身体に刻まれる記憶にふれる
空間の軌道に沿う
曲線がもたらす動きは、記憶の中の運動に反応
する。立ち上がる壁。階段に触れては上る。湾曲
するコンクリート。手すりは緩やかな曲線となり
空間の動きをなぞる。螺旋は空へ向かい弧を描く。

積層する線の連なりと

刻々と過ぎゆく時間に

空間を隔てる境界は

曲線から直線へと

途切れては重なり

図と地の関係をずらしていく

縦横にひかれた建築を構成する線に

角度を持つ線が重なり

空間を動的なものにする

建築家が引いた線が
形を帯びる

空間を動かす
円の軌道が

旅の上で入り混じり

弧を描く質感に

触れるように、沿うように

空間の動きと連動する

視点の先に焦点を絞る
描かれた円の形が

揺れては動く

曲線の連続が層となり
回転するように、らせんの記憶へとつながっていく

緩やかに線は、地に収束し

また空へと開く

湾曲する壁面と線分が


動きを加速させるように

螺旋をつなぐ
記憶の中の静かな線と

目の前の躍動する線が

なだらかに交差しては
旅に円を描く

空へと伸びる螺旋の動きが
いつかの記憶に連続する

身体の中の空間の記憶を

建物に重ね合わせては

言葉に置いては立ち上げる
建築家が描いた線に沿って歩く。円を描く空間は、
体を動かし、視点の向きを回転させる。旅に描いた
線が重なり合う。わずかに軌道を変えながら、ずれ
ては交わり、また離れる。言葉を形に、形を言葉に
置き換えるほどに、身体の記憶が層を帯びていく。
