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【フェーズ1-1】 エンジニアになる前に、一度は立ち止まって知っておきたい業界の現実と魅力 【エンジニアの卵に贈る、就活の書】

 この記事は「ITエンジニアの卵に贈る、就活の書」シリーズの一本です。シリーズ全体の目次はこちら(扉記事)からご覧いただけます。


 エンジニアを目指す学生のみなさん、こんにちは。クオリティアーツの池田です。

 ITエンジニアの卵に贈る、就活の書・フェーズ1-1の記事です。前回の序章-3では、生き方としてのエンジニアと、職業役割としてのエンジニアの違いをお話ししました。序章の3本を土台にして、今回からフェーズ1「気づく」の各論に入っていきます。

 今回はその輪郭を持ったうえで、IT業界そのものの地図へと入っていきます。エンジニアを目指す前に一度は知っておきたい業界の現実と魅力を、5つの魅力と5つの現実に分けてお伝えします。

 今回の記事の狙いは、「IT業界って、実際どんな仕事なの?」というふわっとしたイメージを、少しだけ具体的な輪郭に置き換えることです。現実を知ることで、魅力もより鮮明に見える。そんなつもりで書きます。

 私自身、エンジニアとして、会社員として、そしてコンサルタントとして、いろいろなIT企業を内側から見てきました。25年近くこの業界にいて、良い時期も苦しい時期も経験しました。そのなかで感じてきたことを、これからこの業界に入ろうとするみなさんへ、エールとして届けます。

 新卒の就活中の方はもちろん、第二新卒として他社の面接に臨む場面でも、同じ話が土台になります。

1. まず知っておきたい、IT業界の「大きさ」

 「IT業界」と一言で言っても、その規模はみなさんが想像しているよりも、はるかに大きい世界です。

 日本国内だけでも、情報通信業に従事する人は数百万人規模と言われています。エンジニアという職業は、その中核を担う存在です。世界に目を向けると、GAFAM(Google, Amazon, Meta, Apple, Microsoft)をはじめとする巨大テック企業から、シリコンバレーやヨーロッパ、アジアの新興テック企業まで、無数のプレイヤーがいます。

 そして、この規模は、いまも拡大し続けています。生成AI、クラウド、モバイル、IoT、Web3、量子コンピューティング。技術の進化とともに、新しい領域が次々に生まれ、その領域を担うエンジニアの需要も生まれ続けています。少し前まで存在しなかった職種、たとえば「MLエンジニア」「クラウドアーキテクト」「DevOpsエンジニア」「SRE(Site Reliability Engineer)」「プロンプトエンジニア」といった呼び名の仕事が、いまでは当たり前に求人票に並んでいます。

 みなさんがエンジニアという職業を選ぶということは、この巨大で、しかも成長し続ける世界の一員になるということです。仕事の選択肢という意味で、これほど広い可能性を持つ職業は、そう多くありません。

2. 業界の「魅力」を、5つの角度から

 なぜ、エンジニアという仕事は多くの人を惹きつけるのか。私が25年見てきたなかで、とくに強く感じる魅力を5つに整理します。

2-1. 魅力1:手を動かして作ったものが、公衆の暮らしに直接届く

 エンジニアの仕事は、自分の手で作ったものが、公衆の暮らしに直接届く仕事です。書いたコードが動く。設計したシステムが人の役に立つ。設計図が現実になる瞬間の手応えは、他の職業ではなかなか味わえないものです。

 たとえば、自分が書いた1本の関数が、日本中の何万人ものユーザーの困りごとを解決している瞬間。自分が設計したシステムが、企業の業務を毎日支えている実感。自分が改善したパフォーマンスチューニングが、レスポンスタイムを目に見えて速くした達成感。「作った」が「動いた」につながる、その手応えの繰り返しが、エンジニアという仕事の芯にあります。

 序章-1でお話しした「公衆の福祉に責任を負う」という高潔な職業観は、決して抽象論ではありません。みなさんが日々書く1行のコードが、その責任の具体的な形になります。学生時代に個人開発でこの手応えを一度でも味わっておくと、その責任の重みが体で分かってきます。就活の面接で「なぜエンジニアか」を語るときの、最も強い動機の一つにもなります。

