見出し画像

SoFiローン事業の実力を完全検証【2025通期決算Part5】

Part4からの続きです。
※星の意味は初回同様(★★★:必須、★★:補足、★:参考)です。

先日示した2026年の技術プラットフォーム事業の売上試算では、現時点で楽観シナリオは描けない一方、ローン事業においては強い成長シグナルが確認されている。今回は、ローン事業に関する各種データをもとに、その収益動向を検証していく。

会社ガイダンスでは、2026年のローン事業は前年比約+23%の成長とされている。各種データを精査していくと、この数値は十分に達成可能であり、むしろ上振れ余地がある。詳細な試算は、後日改めて公開予定である。

🚨このPartのポイント🚨
・ローン売上は+23.5%で再加速(前年+10.7%)
・融資実行額が急増 → 将来収益の「源泉」が拡大中
・すべてのローンが前年比で顕著なプラス成長
・延滞率は低位安定(顧客の質が極めて高い)
・NIMは銀行平均を大きく上回る高収益構造

🔔結論:ガイダンス+23%は保守的である可能性が高い

以下では、その根拠をデータで確認していく。

1. SoFiにおけるローン事業の位置づけ(★★
ローン事業は、売上で48%、貢献利益で52%を占める、SoFiを支える屋台骨である。したがって、SoFiの業績動向を見通すうえで、本事業の成長余地を正確に把握することが重要である。

※各事業の売上合計=全社の売上ではない(事業部間での内部取引が連結時に相殺されるなどの調整があるため)

2. ローン事業における売上・前年比・貢献利益・貢献利益率(★★)
2025年のローン事業における売上は18.27億ドル、対前年比+23.5%と前年の+10.7%から再加速した。

3. 融資実行額(★★)
融資実行額はローン事業の最重要先行指標である。増加すれば、将来の利息収入だけでなく、ローン売却益・証券化手数料・組成手数料などの非金利収入も同時に拡大する。さらに、ローンプラットフォームビジネス(LPB)も融資実行を起点とするモデルであり、実行額の増加はLPBの収益を直接押し上げる。

つまり、融資実行額の拡大は収益源全体の拡張を意味する。その点において、足元の融資実行額が力強い伸びを示していることは、先行きの業績見通しを明るくする要因となる。

4. 融資実行額前年比(★★)
すべてのローンにおいて、対前年比で力強い伸びを示している。年初の記事で各ローンの需要動向を示したが、基本認識に変更はない。2026年も力強い成長が続くと見ている。

なお、2025年第4四半期の決算説明会において、個人ローンに加え、住宅ローンでもローンプラットフォームビジネス(LPB)の活用が始まったことが明らかにされている。今後、住宅ローンもさらに拡大する可能性がある。

5. 融資実行額割合(★★)
個人ローンの割合が圧倒的に高く、収益構造の中心となっている。

6. ローン契約数内訳推移(★★)
融資実行額の増加に伴い、契約数も堅調な推移を示す。SoFi会員の住宅ローン保有者の約90%が他社ローンを利用しており、借り換え需要は極めて大きく、クロスセル拡大も十分に見込める。

7. ローン契約数の前年比(★★)
絶対数が少ないため、全体への影響はまだ小さいものの、住宅ローンの伸びが目立つ。

8. ローン契約数割合(★★)

9. 融資残高推移(★★)
金利収入が生まれる基礎となる融資残高も急拡大中である。

10. 融資残高前年比(★★)
融資残高前年比もそれぞれ堅調な伸びを示す。一般的に契約金額は、個人ローン < 学生ローン < 住宅ローン の順に大きい。そのため、住宅ローン比率が上昇すれば、残高全体はさらに拡大しやすくなる。

11. 融資残高割合(★★)

12. ローン事業における金利収入・非金利収入推移(★★)
融資残高の堅調な伸びに比例し、金利収入がきれいに右肩上がりで推移する。

13. ローン事業における金利収入・非金利収入割合(★)

14. 個人ローン、学生ローン延滞率(★★)
優良顧客が多く、90日以上のローン延滞率は低位安定している。個人ローンの延滞率が0.43%から0.52%へ上昇しているが、絶対水準は低く、長期トレンドでも低位にとどまっているため、懸念材料とは見ていない。

15. 個人ローン、学生ローンの信用スコア(★)
SoFiからローンを借りている顧客の平均年収は、個人ローンで158,000ドル、学生ローンで149,000ドルとなっている。米国人の平均年収は67,920ドル。90%の人が125,720ドル以下の収入であり、SoFiの借り手は「上位10%」に入る高所得者層となっている。

FICOスコアの平均も個人ローンが746、学生ローンが765で、こちらも極めて優良である。これだけの優良顧客がいることを考えると、軽度の景気後退局面であれば大きな影響は受けないと考えられる。

※「2025年第4四半期決算発表説明会資料P18」より抜粋
※FICOスコア:米国で最も広く使用されている信用スコア 300~850点の範囲で、点数が高いほど信用力が高い(800~850:Excellent、740~799:Very Good、670~739:Good、580~669:Fair、300~579:Poor)

16. NIM(純金利マージン)推移(★★)
NIM:銀行がどれだけ効率よく利ざやを得ているかを示す指標。貸出などの利息収入から預金などへの利息支出を差し引いたものを、利息を生む資産で割って算出される。SoFiのNIMは、銀行業界平均を大きく上回る水準を維持している。

17. 預貸率(★★)
預貸率はローン残高 ÷ 預金残高で計算される。預貸率が約90%まで低下したことは、預金の伸びが貸出を上回り、将来の融資拡大余地と資金調達コスト低下余地の双方を示唆する、成長余地と健全性を同時に示すシグナルである。

■まとめ
今回の検証から、SoFiのローン事業は
・売上成長
・融資拡大
・信用力
・収益性
のすべてが高水準で揃っていることが確認できた。

特に重要なのは、融資実行額の急増が将来収益の積み上げを意味している点である。これは単なる足元の好調ではなく、将来業績の成長余地を示す先行指標である。

したがって、会社ガイダンスの+23%成長は十分達成可能であり、むしろ保守的である可能性が高い。

次回Part6では、もう一つの成長エンジンである金融サービス事業に焦点を当て、+40%以上という成長ガイダンスの現実性をデータから検証する。

スキ💖やフォロー🍀で応援してもらえると嬉しいです🌿 SNSでの拡散もお願いします!!
 
📌今月からメンバーシップを始めました。初月は無料です。よろしければ気軽に登録してください。500円/月以上の価値あるコンテンツの提供はできると強く信じています😊 ※ご加入いただければ、過去の有料記事もすべて読めるようになります。

【免責事項】 本ブログは情報提供を目的とし、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。内容は執筆時点の情報に基づき、将来的に変更される可能性があります。投資判断は自己責任で行い、十分な調査のうえ決定してください。本ブログの内容を基にした投資損失について、当方は一切の責任を負いません。また、外部リンクや第三者情報の正確性も保証するものではなく、各自の判断でご利用ください。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー