【装備録】日常とミリタリーの狭間を探す。AIと二人三脚で構築するサバゲーのPMCスタイル
前回、AI「ハーマイオニー」との壁打ちによって見えてきた、「シンプルで洗練された黒を基調としたPMC(民間軍事会社)スタイル」。
ショップの空気に呑まれて手ぶらで帰ったリベンジを果たすべく、再び秋葉原へ繰り出した。(と大層な話でもなく、職場のある東京駅から寄り道するだけ笑)
今回の目的は、実店舗でアイテムを直に手に取り、質感や着用感、そして価格設定への理解を深めること。その上で、心から「好き!」と思えるアイテムを見定め、理想のPMCスタイルを具体化していくことだ。
『なぜナイロンの帯が数万円するのか?私なりの買い物の理由付け』
しかし、ミリタリーショップが集まる通称「軍拡交差点」に立ち、いくつかの店舗を巡って最初に抱いたのは、「それにしても、サバゲーの装備はなぜこんなに高いのか」という純粋な疑問だった。
ただのナイロンの帯やプラスチックのケースが、数千円から数万円もする。服であれば、天然素材が高くて化学繊維が安いといった、ある程度の傾向がある。ゴアテックスのような機能性素材ならともかく、いずれもThe工業製品だ。
もちろん、戦場で使われるプロ仕様の製品(いわゆる「実物」)が理想なのだろう。だが、仮に実物を買うとしても、「なぜその値段なのか」「なぜ自分に必要なのか」という理由付けができないまま購入するのは許せない。大人の趣味とはいえ、趣味だけに使えるお金も無制限ではないのだ。
普段から息子(小2)に対しても、私にとってのミニ四駆やベイブレード、遊戯王のような、「大人になっても『ああ楽しかったな』と思い出せるような、本当に欲しいものを買いなさい」と言っている手前、父親である私が妥協してはいけない。(こうして文章を書き起こすと、いかに自分が面倒くさい性格であるかを感じる苦笑)

小6にタイムカプセルに埋め、成人式で取り出した
そこで、ショップの店員さんやAIハーマイオニーに、その場で感じた疑問をぶつけながら、サバゲー装備への理解を深めて、アイテムを揃えていくことにした。
『安全と快適性の境界線。目と歯を守る、ゴーグルとマスク』
最も価格差の理由が明確だったのはゴーグルだ。
サングラスやレンズ部分がメッシュの簡易的なタイプは2,000円程度で買えるが、顔に密着するタイプやフルフェイスタイプは1万円前後。
(中には、最高にカッコいいサングラスもあったのだが、Ray-Ban並のお値段だっので見なかったことにした汗)
要するに、「BB弾の直撃にどれだけ耐えられるか(安全性)」と「どれだけ曇りにくいか(快適性)」で値段が決まる。目が潰れるリスクを考えれば、妥協は許されない。
選んだのは、Bolle(ボレー)の「X810 タクティカルゴーグル」。
決め手は圧倒的なフィット感。アジア人の顔立ちに合わせた設計らしい。元々曇りにくいレンズだが、もし曇ってもレンズ上下の通気孔を開放できる仕様。
(それでも曇ったらダイビング用の強力くもり止めを塗ればいいし( ≖ᴗ≖)ニヤッ)
中古はさすがに怖いので、Yahooショッピングのセールを駆使して約8,500円で買った。
あわせて、口元を守るマスクも調達。
調べると、ネックゲイターのような布で顔を覆い、中にインナーパッドをつける人もいるようだが、私はかなりの汗っかきなので、蒸れにくいOneTigris(ワンタイグリス)の金属製メッシュマスクを約2,000円で購入した。口と耳が金属で覆われているので、歯が折れることはないだろう。
ただ、いかんせん後頭部のゴムベルトがバックルから脱落するので、ベルトの端を折り返して接着剤で固定し、簡単に外れないよう加工した。
『掘り出し物のベルト。割り切りで選択した実物IPSCベルト』
腰回りのベルトは、特に価格差が大きいアイテムだった。
ベルトのMOLLE(モール)の隙間にポーチをガガッチリと編み込んで固定できるか、それが最新のレーザーカットか否か、そして実物かレプリカかで、値段がドンドン上がっていく。高い製品だと5万円はするので、「革でもハンドメイドでもなかろうに…」と思わず嘆息した。
という訳で、「そもそも自分はベルトに何を付けるのか?」と改めてと改めて考えた。
ハンドガン、ホルスター、予備マガジン、空マガジンを入れるダンプポーチ。これらを全て腰に載せると1〜2kgの重さになるらしい。
前回のサバゲー前に間に合わせで買ったワンコインのワークマンベルトでは明らかに荷が重いし、ベルトが腰骨にくい込んで痛くなりそうな気がした。
「これだけ重くなるなら、休憩時にベルトごと装備を外せるようなアウターとインナーに別れた2層構造のベルトで、そこそこの耐久性があれば十分だ」と割り切ることにした。
(仮にベルトが切れても死にはしないし)
そうしてフリマサイトを巡ったところ、実物新品の競技用ベルト「MIL FORCE(ミルフォース)IPSCベルト」が約2,300円(クーポンで実質2,000円)で出品されているのを発見した。
MOLLE規格ではないが、ベルトに直接通すタイプの装備品なら何でも取り付けられるシンプルさと、射撃競技に使われるほどの頑丈さならサバゲーにも使えるだろうと思い購入した。

