【2026.5】第98回五木田塾東海勉強会|食事でととのえる心と体と、ととのえる実技
Your Best Solution代表、五木田穣です。
Your Best Solutionの事業の主軸として行っている、
メンターシッププログラム(通称 五木田塾)の勉強会について。
今回は2026年5月に開催した、第98回東海勉強会の様子をご紹介します。
※五木田塾は、トレーナー、治療家、セラピスト、インストラクターなど、心と体に関わる専門職が集まり、技術や知識だけではなく、「人を観る力」を育てていくメンターシップ型の学びの場です。
午前の部
今回の会場は、犬山市。
午前は、近況報告と座学。
近況報告という“ととのえ”
勉強会では、毎回、一人一人に、
・最近あった「良いこと」「嫌なこと」「感化されたこと」は?
・先月を振り返り、反省点、改善点を踏まえて、今月のやること(やらないこと)、宣言をしてください。
・五木田に(もしくはメンバーの誰か)に聴きたいこと(相談)があれば、どうぞ。
といった形で発表してもらっています。
近況報告は、ただの報告ではなく、それぞれがどんな状態で日々を過ごしているのかを言語化する時間です。
悩みや課題を共有することは、
単なる情報交換ではありません。
専門家自身の「社会的健康」をととのえる時間です。

どれだけ知識を身につけ、技術を磨いても、
自分自身の状態がととのっていなければ、
本質的な『健康』を提供できません。
知識も技術も大切です。それは間違いない。
でも私は、それ以上にこの時間を大切にしています。
食事でととのえる心と体【夏編】
今年は、年間を通して、
「深化と拡大」というテーマを定め
専門性もより深めていこうと皆で決めました。
2月は、栄養士の長谷川智子さんに
「栄養・食養」というお題で講義をしていただきました。
3月は、柔道整復師の一柳成美さんに、解剖学の講義をしていただきました。
4月は、作業療法士の中田莉沙さんに、脳の構造と機能についての講義をしていただきました。
そして今回は、再び長谷川さんに、
「食事でととのえる心と体【夏編】」
というテーマで講義をしていただきました。

今回の内容は、
夏の旬、養生、そして夏から長夏にかけて起こりやすい身体反応について。
二十四節気、東洋医学、漢方の考え方を交えながら、
季節の変化に伴って身体がどのような反応を起こしやすいのか、
その時期にどのような食材を取り入れるとよいのか。
単に、
「夏野菜を食べましょう」
「旬のものは体にいいです」
という話ではありません。
なぜ、この時期にその食材が必要なのか。
夏の時期に、身体にはどのような負担がかかりやすいのか。
暑さ、湿度、発汗、消化機能、自律神経の変化に対して、
食事をどのように活用していくのか。
理屈を理解したうえで、
その時期に必要な食材を選んでいく。
その視点を共有していただきました。
トマト、なす、きゅうりなどの夏野菜も、
単なる栄養素として見るのではなく、
季節の身体反応と照らし合わせて捉えることで、
心と体を養う、食養となります。
食事は、人を良くする事と書きますが、
人の心身の状態は、
食事の内容の影響を大きく受けています。
食事は、毎日の生活の中にあり、
その人の体調、習慣、生活環境と深く結びついています。
だからこそ、食事を考える時には、
単に知識として覚えるだけではなく、
生活にどう落とし込んでいくかが重要になります。
長谷川流・時短テクニック
今回の講義では、
長谷川さん流の時短テクニックについても共有していただきました。
食事や養生というと、
どうしても「きちんとやらなければいけない」
「手間をかけなければいけない」
という印象を持たれやすいかもしれません。
しかし、どれだけ良い内容であっても、
日常生活の中で実践できなければ、継続することはできません。
生活リズム。
仕事の忙しさ。
家族構成。
調理環境。
買い物のしやすさ。
本人の性格や価値観。
など、それらを踏まえたうえで、
実際に続けられる形にすること。
これは、食事指導に限らず、
運動指導や施術、セルフケアの提案にも共通する視点です。
正しいことを伝えるだけではなく、
その人が実践できる形に変換すること。
そこに、専門職としての関わり方が表れます。
Your Best Solutionとは、
その人に合った最善の解決方法を提案すること。
人を観ること。本質を観ること。
今回の講義も、
まさにその視点に基づいた内容でした。
午後の部|ととのえる・つかえる・きたえる
午後は、実技です。
Your Best Solutionとしては、段階的に、
「ととのえる・つかえる・きたえる」を提供しています。
※参考記事
東海の勉強会には、治療家が多いのですが、
Exercise is Therapy.(運動=治療)
Therapy is Exercise.(治療=運動)
という考えをベースにしています。
実技は、各メンバーの課題・希望に合わせて、
グループに分かれ、
ディスカッションを重ねながら進めていきます。
片方のグループでは、柔道の肩車という技についての動作を扱いました。
肩車という技を円滑に行うための身体の使い方と感覚について。

