足しやすいから

  2. 血糖値が安定しやすくなるから

  3. 身体を動かし修復するための糖質が不足するから

1. カロリーと栄養素が不足しやすくなるから

カロリー不足・栄養偏りが常態化しやすくなります。

例えば、1日の適正カロリーが2,000kcalの女性が1日2食だとすると、1食あたり1,000kcal必要になります。1,000kcalを1食で摂ろうとすると、牛丼大盛りや脂身の多い焼肉などの高脂質な食事でやっと達成できる量です。

体力・筋力も十分で、消化力も強い男性であれば1,000kcal/食も問題ないかもしれませんが、普通の人であれば一気にこれだけ食べると、胃もたれしたり消化不良を起こす可能性が高いです。

さらに、ビタミン、ミネラル、食物繊維なども必要になります。
・野菜350g
・海藻・きのこ
こういったものも含めると、2食で整えるのはかなり難しくなります。

そもそも1日2食以下の生活が長い方は、1食1,000kcal以上食べることはできず、結果として、体力・消化力・代謝機能も低下し、なかなか適切な量を食べることが難しくなります。

そのため、カロリー不足・栄養偏りが常態化しやすくなります。

「サプリなどの健康補助食品で補えばいい」という考え方もありますが、不足している栄養素全て摂るのも難しいです。基本的に、メインの食事で栄養を摂るのが最も効率的です。サプリメントはあくまで「健康補助食品」です。

🔗サプリについても解説してます!

2. 血糖値が不安定になりやすいから

ここで「1日の推奨カロリーも栄養素も2食以下で摂れるなら問題ない」と思われるかもしれませんが、血糖値による体調の変化も見逃せません。

食間が6時間以上空いて体内のエネルギーが尽きた状態で食事を摂ると、血糖値が急上昇しやすくなります。血糖値が急上昇すると、食後の強い眠気・脂肪の蓄積・食欲の乱れなどが起きやすくなります。また、食物繊維などの栄養素が少ない食事も同様に血糖値を乱しやすいです。

さらに、空腹状態が長く続くと、筋肉分解や脂肪蓄積といった反応も起きやすくなります。なので、食べてないのに腹回りの内臓脂肪がつきやすくなる人が続出します。

また、夜ご飯を抜くことで、睡眠の質が落ちたり、夜間低血糖症状がでたりして、疲れが取れなくなったり、ストレス耐性が低くなることもあります。

「そもそも糖質食べければ、良いのでは?」「食べなければ脂肪を燃焼するから良いのでは?」と思った人は注意が必要です。

🔽血糖値についてはこちら


3. 身体を動かし修復するための糖質が不足するから

身体(特に筋肉)を作るのも動かすのも、効率よく行うには糖質が必要です。糖質が慢性的に不足すると、身体は脂肪を蓄えようとする方向に傾きやすくなります。その結果、筋肉が育ちにくく、基礎代謝が下がり、疲れやすい状態が続きます。

脂質を燃やしても身体を動かすことはできるのですが、体内での反応経路が糖質より複雑で、効率が悪く燃費が悪いです。それに、慢性的な糖質不足であれば、生命維持の本能によって餓えに備えて脂肪を蓄積しやすくなります。

対して、糖質であれば、脂質に比べてすぐにエネルギーになります。エネルギーが十分に補給される身体であれば、脂肪を必要以上に蓄える必要はありませんね。その分、身体を動かしたり筋肉を作ったりと、体はより効率よく強くなることができます。


🔽食べていないのに、内臓脂肪に悩んでいる方にオススメ

🔽トレーニングの観点から糖質と脂質の比較


🔥【実践】食事改善の3ステップ

以上より、1日3食で様々な食材を摂ることが重要だということを再確認できたと思います。

食事を整えようとするとき、いきなりカロリー計算や栄養バランスから始めると続きにくいです。以下の順番で進めることで、無理なく定着しやすくなります。

  1. 食事のタイミングを1日3回にする

  2. 間食で食べるものを意識する

  3. カロリー・PFCバランス・栄養バランスを改善

以下のいずれの場合でも当てはまります!
・カロリー・栄養素アップ
・血糖値コントロール
・パフォーマンス向上
・ダイエット習慣付

ステップ1:食事のタイミングを1日3回にする

まずは定期的に食事を摂る習慣をつけることが先です。
今まで食事が2食以下だったり、不定期な方は、これだけで、起きている間のエネルギー切れや疲れやすさが軽減できる可能性が高いです。