2-2. 魅力2:技術と職業観が、国境を越える

 プログラミング言語もフレームワークも、世界共通です。自分が書いたコードは、そのままの形で世界のどこでも動きます。同じように、世界のどこにいるエンジニアの成果でも、自分の手元で使えます。この越境性は、他の職業にはあまりない特徴です。

 ですが、序章-2でお話ししたように、「エンジニア」というプロフェッションの職業観そのものは、世界共通です。技術士倫理綱領、IEEE-CS/ACM Code of Ethics、IEEE Code of Ethics。どれも公衆の福祉を最上位に置く姿勢を共有しています。世界のどこに行っても、この職業観を持つエンジニア同士は、すぐに話が通じます。

 日本で働きながら海外のオープンソースに貢献したり、海外に拠点を移して同じスキルで仕事を続けたり。GitHubで公開したコードが、地球の裏側のエンジニアの目に留まり、そこからキャリアの機会が生まれる。そんなことが、エンジニアという職業では日常的に起こります。キャリアの地理的な柔軟性という意味でも、恵まれた職業です。

2-3. 魅力3:学び続けることが、職業の義務であり、喜びになる

 技術は日々進化します。だから、エンジニアの仕事には学び続ける時間が組み込まれています。新しい言語、新しいフレームワーク、新しい設計思想。これを追いかけ続けることが、そのままキャリアを積み上げる行為になります。

 これは、プロフェッションの共通特徴でもあります。医師が新しい治療法を学び続けるように、弁護士が新しい判例を追い続けるように、エンジニアも学び続けることが、公衆の福祉を守るための職業的な義務です。学ぶことをやめた瞬間に、公衆の安全を守る力が古びていきます。

 学生時代に触ったことのある技術が、社会人1年目でもそのまま使える。3年目には、また新しい技術を仕事で学べる。10年目には、後輩に教える立場になりながら、まだ新しいことを吸収し続けている。私自身、25年歩いてなお、いま博士課程で学び直しをしています。学び続けることが、この職業では義務であり、同時に喜びでもあります

 「学ぶことが好き」という人にとって、これほど相性の良い職業はありません。「学ぶこと自体を楽しめるか」を、自分に問いかけてみてください。

2-4. 魅力4:同業のプロフェッションと共に、社会に対する責任を果たす

 エンジニアの仕事の多くは、チーム戦です。一人で全部を作ることは稀で、複数のエンジニアが役割を分担して、一つのシステムを作り上げるのが基本形です。

 これも、プロフェッションの共通特徴です。医師が同僚と共にカルテを検討するように、弁護士が事務所で判例を議論するように、エンジニアも同業と共に、「これは公衆の福祉に照らして正しいか」を日々確かめ合います。この共同作業そのものが、プロフェッションを内側から支える活動です。

 良いチームでは、コードレビューを通じて互いに学び合い、失敗を仕組みで受け止めて次に活かします。若手も先輩も対等に議論して、より良い設計を選び取っていく。ペアプログラミングで隣に座って一緒にコードを書く。ポストモーテムで、失敗を個人の責任ではなく仕組みの問題として振り返る。設計レビューで、経営層や部課長も含めて技術の意思決定に加わる。そういうチームの一員になれたとき、エンジニアの仕事の楽しさはいちばん深くなります

 私自身、25年近くこの業界にいて、いろいろなチームを見てきました。良いチームに入れると、エンジニアは1年で驚くほど伸びます。就活で「どのチームに入るか」がとても大事なのは、この共同の質が、みなさんの成長を大きく左右するからです。

2-5. 魅力5:プロフェッションとしての、待遇とキャリアの柔軟性

 近年、エンジニアという職業の待遇は着実に改善しています。JOB型雇用の広がりのなかで、スキルと経験に見合った待遇を提示する会社が増えました。新卒であっても、実力次第で相応の待遇を受けられる会社が増えてきたのは、大きな変化です。

 これは、プロフェッションとして扱われる職業の待遇に近づいてきた、ということです。医師や弁護士が資格と実力で処遇されるように、エンジニアも技術力と責任の重みで処遇される時代になってきました。

