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K 8996:2019

ページ

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 種類······························································································································· 2

4 性質······························································································································· 2

4.1 性状 ···························································································································· 2

4.2 定性方法 ······················································································································ 2

5 品質······························································································································· 2

6 試験方法························································································································· 3

6.1 一般事項 ······················································································································ 3

6.2 純度(MnSO4・H2O) ······································································································ 3

6.3 水溶状 ························································································································· 4

6.4 強熱減量 ······················································································································ 4

6.5 塩化物(Cl) ················································································································ 4

6.6 ナトリウム(Na)及びカリウム(K)················································································ 5

6.7 マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni) ································ 6

6.8 銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)······················································································ 7

6.9 銅(Cu),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)

········································································································································· 9

6.10 過マンガン酸還元性物質 ······························································································· 11

7 容器······························································································································ 11

8 表示······························································································································ 11

(1)

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K 8996:2019

まえがき

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本試薬協会(JRA)及び一般

財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

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日本工業規格

JIS

K 8996:2019

硫酸マンガン(II)一水和物(試薬)

Manganese (II) sulfate monohydrate (Reagent)

MnSO4・H2O FW:169.02

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる硫酸マンガン(II)一水和物について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS K 0050 化学分析方法通則

JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0116 発光分光分析通則

JIS K 0121 原子吸光分析通則

JIS K 0970 ピストン式ピペット

JIS K 8001 試薬試験方法通則

JIS K 8085 アンモニア水(試薬)

JIS K 8107 エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8116 塩化アンモニウム(試薬)

JIS K 8121 塩化カリウム(試薬)

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8152 塩化ニッケル(II)六水和物(試薬)

JIS K 8180 塩酸(試薬)

JIS K 8201 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8284 くえん酸水素二アンモニウム(試薬)

JIS K 8377 酢酸ブチル(試薬)

JIS K 8454 N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8541 硝酸(試薬)

JIS K 8550 硝酸銀(試薬)

JIS K 8563 硝酸鉛(II)(試薬)

JIS K 8617 炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8736 エリオクロムブラックT(試薬)

JIS K 8891 メタノール(試薬)

JIS K 8951 硫酸(試薬)

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2

K 8996:2019

JIS K 8953 硫酸亜鉛七水和物(試薬)

JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)

JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS K 8995 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)

JIS K 9005 りん酸(試薬)

JIS K 9502 L(+)-アスコルビン酸(試薬)

JIS Z 8802 pH測定方法

3

種類

種類は,特級とする。

4

性質

4.1

性状

硫酸マンガン(II)一水和物は,白から淡紅色の結晶又は結晶性粉末で,僅かに吸湿性があり,水に溶

けやすく,エタノール(99.5)にほとんど溶けない。

4.2

定性方法

定性方法は,次による。

a) 試料1 gに水200 mLを加えて溶かす(A液)。A液10 mLに塩化バリウム溶液(100 g/L)1 mLを加え

ると白い沈殿が生じる。

b) A液10 mLに硫酸(1+5)10 mL及び過よう素酸カリウム溶液(飽和)1 mLを加えて加熱すると過マ

ンガン酸の赤が現れる。

5

品質

品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。

表1−品質

項目

純度(MnSO4・H2O)

水溶状

規格値

質量分率 %

試験方法

試験適合

強熱減量

質量分率 %

塩化物(Cl)

質量分率 %

0.001以下

ナトリウム(Na)

質量分率 %

0.005以下

カリウム(K)

質量分率 %

0.002以下

銅(Cu)

質量分率 %

0.001以下

6.8又は6.9

マグネシウム(Mg)

質量分率 %

0.005以下

6.7又は6.9

カルシウム(Ca)

質量分率 %

0.005以下

6.7又は6.9

亜鉛(Zn)

質量分率 %

0.001以下

6.7又は6.9

鉛(Pb)

質量分率 %

0.001以下

6.8又は6.9

鉄(Fe)

質量分率 %

0.001以下

6.8又は6.9

ニッケル(Ni)

質量分率 %

0.002以下

6.7又は6.9

試験適合

過マンガン酸還元性物質

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3

K 8996:2019

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。

6.2

純度(MnSO4・H2O)

純度(MnSO4・H2O)の試験方法は,次による。

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) L(+)-アスコルビン酸 JIS K 9502に規定するもの。

