松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート 必須問題 病態・薬物治療 第110回 全15問
第110回薬剤師国家試験
必須問題|病態・薬物治療 全15問
こんにちは!薬学生の皆さん。Mats & BLNtです。matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。まず、第110回薬剤師国家試験 必須問題を解いてみよう。
楽しく!驚くほど効率的に。
https://note.com/matsunoya_note
※ 薬剤師国家試験の原本は、厚生労働省のホームページにあります。必要に応じて、ダウンロードして、手元に置いて読むとよいです。👇
原本:
薬剤師国家試験のページ |厚生労働省
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第110回薬剤師国家試験問題及び解答(令和7年2月22日、2月23日実施) |厚生労働省
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1日目(1) 必須問題[1.5MB] 001455149.pdf
問題が15問あります。すべての問題の後に、各問題の論点解説(理解度テスト付き)があるので、必要に応じて学んでください。
さあ、はじめよう。
科目|病態・薬物治療
問110-056|病態
Q. 心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アミオダロン
ドキソルビシン
エナラプリル
ビソプロロール
ピオグリタゾン
科目|病態・薬物治療
問110-057|病態
Q. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレシス(※注)施行中の患者への投与禁忌薬はどれか。1つ選べ。
(※注) アフェレシス:生体内のさまざまな血液関連因子を分離・除去して治療する広範囲な医療技術の総称
■選択肢
ニフェジピン
エナラプリルマレイン酸塩
イルベサルタン
エサキセレノン
ドキサゾシンメシル酸塩
科目|病態・薬物治療
問110-058|病態
Q. 心房と心室を直接連絡する副伝導路により、心室の早期興奮が生じるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
Adams-Stokes(アダムス・ストークス)症候群
Brugada(ブルガダ)症候群
QT延長症候群
WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群
洞不全症候群
科目|病態・薬物治療
問110-059|病態
Q. 急性心筋梗塞の初期治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アスピリン
イソプレナリン塩酸塩
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
プレドニゾロン
プロプラノロール塩酸塩
科目|病態・薬物治療
問110-060|病態
Q. 重症筋無力症で認められる症状はどれか。1つ選べ。
■選択肢
突発性発熱
前向性健忘
聴覚障害
振戦
構音障害
科目|病態・薬物治療
問110-061|病態
Q. 喀血を生じる疾患はどれか。1つ選べ。
■選択肢
気管支拡張症
出血性腸炎
くも膜下出血
胃潰瘍
胃食道逆流症
科目|病態・薬物治療
問110-062|病態
Q. 痛風発作治療薬として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アロプリノール
ダパグリフロジン
ナプロキセン
ラスブリカーゼ
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム
科目|病態・薬物治療
問110-063|病態
Q. 慢性甲状腺炎の検査所見で陽性になるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
抗ペルオキシダーゼ抗体
抗甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体
抗グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体
抗アセチルコリン受容体抗体
抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体
科目|病態・薬物治療
問110-064|病態
Q. シクロスポリン点眼液が使用される眼疾患はどれか。1つ選べ。
■選択肢
白内障
春季カタル
感染性角膜炎
加齢黄斑変性
緑内障
科目|病態・薬物治療
問110-065|病態
Q. 空気感染が主な伝播経路となるウイルス感染症はどれか。1つ選べ。
■選択肢
麻しん
風しん
HIV感染症
流行性耳下腺炎(ムンプス)
インフルエンザ
科目|病態・薬物治療
問110-066|病態
Q. 播種性血管内凝固症候群(DIC)で認められる検査所見はどれか。1つ選べ。
■選択肢
アンチトロンビンの減少
フィブリノゲン・フィブリン分解産物(FDP)の減少
血小板数の増加
プラスミノゲンの増加
プロトロンビン時間(PT)の短縮
科目|病態・薬物治療
問110-067|病態
Q. 特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アベマシクリブ
インターフェロン アルファ
ゲフィチニブ
ピルフェニドン
ブレオマイシン
科目|病態・薬物治療
問110-068|病態
Q. 胆石症の疝痛発作時に、疼痛緩和のために使用される薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
ウルソデオキシコール酸
エストラジオール
ブチルスコポラミン臭化物
ベザフィブラート
モルヒネ塩酸塩
科目|病態・薬物治療
問110-069|病態
Q. 以下の医薬品情報源のうち、一次資料はどれか。1つ選べ。
■選択肢
ガイドライン
索引誌
医薬品インタビューフォーム
原著論文
医薬品添付文書
科目|病態・薬物治療
問110-070|病態
Q. レジオネラ肺炎に対して最も有効性が期待できる抗菌薬はどれか。1つ選べ。
■選択肢
シプロフロキサシン
タゾバクタム・ピペラシリン
メロペネム
アミカシン
バンコマイシン
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論点を解説します。
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第110回薬剤師国家試験
必須問題|病態・治療 全15問
科目|病態・薬物治療
問110-056|病態
Q. 心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アミオダロン
ドキソルビシン
エナラプリル
ビソプロロール
ピオグリタゾン
問110-056
問題と選択肢
心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。
アミオダロン
ドキソルビシン
エナラプリル
ビソプロロール
ピオグリタゾン
論点整理
この問題の論点は、薬剤が心臓に及ぼす毒性、特に心筋細胞の壊死を引き起こす薬剤の知識です。
心不全を誘発する機序は様々ですが、ここでは直接的な心筋毒性に焦点を当てています。
理解すべき範囲
心毒性:
薬剤が心臓に及ぼす有害作用。抗がん剤の心毒性:
ドキソルビシンなどのアントラサイクリン系抗がん剤による心毒性の機序と臨床的重要性。その他の薬剤の心血管系への影響:
抗不整脈薬、降圧薬、糖尿病治療薬などが心機能に及ぼす影響。
正解と解説
正解は 2. ドキソルビシン です。
ドキソルビシンは、アントラサイクリン系の抗がん剤であり、心筋細胞に直接的な毒性を持ち、心筋症や心不全を引き起こすことが知られています。
これは、ドキソルビシンが心筋細胞内で活性酸素種を生成し、細胞障害を引き起こすためです。他の選択肢の薬剤は、直接的に心筋細胞の壊死を引き起こす作用は主要なものではありません。
理解度テスト
以下の薬剤のうち、心筋毒性が臨床的に問題となる薬剤を一つ選んでください。
アミオダロン
リシノプリル
メトホルミン
フルオキセチン
解答
正解は 1. アミオダロン
補足
アミオダロン:
抗不整脈薬であり、主な毒性は肺や甲状腺に現れることが多いです。
長期投与により心毒性を引き起こす可能性があります。エナラプリル、ビソプロロール:
降圧薬であり、心不全の治療に使われます。
直接的な心筋毒性は強くありません。ピオグリタゾン:
糖尿病治療薬であり、心不全を悪化させる可能性があります。
直接的な心筋細胞の壊死を引き起こす作用は主要なものではありません。
科目|病態・薬物治療
問110-057|病態
Q. デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレシス(※注)施行中の患者への投与禁忌薬はどれか。1つ選べ。
(※注) アフェレシス:生体内のさまざまな血液関連因子を分離・除去して治療する広範囲な医療技術の総称
■選択肢
ニフェジピン
エナラプリルマレイン酸塩
イルベサルタン
エサキセレノン
ドキサゾシンメシル酸塩
問110-057
問題と選択肢
デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレシス(※注)施行中の患者への投与禁忌薬はどれか。1つ選べ。
(※注) アフェレシス:生体内のさまざまな血液関連因子を分離・除去して治療する広範囲な医療技術の総称
選択肢:
ニフェジピン
エナラプリルマレイン酸塩
イルベサルタン
エサキセレノン
ドキサゾシンメシル酸塩
少し解説💁 吸着型血漿浄化器
結論から申し上げると、デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者の場合、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬;例 エナラプリルマレイン酸塩)は禁忌です。
また、降圧薬は併用注意です。
カルシウム拮抗薬(例 ニフェジピン)
β遮断薬(例 プロプラノロール)
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(例 イルベサルタン)
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(例 サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)
🪴覚えておくべきステム
アンジオテンシン変換酵素阻害剤 :-pril
ジヒドロピリジン系Ca 拮抗薬 :-dipine
プロプラノロール系のβ受容体遮断剤:-olol
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 :-sartan
アルドステロン拮抗作用を持つスピロノラクトン誘導体:-renone
💡ポイント
ここでは、詳しく述べませんが、この問110-057 👑👑👑は、必須問題の出題基準から逸脱している可能性が高いです。
利益相反関係から、ゼロ点合格のベクトルを持たせる目的👽(キィー、ヒヒッ)で設計されたこうした「ナンジャモンジャ⁉性悪問題」は、草案の時点でレビュワーが責任者に差し戻して指導と訂正を指示するプロセスが必要です。
油断も隙も無いです。💢😱
でも、まあ、医療用機器の禁忌に関しては、この機会に覚えてもよいので詳細に解説します。😸💯
参考資料:
医療機器添付文書 200095_20300BZZ00485000_B_01_13_セレソーブ.pdf
セレソーブ | 血液浄化療法 | 株式会社カネカメディックス
■■Grok 3
正解:2. エナラプリルマレイン酸塩
選択肢ごとの解説
1. ニフェジピン
分類:カルシウム拮抗薬
吸着型血漿浄化器(セレソーブ)との相互作用:
ニフェジピンはセレソーブ使用時の「併用注意」に分類されます。
セレソーブによるブラジキニン産生や体外循環による血液量不足が、ニフェジピンの血管拡張作用と相まって血圧低下を助長する可能性があります。ただし、併用は禁止されておらず、慎重な血圧モニタリングと必要に応じた補液で対応可能です。理由:
併用禁忌ではなく、併用注意であるため、この選択肢は不正解です。
2. エナラプリルマレイン酸塩
分類:アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
セレソーブとの相互作用:
エナラプリルマレイン酸塩はセレソーブとの併用が禁忌です。
セレソーブのデキストラン硫酸固定化セルロースに血漿が接触すると、血管拡張作用を持つブラジキニンが産生されます。
通常、ブラジキニンはキニナーゼⅡ(ACE)により分解されますが、エナラプリルがキニナーゼⅡを抑制するため、ブラジキニンが蓄積し、異常な血管拡張を引き起こします。これにより、血圧低下、紅潮、嘔気、呼吸困難、頻脈などのショック症状が発現するリスクがあります。理由:
ACE阻害薬はセレソーブとの併用が禁忌とされており、エナラプリルマレイン酸塩はこれに該当するため、正解です。
3. イルベサルタン
分類:アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
セレソーブとの相互作用:
イルベサルタンは「併用注意」に分類されます。
ARBはACE阻害薬とは異なり、キニナーゼⅡを直接抑制しないため、ブラジキニン蓄積によるショック症状のリスクは低いです。
しかし、セレソーブによる一時的な血管拡張や体外循環による血液量不足が、イルベサルタンの血圧低下作用を増強する可能性があり、血圧低下に注意が必要です。理由:
併用禁忌ではなく、併用注意であるため、この選択肢は不正解です。
4. エサキセレノン
分類:非ステロイド性ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
セレソーブとの相互作用:
エサキセレノンは、セレソーブの添付文書において併用禁忌または併用注意の対象として記載されていません。
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬は主に体液量やカリウム調節に作用し、ブラジキニン産生や血管拡張に直接関与しないため、セレソーブとの特異な相互作用は報告されていません。理由:
併用禁忌・併用注意のいずれにも該当しないため、この選択肢は不正解です。
5. ドキサゾシンメシル酸塩
分類:α1遮断薬
セレソーブとの相互作用:
ドキサゾシンは、添付文書で明確に併用禁忌または併用注意の対象として記載されていません。
α1遮断薬は血管平滑筋を弛緩させることで血圧を下げるため、セレソーブによる血圧低下傾向と相まって低血圧のリスクが理論的には考えられますが、添付文書では他の降圧薬(カルシウム拮抗薬、β遮断薬、ARBなど)に比べ優先的に注意喚起されていません。理由:
併用禁忌・併用注意のいずれにも明確に該当しないため、この選択肢は不正解です。
機序の詳細
エナラプリルマレイン酸塩
エナラプリルマレイン酸塩が併用禁忌である理由を、機序の観点からさらに詳しく説明します:
ブラジキニン産生:
セレソーブのデキストラン硫酸固定化セルロースは負に帯電しており、血漿が接触するとブラジキニン(血管拡張作用を持つペプチド)が産生されます。ブラジキニン分解の抑制:
ブラジキニンは通常、キニナーゼⅡ(ACE)により分解され、不活化されます。
しかし、エナラプリルはACEを阻害するため、ブラジキニンの分解が抑制され、血中濃度が上昇します。ショック症状:
ブラジキニンの蓄積により、異常な血管拡張が引き起こされ、急激な血圧低下が発生。これが紅潮、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈などのショック症状を誘発します。臨床対応:
ショック症状が発生した場合、セレソーブの使用を中止し、生理食塩液などの補液や血管収縮薬を用いて血圧を安定させます。
注意点
患者の薬歴確認:
セレソーブ使用前に、患者が服用している薬剤(特にACE阻害薬)を詳細に確認する必要があります。エナラプリルマレイン酸塩を含むACE阻害薬は、治療前に休薬または代替薬への変更が必要です。併用注意との違い:
ニフェジピンやイルベサルタンは血圧低下のリスクがあるものの、ショック症状のリスクは低く、モニタリング下での使用が可能です。
エサキセレノンやドキサゾシンは、セレソーブとの特異な相互作用が記載されていないため、通常の注意で対応します。実臨床での対応:
医療従事者は、セレソーブ使用中に血圧やバイタルサインを継続的に監視し、異常があれば迅速に対応する必要があります。
結論
エナラプリルマレイン酸塩は、セレソーブとの併用によりブラジキニン蓄積を介したショック症状を引き起こす可能性があるため、併用禁忌です。
他の選択肢(不正解):
併用禁忌ではなく、併用注意(ニフェジピン、イルベサルタン)
相互作用の記載がない(エサキセレノン、ドキサゾシンメシル酸塩)
■■Gem @Gemini
問110-057
問題と選択肢
デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレシス(※注)施行中の患者への投与禁忌薬はどれか。1つ選べ。
(※注) アフェレシス:
生体内のさまざまな血液関連因子を分離・除去して治療する広範囲な医療技術の総称
ニフェジピン
エナラプリルマレイン酸塩
イルベサルタン
エサキセレノン
ドキサゾシンメシル酸塩
論点整理
この問題の論点は、アフェレシス施行中の患者における薬物投与の禁忌に関する知識です。特に、デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器を使用する場合の注意点を把握している必要があります。
理解すべき範囲
アフェレシス:
アフェレシスの基本的な原理と目的、臨床応用。デキストラン硫酸固定化セルロース吸着器:
この吸着器の特性と、それによって影響を受ける薬物。禁忌薬:
アフェレシス中に投与が禁忌となる薬剤の具体例と、その理由。選択肢の薬剤:
各選択肢の薬剤の薬効分類、作用機序、主な副作用。
■■Grok 3
正解と解説
正解は 2. エナラプリルマレイン酸塩 です。
相互作用:併用禁忌(ACE阻害薬)
ACE阻害薬の一般名リスト
以下は、添付文書(吸着型血漿浄化器 ※デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器)の併用禁忌に記載されたアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)の一般名です:
アラセプリル
イミダプリル塩酸塩
エナラプリルマレイン酸塩
カプトプリル
シラザプリル水和物
キナプリル塩酸塩
テモカプリル塩酸塩
デラプリル塩酸塩
トランドラプリル
ベナゼプリル塩酸塩
ペリンドプリルエルブミン
リシノプリル水和物
機序
セレソーブ(※デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器)使用時にACE阻害薬を服用している患者でショック症状が発現する機序は以下の通りです:
ブラジキニン産生:
血漿が負に帯電したデキストラン硫酸固定化セルロースに接触すると、血管拡張作用を持つブラジキニン(BK)が産生される。ブラジキニン分解の抑制:
通常、ブラジキニンはキニナーゼⅡ(ACE)により分解・不活化されるが、ACE阻害薬によりキニナーゼⅡの作用が抑制され、ブラジキニンの血中濃度が上昇する。血管拡張とショック:
ブラジキニンの増加により異常な血管拡張が起こり、血圧低下を引き起こす。これが紅潮、嘔気、呼吸困難、頻脈などのショック症状を誘発する。
参考文献:
PMDA 医療機器添付文書 吸着型血漿浄化器
製造販売/株式会社カネカ PDF (2022年06月13日)
200095_20300BZZ00485000_B_01_13_セレソーブ.pdf
※ 詳細は、🫛豆知識で後述しました。
理解度テスト
■■Grok 3
問 1
デキストラン硫酸固定化セルロース(吸着型血漿浄化器 セレソーブ)を用いたアフェレシス治療を予定している患者が、降圧薬を服用中です。以下の医薬品のうち、併用が禁忌であり、治療前に休薬または変更が必要なものはどれか。1つ選べ。
選択肢
カプトプリル
アムロジピン
ロサルタン
ヒドロクロロチアジド
正解:1. カプトプリル
解説:
カプトプリルはACE阻害薬であり、セレソーブ使用中にブラジキニン濃度の上昇を引き起こし、ショック症状(血圧低下、紅潮、呼吸困難など)を誘発する可能性があるため併用禁忌です。アムロジピン(カルシウム拮抗薬)とロサルタン(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)は併用注意、ヒドロクロロチアジド(チアジド系利尿薬)は併用注意・禁忌のいずれにも該当しません。
問 2
デキストラン硫酸固定化セルロース(吸着型血漿浄化器 セレソーブ)を用いたアフェレシス治療中に、血圧低下のリスクが増加するため慎重な観察が必要な降圧薬を以下から1つ選びなさい。患者は他の併用禁忌薬を服用していないものとする。
選択肢:
メトプロロール
イミダプリル塩酸塩
インドメタシン
アセトアミノフェン
正解:1. メトプロロール
解説:
メトプロロールはβ遮断薬であり、セレソーブ使用中の血圧低下傾向を助長する可能性があるため、併用注意が必要です。イミダプリル塩酸塩はACE阻害薬で併用禁忌です。インドメタシン(非ステロイド性抗炎症薬)およびアセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)は、セレソーブとの相互作用に関する併用注意・禁忌の対象ではありません。
補足
アフェレシス:
血液中の特定の成分を選択的に除去する治療法であり、自己免疫疾患、脂質異常症、腎疾患など、さまざまな疾患に用いられます。デキストラン硫酸固定化セルロース吸着器:
血液浄化に使用される吸着器の一種で、特定の物質を選択的に吸着します。相互作用:
併用禁忌 アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬:エナラプリルマレイン酸塩など)
併用注意 降圧薬(ACE阻害薬以外)
カルシウム拮抗薬(例:アムロジピン、ニフェジピンなど)
β遮断薬(例:メトプロロール、アテノロールなど)
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)(例:ロサルタン、バルサルタンなど)
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(例:サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)
🫛豆知識 医療機器添付文書
医療機器添付文書を一読しておくと応用力がつきます。
PMDA 医療機器添付文書 吸着型血漿浄化器
製造販売/株式会社カネカ PDF (2022年06月13日)
200095_20300BZZ00485000_B_01_13_セレソーブ.pdf
PMDA 医療用医薬品添付文書 リシノプリル水和物
製造販売元/共和薬品工業株式会社 ロンゲス錠5mg/ロンゲス錠10mg/ロンゲス錠20mg
インタビューフォーム ロンゲス錠5mg/ロンゲス錠10mg/ロンゲス錠20mg
以下、医療機器添付文書から一部抜粋します。
製造販売/株式会社カネカ
200095_20300BZZ00485000_B_01_13_セレソーブ.pdf
【禁忌・禁止】
〈適用対象(患者)〉
以下の患者には適用しないこと。
1. アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE 阻害薬)服用中の患者。
[本品使用中にショックを起こすことがある。]
(詳細については、【使用上の注意】〈相互作用〉「併用禁忌(併用しないこと)」の項参照。)
〈使用方法〉 1. 再使用禁止。
【形状・構造及び原理等】
1. 形状・構造 本品は、吸着器2本を1組として構成されている。

品 名|セレソーブ
吸着体素材|デキストラン硫酸を固定したセルロースゲル
吸着体容量|150mL/本
充 填 液|クエン酸とクエン酸ナトリウムの混合水溶液 容 器
材 質|ポリプロピレン
滅 菌 法|高圧蒸気滅菌
2. 原理
陰性に荷電したデキストラン硫酸と陽性に荷電した抗DNA抗体、免疫複合体あるいは抗カルジオリピン抗体との静電的な結合により、抗DNA抗体、免疫複合体あるいは抗カルジオリピン抗体を選択的に吸着する1)。
【使用目的又は効果】
1. 使用目的 分離された血漿中より抗DNA抗体、免疫複合体及び抗カルジオリピン抗体を除去することを目的とする。
2. 適応疾患 全身性エリテマトーデス(SLE)
【使用方法等】
本品は単独では使用せず、血漿分離器と組合せて、専用回路により賦活機構、及びそれらを制御する安全監視機能を有する血漿浄化装置に装着して使用する。

〈使用方法等に関連する使用上の注意〉
1. 本品ラベルに表示されている矢印の方向に血液を流すこと。
【使用上の注意】
〈使用注意(次の患者には慎重に適用すること)〉
1. 重症の心不全、急性心筋梗塞、重症の不整脈、急性脳卒中、または重症の管理困難な高血圧又は低血圧などを有する患者。
[体外循環療法が困難となるおそれがある。]
2. アレルギー性疾患を有する患者、またはそのおそれのある患者。
3. 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)及び血栓症が現れるおそれのある患者。
[血栓の新生や移動等により症状が悪化するおそれがある。]
4. 体重の軽い患者、特に40kg以下の患者。
[体内血液量不足による血圧低下等の有害事象が発生するおそれがある。]
〈重要な基本的注意〉
1. 本吸着器を含む体外循環回路内には適切な抗凝固処置を施すこと。抗凝固剤を投与する場合、抗凝固剤の種類、使用量は患者毎に決定すること。
[抗凝固処置をしない場合、体外循環回路内で血液が凝固し、重大な有害事象に至るおそれがある。]
2. 治療中は、患者の状態(体温、血圧、脈拍、呼吸数、血液の凝固時間等)を監視し、異常を認めた場合は直ちに治療を中止するか、患者の状態に応じた適切な処置を行うこと。
3. 治療中は、原則として体外循環を止めないこと。ただし、操作上の必要等からやむを得ず停止する場合は、体外循環回路内等で血液凝固を起こさないよう十分注意し、速やかに体外循環を再開すること。
4. 治療中は、空気塞栓を生じさせないようにすること。
5. 本品を落下させたり、衝撃を与えた場合は使用しないこと。特に洗浄・充填時に強く叩かないこと。
〈相互作用〉
「併用禁忌(併用しないこと)」
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE 阻害薬)服用中の患者は本品使用中にショック症状を起こすことがある。 併用禁忌のアンジオテンシン変換酵素阻害薬には次のものがある。本一覧表は全てのアンジオテンシン変換酵素阻害薬を網羅したものではないので、患者が服用している降圧薬の種類及び名称の確認に十分注意をはらうこと。
一般名及び販売名
アラセプリル 製剤
--- (中略) ---
イミダプリル塩酸塩 製剤
--- (中略) ---
エナラプリルマレイン酸塩 製剤
--- (中略) ---
カプトプリル 製剤
--- (中略) ---
シラザプリル水和物 製剤
--- (中略) ---
キナプリル塩酸塩 製剤
--- (中略) ---
テモカプリル塩酸塩 製剤
--- (中略) ---
デラプリル塩酸塩 製剤
--- (中略) ---
トランドラプリル 製剤
--- (中略) ---
ベナゼプリル塩酸塩 製剤
--- (中略) ---
ペリンドプリルエルブミン 製剤
--- (中略) ---
リシノプリル水和物 製剤
--- (中略) ---
臨床症状・措置方法
血圧低下、紅潮、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等の症状があらわれショックを起こすことがある。
機序・危険因子
血漿が、陰性に荷電したデキストラン硫酸セルロースと接触することによる刺激で、血管拡張作用をもつブラジキニン(BK)が産生される。
BKは通常キニナーゼⅡ酵素によって分解不活化されるが、ACE阻害薬を服用するとキニナーゼⅡの作用が抑制された結果、BKの血中濃度が上昇し、異常な血管拡張作用つまり血圧低下を引き起こし、ショック症状が発現する。
「併用注意(併用に注意すること)」
1. 降圧薬服用中の患者は体外循環治療中、血圧が低下することがあるので、慎重に観察すること。
[体外循環による体内血液量不足に伴う血圧低下傾向を認めることがあり、降圧薬を服用している場合、血圧低下を助長するおそれがある。]
なお、併用注意の降圧薬には次のものがある。
医薬品の名称
カルシウム拮抗薬
β遮断薬
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬
臨床症状・措置方法
血圧低下
血圧低下を認めた場合は、生理食塩液などを補液する
機序・危険因子
本品使用の際に産生されるブラジキニンなどによる一時的な血管拡張作用が、降圧薬による血圧低下を助長するおそれがある

以下、医療用医薬品添付文書から一部抜粋します。
製造販売元/共和薬品工業株式会社
ロンゲス錠5mg/ロンゲス錠10mg/ロンゲス錠20mg
インタビューフォーム ロンゲス錠5mg/ロンゲス錠10mg/ロンゲス錠20mg
薬効分類名
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
一般的名称
リシノプリル水和物
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物を投与中の患者又は投与中止から36時間以内の患者[10.1 参照]
2.3 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。]
2.4 デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[10.1 参照]
2.5 アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[10.1 参照],[13.2 参照]
2.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
2.7 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名
等臨床症状・措置方法機序・危険因子
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物 エンレスト [2.2 参照]
血管浮腫があらわれるおそれがある。左記薬剤が投与されている場合は、少なくとも本剤投与開始36時間前に中止すること。また、本剤投与終了後に左記薬剤を投与する場合は、本剤の最終投与から36時間後までは投与しないこと。
併用により相加的にブラジキニンの分解を抑制し、血管浮腫のリスクを増加させる可能性がある。
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行
リポソーバー
イムソーバTR
セルソーバ [2.4 参照]
血圧低下、潮紅、嘔気・嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがある。
陰性に荷電した吸着材により血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析
AN69 [2.5 参照],[13.2 参照]
血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫)、嘔吐、腹部痙攣、気管支痙攣、血圧低下、チアノーゼ等のアナフィラキシーを発現することがある。
多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている。
アリスキレンフマル酸塩 ラジレス [2.7 参照]
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を発現するリスクが増加することがある。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
危険因子:アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン、トリアムテレン等
カリウム補給剤 塩化カリウム
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値の検査をするなど注意すること。
ACE阻害薬はアルドステロンの分泌を抑制することにより、腎からのカリウム排泄を減少させる。このことからACE阻害薬との併用によりカリウムの蓄積が起こる可能性があるとの報告がある。
危険因子:腎機能障害のある患者、糖尿病の患者、最近利尿降圧剤の投与を開始した患者
利尿降圧剤、利尿剤
トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等
利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強されるおそれがあるので少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
利尿剤の治療を受けている患者ではNa利尿により血漿レニン活性の亢進がみられ、ACE阻害薬の投与により急激な降圧を来すことがある。
危険因子:最近利尿降圧剤の投与を開始した患者
リチウム製剤 炭酸リチウム
リチウム中毒(錯乱、振戦、消化器愁訴等)があらわれることがあるので併用する場合は血中のリチウム濃度に注意すること。
リチウムの近位尿細管での再吸収はナトリウムと競合するため、ACE阻害薬のナトリウム排泄増加作用によるナトリウム欠乏によりリチウムの再吸収が促進されリチウム貯留を来すことがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。
プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
腎機能を悪化させるおそれがある。
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
カリジノゲナーゼ製剤
本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。
ACE阻害薬のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、キニンが増加し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。
アリスキレンフマル酸塩
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるので腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるので腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
(インタビューフォームからの補足)
<解説>
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又は ポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行:
ACE阻害薬投与中の患者にデキストラン硫酸固定化セルロースを用いたアフェレーシスを施行し、ショックを起こした症例が国内外で報告されている。 LDLアフェレーシスとは、動脈硬化の原因であるLDL(low density lipoprotein =低 比重リポ蛋白)コレステロールをろ過、吸着によって血中から除去する療法で、動脈硬 化の重要な治療法である。
血液を体外に取り出し、血漿と血球成分を分離した後、血漿 からLDLを吸着除去し、残りの血漿と血球成分を体内に戻す方法である。
吸着剤としてデキストラン硫酸固定化セルロースを用いる方法やその他の方法がある。
ACE阻害薬服用中の患者に対して、デキストラン硫酸固定化セルロースを用いたLDL アフェレーシス施行中に、顔面潮紅、呼吸困難、血圧低下、徐脈等のショック症状が発現 したが、アフェレーシス中断及び輸液の投与により回復したと報告されている。
他の方法によるLDLアフェレーシスでは異常はなく、また、デキストラン硫酸固定化セルロースを用いたLDLアフェレーシスでもACE阻害薬を服用していない患者では異常はなかった。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析:
アナフィラキシー発現の機序については、次のような報告があるが、詳細は不明であ る。
AN69の負に荷電した膜表面がブラジキニンの生成を促進する。ブラジキニンは ACEによって不活性化されるが、ACE阻害薬はACEを阻害するため、その投与によりブラジキニンの濃度が増加する。このためブラジキニンが蓄積してアナフィラキシーを引き起こす。
以上で、🫛豆知識のコーナーを終わります。
科目|病態・薬物治療
問110-058|病態
Q. 心房と心室を直接連絡する副伝導路により、心室の早期興奮が生じるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
Adams-Stokes(アダムス・ストークス)症候群
Brugada(ブルガダ)症候群
QT延長症候群
WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群
洞不全症候群
問110-058
問題と選択肢
心房と心室を直接連絡する副伝導路により、心室の早期興奮が生じるのはどれか。1つ選べ。
Adams-Stokes(アダムス・ストークス)症候群
Brugada(ブルガダ)症候群
QT 延長症候群
WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群
洞不全症候群
論点整理
この問題の論点は、心臓の電気生理学的異常によって引き起こされる疾患に関する知識です。
特に、副伝導路による心室の早期興奮が特徴的な疾患を特定する必要があります。
理解すべき範囲
心臓の伝導系:
正常な心臓の電気的興奮の伝播経路と、各部位の役割。不整脈:
不整脈の分類、発生機序、心電図所見の基本的な知識。副伝導路:
副伝導路の存在が心臓の電気生理に与える影響。各選択肢の疾患:
Adams-Stokes 症候群、Brugada 症候群、QT 延長症候群、WPW 症候群、洞不全症候群の病態、特徴的な症状、心電図所見を比較する。
正解と解説
正解は 4. WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群 です。
WPW 症候群は、心房と心室を直接連絡する副伝導路が存在することにより、心室の早期興奮(デルタ波)が心電図上に見られる疾患です。
この副伝導路によって、頻脈性不整脈が引き起こされることがあります。他の選択肢の疾患は、副伝導路による心室の早期興奮を特徴としません。
理解度テスト
WPW 症候群の心電図で特徴的に見られるのはどれか。1つ選べ。
QT 延長
ST 上昇
デルタ波
QRS 幅の狭小化
解答
正解は 3. デルタ波
補足
Adams-Stokes 症候群:
一時的な脳血流の低下により失神発作を繰り返す症候群で、房室ブロックなどが原因となります。Brugada 症候群:
遺伝性のイオンチャネル病で、心電図上の特徴的なST上昇を示し、心室細動による突然死のリスクがあります。QT 延長症候群:
心電図上のQT時間が延長する疾患で、トルサード・ド・ポアントなどの重篤な不整脈を引き起こすことがあります。洞不全症候群:
洞結節の機能不全により、徐脈や頻脈が交互に出現するなどの不整脈をきたす疾患です。
科目|病態・薬物治療
問110-059|病態
Q. 急性心筋梗塞の初期治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アスピリン
イソプレナリン塩酸塩
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
プレドニゾロン
プロプラノロール塩酸塩
問110-059
問題と選択肢
急性心筋梗塞の初期治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
アスピリン
イソプレナリン塩酸塩
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
プレドニゾロン
プロプラノロール塩酸塩
論点整理
この問題の論点は、急性心筋梗塞の初期治療に関する知識です。発症直後の対応として、どの薬剤が優先的に使用されるかを把握する必要があります。
理解すべき範囲
急性心筋梗塞:
病態生理、診断基準、症状。
時間経過に伴う病態の変化と治療の目標。
急性心筋梗塞の初期治療:
酸素投与、鎮痛、抗血小板療法、抗凝固療法、ニトログリセリン投与など、初期治療のプロトコル。
再灌流療法(経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、血栓溶解療法)の適応とタイミング。
各選択肢の薬剤:
各薬剤の作用機序、適応、禁忌、副作用。
正解と解説
正解は 1. アスピリン です。
アスピリンは、血小板凝集を抑制する作用があり、急性心筋梗塞の初期治療において、血栓形成の進展を抑制し、予後を改善するために最も重要な薬剤の一つです。
他の選択肢の薬剤は、急性心筋梗塞の初期治療における役割は限定的です。
理解度テスト
急性心筋梗塞の初期治療において、アスピリンの主な作用機序はどれか。1つ選べ。
血管拡張
血栓溶解
血小板凝集抑制
抗炎症作用
解答
正解は 3. 血小板凝集抑制
補足
急性心筋梗塞:
冠動脈の閉塞により心筋への血流が途絶え、心筋が壊死する疾患です。アスピリン:
シクロオキシゲナーゼを阻害し、トロンボキサンA2の生成を抑制することで、血小板凝集を抑制します。イソプレナリン塩酸塩:
β受容体刺激薬であり、徐脈性不整脈の治療に用いられますが、急性心筋梗塞の初期治療では使用されません。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩:
直接トロンビン阻害薬であり、抗凝固薬として使用されますが、急性心筋梗塞の初期治療におけるアスピリンの代替とはなりません。プレドニゾロン:
副腎皮質ステロイドであり、炎症抑制作用がありますが、急性心筋梗塞の初期治療における役割はありません。プロプラノロール塩酸塩:
β遮断薬であり、急性期以降の心保護のために使用されることがありますが、初期治療における優先度はアスピリンより低いです。
■■Grok 3
⚙️基礎的な知識の復習
急性心筋梗塞の初期治療におけるアスピリンの位置づけについて
概要
日本循環器学会(JCS)の「急性冠症候群(ACS)の診断と治療に関するガイドライン(2018年版)」に基づき、急性心筋梗塞(AMI)の初期治療におけるアスピリンの位置づけを以下に説明します。アスピリンは、急性心筋梗塞(STEMIおよびNSTE-ACS)の初期治療において、必須の抗血小板療法として位置づけられており、迅速な投与が強く推奨されています。
アスピリンの役割とエビデンス
役割:
アスピリンは、シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)を不可逆的に阻害し、血小板のトロンボキサンA2生成を抑制することで、血小板凝集を抑制します。これにより、冠動脈の血栓形成を抑制し、虚血性イベントのリスクを低減します。
急性心筋梗塞では、血栓による冠動脈閉塞が主な病態であり、アスピリンは血栓の進行を抑制し、再灌流療法の効果を高める役割を果たします。
エビデンス:
ISIS-2試験(1988年):アスピリン160~325 mgの投与により、急性心筋梗塞患者の血管死リスクが23%低下し、フィブリノリシス療法との併用でさらに効果が向上した(Lancet 1988;2:349-60)。
JCSガイドラインでは、アスピリンの初期投与がクラスI推奨(COR I, LOE A)として記載されており、すべてのACS患者に原則投与が推奨されています。
JCSガイドラインに基づくアスピリンの具体的な使用方法
投与タイミング:
ACS(STEMIまたはNSTE-ACS)が強く疑われる場合、可能な限り早期にアスピリンを投与します。
病院到着前(予病院)での投与も推奨される場合があり、救急隊による投与が可能な場合があります。
投与量:
初期負荷量: アスピリン162~200 mgを噛んで服用(速やかな吸収を促すため)。日本では162 mg(アスピリン腸溶錠2錠)が一般的に使用されます。
維持量: 初回投与後、維持量として81~100 mg/日を継続投与(通常は腸溶錠を使用)。
投与方法:
噛んで服用することで、胃での溶解を待たずに速やかに吸収され、血中濃度が急速に上昇します。
経口投与が困難な場合(例:嘔吐や意識障害)、アスピリン注射剤(国内では未承認)や直腸投与(100 mg坐薬、国内では限定的)が考慮される場合があります。
禁忌:
絶対的禁忌:
アスピリン過敏症(アナフィラキシー歴など)。
アスピリン誘発性喘息。
重度の活動性出血(例:消化管出血、脳出血)。
重度の血液疾患(例:血友病)。
相対的禁忌:
出血リスクが高い場合(例:最近の消化性潰瘍手術、コントロール不良の高血圧)。
これらの場合、代替としてチエノピリジン系薬剤(クロピドグレルやプラスグレル)が考慮されます。
代替療法:
アスピリン禁忌の場合、チエノピリジン系薬剤(例:クロピドグレル300 mg負荷投与、以降75 mg/日;プラスグレル20 mg負荷投与、以降3.75 mg/日)が推奨されます(COR I, LOE B)。
クロピドグレルやプラスグレルは、P2Y12受容体を阻害し、血小板凝集を抑制します。
臨床的な考慮点
併用療法:
アスピリンは通常、P2Y12阻害剤(クロピドグレル、プラスグレル、チカグレロルなど)と併用され、デュアル抗血小板療法(DAPT)として投与されます。
DAPTは、PCI後のステント血栓症予防や再発予防に重要です(例:アスピリン100 mg/日+クロピドグレル75 mg/日を少なくとも12か月継続)。
リスク管理:
出血リスク:
アスピリン投与による消化管出血リスクを最小限に抑えるため、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の併用が考慮されます(例:オメプラゾール20 mg/日)。高齢者や腎機能低下患者では、低用量(81 mg/日)を優先し、出血リスクを評価します。
特殊な状況:
フィブリノリシス療法を行う場合: アスピリンはフィブリノリシス効果を高め、再閉塞リスクを低減します。
PCIを行う場合: アスピリン投与後、ヘパリンなどの抗凝固療法と併用し、血栓形成を抑制します。
表:アスピリンの位置づけと推奨
項目 |内容
推奨クラス|クラスI(COR I, LOE A):すべてのACS患者に投与推奨
初期投与量|162~200 mg(噛んで服用)
維持投与量|81~100 mg/日(腸溶錠)
投与タイミング|ACS疑い時、可能な限り早期(病院到着前も可)
禁忌 |アスピリン過敏症、誘発性喘息、活動性出血、重度血液疾患
代替薬 |クロピドグレル(300 mg負荷、75 mg/日)または
プラスグレル(20 mg負荷、3.75 mg/日)
併用療法 |P2Y12阻害剤とのDAPT、PPI(出血予防)
結論
JCSガイドラインにおいて、アスピリンは急性心筋梗塞の初期治療の基盤であり、迅速な投与(162~200 mg噛んで服用)がクラスI推奨されています。
血栓形成の抑制、再灌流療法の効果向上、再発予防に不可欠であり、禁忌がない限りすべてのACS患者に投与されます。
禁忌の場合はチエノピリジン系薬剤が代替として使用され、DAPTや出血リスク管理が併せて考慮されます。
主要引用文献
JCS 2018年ガイドライン急性冠症候群診断治療 ガイドラインシリーズ | 一般社団法人 日本循環器学会
ISIS-2 (Second International Study of Infarct Survival) Collaborative Group. Lancet 1988;2:349-60.
略号の説明
略号 |正式名称:
説明
---
JCS |Japanese Circulation Society:
日本循環器学会。日本国内の循環器疾患に関するガイドラインや研究を策定する学会。今回の回答では、JCSの「急性冠症候群ガイドライン(2018年版)」を参照。
ACS |Acute Coronary Syndrome:
急性冠症候群。急性心筋梗塞(STEMI、NSTE-ACS)や不安定狭心症を含む、心筋虚血を特徴とする急性疾患群。
AMI |Acute Myocardial Infarction:
急性心筋梗塞。冠動脈の閉塞による心筋の壊死を伴う急性疾患。アスピリンの主な適応疾患。
STEMI |ST-Elevation Myocardial Infarction:
ST上昇型心筋梗塞。心電図でST上昇を認める急性心筋梗塞で、完全な冠動脈閉塞が特徴。一次PCIやフィブリノリシスが主な治療。
NSTE-ACS |Non-ST-Elevation Acute Coronary Syndrome:
非ST上昇型急性冠症候群。ST上昇を伴わない急性冠症候群で、不安定狭心症や非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)を含む。
COX-1 |Cyclooxygenase-1:
シクロオキシゲナーゼ-1。アスピリンが阻害する酵素で、血小板のトロンボキサンA2生成を抑制し、血栓形成を防ぐ。
COR |Class of Recommendation:
推奨クラス。ガイドラインにおける治療の推奨度を示す。COR Iは「強く推奨」を意味する。
LOE |Level of Evidence:
エビデンスレベル。推奨の科学的根拠の強さを示す。LOE Aは高品質のランダム化比較試験などによる強固なエビデンスを意味する。
PCI |Percutaneous Coronary Intervention:
経皮的冠動脈インターベンション。カテーテルを用いて冠動脈の狭窄や閉塞を治療する手技(例:ステント留置)。STEMIの一次治療として優先。
DAPT |Dual Antiplatelet Therapy:
デュアル抗血小板療法。アスピリンとP2Y12阻害剤(例:クロピドグレル)の併用で、血栓形成を強力に抑制。PCI後やACSで標準。
PPI |Proton Pump Inhibitor:
プロトンポンプ阻害薬。胃酸分泌を抑制し、アスピリンによる消化管出血リスクを軽減するために併用される(例:オメプラゾール)。
補足
略号の使用背景:
医学分野では、頻繁に使用される用語を簡潔に表現するために略号が多用されます。特にガイドラインや研究論文では、国際的に標準化された略号(例:STEMI、PCI)が使用され、専門家間で共通の理解が得られます。JCSガイドラインの文脈:
JCSガイドラインでは、国際的なガイドライン(例:ACC/AHA、ESC)と整合性を保ちつつ、日本特有の医療環境や薬剤使用状況を反映しています。略号はこれらのガイドライン間で共通のものが多いです。CORとLOE:
これらはガイドラインの推奨を評価する国際的な基準で、COR I(強く推奨)やLOE A(強固なエビデンス)は、臨床での適用がほぼ必須であることを示します。アスピリンの使用はこれに該当します。
結論
上記の回答で使用された略号は、急性心筋梗塞や急性冠症候群の診断・治療に関連する標準的な医学用語を簡略化したものです。
これらはJCSガイドラインや国際的な医学文献で広く使用されており、治療の推奨度や科学的根拠を示すために重要な役割を果たしています。
以上で、⚙️基本的な知識の復習を終わります。
科目|病態・薬物治療
問110-060|病態
Q. 重症筋無力症で認められる症状はどれか。1つ選べ。
■選択肢
突発性発熱
前向性健忘
聴覚障害
振戦
構音障害
問110-060
問題と選択肢
重症筋無力症で認められる症状はどれか。1つ選べ。
突発性発熱
前向性健忘
聴覚障害
振戦
構音障害
論点整理
この問題の論点は、重症筋無力症の病態と特徴的な症状に関する知識です。自己免疫疾患である重症筋無力症が、神経筋接合部にどのように影響を与えるかを理解する必要があります。
理解すべき範囲
重症筋無力症:
自己免疫疾患としての病態生理、発症機序、特徴的な症状。
神経筋接合部におけるアセチルコリン受容体の役割と、抗アセチルコリン受容体抗体の影響。
各選択肢の症状:
各症状がどの疾患でよく見られるかを把握。
重症筋無力症との関連性を理解。
正解と解説
正解は 5. 構音障害 です。
重症筋無力症は、神経筋接合部におけるアセチルコリン受容体に対する自己抗体によって、神経から筋肉への情報伝達が障害される自己免疫疾患です。その結果、眼瞼下垂、複視、嚥下障害、構音障害、四肢の筋力低下などの症状が現れます。
他の選択肢の症状は、重症筋無力症の主要な症状ではありません。
理解度テスト
重症筋無力症の自己抗体が主に影響を与えるのはどれか。1つ選べ。
ドパミン受容体
セロトニン受容体
アセチルコリン受容体
GABA受容体
解答
正解は 3. アセチルコリン受容体
補足
重症筋無力症:
症状は変動しやすく、時間帯や活動によって症状の強さが変化することが特徴です。
進行すると呼吸筋麻痺による呼吸困難を引き起こすことがあります。
構音障害:
舌や口唇、声帯などの筋肉の麻痺や筋力低下により、言葉が不明瞭になる状態です。
重症筋無力症では、これらの筋肉が影響を受けることで構音障害が現れます。
他の選択肢の症状:
突発性発熱は感染症などで、前向性健忘は脳の器質的疾患などで、聴覚障害は耳の疾患などで、振戦はパーキンソン病などでよく見られます。
科目|病態・薬物治療
問110-061|病態
Q. 喀血を生じる疾患はどれか。1つ選べ。
■選択肢
気管支拡張症
出血性腸炎
くも膜下出血
胃潰瘍
胃食道逆流症
問110-061
問題と選択肢
喀血を生じる疾患はどれか。1つ選べ。
気管支拡張症
出血性腸炎
くも膜下出血
胃潰瘍
胃食道逆流症
論点整理
この問題の論点は、喀血をきたす疾患の鑑別に関する知識です。
喀血は、呼吸器系の疾患でよく見られる症状であり、消化器系や中枢神経系の疾患では一般的ではありません。
理解すべき範囲
喀血:
喀血の定義、原因、症状。
喀血と吐血の鑑別点。
各選択肢の疾患:
各疾患の主な症状、病態生理。
喀血が各疾患の主要な症状であるか。
正解と解説
正解は 1. 気管支拡張症 です。
気管支拡張症は、気管支が不可逆的に拡張する疾患であり、慢性的な咳、痰、そして喀血が特徴的な症状です。
他の選択肢の疾患は、喀血を主要な症状としません。
理解度テスト
喀血と吐血の鑑別において、最も重要なのはどれか。1つ選べ。
血液の色
血液の量
血液のpH
血液に食物残渣が混じっているか
解答
正解は 4. 血液に食物残渣が混じっているか
補足
喀血:
肺や気道からの出血であり、血液は鮮紅色で、泡立ちを伴うことが多いです。
咳とともに排出されることが特徴です。
気管支拡張症:
感染や炎症が原因で気管支壁が破壊され、拡張した状態が持続します。
喀血の程度は様々で、少量の場合から大量の場合まであります。
他の選択肢の疾患:
出血性腸炎は下血を、くも膜下出血は頭痛や意識障害を、胃潰瘍や胃食道逆流症は吐血をきたすことがありますが、喀血は主要な症状ではありません。
科目|病態・薬物治療
問110-062|病態
Q. 痛風発作治療薬として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アロプリノール
ダパグリフロジン
ナプロキセン
ラスブリカーゼ
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム
問110-062
問題と選択肢
痛風発作治療薬として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
アロプリノール
ダパグリフロジン
ナプロキセン
ラスブリカーゼ
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム
論点整理
この問題の論点は、痛風発作の急性期治療に用いられる薬剤の選択に関する知識です。痛風の病態生理と、発作時と慢性期で治療の目的が異なることを理解する必要があります。
理解すべき範囲
痛風:
病態生理、高尿酸血症との関連、特徴的な症状。
急性痛風発作と慢性期の治療目標の違い。
痛風治療薬:
各薬剤の作用機序、適応、禁忌、副作用。
急性痛風発作治療薬と、尿酸降下薬の違い。
正解と解説
正解は 3. ナプロキセン です。
ナプロキセンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であり、痛風の急性炎症を速やかに抑制するために用いられます。
他の選択肢の薬剤は、痛風の急性期治療には適していません。
理解度テスト
次の薬剤のうち、尿酸降下薬に分類されるのはどれか。1つ選べ。
コルヒチン
フェブキソスタット
インドメタシン
ロキソプロフェン
解答
正解は 2. フェブキソスタット
補足
痛風:
高尿酸血症が持続することで、関節内に尿酸塩結晶が析出し、炎症を引き起こす疾患です。
急性痛風発作は、激しい関節痛、腫脹、発赤を伴います。
ナプロキセン:
プロスタグランジンの合成を抑制することで、抗炎症作用、鎮痛作用を示します。
痛風発作の第一選択薬として推奨されます。
他の選択肢の薬剤:
アロプリノール、ラスブリカーゼ、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムは、いずれも尿酸降下薬であり、慢性期の高尿酸血症の管理に用いられます。急性期の炎症を速やかに抑える効果は期待できません。
ダパグリフロジンは、SGLT2阻害薬であり、糖尿病治療薬です。
科目|病態・薬物治療
問110-063|病態
Q. 慢性甲状腺炎の検査所見で陽性になるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
抗ペルオキシダーゼ抗体
抗甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体
抗グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体
抗アセチルコリン受容体抗体
抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体
問110-063
問題と選択肢
慢性甲状腺炎の検査所見で陽性になるのはどれか。1つ選べ。
抗ペルオキシダーゼ抗体
抗甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体
抗グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体
抗アセチルコリン受容体抗体
抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体
論点整理
この問題の論点は、慢性甲状腺炎(橋本病)の診断に用いられる自己抗体の知識です。自己免疫疾患である慢性甲状腺炎では、特定の自己抗体が陽性になることが診断の重要な手がかりとなります。
理解すべき範囲
慢性甲状腺炎(橋本病)
自己免疫疾患としての病態生理、特徴的な症状、甲状腺機能の変化を理解する。
甲状腺自己抗体の種類と臨床的意義を理解する。
各選択肢の自己抗体
各自己抗体が陽性になる疾患を把握する。
正解と解説
正解は 1. 抗ペルオキシダーゼ抗体 です。
慢性甲状腺炎(橋本病)は、甲状腺組織に対する自己免疫反応により、慢性的な炎症が起こる疾患です。抗ペルオキシダーゼ抗体は、甲状腺細胞内の甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)という酵素に対する自己抗体であり、慢性甲状腺炎の患者で高頻度に陽性となります。
他の選択肢の自己抗体は、慢性甲状腺炎以外の疾患で陽性となります。
理解度テスト
慢性甲状腺炎の患者で高頻度に陽性となる自己抗体として抗ペルオキシダーゼ抗体がありますが、それ以外にもう一つ挙げるとすればどれか。1つ選べ。
抗サイログロブリン抗体
抗ミトコンドリア抗体
抗核抗体
抗平滑筋抗体
解答
正解は 1. 抗サイログロブリン抗体
補足
慢性甲状腺炎(橋本病)
初期には甲状腺機能亢進症の症状を示すことがありますが、徐々に甲状腺機能低下症に移行することが多いです。
甲状腺腫大がよくみられます。
抗ペルオキシダーゼ抗体
甲状腺ホルモン合成に関わる酵素であるTPOに対する抗体です。
慢性甲状腺炎の診断において、抗サイログロブリン抗体とともに重要な検査項目です。
他の選択肢の自己抗体
抗甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体は、バセドウ病で陽性となります。
抗グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体は、1型糖尿病で陽性となります。
抗アセチルコリン受容体抗体は、重症筋無力症で陽性となります。
抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体は、関節リウマチで陽性となります。
科目|病態・薬物治療
問110-064|病態
Q. シクロスポリン点眼液が使用される眼疾患はどれか。1つ選べ。
■選択肢
白内障
春季カタル
感染性角膜炎
加齢黄斑変性
緑内障
問110-064
問題と選択肢
シクロスポリン点眼液が使用される眼疾患はどれか。1つ選べ。
白内障
春季カタル
感染性角膜炎
加齢黄斑変性
緑内障
論点整理
この問題の論点は、シクロスポリン点眼液の適応となる眼疾患の知識です。シクロスポリンの免疫抑制作用が、特定の眼疾患の治療にどのように利用されるかを理解する必要があります。
理解すべき範囲
シクロスポリン
作用機序(T細胞の活性化抑制)、免疫抑制作用。
全身投与と局所投与(点眼)での適応の違い。
各選択肢の眼疾患
各疾患の病態生理、主な症状、治療法。
シクロスポリン点眼液が各疾患の治療にどのように用いられるか。
正解と解説
正解は 2. 春季カタル です。
春季カタルは、アレルギー性結膜炎の一種であり、強い炎症症状を伴います。シクロスポリン点眼液は、その免疫抑制作用により、炎症を抑制し、症状を緩和するために用いられます。
他の選択肢の眼疾患は、シクロスポリン点眼液の適応ではありません。
理解度テスト
シクロスポリンの主な作用機序はどれか。1つ選べ。
眼圧低下
抗ウイルス作用
免疫抑制作用
血管新生抑制作用
解答
正解は 3. 免疫抑制作用
補足
シクロスポリン点眼液
主に、既存の治療で効果不十分な重症のアレルギー性結膜炎(春季カタル、アトピー性角結膜炎など)に用いられます。
涙液分泌不全を伴うドライアイにも用いられることがあります。
🫛参考資料:
PMDA 医療用医薬品添付文書等 シクロスポリン
製造販売元/参天製薬株式会社 パピロックミニ点眼液0.1%
インタビューフォーム F1_パピロックミニ点眼液0.1%
医療用医薬品添付文書から一部抜粋します。
薬効分類名
春季カタル治療剤
一般的名称
シクロスポリン点眼液
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 眼感染症のある患者[8.2 参照]
3. 組成・性状
3.1 組成
パピロックミニ点眼液0.1%
有効成分1mL中
シクロスポリン 1mg
添加剤
エタノール、ステアリン酸ポリオキシル40、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、エデト酸ナトリウム水和物、ヒプロメロース、pH調節剤
3.2 製剤の性状
パピロックミニ点眼液0.1%
pH 6.5~7.5
浸透圧比 1.0~1.1
性状 無色澄明、無菌水性点眼剤
4. 効能・効果
春季カタル(抗アレルギー剤が効果不十分な場合)
5. 効能・効果に関連する注意
眼瞼結膜巨大乳頭の増殖が認められ抗アレルギー剤により十分な効果が得られないと判断した場合に使用すること。
6. 用法・用量
通常、1回1滴、1日3回点眼する。
8. 重要な基本的注意
8.1 本剤の使用は、春季カタルの治療法に精通している医師のもとで行うこと。
8.2 本剤投与により感染症が発現又は増悪するおそれがあり、他の免疫抑制作用を有する薬剤との併用時には、その可能性がさらに高まるおそれがあるので十分注意すること。[2.2 参照]
他の選択肢の眼疾患
白内障は、水晶体の混濁が原因で起こります。
感染性角膜炎は、細菌、ウイルス、真菌などの感染が原因で起こります。
加齢黄斑変性は、網膜の中心部である黄斑の異常が原因で起こります。
緑内障は、視神経が障害されることで起こります。
科目|病態・薬物治療
問110-065|病態
Q. 空気感染が主な伝播経路となるウイルス感染症はどれか。1つ選べ。
■選択肢
麻しん
風しん
HIV感染症
流行性耳下腺炎(ムンプス)
インフルエンザ
問110-065
問題と選択肢
空気感染が主な伝播経路となるウイルス感染症はどれか。1つ選べ。
麻しん
風しん
HIV 感染症
流行性耳下腺炎(ムンプス)
インフルエンザ
論点整理
この問題の論点は、ウイルス感染症の伝播経路に関する知識です。
感染症の伝播経路には、接触感染、飛沫感染、空気感染などがあり、それぞれの特徴を理解する必要があります。
理解すべき範囲
感染症の伝播経路:
接触感染、飛沫感染、空気感染の定義と特徴。
各伝播経路を介して感染する主な疾患。
各選択肢のウイルス感染症:
各感染症の主な症状、原因となるウイルス、主な伝播経路。
正解と解説
正解は 1. 麻しん です。
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる感染症であり、主な伝播経路は空気感染です。
感染力が非常に強く、ウイルスに汚染された空気を吸い込むことで感染します。他の選択肢の感染症は、主に飛沫感染や接触感染で伝播します。
理解度テスト
次のウイルス感染症のうち、飛沫感染が主な伝播経路であるものを一つ選んでください。
結核
水痘
風しん
麻しん
解答
正解は 3. 風しん
補足
空気感染:
病原体を含んだ微粒子(エアロゾル)が長時間空気中を漂い、それを吸い込むことによって感染が成立する伝播経路です。
麻しん、水痘、結核などが空気感染します。
飛沫感染:
感染者の咳やくしゃみなどによって飛び散った比較的大きな粒子(飛沫)を吸い込むことによって感染が成立する伝播経路です。
インフルエンザ、風しん、流行性耳下腺炎などが飛沫感染します。
接触感染:
感染者との直接的な接触や、ウイルスが付着したものを介した間接的な接触によって感染が成立する伝播経路です。
HIV 感染症などが接触感染します。
■■Grok 3
⚙️基礎的な知識の復習
感染経路別 主な感染症
1. 飛沫感染
概要: 咳やくしゃみで飛び散る飛沫を通じて感染。
主な感染症:
インフルエンザ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
風疹
麻疹(はしか)
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
2. 空気感染
概要: 空気中に浮遊する微粒子(エアロゾル)を通じて感染。
主な感染症:
結核
水痘(水ぼうそう)
麻疹(はしか)
3. 接触感染
概要: 直接的な接触や、汚染された物体を介して感染。
主な感染症:
ノロウイルス感染症
ロタウイルス感染症
皮膚真菌症(水虫など)
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染症
4. 経口感染(糞口感染を含む)
概要: 汚染された食品や水、糞便を介して感染。
主な感染症:
コレラ
サルモネラ症
A型肝炎
赤痢
5. 血液・体液感染
概要: 血液、粘膜、体液を介して感染。
主な感染症:
B型肝炎
C型肝炎
HIV/AIDS
梅毒
6. 昆虫媒介感染(ベクター感染)
概要: 蚊やダニなどの昆虫を介して感染。
主な感染症:
マラリア
デング熱
日本脳炎
ライム病
7. 母子感染(垂直感染)
母子感染(垂直感染)は、妊娠中、分娩時、または授乳を通じて母から子へ病原体が伝播する感染経路です。以下に、母子感染を細かく分類し、それぞれの時期や伝播経路に関連する主な感染症を詳細にまとめます。
1. 胎内感染(子宮内感染)
概要:
妊娠中に胎盤や羊水を通じて胎児に病原体が感染する。多くの場合、母体の感染症が胎児に影響を及ぼす。主な感染症:
サイトメガロウイルス(CMV)感染症:
母体の初感染や再活性化により胎児に感染。神経障害や聴覚障害を引き起こす可能性。
風疹:
妊娠初期の感染で先天性風疹症候群(CRS)を引き起こし、心奇形、白内障、難聴などが発生。
トキソプラズマ症:
トキソプラズマ原虫による感染。脳障害や視力障害を引き起こす可能性。
梅毒:
先天性梅毒として、骨異常、肝脾腫、発疹などが生じる。
HIV:
胎盤を介した感染。抗レトロウイルス療法でリスク低減可能。
2. 分娩時感染(産道感染)
概要:
分娩時に産道や母体の体液(血液、膣分泌物)に接触することで新生児に感染する。主な感染症:
B群溶血性レンサ球菌(GBS)感染症:
新生児敗血症、髄膜炎、肺炎の原因。母体のスクリーニングと抗菌薬投与で予防可能。
単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症:
特に活動性ヘルペス病変がある場合、産道通過時に新生児に感染。重症な新生児ヘルペスを引き起こす。
クラミジア感染症:
新生児結膜炎や肺炎の原因となる。
淋病:
新生児結膜炎(眼炎)を引き起こす可能性。
HIV:
分娩時の血液や体液接触で感染リスクが高まる。
3. 授乳期感染(母乳感染)
概要:
母乳を介して病原体が乳児に感染する。母体の感染状況や母乳中の病原体濃度に依存。主な感染症:
HIV:
母乳中のウイルスにより感染。抗レトロウイルス療法でリスク軽減可能だが、完全には防げない場合も。
HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型):
母乳を介して感染し、成人T細胞白血病(ATL)やHTLV-1関連脊髄症(HAM)のリスクとなる。
B型肝炎:
母乳感染のリスクは低いが出生時の感染が主。出生直後のワクチン接種で予防可能。
サイトメガロウイルス(CMV):
母乳を介した感染は早産児で重症化する可能性があるが、通常は無症状。
補足
感染時期による影響の違い: 胎内感染は妊娠初期に発生すると重篤な先天異常を引き起こす可能性が高いが、分娩時や授乳期の感染は主に新生児期の急性疾患として現れる。
予防策:
母体のスクリーニング検査(妊娠中の風疹、梅毒、HIV、GBSなど)。
抗ウイルス薬や抗菌薬の投与(例:HIVの抗レトロウイルス療法、GBS予防のための抗菌薬)。
帝王切開(HSVやHIVのリスク低減)。
母乳代替(HTLV-1やHIV感染リスクが高い場合)。
引用文献
厚生労働省. (2023). 母子感染症の予防と管理. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/
使用範囲: 母子感染症の分類と予防策に関する記述。
国立感染症研究所. (2024). 母子感染症の疫学と対策. https://www.niid.go.jp/niid/ja/
使用範囲: 母子感染症の具体例と感染経路の詳細。
世界保健機関(WHO). (2023). Maternal and Perinatal Health: Infectious Diseases. https://www.who.int/health-topics/maternal-health
使用範囲: 母子感染症の国際的な分類と管理ガイドライン。
日本産科婦人科学会. (2022). 妊娠と感染症. https://www.jsog.or.jp/
使用範囲: 胎内感染、産道感染、授乳期感染の具体例と管理。
厚生労働省. (2023). 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく感染症の分類. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html
使用範囲: 感染症の分類と感染経路に関する記述。
国立感染症研究所. (2024). 感染症の発生動向調査. https://www.niid.go.jp/niid/ja/
使用範囲: 主な感染症とその感染経路の情報。
世界保健機関(WHO). (2023). Infectious Diseases. https://www.who.int/health-topics/infectious-diseases
使用範囲: 感染経路別の感染症の国際的な分類と例。
科目|病態・薬物治療
問110-066|病態
Q. 播種性血管内凝固症候群(DIC)で認められる検査所見はどれか。1つ選べ。
■選択肢
アンチトロンビンの減少
フィブリノゲン・フィブリン分解産物(FDP)の減少
血小板数の増加
プラスミノゲンの増加
プロトロンビン時間(PT)の短縮
問110-066
問題と選択肢
播種性血管内凝固症候群(DIC)で認められる検査所見はどれか。1つ選べ。
アンチトロンビンの減少
フィブリノゲン・フィブリン分解産物(FDP)の減少
血小板数の増加
プラスミノゲンの増加
プロトロンビン時間(PT)の短縮
論点整理
この問題の論点は、播種性血管内凝固症候群(DIC)の病態と、それによって引き起こされる血液凝固・線溶系の異常に関する知識です。DICは、基礎疾患によって二次的に引き起こされる重篤な病態であり、全身の微小血管内で血栓が形成されるとともに、出血傾向も亢進するという複雑な病態を示します。
理解すべき範囲
播種性血管内凝固症候群(DIC)
病態生理、発症機序、基礎疾患。
血液凝固系と線溶系のバランスが崩れることによって生じる症状(血栓傾向と出血傾向)。
血液凝固・線溶系の検査所見
アンチトロンビン、フィブリノゲン、FDP、血小板数、プラスミノゲン、プロトロンビン時間(PT)などの検査値が、DICにおいてどのように変動するか。
正解と解説
正解は 1. アンチトロンビンの減少 です。
DICでは、血液凝固系の亢進により、アンチトロンビンが消費され、減少します。アンチトロンビンは、トロンビンなどの凝固因子を阻害する重要な因子であり、その減少は、更なる凝固系の亢進を招きます。
他の選択肢の検査所見は、DICでは認められません。
理解度テスト
DICにおいて、血中のフィブリノゲン濃度はどのように変動するか。1つ選べ。
増加する
減少する
変動しない
解答
正解は 2. 減少する
補足
播種性血管内凝固症候群(DIC)
敗血症、外傷、悪性腫瘍、産科合併症など、様々な基礎疾患に続発して発症します。
微小血栓による臓器障害と、凝固因子の消費による出血傾向が同時に進行することが特徴です。
アンチトロンビン
トロンビン、第Xa因子などの活性化凝固因子を阻害し、凝固反応を制御する重要なタンパク質です。
DICでは、凝固亢進に伴い消費され、血中濃度が低下します。
他の検査所見
フィブリノゲン、血小板数も消費されて減少します。
FDPは、線溶系の亢進により増加します。
プラスミノゲンは、線溶系の亢進に伴い変動しますが、著明な増加は見られません。
プロトロンビン時間(PT)は、凝固因子の消費により延長します。
科目|病態・薬物治療
問110-067|病態
Q. 特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
アベマシクリブ
インターフェロン アルファ
ゲフィチニブ
ピルフェニドン
ブレオマイシン
問110-067
問題と選択肢
特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
アベマシクリブ
インターフェロン アルファ
ゲフィチニブ
ピルフェニドン
ブレオマイシン
論点整理
この問題の論点は、特発性肺線維症の治療に用いられる薬剤に関する知識です。特発性肺線維症は、肺の間質が進行性に線維化する疾患であり、特定の薬剤が進行抑制のために用いられます。
理解すべき範囲
特発性肺線維症
病態生理、特徴的な症状、診断基準。
進行性の疾患であり、予後不良であることを理解。
特発性肺線維症の治療薬
ピルフェニドン、ニンテダニブの作用機序、適応、禁忌、副作用。
他の薬剤の特発性肺線維症に対する効果。
正解と解説
正解は 4. ピルフェニドン です。
ピルフェニドンは、特発性肺線維症の進行を抑制する効果が認められている薬剤です。抗線維化作用を持ち、肺機能の低下を緩やかにすることが示されています。
他の選択肢の薬剤は、特発性肺線維症の治療には用いられません。
理解度テスト
特発性肺線維症の治療に用いられる医薬品はどれか。2つ選べ。
解答
正解は
2. ニンテダニブエタンスルホン酸塩、5. ピルフェニドン
※ リンクは、PMDA 医療用医薬品添付文書等のページ🔗です。
補足
特発性肺線維症
原因不明の慢性進行性の間質性肺炎であり、進行すると呼吸不全に至ります。
平均余命は診断後2~5年と予後不良です。
ピルフェニドン
抗線維化作用を持ち、TGF-βなどの線維化因子を抑制すると考えられています。
主な副作用として、光線過敏症、消化器症状などがあります。
他の選択肢の薬剤
アベマシクリブは、抗がん剤です。
インターフェロン アルファは、抗ウイルス作用や免疫調節作用を持ちますが、特発性肺線維症には用いられません。
ゲフィチニブは、抗がん剤です。
ブレオマイシンは、抗がん剤であり、肺毒性が知られています。
科目|病態・薬物治療
問110-068|病態
Q. 胆石症の疝痛発作時に、疼痛緩和のために使用される薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
ウルソデオキシコール酸
エストラジオール
ブチルスコポラミン臭化物
ベザフィブラート
モルヒネ塩酸塩
問110-068
問題と選択肢
問 68 胆石症の疝痛発作時に、疼痛緩和のために使用される薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
ウルソデオキシコール酸
エストラジオール
ブチルスコポラミン臭化物
ベザフィブラート
モルヒネ塩酸塩
論点整理
この問題の論点は、胆石症の疝痛発作時の疼痛緩和に用いられる薬剤の選択に関する知識です。胆石による激しい痛みを速やかに緩和するために、適切な薬剤を選択する必要があります。
理解すべき範囲
胆石症
病態生理、胆石の種類、特徴的な症状(胆疝痛)。
胆疝痛の発生機序。
疼痛緩和薬
鎮痛薬、鎮痙薬の作用機序、適応、禁忌、副作用。
胆石疝痛における適切な薬剤選択。
正解と解説
正解は 3. ブチルスコポラミン臭化物 です。
ブチルスコポラミン臭化物は、抗コリン薬であり、胆管の平滑筋を弛緩させることで、胆石疝痛を緩和します。
モルヒネ塩酸塩も強力な鎮痛作用がありますが、胆道痙攣を誘発する可能性があるため、胆石疝痛の第一選択薬とはなりません。
他の選択肢の薬剤は、胆石疝痛の疼痛緩和には適していません。
理解度テスト
胆石疝痛の疼痛緩和にモルヒネ塩酸塩を使用する場合、併用することで胆道痙攣のリスクを軽減できる薬剤はどれか。1つ選べ。
ロキソプロフェンナトリウム
ジアゼパム
アトロピン
プロプラノロール塩酸塩
解答
正解は 3. アトロピン
補足
胆石症
胆嚢や胆管に胆石が形成される疾患です。
胆石が胆管に詰まると、右上腹部や背中に激しい痛み(胆疝痛)が起こります。
ブチルスコポラミン臭化物
抗コリン作用により、胆管や消化管の平滑筋を弛緩させ、痙攣性の痛みを緩和します。
口渇、便秘、排尿困難などの副作用があります。
モルヒネ塩酸塩
強力な鎮痛作用がありますが、胆道括約筋を収縮させ、胆道内圧を上昇させるため、胆石疝痛には慎重に使用する必要があります。
他の選択肢の薬剤
ウルソデオキシコール酸、ベザフィブラートは、胆石溶解療法に用いられますが、急性期の疼痛緩和には適していません。
エストラジオールは、女性ホルモンであり、胆石形成のリスク因子となる可能性があります。
科目|病態・薬物治療
問110-069|病態
Q. 以下の医薬品情報源のうち、一次資料はどれか。1つ選べ。
■選択肢
ガイドライン
索引誌
医薬品インタビューフォーム
原著論文
医薬品添付文書
問110-069
問題と選択肢
以下の医薬品情報源のうち、一次資料はどれか。1つ選べ。
ガイドライン
索引誌
医薬品インタビューフォーム
原著論文
医薬品添付文書
論点整理
この問題の論点は、医薬品情報源の種類と、一次資料、二次資料、三次資料の分類に関する知識です。情報の信頼性を評価する上で、情報源の種類を理解することが重要です。
理解すべき範囲
医薬品情報源の種類:
一次資料、二次資料、三次資料の定義と特徴を理解する。
各選択肢がどの種類の情報源に該当するかを把握する。
情報の信頼性:
各情報源の信頼性、利用目的、限界を理解する。
正解と解説
正解は 4. 原著論文 です。
原著論文は、研究者が自ら行った研究の結果を初めて発表するものであり、一次資料に分類されます。実験方法や結果の詳細な記述が含まれており、情報の信頼性が高いとされています。
他の選択肢の情報源は、二次資料または三次資料に分類されます。
理解度テスト
次の医薬品情報源のうち、二次資料に分類されるのはどれか。1つ選べ。
症例報告
教科書
学術雑誌
医薬品添付文書
解答
正解は 2. 教科書
補足
一次資料:
研究者が自ら行った研究や調査の結果を初めて発表する文献。
例:原著論文、学会発表、特許など
二次資料:
一次資料の内容を要約したり、体系的に整理したりした文献。
例:教科書、総説、レビュー論文など
三次資料:
二次資料に基づいて作成された、さらに簡潔で使いやすい情報源。
例:医薬品添付文書、医薬品集、ガイドラインなど
科目|病態・薬物治療
問110-070|病態
Q. レジオネラ肺炎に対して最も有効性が期待できる抗菌薬はどれか。1つ選べ。
■選択肢
シプロフロキサシン
タゾバクタム・ピペラシリン
メロペネム
アミカシン
バンコマイシン
問110-070
問題と選択肢
レジオネラ肺炎に対して最も有効性が期待できる抗菌薬はどれか。1つ選べ。
シプロフロキサシン
タゾバクタム・ピペラシリン
メロペネム
アミカシン
バンコマイシン
論点整理
この問題の論点は、レジオネラ肺炎の治療に用いられる抗菌薬の選択に関する知識です。
レジオネラは、細胞内寄生性の細菌であり、細胞壁合成阻害薬の効果が低いため、他の作用機序を持つ抗菌薬を選択する必要があります。
理解すべき範囲
レジオネラ肺炎:
病原体、感染経路、特徴的な症状。
診断方法、治療の原則。
抗菌薬:
各抗菌薬の作用機序、適応、禁忌、副作用。
レジオネラに対する抗菌スペクトル。
正解と解説
正解は 1. シプロフロキサシン です。
シプロフロキサシンは、ニューキノロン系の抗菌薬であり、DNAジャイレースを阻害することで抗菌作用を示します。
レジオネラに対して高い抗菌活性を示し、レジオネラ肺炎の治療に推奨されます。他の選択肢の抗菌薬は、レジオネラに対する効果が低いか、適応がありません。
理解度テスト
レジオネラ肺炎の治療に推奨される抗菌薬はどれか。2つ選べ。
アジスロマイシン
セフトリアキソン
ゲンタマイシン
セファゾリン
レボロフロキサシン
解答
正解は 1. アジスロマイシン(マクロライド系抗菌薬)、5. レボロフロキサシン(ニューキノロン系抗菌薬)

https://www.jrs.or.jp/publication/file/adult_pneumonia_p.pdf

https://www.jrs.or.jp/publication/file/adult_pneumonia_p.pdf

https://www.jrs.or.jp/publication/file/adult_pneumonia_p.pdf
補足
レジオネラ肺炎:
レジオネラ属菌によって引き起こされる肺炎であり、汚染されたエアロゾルを吸入することで感染します。
発熱、咳、呼吸困難などの症状を示し、重症化すると呼吸不全に至ることがあります。
シプロフロキサシン:
ニューキノロン系の抗菌薬であり、DNA複製を阻害することで抗菌作用を示します。
レジオネラ肺炎の治療において、マクロライド系抗菌薬と並んで第一選択薬として推奨されます。
他の選択肢の抗菌薬:
タゾバクタム・ピペラシリン、メロペネム、セフトリアキソン、セファゾリン、バンコマイシンは、主に細胞壁合成を阻害する抗菌薬であり、レジオネラに対して効果が低いです。
アミカシン、ゲンタマイシンは、アミノグリコシド系の抗菌薬であり、レジオネラに対する効果は限定的です。
実力テスト 問110-056-060
Geminiの問題の後にGPT4oの論点解説を入れました。この解説で理解が深まります。なお、5問の実力テストが終わった後の解答と解説は、Geminiです。
各必須問題の論点に基づいた理解力を試す実力テストです。
チャレンジしてみよう(^^)/
実力テスト 問56
次の薬剤のうち、心筋細胞に直接的な毒性を有し、心不全を引き起こす可能性があるのはどれか。1つ選べ。
アミオダロン
ドキソルビシン
エナラプリル
論点解説 問56
■論点|
この問題の論点は、薬剤による心毒性とそれに伴う心不全のリスクについての理解です。
■解説1|
ドキソルビシン(選択肢2)[正しい]
ドキソルビシンはアントラサイクリン系抗がん剤であり、心筋細胞に対して用量依存的な直接毒性(心筋障害)を示す。
主な機序は、酸化ストレスの誘導(活性酸素種の生成)およびミトコンドリア機能障害によるものであり、心筋細胞のアポトーシスや壊死を引き起こす。
特に累積投与量が550mg/m²を超えると、心不全のリスクが急激に増加するため、用量管理と心機能モニタリングが不可欠とされる。
日本循環器学会および米国心臓病学会(ACC/AHA)のガイドラインで、ドキソルビシンによる心毒性は認識されている。
■解説2|
ドキソルビシン誘発性心筋症は、拡張型心筋症に類似した慢性心不全像を呈しうる。
心機能評価には心エコー(左室駆出率:LVEF)やBNP測定が用いられ、早期介入により予後改善が期待される。
予防的な併用薬としてデクスラゾキサン(心毒性軽減薬)が使用されることもある。
小児がんや乳がんの長期サバイバーにおいて、数年~数十年後に心不全が発症する可能性があるため、長期的な追跡が推奨されている。
■結論|
正解は2. ドキソルビシン。
心筋細胞に直接的な毒性を有し、心不全を引き起こす可能性がある薬剤である。
■補足|
アミオダロン(選択肢1)[誤り]
アミオダロンはクラスIII抗不整脈薬で、肺線維症、甲状腺機能障害、肝障害などの非心毒性の副作用が問題となる。
QT延長や徐脈を起こすことはあるが、心筋細胞そのものに対する直接毒性は乏しい。
エナラプリル(選択肢3)[誤り]
エナラプリルはACE阻害薬であり、むしろ心不全の治療薬として左室リモデリングを抑制する効果がある。
心毒性は示されておらず、心保護作用があるとされている。
実力テスト 問57
デキストラン硫酸固定化セルロースを用いたアフェレシス施行中の患者において、併用禁忌または併用注意とされている薬剤として誤っているのはどれか。1つ選べ。
ニフェジピン
エサキセレノン
イルベサルタン
リシノプリル
論点解説 問57
■論点|
この問題の論点は、デキストラン硫酸固定化セルロースを用いたアフェレシス施行中の併用禁忌薬(特にACE阻害薬)および併用注意の識別です。
■解説1|
エサキセレノン(選択肢2)[誤り]
エサキセレノンはミネラルコルチコイド受容体拮抗薬であり、デキストラン硫酸固定化セルロース使用時の併用禁忌または併用注意に該当する記載はありません。
■解説2|
リシノプリルはACE阻害薬であり、デキストラン硫酸固定化セルロースとの併用によりブラジキニンの分解が抑制され、ショックなどの重篤な副作用が発現するおそれがあります。添付文書に「併用禁忌」と明記されており、これが禁忌に関しての正しい選択肢となります。
■結論|
誤って選ばれるべき誤答肢は 2. エサキセレノン。
■補足|
ニフェジピン(選択肢1)[正しい]
カルシウム拮抗薬であり、併用注意に該当します。
イルベサルタン(選択肢3)[正しい]
ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)であり、併用注意に該当します。
リシノプリル(選択肢4)[正しい]
ACE阻害薬であり、デキストラン硫酸セルロース使用中は併用禁忌に該当します。
実力テスト 問58
心房と心室を直接連絡する副伝導路が存在することにより、心室の早期興奮が見られる疾患はどれか。1つ選べ。
Brugada 症候群
QT 延長症候群
WPW 症候群
論点解説 問58
■論点|
この問題の論点は、副伝導路(ケント束)による心室早期興奮を伴う不整脈疾患の鑑別です。
■解説1|
WPW症候群(選択肢3)[正しい]
WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群は、房室間に副伝導路(ケント束)が存在する先天性疾患である。
この副伝導路により、心房から心室への電気刺激がヒス-プルキンエ系を介さずに直接伝わるため、心室が早期に興奮する。
心電図上の特徴は、デルタ波(QRS波の初期が緩やかに立ち上がる)、短縮PQ間隔、ワイドQRSが挙げられる。
WPW症候群では、発作性上室性頻拍(AVRT)などのリエントリー性不整脈を起こすことがある。
■解説2|
WPW症候群は、心房細動を合併すると副伝導路経由で高速に心室へ伝導し、致死的な心室細動に進展するリスクがある。
治療には、カテーテルアブレーションによる副伝導路の焼灼が根治的であり、薬物治療としてはプロカインアミドやアイソプロテレノールが選択肢となる。
