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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート 必須問題 衛生 第110回 全10問

第110回薬剤師国家試験
必須問題|衛生 全10問

こんにちは!薬学生の皆さん。Mats & BLNtです。matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。まず、第110回薬剤師国家試験 必須問題を解いてみよう。

楽しく!驚くほど効率的に。

https://note.com/matsunoya_note

※ 薬剤師国家試験の原本は、厚生労働省のホームページにあります。必要に応じて、ダウンロードして、手元に置いて読むとよいです。👇


原本:
薬剤師国家試験のページ |厚生労働省
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第110回薬剤師国家試験問題及び解答(令和7年2月22日、2月23日実施) |厚生労働省
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1日目(1) 必須問題[1.5MB] 001455149.pdf


問題が10問あります。すべての問題の後に、各問題の論点解説(理解度テスト付き)があるので、必要に応じて学んでください。

さあ、はじめよう。

科目|衛生
問110-016|衛生
Q. 下図の年次推移を示す我が国の人口統計指標はどれか。1つ選べ。

110_116

■選択肢

  1. 出生率

  2. 合計特殊出生率

  3. 総再生産率

  4. 粗死亡率

  5. 年齢調整死亡率


科目|衛生
問110-017|衛生
Q. 再興感染症はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 結核

  2. クリプトスポリジウム症

  3. 重症急性呼吸器症候群(SARS)

  4. レジオネラ症

  5. ロタウイルス感染症


科目|衛生
問110-018|衛生
Q. 有害物質の経皮曝露を防ぐために化学防護手袋を使用することは、労働衛生の5 管理のうち、どれに該当するか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 総括管理

  2. 健康管理

  3. 作業管理

  4. 労働衛生教育

  5. 作業環境管理


科目|衛生
問110-019|衛生
Q. 以下の構造式で示す腐敗アミンの前駆体となるアミノ酸はどれか。1つ選べ。

110_119

■選択肢

  1. リシン

  2. チロシン

  3. ヒスチジン

  4. アルギニン

  5. トリプトファン


科目|衛生
問110-020|衛生
Q. コウジカビAspergillus flavusが産生する主要な肝発がん物質はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. シトリニン

  2. パツリン

  3. アフラトキシンB1

  4. フモニシンB1

  5. デオキシニバレノール


科目|衛生
問110-021|衛生
Q. 主に非意図的に生成することから化審法(注)で規制されていないのはどれか。1つ選べ。(注)化審法:化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
■選択肢

  1. ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン

  2. ポリ塩化ビフェニル

  3. ペルフルオロ(オクタン-1-スルホン酸)

  4. ヘキサブロモビフェニル

  5. ビス(トリブチルスズ)=オキシド


科目|衛生
問110-022|衛生
Q. 非電離放射線のうち、眼の水晶体タンパク質の変性によってガラス工白内障を引き起こすのはどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. UVA

  2. UVB

  3. UVC

  4. 赤外線

  5. 可視光線


科目|衛生
問110-023|衛生
Q. 水道水質基準の基準項目に定められている大腸菌を特異的に検出するための基質はどれか。1つ選べ。

110_123

■選択肢

  1. 1

  2. 2

  3. 3

  4. 4

  5. 5


科目|衛生
問110-024|衛生
Q. 湖沼で藍藻類や放線菌が産生するカビ臭の原因物質はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. クロラミン

  2. ジェオスミン

  3. トリハロメタン

  4. クロロフェノール

  5. ミクロシスチン


科目|衛生
問110-025|衛生
Q. 逆転層は大気汚染物質の滞留を引き起こす。盆地や谷間などの低地に冷たい空気が流入して発生するのはどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 沈降性逆転層

  2. 地形性逆転層

  3. 放射性逆転層

  4. 移流性逆転層

  5. 前線性逆転層


松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート 必須問題 衛生 第110回 全10問|matsunoya

https://note.com/matsunoya_note/n/nef0106c45e0f

論点を解説します。

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第110回薬剤師国家試験
必須問題|衛生 全10問


科目|衛生
問110-016|衛生
Q. 下図の年次推移を示す我が国の人口統計指標はどれか。1つ選べ。

110_116

■選択肢

  1. 出生率

  2. 合計特殊出生率

  3. 総再生産率

  4. 粗死亡率

  5. 年齢調整死亡率


問110-016

問題と選択肢

下図の年次推移を示す我が国の人口統計指標はどれか。1つ選べ。

110_116

1 出生率
2 合計特殊出生率
3 総再生産率
4 粗死亡率
5 年齢調整死亡率

論点整理

この問題の論点は、人口統計指標の推移を読み解くことです。
図の示す指標を正確に判断する必要があります。

理解すべき範囲

  • 人口統計指標の種類と定義:

    • 出生率:
      人口1,000人当たりの出生数

    • 合計特殊出生率:
      1人の女性が生涯に産む子供の平均数

    • 粗死亡率:
      人口1,000人当たりの死亡数

    • 年齢調整死亡率:
      年齢構成の違いを調整した死亡率

    • 総再生産率:
      1人の女性が産む女児の平均数

  • 各指標の推移とその背景:

    • 日本の出生率の低下と高齢化

    • 死亡率の変動要因

正解と解説

添付資料の図を見ると、全体として緩やかな上昇傾向を示しており、特に1970年代後半から2020年にかけて上昇していることが分かります。
この動きは、4 粗死亡率 の推移と一致します。高齢化が進むと、死亡者数が増加し、粗死亡率は上昇する傾向にあります。

したがって、正解は 4 粗死亡率 です。
⚠️薬剤師国家試験では「粗死亡率」という呼び方で出題されますが、厚生労働省の人口動態報告書では「死亡率」と表記されます。同じ概念を表すテクニカルタームです。そろそろ、薬剤師国家試験の問題設計においても厚生労働省の報告書と用語を統一したほうが良いですね。


参考文献

令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

用語の解説

  • 自然増減
     出生数から死亡数を減じたものをいう。

  • 乳児死亡
     生後1年未満の死亡をいう。

  • 新生児死亡
     生後4週未満の死亡をいう。

  • 早期新生児死亡
     生後1週未満の死亡をいう。

  • 妊娠期間
     出産・死亡及び周産期死亡の妊娠期間は満週数による。
    (1978年までは数えによる妊娠月数)

    • 早期:妊娠37週未満(259日未満)

    • 正期:妊娠37週から満42週未満(259日から293日)

    • 過期:妊娠42週以上(294日以上)

  • 死産
     妊娠満12週(妊娠第4月)以後の死児の出産をいう。
     死児とは、出産後に心臓拍動・随意筋運動・呼吸のいずれも認めないものをいう。

  • 自然死産と人工死産

    • 人工死産:胎児の母体内生存が確実であるときに、人工的処置(胎児または付属物に対する措置や陣痛促進剤使用)により死産に至った場合。

    • それ以外は自然死産とする。

    • 人工的処置を加えた場合でも、以下に該当する場合は自然死産とする。

      1. 胎児を出生させることを目的とした場合。

      2. 母体内の胎児が生死不明、または死亡している場合。

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

図 3 出生数及び合計特殊出生率の年次推移-明治32~令和 5 年-
Figure 3 Trends in number of live births and total fertility rates, 1899-2023

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

図 9 死亡数及び死亡率の年次推移-明治32~令和 5 年-
Figure 9 Trends in number of deaths and death rates, 1899-2023

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

図10 主要死因別死亡率の年次推移-明治32~令和 5 年-
Figure 10 Trends in death rates from leading causes of death, 1899-2023

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

図11 主な死因別死亡数の割合-令和 5 年-
Figure 11 Trends in death ratio from leading causes of death, 2023

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

図12 悪性新生物<腫瘍>の主な部位別にみた死亡率の年次推移-昭和22~令和 5 年-
Figure 12 Trends in death rates from malignant neoplasms by site, 1947-2023

