【ネタバレあり】「人事部付 真田雪乃の議事録」創作秘話
「人事部付 真田雪乃の議事録」の公開が全て終わりました。
毎日読んでいただいている方、まとめて読んでいただいた方、遡って読んでいただいた方、コメントや感想くださる方、全て励みになっていました。本当にありがとうございます。何度感謝してもしきれません。
ここでは、読んでいただいた方向けに全ての創作秘話をお伝えできればと思います。映画でいうと、メイキング動画や特別コンテンツみたいな感じなので、全部読んだ後にこの記事を読んでいただけると幸いです。
また、作品というのは読者のものでもあると思ってます。私も、作者であると同時に一読者として解釈しているので、下記以外の読み方をしても全然問題ありません。
がっつりネタバレしてます!&長いです。
何が言いたいかというと、全部読んだ後に読んでくださいね!
🎄はじまりはブラック・クリスマスの考案から
「人事部付 真田雪乃の議事録」の元になったのは、「ブラック・クリスマス」です。せっかくなのでこの「ブラック・クリスマス」の創作秘話からお伝えできればと思います。
第一章第四話:ブラックなクリスマス
第一章第五話:やっぱりブラックなクリスマス
サンタさんにも、プレゼント
灯火さん主催の「第一回 灯火杯」に出品する作品を考えたことが始まりでした。(今は第三回灯火杯が開催されているようです!)
第一回のお題は、クリスマス。私が思いついたのは、「サンタさんにも、プレゼント」でした。毎年、子どもたちのために働いているサンタさんは、誰かからプレゼントをもらうクリスマスを過ごすことはあるんだろうか、と疑問に思ったのです。
こんなテーマなので最初は童話風にしようとしました。でも、届けたい相手は大人。だからここからアナロジーして「誰かのために働いている人が、クリスマスの日にプレゼントをもらう」という設定にしようと考えました。
考えてみれば、クリスマスも誰かのために働いている人なんて山ほどいます。ケーキ屋さん、ケンタッキー、レストラン、インフラ…その人たちはもちろんありがたいですが、「本来休むべきクリスマスにも働く人」を設定した方が、よりインパクトがあるだろうな、というわけで本来休みなのに休日出勤している人にしたいな、と思いました。
舞台は私が前働いていた賃貸住宅業界です。私は営業所で半年ほど、まさに丸田さんのような働き方をしていました。休日出勤していた時は仕事が捗って、孤独で、でも時々同じように出勤している人と共犯みたいになってました。(恋愛とかはなかった。)
実家がクリスチャンということもあり、「イエスっぽい人が現れて休日出勤の人を救う」のはどうかなって思いました。だから最初は、黒木さんはちょっと神っぽかったです(笑)でも、「救おう」とするとどうしても上下関係が生まれて話自体が説教ぽくなってしまう。説教ぽいの好きじゃないんですよ。もっと感情があって、等身大な人を描きたかったので、「カフェオーナーを目指してるからずっと会社にいるつもりはない人間」にしました。
「仕事終わらせ喫茶」
仕事が残ってるから残業とか休日出勤してる人に「休めよ」って言っても全然、説得力がありません。「人事部付 真田雪乃の議事録」に出てくる「残業削減」もこのパターンです。
丸田さんも、もし黒木さんに「休日出勤なんてダメだ!クリスマスなんだから休もう」と言われてたら、絶対イラっとしてたと思います(笑)
そこで黒木さんが考えてくれたのが、「仕事終わらせ喫茶」。絶妙にダサいネーミングですがわかりやすい。直接「手伝ってあげるよ」じゃなくて、「喫茶」に従業員のヘルプがある、っていうことで優しさをユーモアで包んでます。
逆説的ですが、優しさって直接向けられると怖い、特に頑張り屋さんの丸田さんは受け取るの申し訳ないこともありそうです。だから、コーヒーの温かさで、優しさを包んだ。黒木さんはいい男ですね。人気があるのもわかります。(お前作者やろ、って思うかもしれません。でも、黒木さんが考えてくれたような気がするのでこれからもこのスタンスで行きますね。)
📝お仕事小説への成長