2) アンモニア性塩化アンモニウム溶液(pH 10) JIS K 8116に規定する塩化アンモニウム7 gをはか

りとり,JIS K 8085に規定するアンモニア水(質量分率28.0 %〜30.0 %)57 mL及び水を加えて溶

かし,水を加えて100 mLにしたもの。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に密栓して保存する。

3) エリオクロムブラックT希釈粉末(必要な場合に用いる。) JIS K 8736に規定するエリオクロムブ

ラックT 0.10 gをはかりとり,JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム10 gを加えて混合したもの。

褐色ガラス製瓶に保存する。

4) エリオクロムブラックT溶液(必要な場合に用いる。) JIS K 8736に規定するエリオクロムブラッ

クT 0.5 gをはかりとり,JIS K 8891に規定するメタノールを加えて溶かし,JIS K 8891に規定する

メタノールを加えて100 mLにしたもの。保存する場合,JIS K 8201に規定する塩化ヒドロキシル

アンモニウム0.5 gを加えて溶かし,JIS K 8891に規定するメタノールを加えて100 mLにする。褐

色ガラス製瓶に保存する。

5) 0.1 mol/L エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(0.1 mol/L EDTA2Na溶液) JIS K 8107

に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物を用い,JIS K 8001のJA.6.4 c) 1)

(0.1 mol/L エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液)に従って,調製,標定及び計算した

もの。

b) 装置 主な装置は,次による。

・ 自動滴定装置 光度滴定の機能をもち,最小吐出量が0.01 mL以下のもの。

c) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料0.5 gを三角フラスコ200 mLなどに0.1 mgの桁まではかりとり,水100 mLを加えて溶かし,

0.1 mol/L EDTA2Na溶液約20 mLをビュレットを用いて加える。

2) 次のいずれかの方法で滴定する。

2.1) L(+)-アスコルビン酸0.1 g,アンモニア性塩化アンモニウム溶液(pH 10)10 mL及び指示薬として

エリオクロムブラックT希釈粉末0.03 g〜0.04 g又はエリオクロムブラックT溶液2,3滴を加え,

引き続いて同じビュレットから0.1 mol/L EDTA2Na溶液で滴定する。終点は,液の色が赤から明

らかな青に変わる点とする。

2.2) 光度滴定によって,波長610 nm〜660 nmの適切な波長で0.1 mol/L EDTA2Na溶液で滴定する。こ

の場合,終点は変曲点とする。

d) 計算 純度(MnSO4・H2O)は,次の式によって算出する。

A

=

.0

016 902

×

V

×

f

×

100

m

ここに,

A: 硫酸マンガン(II)一水和物(MnSO4・H2O)の純度(質

量分率 %)

V: 滴定に要した0.1 mol/L EDTA2Na溶液の体積(mL)

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4

K 8996:2019

f: 0.1 mol/L EDTA2Na溶液のファクター

m: はかりとった試料の質量(g)

0.016 902: 0.1 mol/L EDTA2Na溶液1 mLに相当するMnSO4・H2Oの

質量(g/mL)

6.3

水溶状

水溶状の試験方法は,次による。

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %,特級)の体積1と水の体積2と

を混合したもの。

2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加

えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。

3) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)を調製する場合,JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム

1.65 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を標線まで加えて混合す

る。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準“澄明”は,次による。

澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c)

参照]にはかりとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,水を加え

て20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。

c) 器具 主な器具は,次による。

・ 共通すり合わせ平底試験管 例えば,容量50 mL,直径約23 mmで目盛のあるもの。

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かし20 mL

にする。

2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb) と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す

り合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。

e) 判定 次の1) 及び2) に適合するとき,“水溶状:試験適合(規格値)”とする。

1) 試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。

2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。

6.4

強熱減量

JIS K 0067の4.2(強熱減量試験)による。この場合,試料2.0 gを0.1 mgの桁まではかりとり,400 ℃

〜500 ℃で強熱する。

6.5

塩化物(Cl)

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1) による。

2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2) による。

3) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) 6.3 a) 3) による。

b) 器具 主な器具は,次による。

・ 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) による。

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5

K 8996:2019

c) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水10 mL及び硝酸(1+

2)7 mLを加えて溶かし,水を加えて25 mLにする。

2) 比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)1.0 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,

硝酸(1+2)7 mLを加え,水を加えて25 mLにする。

3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,15分間放置する。

4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。

d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物

(Cl):質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

6.6

ナトリウム(Na)及びカリウム(K)

ナトリウム(Na)及びカリウム(K)の試験方法は,次による。

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1) による。

2) ナトリウム標準液(Na:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,ナトリウム標準液(Na:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8150に規定する塩化ナト