ベラパミルやジギタリスなどの房室伝導を抑制する薬剤は禁忌とされ、副伝導路を介した伝導を促進する可能性があるため注意が必要。
■結論|
正解は3. WPW症候群。副伝導路によって心房から心室への早期興奮が生じる疾患である。
■補足|
Brugada症候群(選択肢1)[誤り]
Brugada症候群は、右室流出路を中心としたNaチャネル異常による心原性突然死のリスクが高い疾患であり、副伝導路の関与はない。
心電図所見は右側胸部誘導(V1~V3)でのcoved型ST上昇が特徴である。
QT延長症候群(選択肢2)[誤り]
QT延長症候群は、再分極異常によるトルサード・ド・ポワンツ(TdP)などの多形性心室頻拍を起こすリスクがある遺伝性不整脈疾患である。
副伝導路や心室早期興奮とは無関係であり、心電図ではQT延長が主な所見となる。
実力テスト 問59
急性心筋梗塞の初期治療において、血小板凝集抑制作用により血栓形成の進展を抑制し、予後を改善するために用いられるのはどれか。1つ選べ。
アスピリン
プロプラノロール塩酸塩
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
論点解説 問59
■論点|
この問題の論点は、急性心筋梗塞(AMI)の初期治療における血栓形成抑制薬の選択です。
■解説1|
アスピリン(選択肢1)[正しい]
アスピリンは、シクロオキシゲナーゼ(COX-1)を不可逆的に阻害することで、トロンボキサンA₂(TXA₂)産生を抑制し、血小板凝集を抑制する。
急性心筋梗塞の初期治療において、速やかな血小板凝集抑制により血栓形成の進展を抑制し、冠血流を維持する目的で使用される。
国内外のガイドライン(例:日本循環器学会、ESC、AHA/ACC)では、初期治療としてアスピリンの経口投与(160~325mg)を咀嚼にて行うことが推奨されている。
投与により心血管死、再梗塞、脳卒中などのイベントを有意に減少させるエビデンスがある(ISIS-2試験など)。
■解説2|
アスピリンは発症早期からの介入により最大限の予後改善効果を発揮し、再灌流療法(PCIまたは血栓溶解療法)との併用も行われる。
他の抗血小板薬(クロピドグレルやプラスグレルなど)と併用して**DAPT(dual antiplatelet therapy)**が施行されることもあるが、まずはアスピリン単独での迅速な投与が重要である。
アスピリン耐性や禁忌(アレルギー、出血リスク)を有する場合は、代替薬の使用が検討される。
■結論|
正解は1. アスピリン。急性心筋梗塞の初期治療で血栓形成の進展を抑え、予後を改善する。
■補足|
プロプラノロール塩酸塩(選択肢2)[誤り]
β遮断薬であり、AMI後の再梗塞予防や不整脈予防に有用だが、初期治療として血栓形成の抑制作用はない。
心拍数の抑制や酸素消費の低下による心筋保護作用が目的となるが、投与タイミングには慎重さを要する(低血圧や心不全では禁忌)。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(選択肢3)[誤り]
直接トロンビン阻害薬であり、主に心房細動における塞栓予防目的に使用される抗凝固薬。
血小板凝集抑制作用はなく、AMIの初期治療では第一選択ではない。
抗凝固薬としての位置づけはあるが、急性冠症候群においてはアスピリンなどの抗血小板薬が優先される。
実力テスト 問60
重症筋無力症において、神経筋接合部の情報伝達が障害されることにより現れる症状として、適切でないものを一つ選べ。
眼瞼下垂
構音障害
突発性発熱
論点解説 問60
■論点|
この問題の論点は、重症筋無力症(MG)における神経筋接合部障害に起因する症状の理解と、関連しない症状(適切でないもの)の識別です。
■解説1|
突発性発熱(選択肢3)[誤り] ※「適切でないもの」として正解
重症筋無力症は、アセチルコリン受容体に対する自己抗体によって神経筋接合部でのシナプス伝達が障害される自己免疫疾患である。
症状の主軸は筋力低下と易疲労性であり、特に眼筋(眼瞼下垂、複視)、顔面・咽頭筋(構音障害、嚥下障害)、四肢近位筋などに出現する。
突発性発熱は神経筋接合部障害とは無関係であり、重症筋無力症の直接的症状ではない。
ただし、感染症やクリーゼ時には発熱を伴うこともあるが、基礎疾患の症状としては位置づけられない。
■解説2|
MGの診断には、テンシロンテスト、抗AChR抗体、抗MuSK抗体、電気生理検査(反復刺激試験)が用いられる。
進行すると、呼吸筋麻痺により呼吸不全に至る「ミオステニッククリーゼ」を起こす可能性があり、重篤。
一方で、発熱は感染やクリーゼ誘発因子の兆候であっても、MG自体の症状には含まれない。
治療としては、コリンエステラーゼ阻害薬、免疫抑制薬、胸腺摘出術などがある。
■結論|
正解は3. 突発性発熱。
これは重症筋無力症の中核的な症状ではなく、「適切でないもの」として選択される。
■補足|
眼瞼下垂(選択肢1)[正しい]
MGの初発症状として最も多く、眼筋麻痺による眼瞼下垂や複視は典型的な症状。
眼筋型MGでは、他の筋群に波及しない場合もある。
構音障害(選択肢2)[正しい]
咽頭・顔面筋の麻痺によって構音障害、嚥下障害、咀嚼困難などが起こる。
音声の鼻声化(鼻咽腔閉鎖不全)もMGの特徴的な所見の一つ。
解答と解説
■■Gemini 2.0 Flash
問56 解答:2
ドキソルビシンは、アントラサイクリン系の抗がん剤であり、心筋細胞に直接的な毒性を持ち、心不全を引き起こすことがあります 。
問57 解答:2
誤って選ばれるべき誤答肢は 2. エサキセレノン。
ニフェジピン(選択肢1)は、カルシウム拮抗薬であり、併用注意に該当します。
イルベサルタン(選択肢3)は、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)であり、併用注意に該当します。
リシノプリル(選択肢4)は、ACE阻害薬であり、デキストラン硫酸セルロース使用中は併用禁忌に該当します。
問58 解答:3
WPW 症候群は、副伝導路による心室の早期興奮が特徴的な疾患です 。
問59 解答:1
アスピリンは、血小板凝集を抑制する作用があり、急性心筋梗塞の初期治療に用いられます 。
問60 解答:3
突発性発熱は、重症筋無力症の主要な症状ではありません。重症筋無力症では、眼瞼下垂、複視、嚥下障害、構音障害、四肢の筋力低下などが現れます 。
実力テスト 問110-061-065
Geminiの問題の後にGPT4oの論点解説を入れました。この解説で理解が深まります。なお、5問の実力テストが終わった後の解答と解説は、Geminiです。
各必須問題の論点に基づいた理解力を試す実力テストです。
チャレンジしてみよう(^^)/
実力テスト 問61
喀血をきたしやすい疾患として、適切でないものを一つ選べ。
気管支拡張症
胃潰瘍
肺結核
論点解説 問 61
■論点|
この問題の論点は、喀血の原因となる疾患の鑑別と、消化管出血との違いに関する理解です。
■解説1|
胃潰瘍(選択肢2)[誤り] ※「適切でないもの」として正解
胃潰瘍は、消化管(胃)からの出血をきたす疾患であり、出血は喀血ではなく吐血または下血として現れる。
喀血とは、呼吸器系(気道・肺)からの出血であり、咳とともに血液が口腔内に排出される現象を指す。
胃潰瘍では、出血時にコーヒー残渣様の吐血や黒色便(タール便)がみられるが、咳や気道症状を伴うことは基本的にない。
■解説2|
喀血と吐血の鑑別には、血液の性状(喀血:鮮紅色、吐血:暗赤色やコーヒー残渣様)、随伴症状(喀血:咳、吐血:悪心・嘔吐)が有用。
胃潰瘍の原因は、H. pylori感染、NSAIDs使用、ストレスなどであり、出血は重篤な合併症の一つだが、呼吸器からの出血ではない。
したがって、喀血をきたす疾患として不適切である。
■結論|
正解は2. 胃潰瘍。これは喀血ではなく消化管出血の原因であり、呼吸器由来の出血ではないため、「喀血をきたしやすい疾患」として不適切。
■補足|
気管支拡張症(選択肢1)[正しい]
慢性の気道感染により気管支が異常拡張し、気道壁の脆弱化と血管破綻により喀血を生じやすい。
日本の喀血症例の主な原因の一つ。
肺結核(選択肢3)[正しい]
肺実質の壊死や空洞形成によって血管を破綻させ、喀血をきたすことがある。
カルマン動脈瘤破裂などによる大喀血も報告されている。
実力テスト 問62
痛風発作の急性期治療において、炎症を速やかに抑制するために用いられるのはどれか。1つ選べ。
アロプリノール
ナプロキセン
フェブキソスタット
論点解説 問62
■論点|
この問題の論点は、痛風発作の急性期治療における適切な薬剤の選択と、その作用機序の理解です。
■解説1|
ナプロキセン(選択肢2)[正しい]
ナプロキセンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であり、プロスタグランジン合成酵素(COX)を阻害して炎症を抑制する。
急性痛風発作では、尿酸結晶による関節内の急性炎症反応が病態の主体であり、この炎症を速やかに抑制することが治療の目的。
ガイドライン(日本痛風・尿酸核酸学会など)では、急性発作に対してはNSAIDs、コルヒチン、ステロイドのいずれかを速やかに投与することが推奨されている。
NSAIDsは即効性があり、疼痛および炎症を速やかに軽減できるため、急性期治療の第一選択肢である。
■解説2|
痛風発作時には、尿酸値の変動が二次的な炎症反応を引き起こしており、尿酸値自体を急激に変動させることはかえって悪化を招く。
そのため、急性期には尿酸降下薬の開始や変更は原則避ける。
ナプロキセンを含むNSAIDsは、腎機能障害、消化性潰瘍、心不全の既往がないことを確認した上で使用される。
■結論|
正解は2. ナプロキセン。痛風発作の急性期において、炎症を迅速に抑制するための標準的な治療薬である。
■補足|
アロプリノール(選択肢1)[誤り]
キサンチンオキシダーゼ阻害薬であり、尿酸生成抑制作用を有する尿酸降下薬。
慢性期管理に使用される薬剤であり、急性発作時には使用開始・中止ともに推奨されない(急激な尿酸変動が発作を悪化させる可能性がある)。
フェブキソスタット(選択肢3)[誤り]
同様に尿酸生成を抑制するキサンチンオキシダーゼ阻害薬。
アロプリノールと同様、慢性管理に使用する薬剤であり、急性期には適さない。
実力テスト 問63
慢性甲状腺炎(橋本病)の診断において、高頻度に陽性となる自己抗体として、適切でないものを一つ選べ。
抗ペルオキシダーゼ抗体
抗サイログロブリン抗体
抗アセチルコリン受容体抗体
論点解説 問63
■論点|
この問題の論点は、慢性甲状腺炎(橋本病)の診断に用いられる自己抗体の理解と、疾患特異性の識別です。
■解説1|
抗アセチルコリン受容体抗体(選択肢3)[誤り] ※「適切でないもの」として正解
抗アセチルコリン受容体抗体は、重症筋無力症(MG)に特異的な自己抗体であり、甲状腺疾患とは直接関係しない。
橋本病(慢性甲状腺炎)は自己免疫性疾患で、甲状腺関連自己抗体の陽性が診断の手がかり。
したがって、抗アセチルコリン受容体抗体は橋本病で高頻度に陽性になる抗体ではない。
■解説2|
橋本病では、甲状腺の破壊に伴い甲状腺ホルモンが減少し、TSH上昇・FT4低下といった甲状腺機能低下症の所見を呈する。
抗甲状腺自己抗体の中でも特に以下の2つが診断に有用:
抗ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)
抗サイログロブリン抗体
これらは橋本病において90%以上の症例で陽性になる。
■結論|
正解は3. 抗アセチルコリン受容体抗体。これは重症筋無力症の自己抗体であり、橋本病で高頻度に陽性とはならないため「適切でない」自己抗体である。
■補足|
抗ペルオキシダーゼ抗体(選択肢1)[正しい]
橋本病で最も高頻度に陽性となる自己抗体。
甲状腺ホルモン合成に関わる酵素(TPO)に対する自己抗体。
抗サイログロブリン抗体(選択肢2)[正しい]
同様に橋本病で高頻度に陽性となる。
サイログロブリンは甲状腺ホルモンの前駆体であり、それに対する自己免疫反応が橋本病の病態に関与。
実力テスト 問64
シクロスポリン点眼液が適応となる眼疾患として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
白内障
緑内障
春季カタル
論点解説 問64
■論点|
この問題の論点は、シクロスポリン点眼液の適応疾患に関する知識と、疾患ごとの病態に対する治療戦略の理解です。
■解説1|
春季カタル(選択肢3)[正しい]
春季カタル(vernal keratoconjunctivitis)は、アレルギー性結膜炎の中でも重症かつ慢性に経過しやすい型で、好酸球の関与が強い。
シクロスポリンは免疫抑制薬であり、T細胞活性化を抑制することにより炎症を抑える。
特にステロイド点眼で効果不十分または長期使用が困難な場合の代替または補助療法として用いられる。
■解説2|
シクロスポリン点眼液は、アレルギー性結膜炎による重度の角結膜炎のうち、他の治療で効果不十分な症例に適応。
使用に際しては、角膜障害の進行抑制および視機能の保護が目的。
春季カタルは小児~青年男性に多く、季節変動性や強い瘙痒感・眼痛・粘稠性分泌物が特徴。
■結論|
正解は3. 春季カタル。
シクロスポリン点眼液は免疫抑制作用を活かし、アレルギー性重症角結膜炎である春季カタルに対して承認された治療薬である。
■補足|
白内障(選択肢1)[誤り]
水晶体の混濁による視力低下が主病態。
主な治療は外科的手術(白内障手術)であり、シクロスポリン点眼液は適応外。
緑内障(選択肢2)[誤り]
眼圧上昇や視神経障害による視野欠損が特徴。
主な治療は眼圧を下げる点眼薬(プロスタグランジン製剤、β遮断薬など)であり、シクロスポリンの免疫抑制作用は病態と関連がない。
実力テスト 問65
空気感染を主な伝播経路とするウイルス感染症として、適切でないものを一つ選べ。
麻しん
結核
インフルエンザ
論点解説 問65
■論点|