ひと苦労するほど強い粘着力
『ガンマン気分を味わう、ホルスター』
先日B氏からいただいたM45A1を収めるホルスター選びは、腰回りの「見た目」において一番目立つ華。これは妥協できない(`・ω・´)キリッ
しかし、これが思いのほか難航した。M45A1はベースとなった銃「1911(ガバメント)」と似ているので、対応ホルスターもすぐ見つかるだろうとタカをくくっていたが、銃の下部にライト等を取り付けるためのレールがあるためか、ガバメント用ホルスターに入らないのだ。
「こうなったら、現物をショップに持っていて確かめるしかない」
私はスーツを着て革靴を履き(普段はジャケパンスニーカーの癖に)、M45A1をバッグに忍ばせ、エージェント気分でレプマートに侵入入店した。
店員さんに許可をもらい、店頭のホルスターに実際に銃が収納できるか試させてもらった。適合したのは、BLACKHAWK(ブラックホーク)の「Serpa CQCホルスター」。
カラーはあえてコヨーテタン(砂漠色)を選んだ。「装備は黒基調」というハーマイオニーのアドバイスがあったものの、M45A1がタンカラーであること、そしてボトムスに合わせるM47パンツがオリーブドラブ(グリーン系)なので、腰周りのアクセサリーにアースカラーを入れた方が、黒ベルトを境に断絶しそうな上半身と下半身をうまく繋いでくれると考えたからだ。
帰宅後、早速ホルスター内側にシリコンスプレーを差しクロスで磨き上げた。人差し指一本でロックを解除し、シャッと銃が抜けるスムーズさに感動し、ガンマンごっこを楽しんだ。
(実は、前回のサバゲー後、安さにつられてAmazonでSHENKELの汎用ホルスターを買ったのだが、家でガンマンさごっこしていたら、あっけなく外装が割れて捨てた黒歴史がある)

『プロの接客で納得した、マガジンポーチ』
ライフルのマガジンを入れるポーチは、なぜその値段なのかが一番分かりにくいアイテムだった。どれもナイロンや樹脂の小さなケースなのに、実物・レプリカ問わず、それなりの値段がする。
「まずは本物を触ってから決めよう」と、実物装備を取り扱う「ウィリーピート」に向かった。
店内はミリタリーショップというより工務店のようなドクドクな雰囲気があり、他の店とはまた違った緊張感があった。
だが、そこで回れ右しては先日の二の舞。意を決して、
「サバゲー初心者で、何が自分に合うか分からなくて…」
と正直に打ち明けると、物腰の柔らかい店員さんは嫌な顔一つせず、様々なポーチを持ってきてはマガジンにあわせた厚さにポーチを調整した上で何度も試させてくれた。
そこで感動したのが、サファリランド(Safariland)の「M4用 774ライフルマガジンポーチ」(約8,000円)だ。
樹脂製で、マガジンを差し込んだ時の確かなホールド感に対し、引き抜く時の「スッ」と抜ける感触がたまらなく心地よかった。
価格には少し怯み、一度退店し他店もまわって実物・レプリカ問わず試してみたが、サファリランドほど抜き差しが心地よいポーチは見つからなかった。
実物とレプリカの価格差が比較的小さく、安物買いの銭失いになるよりも、質実剛健な実物を買う方が結果的に無駄がないと決論づけ、購入を決めた。初心者に対して優しく、こと細やかにポーチの扱い方を教えてくれたウィリーピートさんには感謝しかない。

『頭でっかちな私にあった、帽子』
最後に、日よけと安全確保のための帽子。
実は私は人より頭が大きく、髪のボリュームもあってか、帽子が絶望的に似合わない。というかフリーサイズでも入らないことが多い。
(中学時代、剣道の面を作るための採寸で、頭が人より大きい事実を知った時は悲しかった。自分では小顔と思っていたのに…)
帽子の種類も色々あったが、PMCはキャップにイヤーマフをつけた写真が多く、特にTravis Haley氏の着こなしがカッコ良かったので、キャップに決めた。
ただ、キャップとゴーグルを同時に着けると、ツバがゴーグルのフレームに干渉して浮き上がり、深く被ることができない。
だが、ウィリーピートで見つけた「Notch Gear(ノッチギア)」というキャップなら問題ないことがわかった。
理由は、ツバの左右にある「切り欠き(ノッチ)。」
ゴーグルのフレームに干渉しないよう設計されていて、それなりにゴツイめのX810をつけても干渉せず、頭でっかちな私でもスッキリと収まるサイズ感。
今はまだ買わないが、将来的にイヤーマフを着けたかったので、頭頂部のボタン(天ボタン)がない点も良かった。
(ただ、ウィリーピートさんには申し訳ないが、Amazonで4,000円台だったのでポチってしまった…今度なにか買います)
『揃い始めた装備、しかし…』
こうして、ゴーグルとマスク、ベルト、ホルスター、ライフルマガジンポーチ、帽子と、基本装備がある程度揃った。
いずれも実用性とカッコ良さに納得して買った装備品達。さっそく鏡の前で身に付けてみた。

「うーん…なんか、普通の『サバゲーマー』だな…」
PMCスタイルっぽくはあるが、どこか「マネキン買い」をしたような、着こなせてないお仕着せ感があった。
「オシャレなスタイルを目指していたのに、このまま買い進めていいのか…?」
一度そんな違和感を覚えてしまっては先には進めない。
私は装備集めを一旦中断し、「そもそも、PMCとは何なのか?」というスタイルの深掘りと、そこに「アイデンティティをどうPMCスタイルに盛り込むか」を練り直すことにした。
こだわりが強いせいで、買い物はまだまだ終わらない…。