リウム2.54 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合

する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエ

チレンなどの樹脂製瓶に保存する。

3) カリウム標準液(K:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,カリウム標準液(K:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8121に規定する塩化カリウ

ム1.91 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を標線まで加えて混合

する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエ

チレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 装置 主な装置は,次による。

・ フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。

c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。

表2−分析種の測定波長の例

分析種

測定波長 nm

ナトリウム(Na)

カリウム(K)

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水を加

えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(X液)。

2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,ナトリウム標準液(Na:0.01

mg/mL)5 mL,カリウム標準液(K:0.01 mg/mL)2 mL,硝酸(1+2)1 mL及び水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する(Y液)。

3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測

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6

K 8996:2019

定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ

ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。

4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。

e) 判定 n1がn2−n1より大きくないとき,“ナトリウム(Na):質量分率0.005 %以下(規格値),カリウ

ム(K):質量分率0.002 %以下(規格値)”とする。

注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によって,おおよその値を求めることができる。

n

1

B

×

n

n

A

=m

2 1

×

100

×

1 000

ここに,

6.7

A: 分析種の含有率(質量分率 %)

B: 用いた標準液中の分析種の質量(mg)

m: はかりとった試料の質量(g)

マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)

マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)の試験方法は,次による。

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1) による。

2) マグネシウム標準液(Mg:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,マグネシウム標準液(Mg:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8995に規定する硫酸マ

グネシウム七水和物10.1 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,塩酸(2+1)15 mL及び水を加

えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,

塩酸(2+1)15 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。

3) カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8617に規定する炭酸カル

シウム2.50 gをはかりとり,水50 mL及び塩酸(2+1)15 mLを加え,沸騰しない程度に加熱して

溶かし,更に二酸化炭素を除き,冷却する。これを全量フラスコ1 000 mLに移し,水を標線まで加

えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,塩酸(2+1)15 mLを加え,

更に水を標線まで加えて混合する。カルシウム系の可塑剤を含まないポリエチレンなどの樹脂製瓶

に保存する。

4) 亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8953に規定する硫酸亜鉛七水和

物4.40 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を

標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

5) ニッケル標準液(Ni:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,ニッケル標準液(Ni:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8152に規定する塩化ニッケ

ル(II)六水和物4.05 g(質量分率100 %としての相当量)を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,

硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フ

ラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。

b) 装置 主な装置は,次による。

・ フレーム原子吸光分析装置 6.6 b) による。

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7

K 8996:2019

c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。

表3−分析種の測定波長の例

分析種

測定波長 nm

マグネシウム(Mg)

カルシウム(Ca)

亜鉛(Zn)

ニッケル(Ni)

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水を加

えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(X液)。

2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水を加

えて溶かし,マグネシウム標準液(Mg:0.01 mg/mL)5.0 mL,カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/mL)

5.0 mL,亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/mL)1.0 mL及びニッケル標準液(Ni:0.01 mg/mL)2.0 mLを加

え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。

3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表3に示す測

定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ

ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。

4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。

e) 判定 n1がn2−n1より大きくないとき,“マグネシウム(Mg):質量分率0.005 %以下(規格値),カ

ルシウム(Ca):質量分率0.005 %以下(規格値),亜鉛(Zn):質量分率0.001 %以下(規格値),ニッ

ケル(Ni):質量分率0.002 %以下(規格値)”とする。

注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,6.6 e) の注記によって求めることができる。

6.8

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 酢酸ブチル JIS K 8377に規定するもの。

2) アンモニア水(2+3) JIS K 8085に規定するアンモニア水(質量分率28.0 %〜30.0 %)の体積2と

水の体積3とを混合したもの。ポリエチレン製瓶などに保存する。

3) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。

4) N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液(10 g/L)[NaDDTC溶液(10 g/L)] JIS K 8454

に規定するN,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物1.3 gを水に溶かして100 mLにし

たもの。

5) くえん酸水素二アンモニウム溶液(200 g/L) JIS K 8284に規定するくえん酸水素二アンモニウム

20 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。

6) 銅標準液(Cu:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,銅標準液(Cu:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水

和物3.93 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水

を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25

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mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。

7) 鉛標準液(Pb:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,鉛標準液(Pb:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 g