ブラック・クリスマスは注目記事に選んでいただいたこともあって、多くの方に読んでいただきました。黒木さんの外見は描写していないのに、イケメンだと言ってくださってとても嬉しかったです。
色々声をいただいて話を広げてみるが…
ありがたいことに「続きを書いてほしい」と言ってくださる声がありました。それを受けて、「丸田さんの先輩(=あおいさん)視点」「黒木さん視点」、二つの物語を描いてみました。
(水嶋あおいさん視点)
(黒木仁さん視点)
でも、営業所の中だけだと広げるのに限界があるなーと思っておりました。
丸田・黒木のカップリングは崩したくないし、ずっと幸せでいてほしいけど、そうすると話として面白く無くなってしまう…
どうやって話を広げようか…ヒントは「ブラックな営業所」にありました。会社全体がブラック企業なわけではありません。どっちかというと、会社はホワイト企業化を進めているにもかかわらず、営業所はその恩恵を受けられず休日出勤を強いられている。
ただ、本社には本社の言い分があるのではないか…。
そこで生まれたのが、真田雪乃です。
本社勤務の若手社員が、会社の仕組みを見つめ直して、少しだけなんとかする物語を作ろうと思ったのです。
同期が、行動の動機に
本社で働く真田雪乃は、丸田茉莉也さんの同期にしました。
新卒の同期って不思議な存在ですよね。大学生の友達の延長のような感じで、敬語を使わずに話せる。でも距離感は人によって色々。全体を通して「同期」を存分に利用しています。
なんで同期なのか?それは、行動の動機が見出しやすいからです。(ダジャレじゃないです)
真田雪乃を「本社勤務で、誰かのために動ける存在」にしたかった。でも、誰でも彼でも助けるのは違うし、若手にそんな権限もない。だから、「同期だから助けたい」を彼女のモチベーションの源泉にしました。
章を追うごとに同期の幅がどんどん広がっていってるのがわかります。
・第一章:同期じゃなくても友達、丸田茉莉也
・第二章:グループは違うけどタイプは似てる、星原直哉
・第三章:グループ・タイプともに違う、芹沢結衣、山南啓太郎
同期、全員で13人いるみたいなので、あと8人分は話作れそうです(笑)
雪乃は動くけど、自分を助けるのは自分
雪乃はそれぞれ同期のために動くけれども、最後のゴールは同期自身にしました。
第一章:丸田茉莉也
雪乃が来たことによって、事務職が物件を深く知ることの重要性に気づく。
第二章:星原直哉
雪乃が夏目エリア長と話したことをヒントに、入居希望者と会話。営業のままならなさに気づく。
第三章:芹沢結衣
川端部長や上杉部長との対話で、自らの「偏見」に気づき、職場の人たちと対話をしようと決意。
仕事の「正解」って、状況や人によって異なるものなので、雪乃から教わるものではないし、その人の上司や先輩から教わるものでも実はないと思っています。でも、その人たちが自ら考えて、気づいて出した答えは、今後仕事をする上での宝物になるかな、と思い、こういったストーリー展開にしました。
上杉部長や夏目エリア長等、上司は出てきて仕事のやり方は教えてくれるけど、決して押し付けがましくないように描いています。
👤主要キャラ造形
カーテンコールみたいな、楽しいコーナー。
それぞれのキャラ造形を語ります。ちょっと長くなっちゃったんで全員分は語れず…要望に応じて随時追記します(?)
真田雪乃
名前の由来は、「真田幸村」。ホワイトな本社で白=雪にしたのと、派手ではなくても侍のような強さを出したかったからこの名前にしました。可愛いように見えて強そうにも見える絶妙さがありますね(自画自賛)
基本的に雪乃視点で物語が進むので、「観察者」、すなわち、「議事録を取る人」として進めてきました。でも、意外と議事録を取りながら口出してるんですよね(笑)
第一章第一話の「議事録だけじゃダメですか?」、すなわち観察者のように見えて時々自分の意見を述べるという構造を繰り返してると言えます。
主人公の性格は読む人によって解釈は分かれるのかな、と思っています。あえてどうとでも取れるようにしました。人の性格なんて誰と一緒にいるかによって分かれますもんね。
話を通じて、雪乃の社会人としての「変化」を表現してみましたが伝わってましたか?