出典:令和5年(2023)人口動態統計(報告書)|厚生労働省

人口統計指標の用語と計算式

参考文献


■人口・出生・死亡に関する指標

(1) 出生率
 = 年間出生数 ÷ 10月1日現在の日本人人口 × 1,000
(2) 死亡率
 = 年間死亡数 ÷ 10月1日現在の日本人人口 × 1,000
(3) 乳児死亡率
 = 年間乳児死亡数 ÷ 年間出生数 × 1,000
 ※生後1年未満の死亡
(4) 新生児死亡率
 = 年間新生児死亡数 ÷ 年間出生数 × 1,000
 ※生後4週(28日)未満の死亡
(5) 自然増減率
 = (出生数 - 死亡数)÷ 10月1日現在の日本人人口 × 1,000


■死産・周産期死亡・妊娠関連の指標

(6) 死産率(自然・人工)
 = 年間死産数 ÷ 年間出産数(出生数+死産数)× 1,000
(7) 周産期死亡率
 = 年間周産期死亡数 ÷ 年間出生数+年間の妊娠満22週以後の死産数 × 1,000
 ※周産期死亡 = 妊娠満22週以後の死産+早期新生児死亡
(8) 妊娠満22週以後の死産率
 = 年間妊娠満22週以後の死産数 ÷ 年間出生数+年間妊娠満22週以後の死産数 × 1,000
(9) 早期新生児死亡率
 = 年間早期新生児死亡数 ÷ 年間出生数 × 1,000
 ※生後1週(7日)未満の死亡


■婚姻・離婚に関する指標

(10) 婚姻率
 = 年間婚姻件数 ÷ 10月1日現在の日本人人口 × 1,000
(11) 離婚率
 = 年間離婚届出件数 ÷ 10月1日現在の日本人人口 × 1,000


■出生に関する特殊指標

(12-1) 出生性比
 = 年間の男子出生数 ÷ 年間の女子出生数 × 100
(12-2) 年齢(年齢階級)別出生率
 = ある年齢階級の母が1年間に生んだ子の数 ÷ 同年齢階級の女性人口 × 1,000
(12-3) 月間出生率(年換算率)
 = 月間出生数 ÷ 年間人口 × 年換算係数 × 1,000
 ※年換算係数は:年間日数 ÷ 月日数(30, 31, 28, 29日)
(12-4) 合計特殊出生率
 = 年齢別出生率(15歳~49歳)の合計
 ※1人の女性がその年次の出生率で一生を過ごしたと仮定した場合の出生児数


理解度テスト

粗死亡率に影響を与える主な要因は何ですか?

  1. 出生数の変動

  2. 人口の年齢構成

  3. 経済状況

  4. 婚姻数の増減

解答

正解は 2 人口の年齢構成 です。

補足

  • 粗死亡率は、高齢化の影響を受けやすい指標です。

  • 年齢調整死亡率は、年齢構成の違いを補正した死亡率であり、より正確な死亡状況の比較に用いられます。


科目|衛生
問110-017|衛生
Q. 再興感染症はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 結核

  2. クリプトスポリジウム症

  3. 重症急性呼吸器症候群(SARS)

  4. レジオネラ症

  5. ロタウイルス感染症


問110-017

問題と選択肢

再興感染症はどれか。1つ選べ。

1 結核
2 クリプトスポリジウム症
3 重症急性呼吸器症候群(SARS)
4 レジオネラ症
5 ロタウイルス感染症

論点整理

この問題の論点は、再興感染症の定義と具体例を理解しているかどうかです。

理解すべき範囲

  • 感染症の分類:

    • 新興感染症:これまで知られていなかった、または最近になって認識されるようになった感染症

    • 再興感染症:かつては減少傾向にあったが、再び増加してきた感染症

  • 各選択肢の感染症の特徴:

    • 結核:過去に大きな流行があったが、薬剤耐性菌の出現などが問題となっている 。

    • クリプトスポリジウム症:免疫不全患者などで重症化しやすい 。

    • SARS:2002年に中国で発生し、世界的に流行した 。

    • レジオネラ症:空調設備などが原因となることがある 。

    • ロタウイルス感染症:経口ワクチンがある 。

正解と解説

再興感染症は、かつては減少傾向にあったものの、再び増加してきた感染症です。選択肢の中で、結核は過去に大きな流行があり、現在でも薬剤耐性菌の問題などを抱え重要な感染症であるため、再興感染症に該当します。

したがって、正解は 1 結核 です。

理解度テスト

次の記述のうち、結核に関する記述として正しいものはどれですか?

  1. 主に経口感染する。

  2. 有効なワクチンはない。

  3. 薬剤耐性菌が問題となっている。

  4. クリプトスポリジウムが原因である。

解答

正解は 3 薬剤耐性菌が問題となっている。 です。

補足

  • 結核は、多剤併用療法が原則であるが、薬剤耐性菌の出現が治療を困難にしている 。

  • SARSは、新興感染症の代表例であり、短期間で世界的に流行したが、その後封じ込めに成功した 。


科目|衛生
問110-018|衛生
Q. 有害物質の経皮曝露を防ぐために化学防護手袋を使用することは、労働衛生の5 管理のうち、どれに該当するか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 総括管理

  2. 健康管理

  3. 作業管理

  4. 労働衛生教育

  5. 作業環境管理


問110-018

問題と選択肢

有害物質の経皮曝露を防ぐために化学防護手袋を使用することは、労働衛生の5管理のうち、どれに該当するか。1つ選べ。

1 総括管理
2 健康管理
3 作業管理
4 労働衛生教育
5 作業環境管理

論点整理

この問題の論点は、労働衛生の5管理の内容と、化学防護手袋の使用がどの管理に該当するかを理解しているかどうかです。

理解すべき範囲

  • 労働衛生の5管理:

    • 総括的管理:
      労働衛生計画の策定、管理体制の確立、安全衛生委員会など、組織的な管理に関わる事項。

    • 作業環境管理:
      有害物質濃度の測定、換気設備の設置・点検、作業環境の改善など、作業場所の環境条件の管理。

    • 作業管理:
      作業手順の確立、局所排気装置の使用、保護具の使用、作業時間・休㕷時間の管理など、作業方法や作業行動の管理。

    • 健康管理:
      健康診断の実施、作業環境測定結果の評価、健康相談、作業者の配置転換など、労働者の健康状態の管理。

    • 労働衛生教育:
      新規採用時教育、特別教育、安全衛生に関する訓練など、労働者の安全衛生意識の向上や知識の付与。

  • 化学防護手袋の役割:

    • 有害物質の経皮曝露防止。皮膚刺激性や腐食性のある物質から皮膚を保護し、健康障害を防止する。

正解と解説

化学防護手袋は、作業者が有害物質に直接触れることを防ぎ、安全に作業を行うために使用する保護具です。これは、作業方法の改善や保護具の使用などを含む作業管理に該当します。

したがって、正解は 3 作業管理 です。

理解度テスト

労働衛生の5管理のうち、健康診断を実施するのはどれですか?

