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Advanced Encryption Standard

pointこの用語のポイント

point暗号化の やり方だよ

pointこの説明を書いている時点のアメリカで標準として採用されている やり方だよ

point共通鍵暗号方式だよ

pointWPA2で採用されている やり方だよ

pointWPAで使われることもあるよ

point「AES」と表現されるのが一般的だよ

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簡単に書くよ

Advanced Encryption Standard(読:アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)とは

いわゆる「AES」のこと。
用語の中身としては

(2026年時点の)今のアメリカで標準規格として採用されている暗号化(ルールを知っている人しか意味を読み取れないようにするために、特定のルールに従って、データを ぐちゃぐちゃにすること)のやり方
であり

共通鍵暗号方式(暗号化と復号に同じ鍵を使う暗号化のやり方)な暗号化のやり方(のひとつ)
です。
無線LAN関連の話であれば

よく「WPA2(無線LANにおける通信内容を暗号化するやり方のひとつ)に採用されている」と説明される暗号化のやり方
とも言えます。


image piyo

詳しく書くよ

最初に留意事項です。
AES」と言われて「あぁ、アレのことね」と分かる方は最後まで読む必要ありません。
AESの正式名称(?)が「Advanced Encryption Standard」です。
Advanced Encryption Standard」の頭文字を取ったのが「AES」ね。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)

※「Advanced Encryption Standard」を何となく日本語にすると「高度な暗号化標準」となります。[詳細]

以上が「AES」の意味を知っている人向けの説明です。

「AESって何?美味しいの?」な人は、このまま読み進めてください。
用語の中身について説明します。

ちょっと休憩5

それでは、いってみましょう。
まずは予備知識として

暗号
暗号化
復号


について簡単に説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。

暗号は「ルールを知っている人しか意味を読み取れないようにするために、特定のルールに従って ぐちゃぐちゃに変換したデータ」です。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)2

暗号は、そのまま見ても内容が分かりません。
パッと見では ぐちゃぐちゃになっているからです。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)3

ルールを知っている人は、そのルールに沿って元の形に戻すことで内容を読み取れます。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)4

暗号にすることで悪い人に盗み見られても大丈夫な気分になれます。
変換ルールを知らない人は書かれている内容を読み取れないからです。

暗号化は「データを暗号にすること」です。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)5

あと、ついでなので書いておくと、暗号化の逆、暗号を元のデータに戻すのは「復号」と言います。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)6

以上を踏まえて、本題に入ります。

暗号化のやり方は、いろいろ あります。
その「いろいろ」のひとつで

(2026年時点の)今のアメリカで標準規格として採用されている暗号化のやり方

が「Advanced Encryption Standard」です。
上でも書きましたが、一般的には「AES」と表現されます。
※本ページでも以降は「AES」と表現します。

昔むかし、アメリカの偉い人が「あ~、うちの国で使う暗号化のやり方だけど、どんなのが良いだろうね~?」と下々の者に尋ねました。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)7

それに対して、下々の者たちは「う~ん、こんなやり方は、どうですかね?」と、いろいろ提案しました。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)8

いろいろ提案された中から、偉い人が「よし!この暗号化のやり方を、うちの国の標準にしよう!」と決めました。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)9

この「昔のアメリカで標準として採用された暗号化のやり方」を「DESData Encryption Standard」と言います。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)10

このDESですが、長い間、使われてきました。
ですが、さすがに、お年を召してきましてね。

誰かが「このやり方は、そろそろ時代遅れだよね。今の時代の技術だったら、もっとスゴい暗号化の仕組みが作れるんじゃないの?」と言い出しました。

そこでDESを作ったときと同じく「あ~、誰か、DESに代わる暗号化のやり方を提案してよ!」と下々の者に尋ねたのです。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)11

それに対して、下々の者たちは「う~ん、こんなやり方は、どうですかね?」と、いろいろ提案しました。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)12

いろいろ提案された中から、偉い人が「よし!この暗号化のやり方を、DESの代わりに使おう!」と決めました。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)13

この「(2026年時点の)今のアメリカで標準として採用されている暗号化のやり方」がAESです。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)14

昔のやり方のDESは「Data Encryption Standard(データ・エンクリプション・スタンダード)」の略で「DES」です。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)15

※「Data Encryption Standard」を何となく日本語にすると「情報の暗号化の標準」となります。[詳細]

DESとAESの正式名称(?)を並べると

DES:Data Encryption Standard
AES:Advanced Encryption Standard


です。

AESは

DESより高度(Advanced)なやり方だよ!