 転職市場も活発です。エンジニアの中途採用は、他の職種と比べても求人が多く、キャリアの選択肢は豊富です。依頼者や雇用者に対する独立性を保ちやすい環境も、少しずつ整ってきています。

 だから、「良い技術を身につけて、良い会社で働く」というシンプルな戦略が、素直に報われやすい業界。それが、いまのIT業界の姿の一面です。

3. そして、知っておきたい「現実」

 魅力の裏には、いつも現実があります。魅力だけを見て就活すると、入ってから戸惑うことになります。だから、この時期にあえて現実の側面もお伝えします。

3-1. 現実1:技術の進化のスピードは、ときに厳しい

 学び続けることは魅力でありながら、学び続けなければ置いていかれるという現実でもあります。数年前に主流だった技術が、今は使われないこともあります。学生時代に身につけた知識だけで、10年、20年と食べていくのは難しい業界です。

 たとえば、10年前にWebフロントエンドの主流だったjQueryは、いまはReactを筆頭に、VueやSvelteなどの新しいフレームワークに置き換わりました。5年前に注目されていた技術のいくつかは、いま影が薄くなっています。そして、5年前はまだ主流でなかった生成AIやコンテナ技術が、いまは業務の中心にあります。

 これは怖がる話ではなく、学ぶこと自体を楽しめる人には、むしろ好条件という話です。ただし、「一度学んだら安泰」を求める人には、少し合わない業界だということは知っておくといいです。

3-2. 現実2:仕事の「見えにくさ」

 エンジニアの仕事は、多くの場合、成果が形として直接見えにくい仕事です。裏側で動くインフラ、地道なリファクタリング、テストの整備、ドキュメントの改善。目立たないけれど、システム全体を支える仕事が、実は多くを占めます。

 たとえば、あるサービスが「たまに落ちる」問題を、根本原因を追いかけて解消する仕事。数万行のコードのなかから、パフォーマンス低下の原因になっている数十行を突き止める仕事。障害が起きたときに、深夜でも復旧作業に入る仕事。こうした「見えないところで支える仕事」が、エンジニアの本質でもあります。

 「派手な成果を出したい」よりも、「地味でも意味のある仕事を積み重ねたい」というタイプの方が、実は長く楽しめる職業でもあります。学生時代に「自分は目立たない仕事にも意味を見いだせるか」を、一度考えてみるのは良い準備になります。

3-3. 現実3:会社によって、プロフェッションとして育つ場所か否かの差が大きい

 これはとくに強調したい現実です。序章-3でお話ししたように、日本では「エンジニア」の呼称が自由化されているため、同じ「エンジニア」という職業名でも、会社によって成長する速さがまったく違います職業役割としてのエンジニアで止めてしまう会社と、生き方としてのエンジニアに育てる会社の差が、大きいのです。

 生き方としてのエンジニアに育てる良い会社では、次のような育成の日常が用意されています。

  • 経営層や部課長が、技術のことを自分の言葉で語れる(抽象的なビジョンではなく、具体的な技術の話ができる)。かつ、エンジニアとして今も実践し、その証拠が学生にも見える

  • 新卒の入社1年目からコードレビューに参加でき、先輩から丁寧なフィードバックがある

  • 技術選定の議論に若手も加わり、意思決定のプロセスを見て学べる

  • 失敗を個人の責任にせず、ポストモーテムなどの仕組みで組織全体の学習機会にする

  • ペアプログラミングや技術勉強会など、日常のなかに学びの場が組み込まれている

  • 業務時間で技術ブログを書ける、OSSに貢献できる、勉強会に登壇できる

  • 技術書購入や社外カンファレンス参加が、会社の負担で支援される

 こうした環境にいる若手は、1年で驚くほど伸びます。こうした仕組みの厚みは、会社によってさまざまなグラデーションがあります。

 そして、先ほどの7つの項目が日常のなかにどれだけあるかは、会社によって大きな幅があります。この厚みの薄い環境で最初の5年を過ごし、外の世界に出てはじめて、自分の育ちの遅れに気づく。これは、私が25年見てきた中で、いちばん痛みを感じるパターンです。だから、就活で「どの会社に入るか」がとても大事です。このシリーズ全体を通してお伝えしたいのは、実はこの一点でもあります。良い会社を見分ける物差しは、フェーズ3、フェーズ4の記事で具体的にお話ししていきます。

