日々を織り重ねては旅をつむぐ
空間が動き始める瞬間に
意識を沿わせる。周囲の変化に合わせ、体の向きを
ずらし、連続する映像を切り取っては重ねていく。
日々の小さな変化の繰り返しが、織り重なるよう
にして、旅の軌道はやわらかな曲線を描いていく。

凹凸を刻む石

平滑な打ち放しコンクリート

光は彫刻を照らし、影は線を描く

視点の角度を

ずらしては連続させる

旅に浮遊する形は

ゆるやかな曲線を重ね
旅の軌道を描き出す

ほっとひと息ついては

パウンドケーキのしっとりとした食感に
海を渡った旅を思う

めぐる回廊に導かれ

緑の間の彫刻と

その年の主役となった

赤青白の生き物に
旅の思い出を重ね合わせる

旅する程に

色は層となり

混じり合っては

深さを増す

様々な色で紡がれた布が

空間を彩る

色相をまたぐ糸が

織り重ねられては形となり
旅路をつむぐ

布地が積み重なり

部分が入り混じっては

群れとなり、全体を描くように
連続していく

風景を構成する色は

分解されて、並べられ

わずかに相をずらしながら

風景を連続させるように
旅と旅を紡ぐ

過去から現在へ

また過去へ、旅の記憶を前後させ
揺れる海の旅の記憶をたぐりよせ

続く道の先へと

確かな手触りを頼りに

日々の延長線に続く旅を

重ね続けることで

視点は動きを帯び、旅は立体感を増す

自分の中にあるものと

日々を彩る色。旅に動きをもたらす線の重なり。
記憶の糸は鮮やかに過去と現在をつなぎ、ここ
にしかない旅路を織り上げる。旅の色彩、日々
の形を、縦に横に、手前に奥に重ねるように。
