Authenticated Post Office Protocol
メール受信時のパスワードを暗号化する仕組みだよ
メール本文は暗号化されないよ
脆弱性も、いろいろ見つかっているよ
「APOP」と表現されるのが一般的だよ
簡単に書くよ
Authenticated Post Office Protocol(読:オーセンティケイティド・ポスト・オフィス・プロトコル)とは
いわゆる「APOP」のこと。
用語の中身としては
POP
(メール(のコピー)をコンピュータに持ってきて見るときに使うお約束事)の親戚
であり
「POPで使うパスワードを暗号化しますよ」な仕組み
です。
詳しく書くよ
最初に留意事項です。
「APOP(エーポップ)」と言われて「あぁ、アレのことね」と分かる方は最後まで読む必要ありません。
APOPの正式名称(?)が「Authenticated Post Office Protocol」です。
「Authenticated Post Office Protocol」の頭文字を取ったのが「APOP」ね。
※「Authenticated Post Office Protocol」を何となく日本語にすると「本物であることを証明された郵便局用のお約束事」となります。[詳細]
以上が「APOP」の意味を知っている人向けの説明です。
「APOPって何?美味しいの?」な人は、このまま読み進めてください。
用語の中身について説明します。

それでは、いってみましょう。
まずは予備知識として「通信プロトコル(プロトコル)」と「Post Office Protocol(POP)」について簡単に説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
通信プロトコル(プロトコル)は「通信するときに使う お約束事」です。
通信するときは足並みを揃える必要があります。
片方が日本語で話しかけたのに、もう一方が英語で お返事したのでは、コミュニケーションが成立しませんよね。
それと同じです。
そこで「○○通信をするときは ××というお約束事に従って やり取りしようね」と事前に決まっています。
言い方を変えると
通信するときは、お約束事が必要
なのです。
この「通信するときに使う お約束事」を「通信プロトコル(プロトコル)」と言います。
Post Office Protocol(POP)は「メールを見るときに使う お約束事(のひとつ)」です。
現在はバージョン3にあたる「POP3」が主流になっています。
詳細は、用語「POP3」の説明を ご覧ください。
以上を踏まえて、本題に入ります。
POPでは、メールを受信するときにIDとパスワードを使った認証をやります。
受信したメールを保管してあるコンピュータ(メールサーバ、POPサーバ)さんに「僕は怪しい者じゃないよ~」と証明して、はじめてメールを受け取れるのです。
ところが、ですね。
POPでメールサーバさんに送られるパスワードは暗号化されていません。
そのままの形で送られます。
これは、ちょっと怖いですよね。
悪い人が途中で盗み見たら、パスワードを知られてしまいます。
そこで
POPでやり取りするパスワードを暗号化する仕組み
が作られました。
それが「Authenticated Post Office Protocol」です。
上でも書きましたが、一般的には「APOP」と表現されます。
※本ページでも以降は「APOP」と表現します。
APOPでは、まず、やり取りするメールサーバさんから合言葉が送られてきます。
パソコンさんは、メールサーバさんから送られてきた合言葉とパスワードを組み合わせて暗号化します。
この暗号化は「MD5」という名前の、とある関数さんの協力を得てやります。
これでパスワードが暗号化されました。
もし途中で盗み見られても安心です。
その暗号を解読できない限りは、パスワードが分かりません。
パソコンさんは、暗号化されたパスワードをメールサーバさんに送ります。
メールサーバさんは、パソコンさんから送られてきた暗号化されたパスワードを受け取りました。
メールサーバさんは正しいパスワードを知っています。
暗号化するために使った合言葉も知っています。
つまり、メールサーバさんの方でもパソコンさんと同じ手順をやれば、同じ「暗号化されたパスワード」を作れるということです。
次にメールサーバさんは、自分で作った「暗号化されたパスワード」と送られてきた「暗号化されたパスワード」を見比べます。
この2つが一致すれば「うん、君は ちゃんとしたパスワードを知っているね。怪しいやつじゃないね」と判断できる理屈です。
これがAPOPの大雑把な仕組みです。
パスワードを暗号化してやり取りするやり方です。
ただし、残念なことにですね。
暗号化するときに使った「MD5」と呼ばれる関数ですが、いろいろと弱点(脆弱性)が見つかっています。
またAPOPさんでは、パスワードは暗号化されますが、メール本文は暗号化されません。
それ以外にも、残念な部分が、いくつかあるようです。
そのため、現在ではAPOPは、あまり推奨されていません。
パスワードもメール本文も暗号化される「POP over SSL(POP3s)」の方がオススメされています。
一言でまとめるよ
まぁ「Authenticated Post Office Protocol」って単語が出てきたら「APOP
(「POPで使うパスワードを暗号化しますよ」な仕組み)のことなんだな~」と お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「authenticated(オーセンティケイティド)」は「authenticate(オーセンティケイト)」+「ed」です。
「authenticate(オーセンティケイト)」の意味は「信頼できることを証明する」とか「本物であることを証明する」とかです。
「ed」という接尾辞が付くと「~された」的な意味になります。
「post(ポスト)」の意味は「郵便」とか「郵送する」とかです。
「office(オフィス)」の意味は「事務所」とか「執務室」とかです。
「post office(ポスト・オフィス)」で「郵便局」になります。
「protocol(プロトコル)」の意味は「(外交上の)儀礼」とか「議定書」とかですが、今回は「お約束事」と解釈してください。
何となく くっつけると
本物であることを証明された郵便局用のお約束事
となります。
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