  1. 総括管理

  2. 作業環境管理

  3. 作業管理

  4. 健康管理

  5. 労働衛生教育

解答

正解は 4 健康管理 です。

補足

  • 作業管理では、化学防護手袋だけでなく、保護メガネ、安全靴、呼吸用保護具など、作業内容に応じた適切な保護具の使用が重要です。

  • 労働衛生教育は、保護具の正しい使用方法や、有害物質の危険性、緊急時の対応などを周知するために行われます。


科目|衛生
問110-019|衛生
Q. 以下の構造式で示す腐敗アミンの前駆体となるアミノ酸はどれか。1つ選べ。

110_119

■選択肢

  1. リシン

  2. チロシン

  3. ヒスチジン

  4. アルギニン

  5. トリプトファン


問110-019

問題と選択肢

以下の構造式で示す腐敗アミンの前駆体となるアミノ酸はどれか。1つ選べ。

110_119

1 リシン
2 チロシン
3 ヒスチジン
4 アルギニン
5 トリプトファン

論点整理

この問題の論点は、腐敗アミンの構造と、その生合成前駆体となるアミノ酸との関係を理解しているかどうかです。

理解すべき範囲

  • 腐敗アミン:

    • タンパク質の腐敗過程で生成される、悪臭を持つ含窒素有機化合物。

    • 代表的なものとして、プトレシン、カダベリン、ヒスタミンなどがある。

  • アミノ酸の脱炭酸反応:

    • アミノ酸からカルボキシル基(-COOH)が脱離してアミンが生成する反応。

    • この反応によって、アミノ酸から腐敗アミンが生成される。

  • 各選択肢のアミノ酸の構造と代謝:

    • リシン、チロシン、ヒスチジン、アルギニン、トリプトファンの構造的特徴。

    • 各アミノ酸が脱炭酸反応によって生成するアミン。

正解と解説

添付資料の構造式は、ヒスチジンから生成されるヒスタミンを示しています。ヒスタミンは、ヒスチンの脱炭酸反応によって生成される腐敗アミンです。

したがって、正解は 3 ヒスチジン です。

参考資料: 
DL-Histidine | C6H9N3O2 | CID 773 - PubChem
IUPAC Name: 2-amino-3-(1H-imidazol-5-yl)propanoic acid

ヒスチジン 化学構造式 出典:DL-Histidine | C6H9N3O2 | CID 773 - PubChem

Histamine | C5H9N3 | CID 774 - PubChem
IUPAC Name: 2-(1H-imidazol-5-yl)ethanamine

ヒスタミン 化学構造式 出典:Histamine | C5H9N3 | CID 774 - PubChem

理解度テスト

次の腐敗アミンのうち、リシンから生成されるものはどれですか?

  1. プトレシン

  2. カダベリン

  3. ヒスタミン

  4. チラミン

解答

正解は 2 カダベリン です。

補足

  • 腐敗アミンは、食品の腐敗臭の原因となるだけでなく、生体内でも生理活性物質として作用するものがあります(例:ヒスタミン)。

  • アミノ酸の脱炭酸反応は、生体内で様々なアミン化合物を生成する重要な反応です。


科目|衛生
問110-020|衛生
Q. コウジカビAspergillus flavusが産生する主要な肝発がん物質はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. シトリニン

  2. パツリン

  3. アフラトキシンB1

  4. フモニシンB1

  5. デオキシニバレノール


問110-020

問題と選択肢

コウジカビ Aspergillus flavus が産生する主要な肝発がん物質はどれか。1つ選べ。

1 シトリニン
2 パツリン
3 アフラトキシンB1
4 フモニシンB1
5 デオキシニバレノール

論点整理

この問題の論点は、カビが産生する毒素(マイコトキシン)と、その発がん性に関する知識です。特に、Aspergillus flavus が産生する肝発がん物質を特定する必要があります。

理解すべき範囲

  • マイコトキシン:

    • カビによって産生される二次代謝産物で、ヒトや動物に対して毒性を示す物質。

    • 食品汚染の原因となり、健康に悪影響を及ぼす。

  • 主なマイコトキシンとその特徴:

    • アフラトキシン:
      Aspergillus属のカビが産生する。肝臓がんのリスクを高める強力な発がん物質。

    • シトリニン:
      Penicillium属、Aspergillus属などが産生する。腎毒性を示す。

    • パツリン:
      Penicillium属、Aspergillus属などが産生する。リンゴなどの果実が汚染されることがある。

    • フモニシン:
      Fusarium属が産生する。主にトウモロコシを汚染し、動物に神経毒性や発がん性を示す。

    • デオキシニバレノール:
      Fusarium属が産生する。穀類を汚染し、嘔吐などを引き起こす。

  • Aspergillus flavus の特徴:

    • アフラトキシンを産生する代表的なカビ。

    • ナッツ、穀類、豆類などを汚染する。

正解と解説

Aspergillus flavus は、アフラトキシンを産生する代表的なカビであり、アフラトキシンの中でも特にアフラトキシンB1は、強力な肝発がん物質として知られています。

したがって、正解は 3 アフラトキシンB1 です。

理解度テスト

アフラトキシンを産生するカビの属はどれですか?

  1. Penicillium

  2. Aspergillus

  3. Fusarium

解答

正解は 2 Aspergillus です。

補足

  • マイコトキシンによる食品汚染を防ぐためには、カビの発生を抑制するための適切な貯蔵・管理が重要です。

  • アフラトキシンは、国際がん研究機関(IARC)によってグループ1の発がん性物質に分類されています。


科目|衛生
問110-021|衛生
Q. 主に非意図的に生成することから化審法(注)で規制されていないのはどれか。1つ選べ。(注)化審法:化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
■選択肢

  1. ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン

  2. ポリ塩化ビフェニル

  3. ペルフルオロ(オクタン-1-スルホン酸)

  4. ヘキサブロモビフェニル

  5. ビス(トリブチルスズ)=オキシド


問110-021

問題と選択肢

主に非意図的に生成することから化審法(注)で規制されていないのはどれか。1つ選べ。

(注)化審法:化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律

1 ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン
2 ポリ塩化ビフェニル
3 ペルフルオロ(オクタン-1-スルホン酸)
4 ヘキサブロモビフェニル
5 ビス(トリブチルスズ)=オキシド

論点整理

この問題の論点は、化審法における化学物質の規制対象と、非意図的に生成する化学物質の扱いに関する知識です。

理解すべき範囲

  • 化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律):

    • 人の健康や環境に影響を及ぼすおそれのある化学物質による環境汚染を防止することを目的とした法律。

    • 新規化学物質の審査や、既存化学物質の製造・輸入・使用の規制などを行う。

  • 化審法における規制対象:

    • 難分解性、高蓄積性、長期毒性のある化学物質(第一種特定化学物質)など、人の健康や環境に長期的な影響を及ぼすおそれのある物質が規制対象となる。

  • 非意図的に生成する化学物質:

    • 製造過程や廃棄物の焼却などの過程で、意図せずに生成してしまう化学物質。

    • ダイオキシン類などが代表例。

    • 化審法では、意図的に製造される化学物質が規制対象となるため、非意図的に生成する化学物質そのものは規制対象とならない。ただし、その生成を抑制するための措置が求められる場合がある。

  • 各選択肢の化学物質:

    • ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン(ダイオキシン類):非意図的に生成する代表的な化学物質。

    • ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ペルフルオロ(オクタン-1-スルホン酸)(PFOS)、ヘキサブロモビフェニル、ビス(トリブチルスズ)=オキシド:過去に工業的に生産されたが、現在は製造・使用が原則禁止されている化学物質。

正解と解説

ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン(ダイオキシン類)は、主に廃棄物の焼却などの過程で非意図的に生成する化学物質であり、化審法ではその生成抑制のための措置が講じられています。一方、他の選択肢の化学物質は、過去に工業的に生産された経緯があり、化審法で規制されています。

したがって、正解は 1 ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン です。

理解度テスト

化審法において、難分解性、高蓄積性、長期毒性のある化学物質は、何種特定化学物質に指定されていますか?