を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mLを加えて溶かし,水を標線まで加えて

混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mLを加え,更に

水を標線まで加えて混合する。

8) 鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。

なお,鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム

鉄(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて

溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸

(1+2)25 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

b) 装置 主な装置は,次による。

1) pH計 JIS Z 8802に規定する形式II以上の性能のもの。

2) フレーム原子吸光分析装置 6.6 b) による。

c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表4に示す。

表4−分析種の測定波長の例

分析種

測定波長 nm

銅(Cu)

鉛(Pb)

鉄(Fe)

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,塩酸(2+1)1 mL及び水を加

えて溶かし,水を加えて80 mLにする。

2) 比較溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,銅標準液(Cu:0.01 mg/mL)

2.0 mL,鉛標準液(Pb:0.01 mg/mL)2.0 mL,鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL)2.0 mL,塩酸(2+1)1

mL及び水を加えて溶かし,水を加えて80 mLにする。

3) 空試験溶液の調製は,塩酸(2+1)1 mLに,水を加えて5 mLとする。

4) 試料溶液及び比較溶液にくえん酸水素二アンモニウム溶液(200 g/L)2 mLを加え,pH計を用いて,

塩酸(2+1)又はアンモニア水(2+3)でpH 5.5に調節し,更にNaDDTC溶液(10 g/L)5 mLを

直ちに加え,水を加えて100 mLにする。

5) これらの溶液それぞれを,分液漏斗200 mLに入れ,酢酸ブチル20 mLを加えた後,1分間激しく振

り混ぜ,二層に分かれるまで放置する。この上層(酢酸ブチル相)を分取する。試料溶液からの酢

酸ブチル相をX液とし,下層(水相)は保存する。比較溶液からの酢酸ブチル相をY液とし,下層

(水相)は捨てる。

6) 保存していた試料溶液からの水相を分液漏斗500 mLに入れ,酢酸ブチル20 mLを加えて1分間激

しく振り混ぜ,二層に分かれるまで放置して下層(水相)を分取する。この場合の上層(酢酸ブチ

ル相)は捨てる。再び,水相に酢酸ブチル20 mLを加えて1分間激しく振り混ぜ,二層に分かれる

まで放置して下層(水相)を分取し,上層(酢酸ブチル相)は捨てる。ここで得た水相に3) の空

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試験溶液を加え,pH計を用いて,塩酸(2+1)又はアンモニア水(2+3)でpH 5.5に調節する。

さらに,NaDDTC溶液(10 g/L)5 mLを直ちに加え,酢酸ブチル20 mLを加えて1分間激しく振り

混ぜ,二層に分かれるまで放置し,上層(酢酸ブチル相)を分取してZ液とする。

7) フレーム原子吸光分析装置は,あらかじめ酢酸ブチルを噴霧してアセチレン−空気フレームの状態

を最適にしておき,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表4に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空気フレーム中に噴

霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1,Y液の指示値n2及びZ液の指示値n3を読み取

る。

8) 測定結果は,X液の指示値からZ液の指示値を引いたn1−n3とY液の指示値からX液の指示値を

引いたn2−n1とを比較する。

e) 判定 n1−n3が,n2−n1より大きくないとき,“銅(Cu):質量分率0.001 %以下(規格値),鉛(Pb):

質量分率0.001 %以下(規格値),鉄(Fe):質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によって,おおよその値を求めることができる。

n

n

B

×

1 3

n

n

A

=m

2 1

×

100

×

1 000

ここに,

6.9

A: 分析種の含有率(質量分率 %)

B: 用いた標準液中の分析種の質量(mg)

m: はかりとった試料の質量(g)

銅(Cu),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル

(Ni)

銅(Cu),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)

の試験方法は,次による。

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1) による。

2) イットリウム標準液(Y:1 mg/mL) イットリウム標準液(Y:1 mg/mL)を調製する場合は,次の

いずれかを用いる。

注記 イットリウム標準液は,ICP発光分光分析法で発光強度を補正するための内標準である。

使用目的に合致した場合には,市販のイットリウム標準液(Y:1 mg/mL)を用いてもよい。

2.1) 硝酸イットリウム(III)六水和物(質量分率99.9 %以上)4.31 gを全量フラスコ1 000 mLにはか

りとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2.2) 酸化イットリウム(III)(質量分率99.99 %以上)1.27 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,JIS

K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %,特級)75 mLを加えて,熱板(ホットプレート)