3-4. 現実4:多重下請け構造という、業界の癖

 日本のIT業界には、多重下請け構造という長年の癖があります。元請けの会社から、二次請け、三次請けへと仕事が流れていく構造です。この構造のなかにいると、エンジニアが技術選定に関われず、決められた仕様を「作業」するだけの働き方になりがちです。プロフェッションに求められる依頼者や雇用者に対する独立性を保ちにくい構造でもあります。

 ただし、この構造は業界全体を覆っているわけではありません。自社サービスを持つ会社、上流工程から関われる受託会社、地方の優れた中小IT企業、公共領域で高い技術力を持つ会社など、この構造の外側で、エンジニアがちゃんとエンジニアとして扱われる会社もたくさんあります

 さらに近年は、多重下請けの構造そのものを見直す動きも広がっています。元請けが直接技術者を採用してエンジニアリング組織を作る、受託会社が自社サービス開発に軸足を移す、地方IT企業が独自の技術ブランドを打ち出す。そんな動きが、業界のあちこちで起こっています。

 就活で見分ける物差しを持てば、自分に合う場所を選び取れます。構造の癖を知ること自体が、良い就活の第一歩になります。

3-5. 現実5:エンジニアの呼び方に、会社の職業観が滲む

 もう一つ、細部の話です。会社によって、エンジニアの呼び方が違います。「エンジニア」「ソフトウェアエンジニア」と呼ぶ会社、「SE」「開発職」と呼ぶ会社。呼び方に、会社の職業観が正直に映ります。募集要項の1行、面接での応対、内定式の肩書き。詳しくは、フェーズ3-2の記事で掘り下げます。

4. 私自身が「業界の現実」を体で知った、いくつかの場面

 5つの現実を書きましたが、これらを私自身、実務のなかで体で知った場面を、少しだけ共有します。

 現実1(技術の変化スピード)を体で知ったのは、入社数年後、それまで主流だった技術が、新しい技術に置き換わっていく現場を見たときでした。数年前まで書けたコードが、数年後には別の書き方が主流になっている。追いつくためには、日々学び続けるしかない。この実感が、私の学び続ける習慣の起点になりました。

 現実2(不具合と品質の重み)を体で知ったのは、ある本番システムで発生した重大バグの対応に、深夜まで関わった時でした。1行の誤りが、大勢のユーザーに影響を与える。プロフェッションとしての責任の重みを、身体で理解した瞬間でした。この経験が、私が品質・テストの分野に進むきっかけの1つになりました。

 現実3(会社間の育成の差)を体で知ったのは、日立グループを卒業して他業界に移った後、いくつかの会社を内側から見比べたときでした。同じ「エンジニア」という職種名でも、育つ速度がここまで違うのかと、正直、驚きました。会社選びは、キャリア全体を決める、という実感を強く持ちました。

 現実4(多重下請け構造)を体で知ったのは、大規模プロジェクトで、多層の下請け構造の中で仕事をしたときでした。技術選定の議論に加われず、上流で決まった仕様を実装するだけの立場。この経験を通して、自分でエンジニアとして扱われる場を選ぶことの大切さを理解しました。

 現実5(呼称のグラデーション)を体で知ったのは、複数の会社の募集要項と、実際の面接を経験してきた中で、「エンジニア」という言葉の重みが、会社ごとにこれほど違うのかと感じたときでした。この気づきが、序章-3の「生き方としてのエンジニア」の議論の底に流れています。

 これらの現実を、私は25年かけて体で理解してきました。学生時代のみなさんには、私が25年かけて理解したことを、就活を始める前に、少し早めに持っておいてほしい。それが、この記事の底にある願いです。

5. 現実を知ると、魅力はもっと鮮明に見える

 現実の側面をお伝えすると、就活を始めたばかりの学生さんは、少し身構える気持ちになる場面もあると思います。でも、現実を知ることは、就活の防具になります

 魅力だけを信じて就活すると、入ってから「思っていたのと違う」と戸惑うことになります。現実も知ったうえで魅力を選び取れば、就活で見る目が鋭くなり、入ってからも納得して働けます。