第一章は、社長も怖くて給湯室の人たちの言葉を真に受けてしまう真面目キャラ。上杉部長の言葉もほぼ信仰に近い状態で持ち歩いています。同期のために1%の勇気を持って発言するなどの果敢さもありますが、結構「理想的」「正しい存在」というぐらいで、個性は見えにくかったのではないでしょうか。
第二章では星原に対して自分の考えを持つことができるようになってきます。また、上杉部長の言葉も鵜呑みにせずに質問できるようになりました。一方、朝が弱いという弱点や結婚願望が薄いという個人的な志向も見えてきます。まだ門倉さんのアプローチに対して感謝の気持ちにとどまるなど、恋愛に対して気持ちが薄い様子が伺えます。
第三章では、美人の芹沢結衣やイケメンの山南啓太郎に対してちょっと距離を感じるが、相談に乗ったり、逆に相談したりするうちに近づいていく。同期の中で引っ込み思案だったけど、いわゆる「真ん中」キャラとも話せるようになってきます。上杉部長に対して、こういうことがしたい、と自ら意見できるようになってます。
最終章でやっと門倉さんへの気持ちに気づく。それだけではなく、怖かった社長とも話せるようになるし、給湯室のホトトギスの噂もうまくかわすことができるようになります。
こうやって、半透明なただの観察者がだんだん濃くなっていく設計にしました。
雪乃からあえて排除した感情は「嫉妬」です。人の話を自分に結びつけるという感情がない。人の悩みを悩みとして聞く。第三章の結衣の話が顕著だったと思います。だからみんなが安心して話せるし、フィルターなしで物語が進みます。
なんで嫉妬しないのかというと、やはり雪乃が「議事録係」だということが大きいのではないでしょうか。どんな話も一旦は受け止めて、何を言っているか理解する。自分の感情は後回しなんです。
雪乃=亜麻布というコメントもいただきました。嬉しいです。でも、そんな立派な人間じゃなくて、私は偏見まみれで人の話が聞けないし嫉妬もします(笑)あと、門倉との恋愛模様が恥ずかしくなっちゃうので、亜麻布とは別人と考えてもらったらと思います。
実写化したらキャストは芳根京子さんがいいな。(以下、キャストの願望を書いてますが、読者の方もそれぞれ良さそうなキャストがいたら教えてください)
丸田茉莉也
ブラック・クリスマスの主役でかつ今回の主人公の同期、丸田茉莉也。名前を見てお気づきかもしれませんが、聖書の「マルタとマリア」から名前をもらっています。
イエスが来た時に料理を準備してもてなすマルタと、イエスの話を聞くマリア。マルタはマリヤに不公平感を抱いてしまう…と言った話ですが、丸田茉莉也は二人の性質を併せ持っています(笑)
すなわち、「天使」と呼ばれるような同期の中でもすごく気が利くように見えながら、話してみるとすごく面白い、二面性を持つ女性にしました。こうすることで友達としても魅力的で、雪乃がどうしても助けたくなる動機になります。
上記のようなキャラクターにしたのは、雪乃と似たもの同士でありながらキャラが被らないようにしたためです。
モデルはぼんやりといたような気がします。いつも気が利くあの子だったり、こっちが動く前に動くあの子だったり、どの集団にもいるかと思います。
キャストは原菜乃花さんがいいな。
黒木仁
黒木仁さんです。ブラックのクリスマスツリーで黒木。ジンは名探偵コナンに出てくる、黒ずくめの男です。
黒木さんには残念ながらモデルはいないんですよ…強いていうなら「サンタさん」です。前述の通り、休日出勤してる人が何があれば嬉しいかを考えました。
元カフェ店員だけあって、「おもてなし」を得意としています。古風で高齢の方に好かれやすいから、オーナー担当をしています。
ブラック・クリスマスから追加した要素は「オフの姿とオンの姿のギャップ」でした。本作では、脇役の恋人という立ち位置なので、主人公がその恋人に寄って行かないようにするには、「茉莉也にしか見せない姿」があるといいな、と思いました。そこで、クリスマスに現れた黒木さんは天然パーマにして、オンの時に会う黒木さんは髪を固めてました。
キャストは柄本佑さんがいいな。
門倉朔人