  1. 第一種

  2. 第二種

  3. 第三種

解答

正解は 1 第一種 です。

補足

  • ダイオキシン類は、非常に安定な化学物質であり、環境中に長く残留し、生物濃縮される性質を持つ。

  • PCBは、かつて電気機器の絶縁油などに広く使用されたが、毒性が高く、現在は製造・使用が禁止されている。


科目|衛生
問110-022|衛生
Q. 非電離放射線のうち、眼の水晶体タンパク質の変性によってガラス工白内障を引き起こすのはどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. UVA

  2. UVB

  3. UVC

  4. 赤外線

  5. 可視光線


問110-022

問題と選択肢

非電離放射線のうち、眼の水晶体タンパク質の変性によって白内障を引き起こすのはどれか。1つ選べ。

1 UVA
2 UVB
3 UVC
4 赤外線
5 可視光線

論点整理

この問題の論点は、非電離放射線の種類と、その生体影響に関する知識です。特に、白内障を引き起こす非電離放射線を特定する必要があります。

理解すべき範囲

  • 非電離放射線:

    • 電離を起こすのに十分なエネルギーを持たない放射線。

    • 紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波、高周波などが含まれる。

  • 各選択肢の非電離放射線の特徴と生体影響:

    • UVA:紫外線の一種。皮膚のメラニンを増加させ、日焼けを引き起こす。

    • UVB:紫外線の一種。皮膚がんや白内障の原因となる。

    • UVC:紫外線の一種。殺菌作用が強いが、生体への影響も大きい。

    • 赤外線:熱作用が強い。白内障の原因となることがある。

    • 可視光線:光として認識できる。強い光は眼に悪影響を与えることがある。

  • 白内障:

    • 眼の水晶体が混濁する病気。

    • 原因として、加齢、紫外線、赤外線、糖尿病などが挙げられる。

正解と解説

紫外線(特にUVB)と赤外線は、眼の水晶体タンパク質を変性させ、白内障を引き起こすことが知られています。

したがって、正解は 2 UVB または 4 赤外線 となります。
ただし、選択肢の中でより直接的な原因として挙げられるのは 4 赤外線 です。

理解度テスト

次の非電離放射線のうち、皮膚がんの原因となるのはどれですか?

  1. UVA

  2. UVB

  3. 赤外線

解答

正解は 2 UVB です。

補足

  • 白内障の予防には、紫外線や赤外線から目を保護することが重要です。

  • 保護眼鏡の使用や、日中の外出を避けるなどの対策が有効です。


科目|衛生
問110-023|衛生
Q. 水道水質基準の基準項目に定められている大腸菌を特異的に検出するための基質はどれか。1つ選べ。

110_123

■選択肢

  1. 1

  2. 2

  3. 3

  4. 4

  5. 5


少し解説💁

水道水質基準の基準項目に定められている大腸菌を特異的に検出するための基質の化学構造式を問う問題です。
選択肢1:

問110-023|衛生 選択肢1

2-ニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド
(2-Nitrophenyl β-D-galactopyranoside)
β-ガラクトシダーゼの活性を検出するための酵素基質。

選択肢2:

問110-023|衛生 選択肢2

5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラクトピラノシド
(5-Bromo-4-chloro-3-indolyl β-D-galactopyranoside)
一般にX-galとして知られる化合物です。
β-ガラクトシダーゼの活性を検出するための酵素基質。

選択肢4:

問110-023|衛生 選択肢3

4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド
(4-Methylumbelliferyl-β-D-glucuronide)
β-グルクロニダーゼの基質。
水溶液中でβ-グルクロニダーゼによって加水分解されると、蛍光性の4-メチルウンベリフェロンとD-グルクロン酸が生成されます。
この反応は、β-グルクロニダーゼ活性の測定に利用されます。

グルクロン酸は、炭素数6個のグルコースの6位の炭素が酸化されたウロン酸で、グルコースのヒドロキシメチル基が酸化されてカルボキシ基に変換されたカルボン酸です。グルクロン酸抱合の問題で出題される場合があります。

ONPG(o−ニトロフェノール−β−D−ガラクトピラノシド)及び XGal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)は、大腸菌群が産生するβ−ガラクトシダーゼ により分解され、それぞれ o−ニトロフェノール(黄色)及びインジゴ(青色)を生成するため、発色により間接的に大腸菌群の有無を判別することができます。
MUG(4−メチルウンベリフェリル−β−D−グルクロニド)は、大腸菌に特異的に存在する 酵素(β−グルクロニダーゼ)により加水分解され、4−メチルウンベリフェロンが生成するため、4−メチルウンベリフェロンに、紫外線ランプ(波長 366 nm)を照射して青白色の蛍光で大腸菌の有無を判別することができます。
特定酵素基質培地法では、培地に大腸菌群を検出するための基質(ONPG 又は XGal)と大腸菌を検出するための基質(MUG)を含むため、大腸菌群と大腸菌を同時に測定できることが特徴です。


水道水質基準の基準項目に定められている大腸菌を特異的に検出するための基質の化学物質名および化学構造式は、薬剤師国家試験において出題されることがあります。
この機会に、覚えておきましょう。


ただし、薬剤師国家試験の出題基準に照らせば、コアカリキュラムで習得している薬剤師の資質としての基礎知識からは明らかに逸脱しています。💢😱
この問題の場合、本来、レビュワーが責任者に差し戻して、指導と修正を行うプロセスが必要とされます。

環境法、水道法関連の問題は、しばしば、この「コアカリキュラムで習得している薬剤師の資質としての基礎知識からは明らかに逸脱した」出題がされています。
これら水道法関連の問題は、特定の問題設計にあたる担当者によって、意図的に戦略的に出題基準からの逸脱の常套手段👽として使われているものと推察されます。

利益相反関係から、こうしたゼロ点合格のベクトルを持たせる出題👽をすることは、厳にコントロールすべきリスクです。


ですが、水道法関連の過去問題におけるこれらの出題傾向のある論点は、単純に覚えればよい程度の知識なので、機会があるごとに暗記してしまいましょう。😸💁
読書百遍意自ずから通ず

👇こちらの問題(類題:問109-242-243)でも詳しく解説しています。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-242-243【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:学校環境衛生基準 / 飲料水 / 水質検査 / 一般細菌 / 遊離残留塩素 / 大腸菌|matsunoya

関連する問題は、note 上部の🔍で
(🔍 matsunoya_note 水道 )
などと入力すると出てきます。


■■GPT4o ※この問題の解説はGPT4oを使用して個別に作成しました。

論点整理

この問題の論点は、 水道水質基準において、大腸菌を特異的に検出するために用いられる基質の選択 です。


理解すべき範囲

  • 水道水質基準とは

    • 安全な飲料水を供給するために設定される基準。

    • その中で大腸菌は検出されないことが基準の1つ。

  • 大腸菌の検出とは

    • 大腸菌群(特にE. coli)を選択的に検出する必要がある。

    • 主に「β-グルクロニダーゼ活性」をターゲットにして検出する。

  • 各基質の特徴

    • β-ガラクトシダーゼ基質(選択肢1と2)は一般的な大腸菌群検出に使用されるが、大腸菌特異的ではない。

    • β-グルクロニダーゼ基質(選択肢4)は大腸菌に特異的な酵素活性に基づき検出できる。

問110-023|衛生 選択肢1
問110-023|衛生 選択肢2
問110-023|衛生 選択肢3

正解と解説

正解は 4(4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド) です。

  • 4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド(MUG)は、β-グルクロニダーゼによって加水分解され、蛍光を発する4-メチルウンベリフェロンを生成します。

  • 大腸菌はこのβ-グルクロニダーゼ活性を持つため、MUGを基質とすることで大腸菌だけを高感度で検出できます。

  • 他の選択肢(1、2、3、5)はβ-ガラクトシダーゼ活性やその他一般的な酵素活性に基づくものであり、大腸菌特異的ではないため不適。


理解度テスト

問題: 次のうち、水道水質検査で「大腸菌特異的な検出」を行うために利用される酵素はどれか?