という意図で

Advanced(高度な) Encryption(暗号化)Standard(標準)

なのでしょう。

なお、AESの暗号化のやり方は「共通鍵暗号方式」と呼ばれるやり方です。
共通鍵暗号方式は「暗号化と復号に同じを使う暗号化方式」ね。
詳細は、用語「共通鍵暗号方式」の説明を ご覧ください。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)16

あとは、あーだこーだが、げふんげふんです。
細かいことは他のところで勉強してください。

個人的には

1.暗号化のやり方だよ
2.DESの代わりをさせるために作られたよ
3.共通鍵暗号方式だよ


あたりを押さえておけば、日常生活で困ることは少ないと思っています。

これでAES自体の説明は終わりです。
……が、せっかくなので無線LANの話にも触れておきます。
みなさんが「AES」という用語を目にするのは、無線LANの暗号化の話題が多いはずです。

ただし、ここから先は結構ややこしい話になります。
「そこまで知らなくて、いいや」な人は適当に読み飛ばしてください。

それでは、いきます。

AESは、無線LANの話で出てくる「WPA2」に採用されている暗号化のやり方です。
WPA2は「無線LANで通信内容を暗号化するときの、暗号化のやり方(のひとつ)」ね。

……という説明をよく見かけますが、ここら辺の関係性が意外とややこしいのです。

2019年時点の状況ですが、無線LANの通信内容を暗号化するときのやり方は以下の3つがあります。
※その後「WPA3」なんていうのも出てきましたが、話がややこしくなるので、今回は見なかったことにします。

WEP
WPA
WPA2


このうち、WEPは忘れてください。
古くて、しょぼいやつなので、今は「セキュリティ的に危ないから、できるだけ使わないでね」と言われているやり方です。

残るは

・WPA
・WPA2


です。

さて、この(WEPと)WPAとWPA2ですが「どのようなやり方で、データを ぐちゃぐちゃにするか」を具体的に示しているわけでは ありません。
「暗号化のやり方」と言っても「このデータのここを1つずらして、あっち と こっち を置き換えて~」のような具体的な手順(暗号化方式、アルゴリズムを指しているわけでは、ないのです。
もう少し広い意味で、いろいろなことを定義しています。
やり方はやり方なのですが、正確には「規格」です。

それでは暗号化方式は何なのでしょうか?
それは

TKIP
・AESCCMP


と呼ばれている奴らです。

おっと、AESが出てきましたね。

無線LANの暗号化の話で出てくるのは

AESを無線LAN用にあれやこれやしたCCMP

です。
本来であれば

・TKIP
CCMP(AES)


と書くのが正解でしょう。

ですが「CCMP」よりも「AES」の方が、見かける機会は多いはずです。
無線LANの話にかぎっては、(本当は違いますが)CCMPとAESを同じものだと思っても かまいません。
本ページでも、以降は「AES」と表現します。

少し話が脱線したので、ここまでを整理しておきますね。
ちょっと小難しい表現を使いますが

WPAやWPA2:通信内容を暗号化するときの規格(決まり事)
TKIPやAES:暗号化方式(やり方)


です。

ふぃ~、書くのが疲れてきました。
読むのも疲れませんか?
疲れたら、適当に休憩を挟んでくださいね。

ちょっと休憩

それでは、次にいきましょう。

ここまでの説明で

・WPAやWPA2:決まり事
・TKIPやAES:やり方


と分かりました。

……分かりましたよね?
分かったことにしてください。

実は、これらには組み合わせが発生します。
実際には

1.WPAという規格に従って、TKIPなやり方で暗号化する
2.WPAという規格に従って、AESなやり方で暗号化する
3.WPA2という規格に従って、TKIPなやり方で暗号化する
4.WPA2という規格に従って、AESなやり方で暗号化する