上で加熱し溶解させ,全量フラスコ1 000 mLに移し,ビーカー200 mLなどを洗い,洗液を全量フ

ラスコ1 000 mLに加えた後,水を標線まで加えて混合する。

3) 銅標準液(Cu:0.01 mg/mL) 6.8 a) 6) による。

4) マグネシウム標準液(Mg:0.01 mg/mL) 6.7 a) 2) による。

5) カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/mL) 6.7 a) 3) による。

6) 亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/mL) 6.7 a) 4) による。

7) 鉛標準液(Pb:0.01 mg/mL) 6.8 a) 7) による。

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8) 鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL) 6.8 a) 8) による。

9) ニッケル標準液(Ni:0.01 mg/mL) 6.7 a) 5) による。

b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。

1) ピストン式ピペット JIS K 0970に規定するもの。

2) ICP発光分光分析装置 装置の構成は,JIS K 0116に規定するもの。

c) 分析種及び内標準イットリウムの測定波長 分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を表5に

示す。

なお,別の条件でも同等の試験結果が得られる場合には,その条件を用いてもよい。

表5−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

測定元素

測定波長 nm

銅(Cu)

マグネシウム(Mg)

カルシウム(Ca)

亜鉛(Zn)

鉛(Pb)

鉄(Fe)

ニッケル(Ni)

イットリウム(Y)

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ50 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水30 mL

を加えて溶かし,イットリウム標準液(Y:1 mg/mL)50 µLを加え,水を標線まで加えて混合する

(X液)。

2) 検量線溶液の調製は,3個の全量フラスコ50 mLのそれぞれに,ピストン式ピペットなどを用いて

表6に示す各標準液の体積をとり,硝酸(1+2)1 mL及びイットリウム標準液(Y:1 mg/mL)50 µL

を加え,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y1液,Y2液及びY3液とする。)。

表6−採取する標準液の体積

標準液

採取量 µL

銅標準液(Cu)

マグネシウム標準液(Mg)

カルシウム標準液(Ca)

亜鉛標準液(Zn)

鉛標準液(Pb)

鉄標準液(Fe)

ニッケル標準液(Ni)

3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ100 mLに硝酸(1+2)1 mL,イットリウム標準液(Y:1 mg/mL)

50 µL及び水を標線まで加えて混合する(Z液)。

4) ICP発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116の箇条4(ICP発光分光分析)による。

5) ICP発光分光分析装置は,アルゴンプラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態

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にする。

6) 同一分析種ごとに複数波長を選択し,Y1液,Y2液及びY3液を用いて,関係線を作成し,関係線の

y切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせない場合,分析結果に

対する影響(定量限界,再現精度)を考慮して選択する。

7) Z液,X液,Y1液,Y2液及びY3液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウ

ム(Y)の発光強度を測定する。

e) 計算 JIS K 0116の4.7.3 a) 2)[強度比法(内標準法)]によって検量線を作成し,分析種の含有率を

計算する。

f)

判定 計算して得られた含有率が,規格値を満足しているとき,“銅(Cu):質量分率0.001 %以下(規

格値),マグネシウム(Mg):質量分率0.005 %以下(規格値),カルシウム(Ca):質量分率0.005 %

以下(規格値),亜鉛(Zn):質量分率0.001 %以下(規格値),鉛(Pb):質量分率0.001 %以下(規格

値),鉄(Fe):質量分率0.001 %以下(規格値),ニッケル(Ni):質量分率0.002 %以下(規格値)”

とする。

6.10 過マンガン酸還元性物質

過マンガン酸還元性物質の試験方法は,次による。

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。

2) りん酸 JIS K 9005に規定するもの。

3) 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液(KMnO4:3.161 g/L) JIS K 8247に規定する過マンガン酸

カリウムを用いて,JIS K 8001のJA.6.4 g)(0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液)に従って,調

製,標定及び計算したもの。

b) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,ビーカー300 mLなどに水200 mLをとり,りん酸3 mLを加え,かき混ぜなが

ら注意して硫酸3 mLを加え,溶液が僅かに紅色を保つまで0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液

を加える。これに試料16.0 gを加えて溶かし,0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液0.10 mLを加

えて振り混ぜ,1分間放置する。

2) 白の背景を用いて,ビーカーの上方又は側方から試料溶液の色を観察する。

c) 判定 試料溶液の色が,紅色を保つとき,“過マンガン酸還元性物質:試験適合(規格値)”とする。

7

容器

容器は,気密容器とする。

8

表示

容器には,次の事項を表示する。

a) 日本工業規格番号

b) 名称“硫酸マンガン(II)一水和物”及び“試薬”の文字

c) 種類

d) 化学式及び式量

e) 純度

f)

内容量

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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g) 製造番号

h) 製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号