みんな大好き門倉さん。キャラ造形はすごい大変でした。
キャラクター自体は最初から作ってました。雪乃が営業所を訪れるストーリーを思いついた時、一人は「敵」がいた方がいいと思って、「丸田」の「丸」の反対で「角」がつく意地悪キャラを考えていました。それで「角倉」だったんですが、「すみくら」とも読めるな…と思って、より読み方に迷いの少ない「門倉」にしたのです。
門倉との和解をもって営業所と本社の和解を象徴させようとしてました。それで、いっそのこと恋しちゃうのはどうかな、って思ったんです。脇役の黒木と茉莉也の恋愛はあるのに主人公の恋愛がないのは寂しいというのもありますね。
ただ、そうなると最初にあんまりヘイト集めるキャラと恋愛関係を応援できないな、と思って「意地悪なことを言いながらも好かれるキャラになるか」を考えました。
そこで考えたのが「正直な不器用男子」でした。人当たりも口も悪いけど、本当は誰よりも現場のことを考えている。初登場シーンも最初は皮肉ぽい感じでしたが、「俺は本社のことは信用してない」とはっきり言うキャラに変更しました。
不器用すぎて恋愛も下手だし、黒木さんと比べると多分甘い言葉もいえないけど好きな人には、ぶっきらぼうにぶつかってるキャラにしました。
キャストなんですけど、柳楽優弥さんとかどうですかね…?
二つの恋愛
お仕事小説でありながら二つの恋愛が出てくる本作。
ブラック・クリスマスの関係から主人公の恋愛じゃなくて脇役から恋愛するパターンになってしまいました。主人公も恋愛するにあたり、違いを明確にしたいと思いました。
恋愛で工夫したことがあります。「付き合ってください」「愛してる」「好きです」この、一般的には恋愛を始める合図になる言葉を使わない縛りで恋愛を表現することです。
黒木✖️丸田
茉莉也は恋愛経験があり、性格も気が回るので、かなり察しがいい。「これって黒木さんと過ごしてるってこと?」ってすぐに気づくことができます。また、もともと「面白ワードで乗り切る」タイプだったので、黒木さんもまた「乗り切る」タイプで相性の良さを仄めかしました。
二人とも察しがいいから言葉だけで愛を交わせるな、思いまして、第十話でこんなシーンを入れました。(※ただ、これプロの講評によると蛇足と言われたので、お蔵入りになるかもしれません。ぐすん。ここに置いておきます。)
「どこ行きたいか、考えた?」
「考えました。私…物件見に行きたいです!」
〜中略〜
「それってさ…」
そう言いかけた表情を見て、茉莉也は気づいてしまった。
(まさか…一緒に住む物件を探したいって、思われてる…?)
〜中略〜
「違います!ものすごーく、仕事熱心なんです!私!」
「そっか。ものすごーく仕事熱心ってことにしておく。」
黒木さんはカーナビを操作しながらも、こぼれる笑みを抑えきれないようだ。
「黒木さん…私、そんな重い女じゃないですから!」
「大丈夫。俺の方が重いから。」
「や…体重の話じゃなくて!」
〜中略〜
「わかってるよ。どれくらい重いかっていうとね…引かないでね。」
「引かないです!」
〜中略〜
「二人で始めるカフェの名前、考えてた。」
「え…?」
「繁忙期…その名前だけでずっと、乗り切ってた。」
これ書いて読みながらすごいニヤニヤしちゃってます。二人とも可愛い。特に勝手に二人で始めるカフェの名前考えて乗り切っちゃう黒木さん可愛いがすぎます。これ特にモデルがいたわけではなく頭の中で勝手に二人が喋り出したんです。
門倉✖️雪乃
茉莉也とは対照的に、雪乃は恋愛経験がなくて「鈍い」キャラにしました。23歳〜24歳の女性でそんなことあり得るのか?と思ったのですが、女子校出身なんで出会う機会がなかったのでしょう。学生時代にコロナ禍が被っていた事情もあります。雪乃は偏見や先入観がないから、実際に恋をしないとフィクションだけでは恋のことがわからないんです。
鈍い奥手女子と不器用男子の恋愛はなかなか進まないから、雪乃が天然でやってることが門倉の心を打つ(と思われる)感じにしました。
作者お気に入りのところはここです。
「ごめん茉莉也、ちょっとハサミ貸して。」
「どうぞ。」
