旅の終わりはまた始まりに
旅をして様々な関係性の中に身を置いて
やがてはその旅も終わる。万博の風景の中を歩いては
様々な形をたどり、いつかの記憶と照らし合わせつつ、
またこれから先の旅にも視線を向ける。続いていく旅
も日々も円環するように、また次の風景へ続くように。

万博の風景はすっかり夜に包まれて

闇に浮かび上がると赤と青と白の光

赤い糸でつながるメルクリウスとプシュケが織りなす

螺旋の動きが、外観のスロープや階段とつながるようで
闇夜に輝く青と赤の光に浮かぶフランスの文字

そのトリコロールの色のきらめきに
記憶を重ねるように旅をして

光に包まれるパビリオンは、陰影が強調されて

また昼間とは違った表情を持つ
光は形に立体感と方向性を与えるようにして

大屋根リングを満たす光は、リングの構造を際立たせ

ゆるかにカーブを描く光の連続は、それが円であること示し

あらためて圧倒的な構造体の下をくぐる

その日にめぐったパビリオンを演出する夜の光

ゆるかにつながる多面体は、別の角度から照らされて

昼間に通りがかったボロノイ構造もより立体的となる

その隣には双曲放物線を描く住友館

直線がねじられながら連続する形も

光に包まれる。その奥に艶やかに浮かぶのは

薄く淡い赤と青の布をまとう建物

その風にそよぐ外観は、昼間に訪れた
ひらひらと動きを持つノモの国というパビリオン

万博会場を東から西へ。また東へとぐるりとめぐり

白い鹿が立つ広場まで戻ってきた
幸運を感じる鹿との出会いから始まった万博の旅も

ぐるりと円を描くようにして
アートをたどり、形がつながる一日を楽しんだ

東ゲートをくぐり帰路に向かう人の波にのり

その日にめぐった国々の風景を思い浮かべながら

長いようであっという間の一日を終えて
夜の大阪・関西万博の風景を後にする

また電車に乗り込んで、弁天町で乗り換えて
駅に展示されるステーションアートの前をまた通り
2025年6月の万博の旅に思い返しながら、帰路へつく
万博に広がる風景を歩いた。散りばめられたデザイン
に込められた思いは、その形の数だけある。数え切れぬ
ほどの様々な人の熱意が交差し、それは過去から未来
へとつながるものでもある。その一つ一つに目を留め、
またその一つ一つを追いかけていく。旅の終わりは旅
の始まりに。旅は次なる旅のきっかけとなっていく。