 そして、現実を踏まえたうえで見えてくる魅力こそが、本物の魅力です。

  • 学び続けることを楽しめる

  • 地道な仕事にも意味を見いだせる

  • 良い会社を見分けて選び取れる

  • 多重下請けの外側で、エンジニアとして扱われる場所を見つけられる

  • 経営層や部課長も技術を語る、良いチームの一員になれる

 この5つが揃ったとき、エンジニアという仕事は、他のどんな仕事にも代えがたい面白さを持ちます。25年近くこの業界にいる私が、いまも強くそう感じています。

6. 業界を知るための、軽やかな準備アクション

 フェーズ1「気づく」の時期にできる、業界を知るための軽やかな準備アクションを5つお伝えします。どれも1回30分〜1時間で試せる、軽いものです。

  1. 気になる技術ブログを1本読んでみる:メルカリ・クックパッド・サイボウズ・LINEヤフー・DeNA・はてななど、多くの会社が公式の技術ブログを持っています。1本読むだけで、そのチームの空気が伝わります(これらは技術ブログを持つ会社の一例にすぎません。フェーズ1-2でお話しするように、メーカー系・地方・中堅・中小企業にも、技術に誠実に向き合う会社は数多くあります)

  2. 技術系のオンラインイベントを1つのぞく:connpassやTECH PLAYで検索すると、無料で参加できる勉強会が毎週たくさん開かれています。学生歓迎のイベントも多いです

  3. 現役エンジニアの発信を追う:X(旧Twitter)やnoteで、現役エンジニアの日常投稿を眺める。実際の働き方の空気に触れられます

  4. オープンソースのコードを眺める:GitHubで、有名なライブラリのコードをただ眺めてみる。読めなくても、雰囲気を感じるだけで意味があります

  5. エンジニアという職業の書籍を1冊読む:新卒向けのキャリア本、ソフトウェアエンジニアリング入門書、業界のトレンド解説書。1冊選んで読むと、地図が一気に広がります

 どれも、応募のことは考えなくていい、業界の空気に触れるだけのアクションです。この時期に触れた空気は、その後のフェーズで選択の軸を作る土台になります。

まとめ

 本記事では、エンジニアを目指す前に一度は知っておきたい業界の現実と魅力をお話ししました。

 IT業界は、大きくて、いまも成長し続ける世界。仕事の選択肢という意味で、これほど広い可能性を持つ職業は多くない。業界の魅力は5つ:手を動かして作れる/技術が国境を越える/学び続けることが仕事になる/チームで作る一体感/待遇とキャリアの柔軟性。

 業界の現実も知っておくといい:技術の進化スピード/仕事の見えにくさ/会社による成長環境の差/多重下請け構造/エンジニアの呼び方に姿勢が滲む。現実を知ることは、就活の防具になる。現実を踏まえたうえで見えてくる魅力こそが、本物の魅力。軽やかな準備アクションで、業界の空気に少しずつ触れておく。

 次のフェーズ1-2では、この「業界」をもう少しズームインして、IT業界をひとつの軸で切らずに、4つの軸で立体的に眺める方法についてお話しします。

エンジニアの卵のみなさんへ、エール

 現実の話を含めて書いたのは、みなさんを身構えさせるためではなく、現実を知ったうえで、自分の目で魅力を選び取ってほしいからです。

 25年近くこの業界を内側から見てきた私は、いまも、エンジニアという仕事に強い魅力を感じています。技術は美しいし、良いチームで働くのは楽しいし、学び続けることは飽きません。この面白さを、みなさんにも味わってほしいと、私は心から思っています。

 今週、気になる技術ブログや技術記事を1本だけ読んでみてください。現役エンジニアが日々どんなことを考えて働いているか、その空気に触れるだけで、業界の見え方は少し具体的になります。それが、本記事で伝えたい、いちばん軽い一歩です。

 一緒に歩きましょう。ボン・ボヤージュ。素敵な旅を。


次の記事はフェーズ1-2「IT業界は、ひとつの軸では切れない。4つの軸で立体的に眺める」です。


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