茉莉也からハサミを借りて、雪乃はモレスキンのノート、通称「議事録」の一部を、長方形に切り取った。
「もったいないよ。営業所の付箋使えばいいのに。」
「営業所の備品を消費しちゃうから、悪いかなって。」
「気にすることないのに…。」
そして、切り取った長方形に収まるよう、普段より小さな字を書いた。
門倉さん
先日は抹茶ラスクをありがとうございました。
とても美味しくいただきました。 いずれ直接お礼を言わせてください。
真田雪乃
ニコニコマークの顔文字をつけようかどうか一瞬迷って、結局びっくりマークすらつかない、そっけない手紙になってしまった。メモを折りたたみ、閉じてある門倉さんのノートパソコンに差し込んだ。
本作のテーマになっていて、雪乃が大事にしている「議事録」の欠片を切り取って言葉を門倉に伝える…って、もう愛じゃん!好きじゃん!ってなります。後々の「欠けたところを満たすもの」にも繋がるようになってます。
雪乃は無自覚なんですけど、帰ってきた門倉の反応を想像したら…と読者の妄想が捗るようにしました。読者の感情が雪乃を追い越せるようにしてます。あと、同じ章で「早起きが苦手」「将来結婚するのかなあ…しないかも…」という雪乃の性質を出すことで、「門倉さん、雪乃のここ空いてますよ」(春日風)って思えるようにしました。
それで、議事録の「欠けたところ」で門倉を思い出します。門倉は頑張って愛を伝えてるのに雪乃には伝わってるかどうかわからなくて、行動に出ます(笑)
「よかった...事故の目撃者にはなりたくなくてね。」
門倉さんの声が少し震えていた。彼の鼓動もまた高鳴っているのが、接触した身体から伝わってくる。
「助かりました...でも、もう大丈夫ですよ…門倉さん。」
それなのに、門倉さんは体を離そうとしない。
息を少し吸い込む振動が聞こえた。
「雪乃さんって、鈍い…?」
夜風に包まれた門倉さんの体温を感じた。
「うん...鈍い。」
そう言うと、門倉さんがこちらを向き、目が合った。
近くで見ると、彼のグレーの瞳は夜明け前のように澄んでいた。
「これでも、わからない…?」
言い終わらないうちに、門倉さんは腕で雪乃を強く抱きしめた。
そして、顔を少し傾けて雪乃に唇を重ねた。
ここ、迷いまして何回も修正しました。
門倉の「同意が取れてないのに一方的に」と「多少強引な方がロマンチック」の間で揺れてました。おそらく読者は雪乃の親のような気持ちで読み進めてくれてるので、「双方同意のもとでやってます」なのをちゃんと表現したかったのです。
雪乃の「鈍い」を認める案を考えました。
真意は「私は鈍いからこのままじゃわからないからもっと来てほしい」と言う意味です。積極的な受け身なんですね〜
後に出てくる「うーん…全然わからないです」は、もはや甘えです。可愛くないですか?
(小ネタ)過去作とのつながり
この作品は、亜麻布の過去作との繋がりが出てきます。
星原直哉の前世
家事男子で顧客の理想を追い求めるゆえに悩む星原。
彼の前世は「電球のかぐや姫」のハロルドです。
星「原」=ハロルド
下村さん(星原の先輩)=アンダーソン
星原の推し、「竹之内」杏=カグヤ
まあ名前だけ、ちょっと遊びました(笑)みんな来世でも営業マンとして楽しくやっていることがわかるときっと嬉しいだろうな、と思ったのです。
同期会でいつも「端っこ」にいる雪乃
私は去年から「端っこ論」を唱えており、居酒屋の端っここそがnoteなんだという説を主張しています。それがこちら。
女子の友情
茉莉也と雪乃の関係性ですが、お互いがお互いの「男役」、つまり相手を守りたいと思っている関係性にしてみました。
「恵まれている」ことの苦しさ
結衣が「容姿が優れていることで苦しむ」描写。私は容姿は優れていないのですが、何かにつけて褒められた時、謙虚でいることは苦しいものです。これは、過去に書いた下記の記事で述べています。
「おもしれー女」
川端部長がなぜ「おもしれー女」を知ったのか謎ですが、私は日本最古の「おもしれー女」の記事を書いたことがあります。
スペシャルサンクス〜感想を頂いた方々〜
「真田雪乃の議事録」に感想を書いていただいた方々を紹介します!
