【すごい博物館172】地下鉄博物館:地下鉄100年の歴史を実物車両と振り返る!
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■地下鉄博物館とは

東京メトロ・東西線にある「葛西」の駅は、地下鉄なのに高架上を電車が走る区間にありますが、この高架の下に、昭和2年(1927年)から始まった日本の地下鉄の歴史や建設過程、安全管理などを学ぶことができる、「地下鉄博物館(通称:ちかはく)」があります。

東京地下鉄株式会社(東京メトロ)の関連法人である「公益財団法人メトロ文化財団」が運営しているこの博物館は、昭和61年(1986年)に開館し、平成15年(2003年)にリニューアルが行われ、かつて使われていた鉄道車両の展示や運転シミュレーターなどがあり、子供たちにも大人気のスポットになっているようでした。

細長い形状の館内は、東京メトロ(旧称:営団地下鉄)を中心とした地下鉄の歴史や技術を学べたり、シミュレーターやジオラマを楽しんだりできる、7つのコーナーから構成されていました。

訪問時は「ぐるっとパス」を使用したので「優待券」と書かれた切符を受け取り、地下鉄で使われている自動改札システムに通して入場しました(日時によっては有人改札となり切符に鋏を入れてもらえるそうです)。

入場して最初の展示物は、昭和59年(1984年)に使われていた自動券売機で、「営団線」という旧称がついていたり、初乗り料金が120円だったりと、いきなりノスタルジックな世界に引き込まれました。

展示の解説やキャプションは、日本語と英語で書かれていたうえ、一部の展示には音声ガイダンスがついていて、ボタンを押すと日本語または英語で説明を聞くことができるようになっていました。

また、「ちかはくナビ」というページも用意されていて、スマートフォンを使い日本語・英語で展示内容を読めるようになっていました(左のポスターに描かれているのは、ちかはくオリジナルトキャラクターの「まるちゃん」と「ぎんちゃん」です)。
■1.地下鉄の歴史

昭和2年(1927年)に日本初の地下鉄が上野~浅草間に開通してから現在に至るまでの、地下鉄の歴史を紹介するコーナーで、かつて使用されていた車両2台が並んで置かれていました。

この黄色い車両は、昭和2年の地下鉄開通の時に使われていた、日本初の地下鉄車両「1001号車」で、国の重要文化財に指定されているそうです。

当時の上野駅プラットホームの雰囲気が、実際に使用されていた改札口などを用いて再現されていました。

この赤い車両は、昭和29年(1954年)に丸ノ内線が開業した時に使用されていた「301号車」です。

ニューヨーク地下鉄の最新車両をモデルに作られ、加速・ブレーキ・乗り心地・騒音の面で画期的な性能を持っていたということです。

2台の車両の周辺の壁面では、日本の地下鉄の歴史を伝える年表や、写真・模型・路線図などの資料が紹介されていました。

昭和30年~40年頃の、出札係・運転士・車掌・検車区・測量・改札係の仕事内容を紹介する、当時の映像と仕事道具が展示されていました。

運転士は業務にあたって、動力車操縦者運転免許証や、ブレーキ弁ハンドルを持ち歩いていたようです。

改札係は、駅ごとに異なる切れ目が入る「入鋏ばさみ」を使って切符を切っていたほか、他社路線との乗り継ぎのための「特殊区間用特別補充券」に穴をあけて処理する対応なども行っていたようです。

東京メトロ9路線のスタンプが、ズラリと並べられていました(スタンプノートはミュージアムショップで販売されていました)。
■2.地下鉄をつくる

地下鉄トンネルの作り方や施工技術を紹介するコーナーで、「開削工法」や「シールド工法」が模型を駆使して解説されていました(写真左は副都心線の掘削に使用した直径7mのカッターディスク)。

トンネルや駅の工事がどのように行われているのかを、偏向フィルターを使い、3Dで見られるシアターもありました。

このシールドマシン模型は、ボタンを押すと先端部分が動き、実際の掘削の様子が分かりやすく表現されていました。

この模型は現在の新宿付近の地下構造を示しているのですが、新しく作られた都営新宿線や都営大江戸線は、東京メトロの路線より深い部分に作られ、何層にもわたる複雑な構造になっていました。
■3.地下鉄をまもる

