イノベーションのジレンマ
ビジネスの場において競争力を失う現象だよ
今の時点で重視されるべきところを重視した結果、市場のルールが変わったときに後れを取るよ
判断としては間違っていないだけに悩ましいところだよ
簡単に書くよ
イノベーションのジレンマ(読:イノベーションノジレンマ 英:The Innovator's Dilemma)とは
デカい会社が陥りがちな、判断としては間違っていないんだけど今までのビジネスで重要と思われることを重視してやってきた結果、時代が変わったり人の求めるものが変わったり新しい技術が普及したりしたときに、それに向けて着々と準備を進めていた会社に後れを取って「あー!もう!確かに『もしかしたら……』とは思ったけどさ~。うちの会社はデカいから、そんな将来性の見えない博打みたいなことに力をガッツリ割いて備えるわけにはいかなったんだよ。今のお客様に満足してもらうことを優先してたしさ~。ちくしょー!むきー!」となる現象のこと
です。
詳しく書くよ
別にIT用語というわけでも ないですけどね。
某・資格試験の過去問に出てきたので取り上げておきます。
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として「イノベーション」について簡単に説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
イノベーションは
・新しい
・画期的
・スゴい
・ヤバい
・ジョブズ大好き
的なニュアンスで使われる用語です。
本当は、ちゃんとした小難しい定義があるみたいですけどね。
一般的には上で説明したようなニュアンスで使われます。
「イノベーションを起こす」という形で出てくることが多いですが、意味するところはケース・バイ・ケースです。
「世の中にイノベーションを起こす」であれば「新しくて画期的なサービスとか製品を市場に投入して、世間をあっと言わせる」的な意味でしょう。
経営者の方が「イノベーションを起こすぜ!」と言っていたら、それは「一旗あげてやるぜ!」くらいのニュアンスです。
以上を踏まえて、ビジネスの場における
1.重要なことに力を注いだ
2.ビジネスのルールが変わって、重要なことが重要ではなくなった
3.新しいルールのビジネスで後れを取った
現象が「イノベーションのジレンマ」です。
例えば、そうですね。
ピヨ太君はケーキ屋さんをやっています。
ケーキのウリを「甘くて大きい」にしたところ、お客様のウケが良く、たくさんのお客様が買いに来てくれるようになりました。
ピヨ太君はお客様のために、より「甘くて大きい」ケーキを開発します。
ピヨ太君がケーキ作りに奮闘しているある日のことです。
どこかの誰かが「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」を作り出しました。
ピヨ太君は内心ちょっと気になりましたが「うちのケーキには使えないな」と思い、それを無視しました。
ピヨ太君のお客様は「甘くて大きい」ケーキを求めているのです。
ところが、です。
ピヨ子さんが「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」を使った「甘さ控えめ健康バッチリケーキ」なるものを作ったのです。
これがテレビに取り上げられて爆発的に売れました。
時代はまさに健康志向です。
「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」も爆発的に売れ、ケーキに使う甘味料といえば「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」と言えるくらい普及しました。
ピヨ子さんのケーキ屋さんは大繁盛しました。
ウッハウハです。
おっと、そういえばピヨ太君は、どうなりましたかね。
ピヨ太君は、以前より少なくなったお得意さんたちのために「甘くて大きい」ケーキを作り続けました。
そのお得意さんたちもピヨ子さんのケーキ屋さんに通うようになったため、ピヨ太君も「甘くて大きい」ケーキ作りを諦めて、あの「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」を使ったケーキ開発を始めました。
しかし、時すでに遅しです。
今のご時世、ケーキと言えばピヨ子さんのケーキ屋さんです。
あれだけ大繁盛したピヨ太君のケーキ屋さんは、いつの間にか閉店していました。
ピヨ太君もバカでは ありません。
「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」のことが少しは気になっていたのです。
ですが、お客様が求めていたのは「甘くて大きい」ケーキでした。
その「甘くて大きい」ケーキを作るためには「甘さは砂糖よりかなり少ないけど健康には良い砂糖もどき」は不要だったのです。
「今まで良しとされていた改良」を続けていると、何を「良し」とするかが変わったときに後手に回ります。
ですが「今まで良しとされていた改良」を続けることは悪いことでは ありません。
むしろ、良いことです。
上の方で
1.重要なことに力を注いだ
2.ビジネスのルールが変わって、重要なことが重要ではなくなった
3.新しいルールのビジネスで後れを取った
のがイノベーションのジレンマだと書きました。
「今、重要だとされていることに力を注ぐ」べきでしょうか。
それとも「ビジネスのルールが変わったときに備える(あるいは、ビジネスのルールを変えるために頑張る)」べきでしょうか。
「今、重要だとされていることに力を注ぐ」ですか?
時代が変わったら、置いていかれちゃいますよ?
「ビジネスのルールが変わったときに備える(あるいは、ビジネスのルールを変えるために頑張る)」ですか?
でも、本当にルールが変わるかは分かりませんよね?
どちらに舵を切るべきか悩ましいですよね。
まさしく「ジレンマ」です。
一言でまとめるよ
まぁ「イノベーションのジレンマ」って単語が出てきたら「既存のビジネスで重視されるべきところを重視してきた結果、ビジネスのルールが変わったときに後れを取る現象のことなんだな~」と お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「innovation(イノベーション)」の意味は「革新」とか「改革」とか「刷新」とかです。
「dilemma(ジレンマ)」は「2つの相反する事柄の板挟みになること」的な意味です。
カタカナで「ジレンマ」の方が分かりますかね。
何となく くっつけると
革新のジレンマ
となります。






