空へとつながるビルのもとへ
そのビルの足元であふれる緑
梅田の風景を象徴するビルのもとへとやってきた。
そのビルは空へと伸び、空を映す。梅田スカイビル
はその名に違わず、空とつながり、梅田の風景を形
作り、30年以上も梅田の風景を見守り続けている。

空へとそびえる構造物

それは空とともにある風景を生み出し

それ自体が空を表すようにして

建物を装飾する幾何学模様が

空を手の届く身近なものとして

足元の建物を構築する確かな形の上に

雲の流れのようにふわりとした形で

建物のデザインに空が取り込まれる

見上げれば建物は多様で、すべてを表しつくそうとされ

緑あふれる自然との対比を生み出す

反転はときに演劇的な演出で

色のないデザインと、あるデザインは

風景を極端に揺らしていく。黄色、赤、青のオブジェが

切り取る風景は、あらためて圧倒的で

途方もなさを感じさせる

色のない建築と、色で切り取られる風景の中

三原色は建物を引き立たせる

空の青さにつながるオブジェに
色彩が生み出す意味を感じながら

オブジェの形をたどる

幾何学は建物に幾重にも重ねられ

丸、三角、四角の連続や

曲線に動かされる風景をたどる

空と一体化するような建物は

幾何学の力を帯びて

梅田の風景を見守る存在となる

そこには添えられた2025年の記憶と

空中庭園へと続くアプローチの記憶に

思いをはせては懐かしむ
梅田スカイビルの空へと広がる魅力を
あらためて感じながら
また再訪することを心に留める

林立するビル群の中でも
そのシルエットは群をぬいて

ガラスに包まれた建物は、空を取り込み
雲の動きを映し出し、常に動的となる
氏は語る。
「不定形であること、透明であること、光を映し出す
こと、不断に変化すること、境界がさだかでない
こと、密度の分布があること、そうしたことどもを、
雲は教えてくる。またひとつとして同じ雲はない。」
空は、雲はうつろい、心にその変容を問いかける

その姿は、梅田の街の様々な場所から
望むことができ、未来へ風景をつなぐ存在で

重ねられる建物の中でも、色褪せることなく
梅田を象徴する建物であり続けている

凛と空へと伸びる姿は
風景を映しながらも、強い存在感を持ち

大阪の輝く未来への道標となる

大阪を離れても、その建物はリスペクトされ
人々の記憶の中で建ち続けている
建物を手掛けた建築家の原広司といえば

赤青黄色のオブジェでつながる
都市のような空間が広がる京都駅
またアートの器となる十日町に建つ美術館も
集落のおしえから、得た思想のもとにある
原広司。2025年、建築界の巨匠が世を後にした。
丹下健三に学び。内田祥哉に師事した建築家。
その設計思想は、集落の教えに基づいている。
「建築は、空から無限の変化を与えられる。
ときに、裏切って空に形を与えよ。」
書籍で綴られる言葉は大きく、小さく、示唆に富む。
「すべてのものにすべてがある。旅のように
建築をつくれ。光の限りない変容を建築に
映し出せ。風を起こせ。風の音を聴け。事物
や空間は、幾重にも幾重にも重ね合わせよ。
反転は、ときに演劇的な空間効果を生む。」
一人の建築家の軌跡。あまりにも壮大で、繊細で、
果てしなく、世界を定義し、未来を見据えた言葉の
数々。その言葉は、色褪せることなく、この世界を
彩る。偉大な建築家の言葉を胸に、旅を続けていく。