総合指令センターや映像監視システム、保守工事など、地下鉄の安全を守るために欠かせない業務について学ぶことができるコーナーです。

全線の列車や駅の運行状況を監視し、必要な情報を発信している「総合指令所」の業務について、その場にいるような雰囲気のブースに座りながら、クイズや解説を通じて学ぶことができるようになっていました。

単線トンネルの実物大の輪切りモデルがあり、レールや配電線、信号機や通信ケーブルなどの設備がどうなっているのか、間近に観察することができました。

保守作業や電流測定などに使われていた「軌道モーターカー」は、送電終了後でも仕事ができるように、エンジンで駆動していたようです。
■4.旅客サービス

乗客により便利でより快適なサービスを提供するための、東京メトロの取り組みが紹介されていました。

駅の案内サインは、時代とともに改良され、より分かりやすいデザインへと進化してきたのだそうです。
■5.地下鉄車両のしくみ

実物大のパンタグラフや台車ブレーキなどがあり、電車が走る技術的な仕組みを体験しながら理解できるようになっていました(ボタンを押してパンタグラフの上げ下げをすることもできました)。

この「100型車両」は、昭和13年(1938年)に作られ、約30年間にわたり銀座線で活躍していたもので、経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されているそうです。

今から約90年前に作られた運転席は、左側にマスタースピードコントロール(通称:マスコン)、右側にブレーキレバーがあるという構成になっていました。

電車が発車し、惰行走行し、ブレーキで止まるまでの運転操作と装置の動きが、イラストを用いて解説されていました。

昭和59年(1984年)から平成29年(2017年)までの約33年間、銀座線で使われていた01系車両の先頭部分も展示されていて、運転席に入ることもできました。
■6.日本と世界の地下鉄

地下鉄は世界中の100以上の都市で運行しているのだそうで、データベースで検索し、各国の鉄道の写真やデータを見ることができました。

フランスの地下鉄を検索してみたところ、パリでは東京より27年早い1900年に開通していたことなどが分かりました。
■7.地下鉄プレイランド

銀座線・有楽町線・日比谷線など(時期により路線が変わるようですが)の運転をシミュレーターで体験できるコーナーは、子供たちに特に大人気のようでした。

この千代田線の実物大シミュレーターは、加速や減速に合わせて車両が動くようになっていて、臨場感がありました。

「メトロパノラマ」という大型ジオラマでは、1日に4回ほどショー形式の演出運転が行われ、ミニチュアの地下鉄車両が走り回る様子を楽しめるそうです(訪問時はタイミング悪く終了していました)。
■ホール

一番奥のスペースには映画上映室もあり、まんがアニメや地下鉄関連のコンテンツを鑑賞できるようでした。
■ミュージアムショップ

ショップの店内には、Tシャツや地下鉄のおもちゃ、路線図のハンカチなどが並べられていました。

300円~500円のカプセルトイに入った地下鉄グッズも、訪問の思い出となる一品になると感じました。
■まとめ

首都・東京の人々の移動を、地面の下を使って支えている地下鉄について、実物大の資料を見たり、装置に触れたりしながら、体験的に学ぶことができる展示構成になっていました。

年配の方には昭和・平成の時代を懐かしむことができ、子供たちにはシミュレーターなどをゲーム感覚で楽しめる、どの世代でも満足できる博物館だと感じました。
なお、この記事は展示の解説やホームページ等を参照して記載しました。
<良かった点・いまひとつだった点>
〇日本初の地下鉄車両など貴重な資料に出会えた
〇動く装置や模型でシステムを理解しやすかった
〇シミュレーターのスタッフ案内が優しかった
△問題に思う点は特にありませんでした
■インフォメーション
詳細はホームページで確認を
開館日・時間
火~日曜日(月曜日は休館)
10:00 - 17:00(入場は16:30まで)
料金
大人 : 220円
満4歳以上中学生まで : 100円
アクセス
東京メトロ東西線の葛西駅 徒歩約1分
住所
134-0084 東京都江戸川区東葛西六丁目3番1号
以上です、ご覧いただきありがとうございました。
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