  1. β-ガラクトシダーゼ

  2. β-グルクロニダーゼ

  3. アルカリフォスファターゼ

  4. β-グルコシダーゼ

解答:

→ 正解は 2. β-グルクロニダーゼ です。


補足

  • β-ガラクトシダーゼ活性
    → 広範な大腸菌群(E. coli 以外も含む)を検出するが、特異性に欠ける

  • β-グルクロニダーゼ活性
    → 通常、大腸菌 (E. coli) に特異的であり、選択的検出に最適。

  • 水道水質検査の意義
    → 飲料水の安全を確保するために、迅速・正確な微生物検査が不可欠。


科目|衛生
問110-024|衛生
Q. 湖沼で藍藻類や放線菌が産生するカビ臭の原因物質はどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. クロラミン

  2. ジェオスミン

  3. トリハロメタン

  4. クロロフェノール

  5. ミクロシスチン


問110-024

問題と選択肢

湖沼で藍藻類や放線菌が産生するカビ臭の原因物質はどれか。1つ選べ。

1 クロラミン
2 ジェオスミン
3 トリハロメタン
4 クロロフェノール
5 ミクロシスチン

論点整理

この問題の論点は、湖沼におけるカビ臭の原因物質に関する知識です。特に、藍藻類や放線菌が産生する物質を特定する必要があります。

理解すべき範囲

  • 湖沼の富栄養化:

    • 窒素やリンなどの栄養塩類が過剰に流入し、藻類が異常に増殖する現象。

    • 水の濁りや悪臭の原因となる。

  • 藍藻類:

    • 光合成を行う細菌の一種。

    • 湖沼などで大量に発生し、アオコと呼ばれる現象を引き起こす。

    • ジェオスミンなどのカビ臭物質を産生する。

  • 放線菌:

    • 土壌や水中に広く分布する細菌の一種。

    • ジェオスミンなどのカビ臭物質を産生する。

  • 各選択肢の物質:

    • クロラミン:水道水の消毒に用いられる。

    • ジェオスミン:藍藻類や放線菌が産生するカビ臭物質。

    • トリハロメタン:水道水の消毒副生成物。

    • クロロフェノール:殺菌剤や防腐剤として用いられる。

    • ミクロシスチン:藍藻類が産生する毒素。

正解と解説

藍藻類や放線菌は、ジェオスミンというカビ臭の原因物質を産生します。ジェオスミンは、非常に低い濃度でも臭いを感じるほど、強い臭いを持つ物質です。

したがって、正解は 2 ジェオスミン です。

理解度テスト

ジェオスミンを産生する微生物の主な種類を2つ挙げてください。

解答

  1. 藍藻類

  2. 放線菌

補足

  • 湖沼の富栄養化は、水質悪化の大きな原因となります。

  • カビ臭物質の除去には、活性炭処理などの方法が用いられます。


科目|衛生
問110-025|衛生
Q. 逆転層は大気汚染物質の滞留を引き起こす。盆地や谷間などの低地に冷たい空気が流入して発生するのはどれか。1つ選べ。
■選択肢

  1. 沈降性逆転層

  2. 地形性逆転層

  3. 放射性逆転層

  4. 移流性逆転層

  5. 前線性逆転層


問110-025

問題と選択肢

逆転層は大気汚染物質の滞留を引き起こす。盆地や谷間などの低地に冷たい空気が流入して発生するのはどれか。1つ選べ。

1 沈降性逆転層
2 地形性逆転層
3 放射性逆転層
4 移流性逆転層
5 前線性逆転層

論点整理

この問題の論点は、逆転層の種類と、その発生原因に関する知識です。特に、盆地や谷間で発生する逆転層を特定する必要があります。

理解すべき範囲

  • 逆転層:

    • 通常、上空ほど気温が低いが、何らかの原因で上空の気温の方が高くなる現象。

    • 安定した大気状態を作り出し、大気汚染物質の拡散を妨げる。

  • 逆転層の種類と発生原因:

    • 放射逆転層:
      晴れた夜間に地表面が放射冷却し、地表付近の空気が冷やされて発生。

    • 沈降性逆転層:
      高気圧圏内で空気が下降し、断熱圧縮によって上空の気温が上昇して発生。

    • 移流性逆転層:
      異なる気団が水平方向に移動して重なり、暖かい空気が冷たい空気の上に覆いかぶさって発生。

    • 前線性逆転層:
      温暖前線や寒冷前線の通過に伴って発生。

    • 地形性逆転層:
      盆地や谷間で、冷たい空気が滞留して発生。

正解と解説

盆地や谷間などの低地に冷たい空気が流入して発生する逆転層は、地形性逆転層 と呼ばれます。冷たい空気は密度が高いため、低い場所に滞留しやすく、上空の暖かい空気との間に逆転層が形成されます。

したがって、正解は 2 地形性逆転層 です。

理解度テスト

晴れた夜間に地表面の放射冷却によって発生する逆転層は何ですか?

  1. 地形性逆転層

  2. 放射性逆転層

  3. 移流性逆転層

解答

正解は 2 放射性逆転層 です。

補足

  • 逆転層が発生すると、大気汚染物質が拡散しにくくなり、高濃度汚染が発生しやすくなります。

  • 地形性逆転層は、都市部の大気汚染問題と深く関わっています。


実力テスト 問110-016-020

Geminiの問題の後にGPT4oの論点解説を入れました。この解説で理解が深まります。なお、5問の実力テストが終わった後の解答と解説は、Geminiです。


各必須問題の論点に基づいた理解力を試す実力テストです。
チャレンジしてみよう(^^)/

問1 次の記述のうち、我が国の人口動態に関する記述として正しいものはどれか。1つ選べ。

  1. 出生率は、近年減少傾向にある。

  2. 合計特殊出生率は、2000年以降一貫して増加している。

  3. 高齢化率は、今後数十年で減少に転じると予測されている。

  4. 粗死亡率は、戦後一貫して低下している。

  5. 年齢調整死亡率は、近年増加傾向にある。


論点解説 問1
■論点|

この問題の論点は、日本の人口動態の最近の傾向を正しく把握することです。

■解説1|

出生率は、近年減少傾向にある。(選択肢1)[正しい]

  • 厚生労働省「人口動態統計」や総務省「国勢調査」など公的データに基づくと、出生率(特に合計特殊出生率)は1990年代以降、長期的に低下傾向が続いています。

  • 直近のデータ(2020年、2021年など)でも出生数は過去最低を更新しており、出生率は減少しています。

  • 社会背景として、晩婚化や未婚率上昇、経済的不安などが出生率低下の要因とされています。

■解説2|

  • 出生率とは、通常「人口1000人あたりの出生数」で表され、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの推定人数)とは指標が異なりますが、どちらも低下傾向が見られます。

  • 特に日本では、少子高齢化が社会問題化しており、政府も出生率上昇施策(例:子育て支援)に取り組んでいるが、短期的な効果は限定的です。

■結論|

選択肢1「出生率は、近年減少傾向にある。」は正しい

■補足|

  • 合計特殊出生率は、2000年以降一貫して増加している。(選択肢2)[誤り]
    2005年頃に一時的な上昇はありましたが、全体的には増加傾向ではなく低迷しています。

  • 高齢化率は、今後数十年で減少に転じると予測されている。(選択肢3)[誤り]
    高齢化率(65歳以上の人口割合)は今後も増加が続くと予測されています。

  • 粗死亡率は、戦後一貫して低下している。(選択肢4)[誤り]
    医療の進歩で一時低下しましたが、近年は高齢者人口増加により粗死亡率は再び上昇傾向にあります。

  • 年齢調整死亡率は、近年増加傾向にある。(選択肢5)[誤り]
    年齢調整死亡率(年齢構成を一定にした死亡率)は医療の進展により低下傾向です。


問2 次の感染症のうち、媒介動物によって媒介されないものはどれか。1つ選べ。

  1. マラリア

  2. デング熱

  3. 日本脳炎

  4. 結核

  5. ライム病


論点解説 問 2

■論点|

この問題の論点は、感染症の感染経路(媒介動物の有無)を正しく理解することです。

■解説1|

結核(選択肢4)[正しい]

  • 結核は空気感染により人から人へ直接感染します。

  • 媒介動物(例えば蚊やダニなど)を介する必要はありません。

  • 結核菌(Mycobacterium tuberculosis)が空気中に飛散し、それを吸い込むことで感染します。

  • 世界保健機関(WHO)や厚生労働省も、結核はヒト対ヒトの感染症と明記しています。

■解説2|

  • 媒介動物とは、感染症病原体を別の宿主へ運ぶ生物(例:蚊、ダニ、ノミなど)を指します。

  • 結核においては、人同士の飛沫・空気感染が中心であり、媒介動物は介在しません。

  • そのため、結核は「媒介動物によって媒介されない感染症」として分類されます。

■結論|

選択肢4「結核」は、媒介動物によって媒介されない感染症であり、正解です。

■補足|

  • マラリア(選択肢1)[誤り]
    ハマダラカ(蚊)が媒介します。

  • デング熱(選択肢2)[誤り]
    ネッタイシマカなどの蚊が媒介します。

  • 日本脳炎(選択肢3)[誤り]
    コガタアカイエカ(蚊)が媒介します。

  • ライム病(選択肢5)[誤り]
    シカダニなどのダニが媒介します。


問3 労働衛生の3管理に含まれないものはどれか。1つ選べ。

  1. 作業環境管理

  2. 作業管理

  3. 健康管理

  4. 安全管理

  5. 労働衛生教育


論点解説 問 3

■論点|

この問題の論点は、労働衛生における「3管理」の範囲と定義を正確に理解することです。

■解説1|

安全管理(選択肢4)[正しい]

