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港から港へと風景をつないで

私は島の風景に引き寄せられるように

フェリーを乗り継いだ豊島への旅も過ぎていく。
港から港へと風景をたどり、また次の島を目指す。
ほんのひとときの島の風景を重ね、旅を繰り返す
ことで、島と海と港は記憶の中でつながっていく。



島をぐるりと一周めぐる


レンタサイクルでのんびりと風を感じ



風景に溶け合うアートをたどり


島に広がる風景を進み、また家浦港へ戻ってきた



港の風景に欠かせないもやいは、船を陸につなぎとめる



その色や形は様々で、港を訪れるほどに目に留まり


今回の旅でも、またいつかの旅の途中でも



海と陸をつなぐ境界線に点在する


旅の風景はもやいにつながれるように



記憶の中で、港の風景とともに


もやいは旅をつなぐモチーフとなる




繰り返す島への旅



桟橋に到着しては出航していく船を



見送りながら、次なる港へ向かう船を待つ



港の風景の先の工場のような建物は、2025年開業の


Teshima Factory。自転車でも通りがかったけど


限られた島での旅の時間。また訪れるきっかけにと



次なる旅にも思いをはせ



うつろう雲と、防波堤が切り取る景色と



連なる島々の重なりに、旅の風景を重ねていく



やがて高速船は、エンジン音を響かせて



桟橋へと入港する。船は航路によって大きさを変え



港と港をつなぐ。だんだんと小さくなる家浦港は


到着した朝には、まだもやがかる頃



遠ざかっていく港に、豊島に流れる時間を感じ



豊かな島の風景に思いをはせる



海に描かれる白波が生じては消えていく



高速船のデッキで風に吹かれ



海をかき分け進む船の振動を感じる



船は港と港を幾度となくつなぎ



海にその航跡を重ねてきた



島と島の間を縫うように進む船


豊島を後にして、井島を横手に船は西へ



向かうのは、飛沫を上げる船の先に浮かぶ島



海に手が届きそうな高速船では、水面にきらめく光と



舞う水飛沫を体で感じる旅となる



船はだんだんと速度を落とし、北側へ舵を切る



山の上にすっと伸びる屋根は


打ち放しコンクリートで風景をつむぐ建物



生じては消える波の先に、やがて船は



また港へとたどり着く。泡立つような形の港の待合所には



昨日の直島での旅でも訪れた


海とつながるようなSANNAが手掛けたターミナル



高松港で手掛けられた建物は


海の風景に溶け込むものに


昨日は、港で船が出ていないことに立ちすくんだけど


旅の形を変えながら、豊島への旅を重ね


また直島へと戻ってきた


瀬戸内国際芸術祭への旅の2日目は豊島をめぐり、
旅も終わりへと向かう。水平線の上をゆっくりと
雲が移動し、時間はゆるやかに流れ、船は飛沫を
上げ、風は頬を通り抜ける。海に描かれた白波は、
水面に生じては消えていく。島影がだんだんと遠ざ
かり重なりあい、また新たな島の風景へ続く。記憶
の中で島と海の風景は、溶け合いつながっていく。


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