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『決済の教科書』シリーズをはじめます

振込ボタンを押すと、数秒で相手にお金が届く。あまりに当たり前で、その裏側で何が起きているかを考えたことがある人は多くありません。
全銀システム、日銀ネット、SWIFT、ISO20022—決済に関わる仕事をしていれば一度は耳にする言葉のはずなのに、平易に整理された解説はほとんど見当たりません。難しいからではなく、当たり前すぎて誰も説明してこなかったからだと思います。
『決済の教科書』シリーズは、その空白を埋める全10回の連載です。振込ボタンを押した瞬間から出発し、全銀システム、日銀当座預金、海外送金、SWIFT、ISO20022、カード決済、QRコード決済、資金移動業の免許制度を経て、最終回「銀行はなぜお金を創れるのか」にたどり着きます。10回読み終えたとき、ニュースで見るステーブルコインやトークン化預金の議論が、まったく違う解像度で読めるようになっているはずです。
基礎から、一緒に。第1回から、どうぞ。

全10回・目次

第1回: 振込ボタンを押した後、何が起きているのか——送金の仕組みを全行程で追う
スマホで振込した瞬間、実はお金は1円も「移動」していません。起きているのは記録の書き換えだけ。仕向銀行から被仕向銀行まで、送金の全行程を追いかけます。

第2回: 全銀システムとは何か——半世紀動き続ける、日本のお金の大動脈
日本のほぼすべての銀行振込が通る場所なのに、その仕組みはほとんど知られていません。1973年生まれのシステムを解剖します。

第3回: 日銀ネットと日銀当座預金——「銀行の銀行」の仕組み
銀行にも「口座」があります、日本銀行に。すべての決済が最後に行き着く場所——ピラミッドの頂点の正体です。

第4回: 海外送金はなぜ遅くて高いのか——コルレス銀行の世界
国内振込は数秒・数百円。海外送金は数日・数千円。この落差の正体を、口座の数珠つなぎから解剖します。

第5回: SWIFTとは何か——飛んでいるのはお金ではなく「メッセージ」
SWIFTは実は、お金を1円も送っていません。ではSWIFTは何を送っているのでしょうか?どうして世界中に送金できるのでしょう?

第6回: ISO20022とは何か——世界のお金の「共通言語」
決済の未来をひとつだけ学ぶなら、私はブロックチェーンよりもこちらを勧めます。半世紀ぶりに変わる、メッセージの言語の話です。

第7回: カード決済の裏側——「一瞬で通る」のに「お金は後日」の理由
カードをかざした瞬間、お金は1円も動いていません。では、あの一瞬で何が起きたのか。

第8回: QRコード決済の仕組み——「チャージ残高」の正体は預金ではない
○○ペイの残高は、銀行預金とは法律上まったくの別物です。事業者が倒産したときの扱いも違います。

第9回: 資金移動業と銀行——「お金を送れる会社」の免許の地図
送金は長らく銀行の独占でした。その壁が壊れた2010年から、決済業界の地図は書き換わり続けています。

第10回: そもそも預金とは何か——銀行がお金を「創る」仕組み
シリーズ全体の土台にある問いに答えます。銀行は「預かって貸す」のではありません。「貸すことで預金を創る」——その仕組みと、お金のピラミッドの全体像へ。

ご注意:上記の内容や付録は現時点での想定です。修正がある場合は各号の内容を変更します。各号の内容は、公開情報+一般化された実務知見のみで執筆することを心がけますが、筆者がその内容について将来に亘り保証するものではありません。ご利用の際は事実関係等十分にご留意ください。

https://note.com/tokenization_fin/n/n3bde804bc75b


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