彩野リィさん
リィさんは、なんと毎日の連載で「さなゆきポスト」をしてくださいました。作者は連載中「楽しんでもらえてるかな…」と不安だったのですが、リィさんが素直な反応を寄せてくださったので、とても嬉しかったです。
イケメン台詞もイケメンだなぁ〜と思っていたら!!ラスト!!ちょっと待ってよ〜〜〜!!あの人〜〜〜!!!🤦♀️💕#創作大賞感想
— 彩野リィ|こじらせアラサーOL (@ree_eee30) June 29, 2025
人事部付 真田雪乃の議事録<3-6 三頭身のヒーロー>|亜麻布みゆ📕「人事部付 真田雪乃の議事録」連載中(おもしろいよ) @amanumiyu https://t.co/JBBBhOHGrz
完結おめでとうございます!#さなゆき
— 彩野リィ|こじらせアラサーOL (@ree_eee30) July 1, 2025
※雪乃ちゃんイメージです pic.twitter.com/vdNEYZ89Nx
そして完結記念に素敵なイラストまで!可愛い〜!構図が上手い人の構図だ!素敵です。私もこんなふうに描けるようになりたいなあ〜〜
まとめも書いてくださってます✨
純粋に読者として楽しんでくださってて、本当に嬉しかったです。
紫吹はるさん
「かがみよかがみ」のエッセイスト、創作大賞期間には、たくさんの作品を読んで、一つ一つの作品に向き合いながら、感想をあげてくださっているはるさん。私の作品にもとても素敵な感想をいただきました。はるさんの感想は、雪乃さんの内面や心理に踏み込んでいて、はるさんご自身のお人柄が見えるな〜と思いました。この感想を読むだけでも心が温まります。
コニシ木の子さん
「なんのはなしですか」と言えばコニシ木の子さん。たくさんの「なんのはなしですか」が飛び交う中で、毎日読んでくださってました。時々私が不安になって感想をおねだりしてすみませんでした。完結後、「楽しい」と言う感想をいただいて、とても安心しました。
ちなみに作品中でもたくさんの「路地裏」に触れています。
南花営業所=なんはな
出須賀営業所=ですか
あと門倉さんは路地裏育ちで「なんはな」ユーザーなのでコニシさんと読むこともできますよ!( #なんのはなしですか )
みくまゆたんさん
リアルサウンドなど幅広い執筆をされているライターの先輩、みくまゆたんさん。すごいライターさんでありながら、Xやnoteで私と交流してくださり、いつも明るく励ましてくださる先輩です。そんなみくまゆたんさんが、私が今これを書いている最中にちょうど感想をあげてくださいました!
私の過去作にも触れながら、私が読者に楽しんでもらうための随所の工夫を読み取ってくださってて、わあさすがだなあ…と思いました。あと、私も「みんな可愛いなあ」と思いながら書いていたので、共感していただいてとても嬉しいです。
みなさま、改めてありがとうございました!!(感想を頂け次第随時追加予定です✨)
終わりに
みなさま、長くなってしまいましたが「人事部付 真田雪乃の議事録」を楽しんでいただいてありがとうございました。
連載は、単発で出す作品よりも読者数の増え方がゆっくりで、最初は戸惑いましたが、確実に読んでいただいている一つ一つの「スキ」がとても嬉しかったです。
引き続き感想やコメントいただけたら嬉しいです。
私はおねだりし続けます(笑)
よろしくお願いします。
今後の記事の予定
・「門倉さん名場面集」
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