「ベクタ形式」と「ラスタ形式」の違い
それぞれの用語の意味
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ベクタ形式 | 画像や文字のデータを「向きや長さ」で覚えておくデータ形式 |
| ラスタ形式 | 画像や文字のデータを「座標と色」で覚えておくデータ形式 |
似ているところ
どちらも画像のデータ形式です。
違うところ
データの持ち方が違います。
ベクタ形式は、お習字方式です。
「この位置からこの位置に線を引いて……」のような形で内容を覚えておきます。
線画のイメージです。

ラスタ形式は塗り絵方式です。
「このマス目に黒を置いて、このマス目に赤を置いて……」のような形で内容を覚えておきます。
点描画のイメージです。

また、それぞれの特徴は
■ベクタ形式
・拡大してもギザギザにならない
・複雑な見た目は少し苦手
■ラスタ形式
・拡大するとギザギザになる
・複雑な見た目でもバッチ来い!
です。
ベクタ形式の画像は拡大してもギザギザになりません。
ベクタ形式は、例えば「点Pから半径1cmの円を描く」のような形で情報を覚えています。
2倍の大きさに拡大しても「点Pから半径2cmの円を描く」に変わるだけなので拡大(縮小)の影響を受けにくいのです。

その代わり、複雑な見た目の画像を表示するのが大変です。
ファイルサイズも大きくなります。

例えば、円の画像が あったとしましょう。

この画像の情報が「点Pから半径1cmの円を描く」だったとします。
そうすると、実際に画像を表示するときは「点Pから半径1cmの円を描く」の作業が発生します。
おっと、二重丸の画像もありました。

この画像の情報は、例えば「点Pから半径1cmの円を描く」「点Pから半径2cmの円を描く」のようになります。
円を描くという作業を2回やるわけです。
そうすると、実際に画像を表示するときは「点Pから半径1cmの円を描く」の作業と「点Pから半径2cmの円を描く」の作業が発生します。
さて、ここで2つの画像を比べてみましょう。
円の画像の情報は
1.点Pから半径1cmの円を描く
です。
それに対して、二重丸の画像の情報は
1.点Pから半径1cmの円を描く
2.点Pから半径2cmの円を描く
です。
何となくですが、情報量が2倍になっていますよね。
それに伴いファイルサイズも2倍……まではいかないかもしれませんが大きくなります。
また、円の画像を表示するときにやる作業は
1.点Pから半径1cmの円を描く
です。
それに対して、二重丸の画像を表示するときにやる作業は
1.点Pから半径1cmの円を描く
2.点Pから半径2cmの円を描く
です。
何となくですが、作業量が2倍になっていますよね。
これがベクタ形式の特徴です。
次にラスタ形式の特徴を説明します。
ラスタ形式の画像は拡大するとギザギザになります。
2倍の大きさに拡大すると、マス目の大きさも2倍になりますからね。
曲線の部分とかがギザギザになります。

その代わり、複雑な見た目の画像でも単純な画像と同じように表示できます。
マス目が100個であれば、持っている情報はマス目100個分です。
表示内容の複雑さは関係ありません。

ラスタ形式には、そのような特徴があります。
ベクタ形式は単純な形をしている図形など、ラスタ形式は複雑な見た目の写真などに向いている形式です。
個人的な使い分け
拡大縮小する予定の図形などは、できるだけベクタ形式にしています。
拡大縮小しない予定、あるいは写真などの複雑怪奇な絵はラスタ形式を使っています。
備考
ラスタ形式は「ビットマップ(形式)」とも呼ばれます。