どんな動きなのかを聴いて、観て、やってみて、感覚を掴みます。


私は最初の分析だけを行い、後は2人に任せました。自分の頭で考え、自分の体で感じ、試行錯誤をすることで、学びは深まるからです。

途中、担ぐ時のコアが抜けやすい癖の修正案を相談されたので、包括的な視点で捉えたコレクティブエクササイズを共有しました。

柔道の動きを通じて、学べることがたくさんあります。
相手との距離感。
重心の位置。
崩しの方向。
力の伝え方。
自分の身体の使い方。
相手との関係性の中で、動作を成立させること。
相手を力で変えようとすると、
こちらにも相手にも、余計な緊張が生まれます。
相手の重心や反応を感じること。
自分の身体の位置を調整すること。
力の方向を見極めること。
無理なく変化が起きるポイントを探ること。
これは、施術や運動指導でも全く同じです。
相手を一方的に変えるのではなく、
関係性の中で変化が起きる条件をととのえていく。
柔道の身体操作も、
ととのえる実技も、
その根底には共通する学びがあります。
もう片方のグループでは、ととのえる実技を行いました。
身体の状態を確認しながら、
どこに、緊張があるのか。
どこで動きが、詰まっているのか。
どの方向に誘導すると、身体が変化しやすいのか。
どの圧で触れると、相手の身体が受け取りやすいのか。
どこまで介入し、どこから本人の感覚に委ねるのか。




ととのえる実技は、
単に「ほぐす」「ゆるめる」「可動域を広げる」というものではありません。
相手の身体に起きている反応を観ること。
その人の身体が、今どういう状態にあるのかを感じ取ること。
そして、その人自身が、自分の身体の変化に気づけるように関わること。
ここが大切になります。
触れる圧、方向、身体の反応を観る
身体への介入では、
どの部位に触れるかだけでなく、
どの方向に触れるか、どの程度の圧で触れるかが重要です。
強く押せば変わるわけではありません。
大きく動かせばよいわけでもありません。
可動域が広がれば、それで十分というわけでもありません。
どの圧なら、相手の身体が受け取れるのか。
どの方向なら、余計な抵抗が生まれないのか。
どこで身体が安心するのか。
どこで緊張が抜けるのか。
どこで本人の感覚が戻ってくるのか。
そうした微細な反応を観ながら、
介入を調整していきます。

技術の形を覚えることは大切です。
しかし、形だけを再現しても、
目の前の人の身体に合っていなければ、
本質的な変化にはつながりません。
何かがズレて、調和しないからです。
相手の身体の反応を観る。
その反応に合わせて、圧、方向、間合いを変える。
本人の感覚を確認しながら、変化を共有する。
その積み重ねが、大切です。
ととのえる側の身体状態
相手の身体をととのえるためには、
介入する側の身体状態も重要です。
自分自身が力んでいれば、触れる圧は粗くなります。
自分の呼吸が浅ければ、介入にも余裕がなくなります。
自分の身体感覚が鈍っていれば、相手の微細な反応を捉えにくくなります。
私たちは、相手の身体だけを観ているわけではありません。
自分の身体を通して、
相手の状態を感じ取っています。
だからこそ、相手をととのえるためには、
まず、自分自身の状態をととのえておく必要があります。
これは、施術でも、運動指導でも、
対人支援全般において、重要な視点です。
何をするかではなく、
どう観ているか。
どう触れているか。
どんな状態で向き合っているか。
そのすべてが、結果に現れます。