の4パターンがあるのです。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)17

ただし

2.WPAという規格に従って、AESなやり方で暗号化する
3.WPA2という規格に従って、TKIPなやり方で暗号化する


については「できたら、やってね」です。
義務では ありません。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)18

そのため

1.WPAという規格に従って、TKIPなやり方で暗号化する
4.WPA2という規格に従って、AESなやり方で暗号化する


にだけ着目して

・TKIP:WPAで採用されている暗号化のやり方
・AES:WPA2で採用されている暗号化のやり方


と説明される場合も あります。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)19

ややこしいですね。

無線LANの暗号化の説明を見ていると

WPA-TKIP
WPA-AES
WPA2-TKIP
WPA2-AES




WPA-PSK(TKIP)
WPA-PSK(AES)
WPA2-PSK(TKIP)
WPA2-PSK(AES)


のような表現を見かけることが、あるはずです。

これらはすべて、規格(決まり事)と方式(やり方)の組み合わせを示しています。
例えば

・WPA-TKIP

であれば

WPAという規格に従って、TKIPなやり方で暗号化するよ!

な やり方です。

・WPA2-PSK(AES)

であれば

WPA2という規格に従って、AESなやり方で暗号化するよ!

なやり方を示しています。

あとは、そうですね。

WPA-TKIP/AES

のような表記を見かける場合もあるでしょう。
これは

・WPA-TKIP
・WPA-AES


をまとめて書いただけです。

WPAという規格に従って、TKIPなやり方で暗号化するよ!あっ、そうそう。AESなやり方で暗号化するのにも対応しているよ!

を示しています。

繰り返しになりますが、AESは暗号化の「方式(やり方)」です。
それに対して、WPA2(とかWPAとか)は暗号化の「規格(決まり事)」です。
組み合わせがあるので一緒くたにして説明されることもありますが、本来、同列に語られるものでは ありません。

ちょっと違いますが、AESとかはアニメの「登場人物」だと思ってください。
それに対してWPA2とかはアニメの「タイトル」です。

同じ登場人物が他のタイトルに出演することは、あります。
ですが、登場人物とタイトルを比較するのは、おかしいはずです。

例えば、ピヨ太君はアニメ『ピヨピヨ戦隊ピヨレンジャー』の主人公です。
悪の怪人アックマンから地球を守るため、日夜、戦っています。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)20

一方で、ピヨピンクのピヨ子さんが主人公のスピンオフ作品『ピヨ子さんの微妙な日常』にも出演しています。
自由気ままなピヨ子さんの尻に敷かれながらも頑張る役です。

Advanced Encryption Standard(アドバンスト・エンクリプション・スタンダード)21

この状況で「『ピヨピヨ戦隊ピヨレンジャー』とピヨ太君って、どっちが面白いの?」と質問されたら「ん?その2つは同列に語るものじゃないよ?」となりますよね。
比較できるのは『ピヨピヨ戦隊ピヨレンジャー』と『ピヨ子さんの微妙な日常』です。
もしくは、ピヨ太君とアックマンやピヨ子さんです。

AESとWPA2の関係も、それと同じです。
関連性はありますが、比較する対象では ありません。


image piyo2

一言でまとめるよ

まぁ「Advanced Encryption Standard」って単語が出てきたら「AES((2026年時点の)今のアメリカで標準規格として採用されている暗号化のやり方)のことなんだな~」と お考えください。

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おまけ

■訳してみるよ

「advanced(アドバンスド)」の意味は「高度な」とか「高等な」とか「上級の」とかです。
「encryption(エンクリプション)」の意味は「暗号化」とかです。
「standard(スタンダード)」の意味は「標準」とか「基準」とかです。
何となく くっつけると

高度な暗号化標準

となります。




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