  • 労働衛生の「3管理」とは、作業環境管理、作業管理、健康管理の3つを指します。

  • 「安全管理」は、労働衛生ではなく「労働安全管理」(労働災害防止を目的とする安全対策)に含まれ、衛生管理とは区別されます。

  • 厚生労働省や労働安全衛生法でも、「労働衛生の三管理」は明確に定義されていますが、「安全管理」はこの枠組みには含まれません。

■解説2|

  • 作業環境管理
    作業場の空気・温度・有害物質濃度など環境の改善。

  • 作業管理
    作業方法や作業時間、姿勢などの適正化。

  • 健康管理
    健康診断や作業適正配置などによる労働者個人の健康保持。

  • これら3つが連携して、労働者の健康リスク低減を図るのが労働衛生の基本です。

  • 一方、「安全管理」は機械設備の安全対策や災害防止策(転倒防止、防護柵設置など)を主に担当し、衛生管理とは目的が異なります。

■結論|

選択肢4「安全管理」は、労働衛生の3管理に含まれないため正解です。

■補足|

  • 作業環境管理(選択肢1)[誤り]
    労働衛生3管理に含まれます。

  • 作業管理(選択肢2)[誤り]
    労働衛生3管理に含まれます。

  • 健康管理(選択肢3)[誤り]
    労働衛生3管理に含まれます。

  • 労働衛生教育(選択肢5)[誤り]
    労働衛生推進のために必要な活動ですが、3管理には直接含まれません(衛生管理者などが行う教育活動に位置付けられます)。


問4 次の化学物質のうち、内分泌かく乱作用を有することが懸念されているものではないものはどれか。1つ選べ。

  1. ポリ塩化ビフェニル(PCB)

  2. ダイオキシン類

  3. ビスフェノールA

  4. フタル酸エステル

  5. アスベスト


論点解説 問 4

■論点|

この問題の論点は、内分泌かく乱作用(環境ホルモン)への懸念がある化学物質を正確に識別することです。

■解説1|

アスベスト(選択肢5)[正しい]

  • アスベスト(石綿)は、吸引による肺がんや中皮腫のリスクを高めることが知られていますが、内分泌かく乱作用は報告されていません。

  • アスベストは物理的な繊維状の鉱物であり、ホルモン様作用(エストロゲン様、アンドロゲン様活性など)は確認されていません。

  • 環境省や国際機関(例:WHO、IPCS)でも、アスベストは発がん性に分類されるものの、内分泌かく乱物質リストには含まれていません。

■解説2|

  • 内分泌かく乱物質とは、生体内のホルモン作用を妨害・模倣することで発育・生殖・代謝などに影響を与える化学物質を指します。

  • 主な例として、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ダイオキシン類、ビスフェノールA、フタル酸エステルなどが挙げられます。

  • アスベストはあくまで「物理的刺激による発がんリスク物質」であり、ホルモン系に関する作用の懸念はありません。

■結論|

選択肢5「アスベスト」は、内分泌かく乱作用を有することが懸念されていないため正解です。

■補足|

  • ポリ塩化ビフェニル(PCB)(選択肢1)[誤り]
    環境ホルモン作用(エストロゲン様作用など)が指摘されています。

  • ダイオキシン類(選択肢2)[誤り]
    内分泌かく乱作用に加え、免疫毒性・発がん性も指摘されています。

  • ビスフェノールA(選択肢3)[誤り]
    エストロゲン様作用を有することが知られています。

  • フタル酸エステル(選択肢4)[誤り]
    男性生殖器発達に影響を及ぼす内分泌かく乱作用が懸念されています。


問5 次の大気汚染現象のうち、光化学オキシダントの生成に最も関与するものはどれか。1つ選べ。

  1. 酸性雨

  2. 光化学スモッグ

  3. 地球温暖化

  4. PM2.5

  5. 黄砂


論点解説 問 5

■論点|

この問題の論点は、光化学オキシダント生成の主因となる大気汚染現象を理解することです。

■解説1|

光化学スモッグ(選択肢2)[正しい]

  • 光化学スモッグは、大気中の窒素酸化物(NOx)や揮発性有機化合物(VOC)が紫外線により光化学反応を起こして、光化学オキシダント(O₃など)を生成する現象です。

  • 夏場の日差しが強い日に多く発生し、オゾン濃度が上昇して、呼吸器症状などの健康被害を引き起こします。

  • 環境基本法や大気汚染防止法でも、光化学スモッグ注意報の発令基準に光化学オキシダント濃度が用いられています。

■解説2|

  • 光化学オキシダントとは、オゾン(O₃)やペルオキシアセチルナイトレート(PAN)などを含む酸化性物質の総称です。

  • NOxやVOCは、自動車排ガス、工場排煙、溶剤使用などから発生します。

  • 紫外線のエネルギーでこれらが分解・再結合し、オキシダントが生成され、可視的な白煙(スモッグ)が生じます。

  • 都市部や工業地域で発生しやすい現象であり、環境対策の重要な対象です。

■結論|

選択肢2「光化学スモッグ」は、光化学オキシダントの生成に最も関与するため正解です。

■補足|

  • 酸性雨(選択肢1)[誤り]
    硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)が水と反応して酸性降下物を生じる現象であり、オキシダント生成とは異なります。

  • 地球温暖化(選択肢3)[誤り]
    二酸化炭素(CO₂)やメタン(CH₄)など温室効果ガスによる地球全体の気温上昇の現象です。

  • PM2.5(選択肢4)[誤り]
    微小粒子状物質で、主に燃焼や工業活動から排出される粒子汚染物質であり、オキシダントとは別の汚染形態です。

  • 黄砂(選択肢5)[誤り]
    中国大陸などの砂漠地帯から飛来する微細な砂塵であり、化学反応によるオキシダント生成には関与しません。


解答と解説

■■Gemini 2.0 Flash


問1 正解:1
解説:
出生率は、少子高齢化の影響で、近年減少傾向にあります 。
合計特殊出生率は、過去に一時的に増加した時期もありましたが、全体としては減少傾向です 。
高齢化率は、今後も上昇が続くと予測されています。
粗死亡率は、高齢化の影響で、近年増加傾向にあります 。
年齢調整死亡率は、特定の年齢構成の影響を除いて比較するための指標であり、一概に増加傾向とは言えません。


問2 正解:4
解説:
マラリア、デング熱、日本脳炎、ライム病は、それぞれハマダラカ、ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ、コガタアカイエカ、マダニといった媒介動物によって媒介されます。
結核は、主に空気感染によってヒトからヒトへ感染します。


問3 正解:4
解説:
労働衛生の3管理は、作業環境管理、作業管理、健康管理です。
安全管理は、労働災害を防止するための管理であり、労働衛生とは区別されます。
労働衛生教育は、労働者に対して、健康障害の予防などに関する知識を普及するための活動です。


問4 正解:5
解説:
ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ダイオキシン類、ビスフェノールA、フタル酸エステルは、いずれも内分泌かく乱作用を有することが懸念されている化学物質です。
アスベストは、肺がんや中皮腫の原因となる物質として知られていますが、内分泌かく乱作用は示しません。


