障がい者手帳に抵抗があった私が、取ってよかったと思う理由|うつ病と精神障害者保健福祉手帳
うつ病と診断された後、「障がい者手帳」という選択肢を知ったとき、
正直に言うと、強い抵抗がありました。
「自分が障がい者になるのか」
「手帳を持ったら、もう元には戻れない気がする」
同じ気持ちの人は多いと思います。
この記事では、実際に手帳を取得し、今は障がい者雇用で働いている私が、当時知りたかったことを書きます。
精神障害者保健福祉手帳とは
うつ病などの精神疾患により、
生活や仕事に制限がある人が取得できる手帳です。
ポイントは3つ。
初診日から6ヶ月以上経過していれば申請できる
等級は1〜3級(数字が小さいほど重い)
2年ごとの更新制。症状が回復すれば更新しない選択もできる
私が誤解していたのは最後の点です。
手帳は「一生モノの烙印」ではなく、必要な期間だけ使う支援ツールでした。
手帳で受けられる主な支援
所得税・住民税の障害者控除
公共交通機関や公共施設の割引(自治体により異なる)
携帯電話料金の割引
雇用保険の失業給付の日数が延びる(就職困難者としての扱い)
そして最大のものが、障害者雇用枠での就職
私にとって最大のメリットは「働き方の選択肢」でした
私は一度、一般雇用で焦って再就職し、5日で出社できなくなった経験があります。
配慮のない環境に、回復しきっていない状態で飛び込んだ結果でした。
手帳を取得したことで、障がい者雇用という選択肢が生まれました。
通院への配慮、業務量の調整、体調を職場に開示した上で働ける安心感。
今の私が8時間働けているのは、この働き方を選べたからです。
もちろん、障がい者雇用には給与水準などの現実もあります。それでも私は「隠して無理して再発する」より「開示して長く働く」を選びました。
そして、金額として一番大きかったもの
働き方の話とは別に、お金の面でもはっきり効いたことがあります。
失業給付の日数が、90日から300日になりました。
手帳を持っていると「就職困難者」として認定され、給付日数が大きく延びます。一般の自己都合退職なら90日、3ヶ月で終わるところが、私は10ヶ月受け取れました。差は210日。金額にすると約130万円です。
私がこの2年半で取り崩した貯金は、約150万円でした。
手帳がなければ、貯金はほぼ尽きていました。
ただ、思い立ってすぐには取れません
ここが一番大事なところです。
精神障害者保健福祉手帳は、初診日から6ヶ月以上経過した後の診断書が必要です。そこから審査で1〜2ヶ月かかります。
私の実際の日付です。
2023年12月:初診(適応障害)
2024年7月:うつ病と診断。主治医に勧められて手帳を申請
2024年8月27日:交付
2024年10月:失業給付の支給開始
初診から交付まで9ヶ月かかっています。
つまり「失業給付を延ばしたいから手帳を取ろう」と退職後に思い立った人は、間に合わない可能性があります。
私が間に合ったのは、初診から通院を続けていたからです。
そしてもう一つ。
私はこの制度を自分で見つけたのではありません。主治医に勧められました。 迷っている段階でいいので、次の診察で一度聞いてみてください。
※所定給付日数は年齢・雇用保険の加入期間・離職理由で決まります。
手帳があれば必ず300日になるわけではありません
(加入期間1年未満なら150日、45歳以上65歳未満なら360日)。
ご自身の日数は離職票を持ってハローワークでご確認ください。
抵抗があるのは、自然なことです
手帳を取ることは、負けでも諦めでもありません。
使える道具を一つ増やすだけのことです。
取った後に「やっぱり使わない」も、回復して更新しないもあり。
あの頃の私に言うなら、こうです。
「手帳があなたを障がい者にするんじゃない。
手帳は、回復までの橋になるだけだ」
申請は市区町村の窓口で、医師の診断書が必要です。
取得を迷っている段階でも、主治医に相談してみてください。
手帳取得から障がい者雇用で働くまでのリアルは、こちらの全記録に詳しく書いています。
制度確認日:2026年7月(この記事に出てくる制度の要件・金額は、この時点で確認したものです。制度は改正されることがあります)
※制度の詳細や割引内容は自治体によって異なります。お住まいの市区町村の窓口で最新情報を確認してください。
#うつ病 #メンタルヘルス #障害者手帳 #障害者雇用 #社会復帰 #休職
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