  • 1回目(朝):起床30分後

  • 2回目(昼):1回目の後、3~5h後あたり

  • 3回目(夕):寝る3~4h前

朝起きてすぐに食欲がない人は、スムージーやバナナなど手軽な炭水化物から始めるとよいです。午前のパフォーマンスが悪く、午後から調子が出る人は、朝食で主食抜き・少ない人が多いです。

また、夜も炭水化物は必ず摂りましょう。寝ている間も脳は働いているため、糖質が不足すると、それを補う反応(糖新生)が起こり睡眠の質が低下したり、目覚めてしまいます。

就寝中を除き、食間が6時間以上空く場合は、間食で補うことを検討してください。

ステップ2:間食で食べるものを意識する

通常時のおやつは200kcal以内を目安にしてみましょう。
それ以上食べたい場合は、お菓子を追加するのではなく、いったん栄養価の高い炭水化物を選ぶと血糖値が安定しやすくなり、食欲が安定しやすくなります。

  • おにぎり

  • 干し芋

  • 果物 など

また、トレーニングしている人は、運動前後の間食の選び方も重要です。

  • 運動前
    30分〜1時間半前におにぎりやバナナなど質の良い炭水化物(目安200kcal/回)

  • 直前(30分以内)
    すぐエネルギーになるはちみつやゼリー飲料がおすすめ

  • 運動後(30分以内)
    筋力UP・筋肥大を狙っている人はプロテイン

くれぐれも空腹状態でトレーニングしないようにしましょう。

🔽おやつ・捕食についてはこちらがおすすめ


ステップ3:カロリー・PFCバランス・栄養バランスを整える

現在の自分の適正カロリーはご存知でしょうか?
また、1日のおおよその摂取カロリーは把握していますか?

適正カロリーの確認には「メディカルズ本舗」が便利です。運動量の目安は「普通」を選んでください。

🔗メディカルズ本舗
カロリーの考え方〈増量・減量をコントロール〉

①現在の摂取カロリーが、適正カロリー±200kcalの範囲内の場合
PFCバランスと栄養バランスの改善に進みます。

🔽PFCバランスと栄養バランスが整いやすい食事の型は以下で紹介


②摂取カロリーが、適正カロリーより200kcal以上多い場合
運動量が多ければ問題ないですが、不足しているとその分体重が増えやすくなります。
運動量が少ない時は、気持ち少なめにしましょう。

③摂取カロリーが、適正カロリーより200kcal以上少ない場合
まずカロリーを少しずつ増やすことを優先します。
食べる量が増えるので一時的に体重が増えることも多いですが、代謝機能向上のためには避けて通れません。

ダイエット中の方は「理想の体重」での適正カロリーを基準にしてもよいですが、目標体重はBMI20程度に設定することをすすめます。BMI18.5以下を目標にするとカロリーが慢性的に不足しやすく、結局ダイエットが進みにくくなります。

🔽具体的なカロリーコントロール法はこちら

🔽PFC・カロリー・栄養バランス一気に改善したい方はこちら


📝 まとめ

以上のようにバランスの良い食事は、特別な食事法ではなく、基本的な考え方で整えることができます。

評価する基準は以下の5つです。

  1. カロリー

  2. PFCバランス

  3. 栄養バランス

  4. 食事の回数・タイミング

  5. 間食

この5つが整うことで、身体に必要なエネルギーと栄養素を過不足なく摂ることができます。

また、1日2食や断食は、一部の条件が整った人には有効な場合もありますが、一般的な大人の場合は、カロリー不足や栄養の偏り、血糖値の乱れなどが起きやすく、健康的な身体づくりや体力向上には不利になることが多いです。

食事改善を始める場合は、以下の順番で進めると無理なく続けやすくなります。

  1. 食事回数を1日3回にする

  2. 間食の内容を見直す

  3. カロリー・PFCバランス・栄養バランスを整える

まずは「完璧に整える」ことよりも、食事回数と間食から始め、徐々にバランスを整えてみてください!

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