変化を続ける街を行く
散りばめられたモチーフをたどるように
ほんのひとときの旅を時間をかけて綴る。風景を
一つ一つほどいては、そっと日々に重ね合わせる。
日々に旅のような、旅に日ごとの視点をつなげる
ように、日常は旅をゆるやかに連続させていく。

旅と日常を交互に描く

2025年の大阪の街で

息づくように、祝祭に跳ねる色

その時は、まだ万博が終わる直前の頃
祝祭の記憶をつなぐ色をたどる

難波津と呼ばれる大阪は

瀬戸内と船でつながる場所でもある
歴史の中をくぐるように

旅の風景をつないでいく

梅田の街にそびえる建物は

当時の記憶を帯びて、新たな時代へ漕ぎ出す

広がる帆のようなデザインの向こうの

ファサードは波のようにも見えてくる

昔の姿を今も保つビルに

大きなみゃくみゃくの楽しげな
姿に私もすっかりとりこになる

波の揺らぎを表すような外観は

流れるように街の背景となる

繰り返されるパターンの連続と不連続
時に応じて、建物への視点も移り

映し出される風景も転じるものとなる

リズムを生み出す幅の異なるラインは


日々に刻まれる形を拾う

いつもの風景の延長にある街で

建ち並ぶビルにも親しみを覚える

10月の半ば、祝祭の最後の思い出として

第3ビルを背景に

どんなポーズも様になる
ミャクミャクの姿を振り返る

何かが終われば、何かが始まる

万博で出会った懐かしいキャラクターは
スイスのパビリオンで輝いて

世界に目を向けるほどに

日本の形が浮かび上がる
日常を旅するように歩いては

新たに生み出される風景に

しっとりと細やかな納まりや

しんと静かに伸びる壁と

揺れるように煌めく素材感

空を映すカーテンウォールを見上げては

ナデシコの可憐さに足を止める

水の都の大阪に

浮かび、変わりゆく街並み

建物は変化を重ね今に至り

変わることなく建ち続ける建物は

大阪の街を見守り続ける

街は水の記憶とともに

空との境界を転じながら

新たな景色を生み出していく
変化の波に身をまかせ

そびえるビルの形に沿うように
2025年10月、大阪で行われた祝祭は最後の日々に
輝く。重ねた万博の風景は、今もまぶたの裏にある。
だんだんと確かに姿を変えゆく御堂筋を歩く。移り
ゆくものと変わらぬもの。変化を続ける街を行く。
