旅の軌道を重ねながら
旅に立ち上がる風景を
円を描くように歩いていく。まだ起き出す前の街
を抜け、境界に揺れるアートをたどる。長い時間
と短い時間、積み重なる時の間を抜ける。過去に
つながる視点もあれば、旅に連続する風景もある。

変化し続ける街をたどり

街角に佇む彫刻にも

立ち止まっては、また動き
街の要素を重ねていく

木漏れ日に床のタイルが円を描く
芸術祭に重なる視点が

街に動きを与えるように

対象に注意を向けては

過去から未来へとつながる。島から
運ばれた巨大な石。歴史の連続を

なぞるように間を抜ける
円を描く旅の軌道を

風景に重ねては

刻々と過ぎゆく時間の経過に

季節のうつろいを感じながら

再生された街の歴史に目を留める

失われるものと生み出されるものの間

時を経たビルは
新たなデザインをまとい

引かれた線は積み重なり
街の今を描いていく

点が線となり、やがて面となるように
デザインの力は、ゆるやかに日常を変えていく

街に視点を添わせては

生み出された光の屈折をたどる

神社の境内に交差する

木の格子と湾曲したガラスに

影は透過しては映り込む

ゆるやかな曲線を描く拝殿から

飛び出したような木の格子。古来のモチーフと

現代的な曲面が重なる境界に

周囲の風景が取り込まれる

流れる時間の長短を

時をくぐり抜けた門に重ねる

街の中で時間の流れが入り混じる

時代にひかれた線に

街がデザインされては

意識を注ぐほどに動きを帯びる

視点に角度をつけては
交差する光と影を

そっと佇む街の形に重ねる

地面に連続するたんぽぽが

円の中に敷き詰められる

街の空白にそっと添わせるように
建築家がこの地に描く円が

季節により色を変えていく
旅の軌道の中で
街に散らばる要素が、それぞれに役割を担い、今を
描く。街への意識をずらす。時間の経過とともに街
のデザインが動き出す。アートは街と重なり合い、
祝祭に浮かぶ境界を際立たせては、溶かしていく。