問5 正解:2
解説:
光化学スモッグは、自動車排出ガスなどに含まれる窒素酸化物や炭化水素が、紫外線を受けて光化学反応を起こし、光化学オキシダントを生成する大気汚染現象です。
酸性雨は、硫黄酸化物や窒素酸化物などが原因となる現象です。
地球温暖化は、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加によって引き起こされる現象です。
PM2.5は、大気中に浮遊する微小粒子状物質です。
黄砂は、中国大陸の砂漠などから風によって運ばれてくる砂の粒子です。


実力テスト 問110-021-025

Geminiの問題の後にGPT4oの論点解説を入れました。この解説で理解が深まります。なお、5問の実力テストが終わった後の解答と解説は、Geminiです。


各必須問題の論点に基づいた理解力を試す実力テストです。
チャレンジしてみよう(^^)/

問6 食品中に含まれる微生物に関する記述のうち、正しいものはどれか。1つ選べ。

  1. 黄色ブドウ球菌は、芽胞を形成する。

  2. サルモネラ属菌は、低温で増殖しやすい。

  3. 腸炎ビブリオは、好塩性の細菌である。

  4. ボツリヌス菌は、好気条件下で増殖する。

  5. カンピロバクター属菌は、食品中で増殖しやすい。


論点解説 問 6

■論点|

この問題の論点は、主要な食品由来微生物の性質を正確に識別することです。

■解説1|

腸炎ビブリオは、好塩性の細菌である。(選択肢3)[正しい]

  • 腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)は、好塩性(高い塩分濃度を好む)の細菌です。

  • 海水や海産物中に多く存在し、塩分濃度2〜3%の環境で最もよく増殖します。

  • 主に生食用魚介類(刺身や寿司)による食中毒の原因菌であり、十分な冷蔵保存や加熱調理が感染予防に有効です。

■解説2|

  • 腸炎ビブリオは、温暖な季節(特に夏場)に海水温が高くなることで繁殖しやすくなります。

  • 食品の表面だけでなく内部にも菌が入り込む場合があり、洗浄だけでは完全に除去できないため、中心温度75℃以上1分以上の加熱が推奨されます。

  • 塩分のない環境では増殖できないため、真水や低塩分環境では自然に死滅する傾向があります。

■結論|

選択肢3「腸炎ビブリオは、好塩性の細菌である」は、正しいと判断されます。

■補足|

  • 黄色ブドウ球菌は、芽胞を形成する。(選択肢1)[誤り]
    黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は芽胞を形成しない。
    耐乾燥性はあるが、芽胞菌ではない。

  • サルモネラ属菌は、低温で増殖しやすい。(選択肢2)[誤り]
    サルモネラ属菌は常温から体温(37℃前後)で増殖しやすいが、低温(冷蔵温度)では増殖が抑制される。

  • ボツリヌス菌は、好気条件下で増殖する。(選択肢4)[誤り]
    ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)は嫌気性菌であり、酸素のない環境で増殖する。

  • カンピロバクター属菌は、食品中で増殖しやすい。(選択肢5)[誤り]
    カンピロバクターは食品中では増殖せず、むしろ乾燥や酸素に弱いため増殖には適していない。※食中毒が論点の場合、これは重要度は低い。
    ※ 下記の参考資料、特にファクトシートを一読しておくと応用力がつきます。

参考資料

食品安全委員会 ファクトシート カンピロバクター
factsheets_campylobacter.pdf 
カンピロバクターによる食中毒にご注意ください | 食品安全委員会 - 食の安全、を科学する


問7 水道水質基準に関する記述のうち、誤っているものはどれか。1つ選べ。

  1. 大腸菌は、検出されないこと。

  2. pHは、5.8以上8.6以下であること。

  3. トリハロメタンの基準値が定められている。

  4. 有機物等(TOC)の基準値が定められている。

  5. クリプトスポリジウムは、基準項目に定められていない。


論点解説 問 7

■論点|

この問題の論点は、水道水質基準に定められている項目と基準内容を正確に理解しているかを問うことです。

■解説1|

クリプトスポリジウムは、基準項目に定められていない。(選択肢5)[誤り]

  • クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)は、耐塩素性を有する原虫であり、飲料水による集団感染を引き起こすことがあります。

  • そのため、水道水においても管理対象とされており、「水道水質管理目標設定項目」として定められています(完全な「基準項目」ではなくても、明確に監視対象です)。

  • 水道水安全計画(Water Safety Plan)では、クリプトスポリジウムのリスク管理が重要視されています。

  • よって、「クリプトスポリジウムは基準項目に定められていない」という記述は誤りです。

■解説2|

  • 水道水質基準は、水道法に基づき定められ、現在51項目の基準項目があります。

  • クリプトスポリジウムは、従来から課題とされており、特に膜ろ過や紫外線照射など物理的除去が推奨されています。

  • 厳密には「水質基準項目」とは異なり「管理目標設定項目」と分類されていますが、安全性確保のため重要な監視対象です。

■結論|

選択肢5「クリプトスポリジウムは、基準項目に定められていない」は、誤りであり、これが正解となります。

■補足|

  • 大腸菌は、検出されないこと。(選択肢1)[正しい]
    大腸菌は「検出されないこと」が基準であり、検出された場合は直ちに供給停止や対策が求められます。

  • pHは、5.8以上8.6以下であること。(選択肢2)[正しい]
    pH基準は5.8以上8.6以下に設定されており、腐食防止や味覚維持を考慮しています。

  • トリハロメタンの基準値が定められている。(選択肢3)[正しい]
    総トリハロメタン(クロロホルムなど)は発がん性リスクに関連し、基準値(0.1mg/L以下など)が設定されています。

  • 有機物等(TOC)の基準値が定められている。(選択肢4)[正しい]
    有機物汚染の指標としてTOC(全有機炭素)の基準値(3mg/L以下)が設けられています。


問8 次の化学物質のうち、POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)の規制対象ではないものはどれか。2つ選べ。

  1. PCB

  2. DDT

  3. ダイオキシン類

  4. アスベスト

  5. PFC


論点解説 問 8

■論点|

この問題の論点は、POPs条約(ストックホルム条約)で規制対象となる化学物質を正しく把握することです。

■解説1|

アスベスト(選択肢4)[正しい] (規制対象ではない)

  • アスベスト(石綿)は、呼吸器疾患(石綿肺、中皮腫など)を引き起こす危険性のある鉱物繊維ですが、有機化学物質ではありません

  • POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)は、残留性・生物蓄積性・長距離移動性・有害性を持つ有機化合物を対象として規制しています。

  • アスベストは無機物であり、ストックホルム条約の対象には含まれません。

  • よって「POPs条約の規制対象ではない」という記述は正しいです。

PFC(選択肢5)[正しい] (規制対象ではない)

  • PFC(パーフルオロカーボン)は温室効果ガスとして問題視されていますが、POPs条約で直接規制されているわけではないものの、ここでは問の意図上、アスベストがより明確な正解です。

  • 近年、類似物質のPFAS(有機フッ素化合物群)がPOPs条約追加対象となっていますが、PFCは分類上異なります。

  • 現在POPs検討委員会(POPRC)又は締約国会議(COP)において条約の附属書への追加を審議中の化学物質(2024年10月現在)

    • 長鎖PFCA、その塩及び関連物質

    • 塩素化パラフィン(炭素数14~17で塩素化率45重量%以上のもの)

    • クロルピリホス

    • ポリ臭素化ジベンゾ-p-ジオキシン及びジベンゾフラン

■解説2|

  • POPs条約では、PCB(ポリ塩化ビフェニル)、DDT(殺虫剤)、ダイオキシン類(燃焼副生成物)など、有機汚染物質が規制対象です。
    参考文献: POPs条約(METI/経済産業省)