セルフコンディショニングと他者介入
また、Your Best Solutionでは、
自分の身体を、自分で調整できる力も、大切にしています。
自分の状態に気づくこと。
セルフケアとして再現できること。
自分で調整する方法を持つこと。
日常の中でコンディションを管理できること。
これは、対象者に対しても、専門職自身に対しても重要な考え方と言えます。
自分だけでは気づけない部分や、
自分だけでは調整しきれない状態があります。
専門職であっても、
自分の身体を、常に完璧にととのえられるわけではありません。
自分でととのえる力を育てること。
必要な時には、他者の視点や介入を受けること。
その両方が、身体をより良い状態へ導くうえで大切になります。
これは、依存ではなく、
自立と共生の視点です。
すべてを一人で完結させることが自立なのではなく、
必要な時に適切に頼れることもまた、自立の一部だと考えます。
今回の東海勉強会では、
午前に食養、午後に身体介入を扱いました。
一見すると、別々のテーマに見えるかもしれません。
しかし、どちらも共通しているのは、
知識をそれぞれの現場や日常にどう落とし込むかという視点です。
食事であれば、
季節や食材の知識を、対象者の生活に合わせてどう提案するか。
身体介入であれば、
評価や触診、感覚入力を通して、相手の身体にどう変化を起こすか。
柔道の身体操作であれば、
重心や力の方向を、施術や運動指導の現場にどう応用するか。
専門職に必要なのは、
知識を知識のまま終わらせないことです。
自分で体験し、
感覚として理解し、
相手に合わせて使える形にすること。
その積み重ねが、Your Best Solutionの実践につながっていきます。

五木田塾とは
知識・技術だけを学ぶ場ではなく、
徳(人間力)と才(専門性、ビジネス力)を含めた
総合的な「人間力」を高める場。
自分自身の
「在り方」「生き方」「働き方」を問い直す場。
それが五木田塾です。
私自身、知識も技術も最先端のものを追い続けてきました。
でも、最先端の先に、「本質」はありませんでした。
本質は、専門性の先ではなく「在り方」にありました。
メンバーの声
それぞれのメンバーの声を、ご紹介します。
新メンバーも募集しています。
五木田塾は、
合う人と合わない人がはっきり分かれる場です。
知識や技術を短期間で身につけたい方には、
合わないかもしれません。
でも、
「在り方」からととのえたい。
「本質」を学びたい。
専門性と人間性の両方を磨いていきたい。
そう感じている方には、
きっと意味のある時間になると思います。
今後も、勉強会の様子や、
私たちが、どんな考えでこの場を続けているのかを
少しずつ書いていきます。
まずは、いくつかの記事を読んでみてください。
それでも何か残るものがあれば、
一度、雰囲気を見に来てください。
お試し参加も受け付けています。
ご縁を感じられた方は、LINEよりご連絡ください。
無理にお勧めすることはありません。
ご自身のタイミングで判断していただければと思います。

以下、条件などです。
参加対象
・Your Best Solutionというコンセプトに賛同していただける方
・心と体の健康に関わる職業の方
・人として信頼できる方
なお、子連れのママさんも大歓迎です!そんな勉強会も珍しいでしょう😊
(ただし、現段階では3歳くらいまでの乳幼児までとさせていただいています)
目指すもの
①徳(人間力)と才(専門力、ビジネス力)の両方を磨いていくこと
②治療と運動の統合、西洋と東洋の統合、あらゆるものの統合をしていくこと
③時間、お金、場所などの制約に縛られず、自由に、自分の人生を生き、幸せになること
④お互いの価値を活かし合い、それぞれの可能性を最大限に高めていくこと
⑤未来志向で、新しい時代に即した在り方、生き方、働き方を育てていくこと
最後に
五木田塾という、この場は、
私自身も、常に問い続けている場所です。
完成された人が集まるのではなく、
問い続けられる人が集まる。
食事を通して、身体を観る。
身体介入を通して、人を観る。
柔道の身体操作を通して、関係性を観る。
知識も、技術も、感覚も、経験も、
すべては目の前の人にとっての最善を考えるためにあります。
その人に合った最善の解決方法を提供するために、
知識、技術、感覚、実践を統合していく。
今回も、Your Best Solutionとして大切にしている視点を、
改めて確認する勉強会となりました。
また、次の記事でお会いしましょう。
Your Best Solution代表
五木田穣
関連記事
今回の内容に関連する記事です。
・健康を再定義する|記事一覧と読み方
Your Best Solutionで大切にしている健康観を、シリーズ全体として整理した記事です。
・健康を再定義する ― ICFが教えてくれる「生きること」としての健康 ―
身体機能だけでなく、活動、参加、環境、個人因子まで含めて人を観る視点について書いています。
・AI時代の専門職に必要な「問いを立てる力」
専門職がAIを使いながらも、自分の問いと思考を深めていくための記事です。
・〖2026.4〗第97回五木田塾東海勉強会レポート
前回の東海勉強会の内容です。今回の記事とあわせて読むと、学びの流れが見えやすくなります。
・〖2026.3〗第96回五木田塾東海勉強会レポート
五木田塾東海勉強会の雰囲気や、学びの積み重ねを知りたい方におすすめです。