この問題の論点は、感染症の主な伝播経路(空気感染・飛沫感染・接触感染)の区別と、それぞれに該当する疾患の理解です。
■解説1|
インフルエンザ(選択肢3)[誤り] ※「空気感染を主な伝播経路としない」ため正解
インフルエンザウイルスは、主に飛沫感染と接触感染を通じて拡がる。
空気感染は、飛沫核(5μm未満の粒子)により長距離を浮遊する感染様式であり、インフルエンザはこの形では伝播しにくい。
よって、空気感染を「主な」伝播経路とする疾患には該当しない。
厚生労働省やCDCなどのガイドラインでも、インフルエンザは標準予防策+飛沫予防策とされており、空気感染予防策(陰圧室など)は原則必要とされない。
■解説2|
空気感染を起こす代表的な疾患には以下がある:
麻しん(はしか):非常に感染力が高く、空気感染の代表例。
結核:結核菌が空気中に長時間浮遊可能な飛沫核として感染。
水痘(帯状疱疹)も一部では空気感染が成立するため、感染対策では陰圧室などを要することがある。
一方、インフルエンザウイルスは飛沫が1~2メートル程度の距離で感染するため、マスクや咳エチケット、手洗いが有効な対策となる。
■結論|
正解は3. インフルエンザ。
これは空気感染を主な伝播経路とする疾患ではないため、「適切でない」選択肢として正しい。
■補足|
麻しん(選択肢1)[正しい]
空気感染の代表例。1人の患者が10~20人に感染させるほど高い感染力を持つ。
陰圧室の使用やN95マスク着用などの空気感染予防策が必要。
結核(選択肢2)[正しい]
空気中に浮遊する飛沫核(結核菌)により感染。
医療機関では陰圧室管理やN95マスク着用が標準的な感染対策。
解答と解説
■■Gemini 2.0 Flash
問61 解答:2
喀血は、気管支拡張症や肺結核などの呼吸器系の疾患でよく見られますが、胃潰瘍は吐血をきたす消化器系の疾患です。
問62 解答:2
ナプロキセンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であり、痛風の急性炎症を速やかに抑制するために用いられます。アロプリノールやフェブキソスタットは、尿酸降下薬であり、慢性期の治療に用いられます。
問63 解答:3
抗アセチルコリン受容体抗体は、重症筋無力症で陽性となる自己抗体です。慢性甲状腺炎では、抗ペルオキシダーゼ抗体や抗サイログロブリン抗体が高頻度に陽性となります。
問64 解答:3
シクロスポリン点眼液は、アレルギー性結膜炎である春季カタルなどの治療に用いられます。
問65 解答:3
インフルエンザは、主に飛沫感染によって伝播します。麻しんや結核は、空気感染を主な伝播経路とするウイルス感染症です。
実力テスト 問110-066-070
Geminiの問題の後にGPT4oの論点解説を入れました。この解説で理解が深まります。なお、5問の実力テストが終わった後の解答と解説は、Geminiです。
各必須問題の論点に基づいた理解力を試す実力テストです。
チャレンジしてみよう(^^)/
実力テスト 問66
播種性血管内凝固症候群(DIC)において、低下する血液凝固因子として適切でないものを一つ選べ。
アンチトロンビン
フィブリノゲン
フィブリン分解産物(FDP)
論点解説 問66
■論点|
この問題の論点は、播種性血管内凝固症候群(DIC)における凝固因子と線溶系マーカーの変動の理解です。
■解説1|
フィブリン分解産物(FDP)(選択肢3)[誤り] ※「低下しない」ため誤り
FDPは、DICで亢進する線溶系(フィブリンの分解)により上昇する。
DICでは凝固系と線溶系が同時に活性化されるため、フィブリンが形成されると同時に分解も進行し、FDPが産生される。
血中FDPの上昇は、DICの診断や重症度判定における重要な指標の一つ。
■解説2|
厚労省DIC診断基準やISTH(International Society on Thrombosis and Haemostasis)のガイドラインにおいて、FDPまたはDダイマーの上昇はDIC診断における中核的項目。
一方で、フィブリノゲンやアンチトロンビンは消費性低下を示すため、これらは「低下する血液凝固因子」として適切。
■結論|
正解は3. フィブリン分解産物(FDP)。
これはDICにおいて低下するのではなく上昇するため、低下する血液凝固因子として適切でない。
■補足|
アンチトロンビン(選択肢1)[正しい]
抗凝固因子であり、DICにおいては凝固系の過剰活性化により消費されて低下。
アンチトロンビン活性低下は重症DICの予後不良因子とされる。
フィブリノゲン(選択肢2)[正しい]
DICでは凝固活性化によりフィブリノゲンが消費されて減少。
重症例では特に著明に低下し、出血リスクの指標にもなる。
実力テスト 問67
特発性肺線維症の治療に用いられる薬剤として、適切でないものを一つ選べ。
ピルフェニドン
ニンテダニブ
ブレオマイシン
論点解説 問67
■論点|
この問題の論点は、特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis, IPF)の標準的薬物治療の理解と、誤って使用されがちな薬剤の識別です。
■解説1|
ブレオマイシン(選択肢3)[誤り] ※適切でないため正解
ブレオマイシンは抗腫瘍薬の一つで、肺毒性があり、間質性肺炎や肺線維症を引き起こす副作用がある。
IPFの治療に用いられるどころか、むしろ発症や悪化のリスクとなる薬剤。
特発性肺線維症に対しては適応がなく、有害となり得るため使用すべきでない。
■解説2|
ブレオマイシンに限らず、肺毒性のある抗がん剤(例:メトトレキサート、シクロホスファミドなど)はIPFを悪化させる可能性がある。
日本呼吸器学会のガイドラインやATS/ERS/JRSの国際ガイドラインにおいて、ブレオマイシンのような肺障害リスクのある薬剤は避けるべきと明記されている。
■結論|
正解は3. ブレオマイシン。肺線維症の治療薬として不適切であり、逆に肺障害を引き起こす可能性がある薬剤。
■補足|
ピルフェニドン(選択肢1)[正しい]
抗線維化作用と抗炎症作用を有する薬剤で、IPFに対する標準的治療薬。
疾患進行を遅らせるエビデンスがあり、日本でも承認済み。
ニンテダニブ(選択肢2)[正しい]
チロシンキナーゼ阻害薬で、線維芽細胞の増殖・移動を抑制し、肺線維化を抑える作用がある。
ピルフェニドンと同様に、IPFの疾患進行を抑制することが示されている。
実力テスト 問68
胆石症の疝痛発作時に、疼痛緩和のために用いられる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
ウルソデオキシコール酸
ブチルスコポラミン臭化物
モルヒネ塩酸塩
論点解説 問68
■論点|
この問題の論点は、胆石症による疝痛(胆石疝痛)の病態と、それに対する適切な薬物治療の選択です。
■解説1|
ブチルスコポラミン臭化物(選択肢2)[正しい]
ブチルスコポラミンは抗コリン薬であり、平滑筋の痙攣を抑制する作用がある。
胆石疝痛は、胆道の平滑筋の攣縮による痛みであるため、鎮痙作用を持つ本薬が有効。
また、胆道の通過障害がある際に、Oddi括約筋の弛緩を促すことで胆汁の流れを改善する効果も期待される。
■解説2|
胆石疝痛では、急性胆嚢炎のような炎症がない場合でも強い上腹部痛(右季肋部痛)が出現する。
炎症が強くなく、非感染性の場合は、NSAIDsや抗コリン薬が第一選択となることが多い。
モルヒネなどのオピオイドは、Oddi括約筋を収縮させて胆道圧を上昇させ、痛みを悪化させる可能性があるため避けられる。
■結論|
正解は2. ブチルスコポラミン臭化物。胆石疝痛の急性期の疼痛緩和に最も適した薬剤である。
■補足|
ウルソデオキシコール酸(選択肢1)[誤り]
胆汁酸製剤であり、胆石の溶解療法などに用いられるが、即効性はなく急性疝痛発作には不適。
予防的または長期的な管理目的での使用に限られる。
モルヒネ塩酸塩(選択肢3)[誤り]
強オピオイド鎮痛薬だが、Oddi括約筋を収縮させる作用があり、胆道内圧を上げて疼痛を悪化させる可能性がある。
胆石症の疼痛には第一選択にはならない。
実力テスト 問69
医薬品情報源のうち、一次資料に分類されるのはどれか。1つ選べ。
医薬品添付文書
医薬品インタビューフォーム
原著論文
論点解説 問69
■論点|
この問題の論点は、医薬品情報の分類(一次資料・二次資料・三次資料)に関する知識と、それぞれの情報源の役割の理解です。
■解説1|
原著論文(選択肢3)[正しい]
原著論文とは、研究者が自らの研究結果を初めて報告した一次資料(primary source)である。
一次資料は、新しい臨床試験、症例報告、基礎研究などの“生のデータ”を含む情報源。
医薬品の有効性・安全性などを直接評価する際に、最も信頼性の高い科学的根拠とされる。
■解説2|
医薬情報学における情報源の分類:
一次資料:原著論文(PubMed掲載論文など)、臨床試験報告、症例報告など。
二次資料:一次資料の要約・検索を目的としたデータベース(MEDLINE、ICHUSHIなど)。
三次資料:教科書、添付文書、インタビューフォームなど、編集された情報源。
臨床判断においては、一次資料を読むことで、バイアスや解釈の介在なしにエビデンスを直接評価できる。
■結論|
正解は3. 原著論文。新たに得られた科学的知見を報告する一次資料である。
■補足|
医薬品添付文書(選択肢1)[誤り]
三次資料に該当する。
厚生労働省の承認情報に基づいて編集された情報であり、原始データではない。
医薬品インタビューフォーム(選択肢2)[誤り]
添付文書を補足する情報をまとめた三次資料。
製薬企業が編集した文書であり、一次情報とは言えない。
実力テスト 問70
レジオネラ肺炎の治療において、細胞内寄生性のレジオネラに対して有効性が高い抗菌薬として、適切でないものを一つ選べ。
シプロフロキサシン
アジスロマイシン
バンコマイシン
論点解説 問70
■論点|
この問題の論点は、レジオネラ肺炎に対する有効な抗菌薬の選択と、その薬剤の細胞内移行性の理解です。
■解説1|
バンコマイシン(選択肢3)[誤り] ※適切でない薬剤として正解
バンコマイシンは、細胞壁合成阻害を作用機序とするグリコペプチド系抗菌薬。
主にグラム陽性球菌(例:MRSA)に対して有効であり、グラム陰性菌や細胞内寄生菌に対しては効果がない。
レジオネラは細胞内に寄生するグラム陰性桿菌であるため、バンコマイシンのような細胞内移行性に乏しい薬剤は無効。
■解説2|
レジオネラ肺炎は、レジオネラ属菌(特にL. pneumophila)による非定型肺炎であり、細胞内寄生が特徴。
治療には、細胞内移行性に優れたマクロライド系(アジスロマイシンなど)やニューキノロン系(レボフロキサシン、シプロフロキサシンなど)が選択される。
一方、β-ラクタム系やバンコマイシンなどは細胞内移行性が低く、無効または効果不十分である。
■結論|
正解は3. バンコマイシン。
細胞内寄生菌であるレジオネラに対して有効性が低く、適切でない抗菌薬である。
■補足|
シプロフロキサシン(選択肢1)[正しい]
ニューキノロン系抗菌薬であり、細胞内移行性に優れる。
レジオネラ肺炎の第一選択薬の一つ。
アジスロマイシン(選択肢2)[正しい]
マクロライド系抗菌薬。肺組織への移行性と細胞内到達性が非常に高く、レジオネラ肺炎の治療に広く使用されている。
解答と解説
■■Gemini 2.0 Flash
問66 解答:3
DICでは、血液凝固系の亢進により、アンチトロンビンやフィブリノゲンなどの凝固因子が消費されて低下します。
フィブリン分解産物(FDP)は、線溶系の亢進により増加します。
問67 解答:3
ピルフェニドンやニンテダニブは、特発性肺線維症の進行を抑制するために用いられます。
ブレオマイシンは、抗がん剤であり、肺毒性が知られています。
問68 解答:2
ブチルスコポラミン臭化物は、抗コリン薬であり、胆管の平滑筋を弛緩させることで、胆石疝痛を緩和します。
モルヒネ塩酸塩も鎮痛作用がありますが、胆道痙攣を誘発する可能性があります。ウルソデオキシコール酸は、胆石溶解療法に用いられます。
問69 解答:3
原著論文は、研究者が自ら行った研究の結果を初めて発表するものであり、一次資料に分類されます。医薬品添付文書や医薬品インタビューフォームは、二次資料または三次資料に分類されます。
問70 解答:3
シプロフロキサシンやアジスロマイシンは、レジオネラ肺炎の治療に有効な抗菌薬です。バンコマイシンは、細胞壁合成阻害薬であり、レジオネラに対して効果が低いです。
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問56から問70までの理解すべき範囲
問110-056
心筋細胞毒性を有する薬剤
薬剤性心不全
問110-057
アフェレシス施行中の禁忌薬
デキストラン硫酸固定化セルロース吸着器
問110-058
心室の早期興奮
副伝導路
WPW症候群
問110-059
急性心筋梗塞の初期治療
抗血小板薬
問110-060
重症筋無力症の症状
神経筋接合部の障害
問110-061
喀血をきたす疾患
呼吸器疾患と消化器疾患の鑑別
問110-062
痛風発作の治療薬
NSAIDs
尿酸降下薬
問110-063
慢性甲状腺炎(橋本病)の自己抗体
抗ペルオキシダーゼ抗体
抗サイログロブリン抗体
問110-064
シクロスポリン点眼液の適応
アレルギー性結膜炎
問110-065
ウイルス感染症の伝播経路
空気感染
飛沫感染
問110-066
播種性血管内凝固症候群(DIC)の検査所見
血液凝固・線溶系の異常
アンチトロンビン
フィブリノゲン
FDP
問110-067
特発性肺線維症の治療薬
抗線維化薬
ピルフェニドン
問110-068
胆石症の疝痛発作時の疼痛緩和
鎮痙薬
ブチルスコポラミン臭化物
モルヒネ塩酸塩
問110-069
医薬品情報源の種類
一次資料、二次資料、三次資料
原著論文
問110-070
レジオネラ肺炎の治療薬
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