  • アスベストに関しては、ILO(国際労働機関)やWHO(世界保健機関)などによって別個に国際規制が進められていますが、POPs条約とは無関係です。

■結論|

選択肢4「アスベスト」および選択肢5「PFC(パーフルオロカーボン)」は、POPs条約の規制対象ではないため、正解です。

■補足|

  • PCB(選択肢1)[誤り]
    PCBは、強い残留性と毒性を有し、POPs条約で規制対象となっています。

  • DDT(選択肢2)[誤り]
    DDTも、残留性農薬としてPOPs条約で規制対象になっています(公衆衛生目的の例外使用を除く)。

  • ダイオキシン類(選択肢3)[誤り]
    ダイオキシン類は、燃焼などで発生し、極めて高い毒性と残留性を持ち、規制対象です。


問9 次の放射線のうち、電磁波でないものはどれか。1つ選べ。

  1. 紫外線

  2. 可視光線

  3. 赤外線

  4. X線

  5. α線


論点解説 問 9

■論点|

この問題の論点は、放射線の種類を正しく分類し、電磁波か粒子線かを区別できるかです。

■解説1|

α線(選択肢5)[正しい(電磁波ではない)]

  • α線(アルファ線)は、2個の陽子と2個の中性子から成るヘリウムの原子核であり、質量と電荷を持つ粒子線です。

  • 電磁波(光子)とは異なり、実体のある粒子であり、物質中を移動するときに強くエネルギーを失います(高い線エネルギー付与:LET)。

  • よって、α線は電磁波ではないと分類されます。

■解説2|

  • 放射線には、大きく「電磁波」と「粒子線」があります。
     - 電磁波:X線、γ線、紫外線、可視光線、赤外線など(波動性を持つエネルギー)  - 粒子線:α線、β線、中性子線など(実体のある粒子)

  • α線は、飛程が短く、紙一枚でも遮蔽可能ですが、生体内に取り込まれると強い生物学的影響をもたらします。

■結論|

選択肢5「α線」は、電磁波ではないため、正解です。

■補足|

  • 紫外線(選択肢1)[誤り]
    紫外線は電磁波の一種であり、波長10~400 nmの範囲に存在します。

  • 可視光線(選択肢2)[誤り]
    可視光線は、人間の目に見える範囲の電磁波(波長約380~750 nm)です。

  • 赤外線(選択肢3)[誤り]
    赤外線も電磁波であり、波長は750 nmより長く、主に熱として感じます。

  • X線(選択肢4)[誤り]
    X線は高エネルギーの電磁波であり、医療画像診断などに利用されています。


問10 湖沼の富栄養化に関する記述のうち、正しいものはどれか。1つ選べ。

  1. 富栄養化は、主にリンの流入によって引き起こされる。

  2. 富栄養化が進むと、溶存酸素量が増加する。

  3. 富栄養化は、水質浄化を促進する。

  4. 富栄養化の原因となる栄養塩類は、主に自然由来のものである。

  5. 富栄養化が進むと、透明度が高くなる。


論点解説 問 10

■論点|

この問題の論点は、湖沼の富栄養化の原因とその影響を正しく理解することです。

■解説1|

富栄養化は、主にリンの流入によって引き起こされる。(選択肢1)[正しい]

  • 湖沼の富栄養化は、リン(P)や窒素(N)などの栄養塩類の過剰な流入により引き起こされます。

  • 特にリンは、淡水域において一次生産(植物プランクトンの増殖)を制御する律速栄養素となることが多く、リンの増加が富栄養化を促進する主因とされています。

  • 生活排水や農業排水に含まれるリンが、主な供給源です。

■解説2|

  • リンは微量であっても植物プランクトンの増殖を著しく促進するため、わずかなリンの流入でも湖沼環境に大きな影響を及ぼします。

  • 富栄養化が進行すると、アオコ(藻類の異常繁殖)などが発生し、水質悪化や魚類大量死(酸素欠乏)につながることもあります。

  • 環境省なども、「富栄養化防止のためにはリンの流入抑制が重要」としています。

■結論|

選択肢1「富栄養化は、主にリンの流入によって引き起こされる」は、正しい記述であり、正解です。

■補足|

  • 富栄養化が進むと、溶存酸素量が増加する。(選択肢2)[誤り]
    富栄養化により分解過程が活発になり、夜間や深層で溶存酸素量は減少します(貧酸素化)。

  • 富栄養化は、水質浄化を促進する。(選択肢3)[誤り]
    富栄養化は逆に水質悪化を引き起こします。水の透明度も下がります。

  • 富栄養化の原因となる栄養塩類は、主に自然由来のものである。(選択肢4)[誤り]
    主な原因は人為的負荷(生活排水、農業排水、工業排水など)によるものです。

  • 富栄養化が進むと、透明度が高くなる。(選択肢5)[誤り]
    富栄養化が進行すると植物プランクトンが大量繁殖し、水の透明度は低下します。


解答と解説

■■Gemini 2.0 Flash


問6 正解:3
解説:
黄色ブドウ球菌は、芽胞を形成しません。
サルモネラ属菌は、低温では増殖しにくいです。
腸炎ビブリオは、海水中に生息する好塩性の細菌です。
ボツリヌス菌は、嫌気条件下で増殖します。
カンピロバクター属菌は、食品中ではほとんど増殖しません。


問7 正解:4
解説:

  • 水道水質基準では、大腸菌は検出されないことが求められます。

  • pHの基準値は、5.8以上8.6以下です。

  • トリハロメタンは、消毒副生成物として基準値が定められています。

  • 有機物等(TOC)は、基準項目ではなく、目標値が設定されています。

  • クリプトスポリジウムは、水道水質基準の基準項目ではありませんが、水道事業者には適切な対応が求められています。


問8 正解:4、5
解説:

  • POPs条約は、難分解性で生物蓄積性のある化学物質を規制する条約です。

  • PCB、DDT、ダイオキシン類は、POPs条約の規制対象物質です。

  • アスベストおよびPFCは、POPs条約の規制対象ではありません。


問9 正解:5
解説:

  • 紫外線、可視光線、赤外線、X線は、いずれも電磁波です。

  • α線は、ヘリウムの原子核の流れであり、粒子線です。


問10 正解:1
解説:

  • 富栄養化は、主に窒素やリンの流入によって引き起こされます。

  • 富栄養化が進むと、藻類が大量に発生し、溶存酸素量が減少します。

  • 富栄養化は、水質悪化を招きます。

  • 富栄養化の原因となる栄養塩類は、生活排水や工場排水など、人為的な要因も大きいです。

  • 富栄養化が進むと、藻類が増殖し、透明度が低下します。


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理解すべき範囲

  • 感染症の種類と特徴

  • 再興感染症の定義と具体例

  • 感染症法の分類(一類感染症など)

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以下は、学習コーチとのチャットの一部です。

出典:Gemini - 逆転層を学ぶための学習プラン

問16から問25までの理解すべき範囲

問110-016

  • 人口統計指標の推移(出生率、合計特殊出生率、粗死亡率、年齢調整死亡率)

  • 少子高齢化の現状と影響

問110-017

  • 感染症の種類と特徴

  • 再興感染症の定義と具体例

  • 感染症法の分類(一類感染症など)

問110-018

  • 労働衛生の5管理の内容(総括管理、健康管理、作業管理、労働衛生教育、作業環境管理)

  • 有害物質の経皮曝露防止対策

問110-019

  • 腐敗アミンの種類と生成過程

  • アミノ酸と腐敗アミンの関係

問110-020

  • カビ毒の種類と特徴

  • アフラトキシンB1の毒性と発がん性

  • 食品衛生におけるカビ毒対策

問110-021

  • 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の概要

  • POPs(残留性有機汚染物質)の定義と規制対象物質

  • 意図的生成と非意図的生成の違い

問110-022

  • 非電離放射線の種類と生体影響(紫外線、赤外線、可視光線)

  • 紫外線による眼疾患(白内障など)

問110-023

  • 水道水質基準の概要

  • 大腸菌の検出方法と指標としての意義

  • 大腸菌検出のための基質特異性

問110-024

  • 湖沼の富栄養化現象

  • 藍藻類、放線菌によるカビ臭原因物質(ジェオスミンなど)

  • 水質汚染と対策

問110-025

  • 大気汚染と気象条件の関係

  • 逆転層の種類と特徴(沈降性、地形性、放射性など)

  • 大気汚染物質の滞留機構

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薬学実践問題 2日目(1) 物理・化学・生物、衛生/実務

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