🥥カフェコッズァ|ベトナム食文化🇻🇳カフェ編 ẨmThựcViệtPedia|Cà phê cốt dừa
🇻🇳 【ベトナム食文化コラム】南国の香りとシャリシャリ食感がたまらない!真夏の定番スイーツ・コーヒー「カフェコッズァ」 ◆
北部の冬の寒さを癒す濃厚な「カフェチュン(卵コーヒー)」とは打って変わって、ベトナムのうだるような暑い夏にぴったりの、南国感あふれる爽やかな一杯をご紹介します。
それが、ココナッツミルクを使った「カフェコッズァ(Cà phê cốt dừa)」です。
日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、ベトナムでは若者を中心に絶大な人気を誇り、もはや「定番」として定着しているメニューです。コーヒーの苦味とココナッツの甘い香りが生み出す、南国ならではのマリアージュを紐解いていきましょう。
■ 語源:「ココナッツの濃厚なエキス」を意味する言葉
名前の由来は、使われている素材をそのまま表しています。
Cà phê(カフェ): コーヒー
Cốt dừa(コッズァ / コットズア): ココナッツミルク

「Dừa」はココナッツ(ヤシの実)、「Cốt」は「骨髄」や「エキス・絞り汁」といった意味を持つ言葉です。つまり「Cốt dừa(ヌックコットズア)」は、単なるココナッツウォーターではなく、果肉から絞り出した濃厚な「ココナッツミルク(ココナッツクリーム)」を指しています。
北部の発音では「コッズァ」「コッヅア」、南部では「コッユア」のように聞こえるため、日本語での表記揺れが多いのも特徴です。
■ スムージースタイルで大流行!モダン・ベトナムの象徴
ベトナムは世界有数のココナッツ産地(特に南部のメコンデルタ地方が有名)であるため、料理やスイーツにココナッツミルクを使う文化は昔からありました。しかし、「コーヒー」と「ココナッツミルク」を組み合わせたこのドリンクが全国的に爆発的なブームになったのは、2010年代に入ってからです。

火付け役となったのは、ハノイ発祥でベトナム全国に展開する大人気レトロカフェチェーン「コンカフェ(Cộng Cà Phê)」だと言われています。

彼らが提供したカフェコッズァは、ただコーヒーにココナッツミルクを混ぜたものではありませんでした。ココナッツミルク、練乳、そして氷をミキサーにかけて「スムージー(フローズン)状」にし、そこに濃く抽出したベトナムコーヒーを注ぎ込むという、新感覚の冷たいデザート・ドリンクとして提供したのです。
■ 味わいの魅力:溶けゆくグラデーションを楽しむ
グラスに注がれたカフェコッズァは、真っ白なココナッツスムージーの山に、ダークブラウンのコーヒーがなだれ込むような美しいグラデーションを描いています。

最初はシャリシャリとした冷たい氷の食感とともに、ココナッツ特有のトロピカルで濃厚な甘い香りが口いっぱいに広がります。そして後から、ロブスタ種コーヒーのガツンとした苦味が追いかけてきて、ココナッツの甘さをスッキリと引き締めてくれるのです。
時間が経つにつれてスムージーが溶け出し、コーヒーと完全に混ざり合うことで、徐々にまろやかな「ココナッツラテ」へと味が変化していくのも楽しみの一つです。
■ 終わりに:南国ベトナムの「涼」を味わう
ココナッツの天然の甘みと香りは、不思議と心と体をリラックスさせてくれます。強烈な日差しの中を歩き回った後、冷房の効いたカフェに駆け込んで飲む冷たいカフェコッズァは、まさに砂漠のオアシスのような存在です。
伝統的な「カフェスア」や歴史を感じる「カフェチュン」も素晴らしいですが、現代のベトナムの活気と南国の豊かさを象徴する「カフェコッズァ」もまた、ベトナム食文化の新しい1ページを彩る傑作です。暑い季節には、ぜひこのシャリシャリとした南国の恵みを味わってみてください。
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