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「自己暗示」で弱みも強みに変える人材育成術|現役人事の実践例

はじめまして、Akiさんです。日系大手人事としてキャリアをスタートし、欧州駐在を経て外資系企業へ。いまは外資系企業でアジア9カ国の人事責任者をしながら、個人事業で全国の中小企業支援、そして、SNSで経営戦略人事のリアルについて発信しています。

衝撃!!! 私は、人間関係構築における資質が非常に低い。人事なのに・・・

前回記事で、クリフトンストレングス®の診断結果を受けて、こんなお話をしました。私の診断結果は、人間関係構築力の資質が軒並み最下位という、正直ショックな内容でした。

しかし、この診断の趣旨は「弱み克服」ではなく「強みを見つけて磨き上げる」というものだと知り、考えが変わりました。弱みはすべて放置していいわけではなく、クリティカルな部分だけは最低限「赤点脱出レベル」まで引き上げつつ、基本は自分の得意分野を「他の追随を許さない強み」に育てていく。そんなポジティブ志向の人材育成のあり方について書いた記事です。

今日は、その後日談として、診断結果を受けて、弱みの部分について、私がどうしたかを紹介します。特に、ネガティブシンキングを、ポジティブシンキングにどう変えていったかを。

改めて私の資質の診断結果はこちら。

自分の思考のクセを変えたい方、部下や後輩の行動変容を後押ししたい人事・マネジメント層の方に読んでいただきたい内容です。


1. 診断で見えた、私の最大の弱み

改めて私の資質の診断結果を振り返ると、下位の資質として軒並み現れていたのが、人間関係構築力に関する資質群でした。その中でも、最も低いもの。それは、今日のメイントピック、「ポジティブ」です。つまり、私は、生来、ドがつくほどの、超ネガティブな人なわけです。

子供のころ、テレビで、野球の試合を見ていると、いつもこんなことを心で呟いていました。

私が応援したチームはどうせ負ける。なぜならそれを見てしまった私の運が悪いから。

まさに「貧乏神」の思考です。

しかし、私は、次第にこうも思うようになりました。どうせ長い人生を過ごす。それも一度きり。ものの捉え方、時間の過ごし方次第だな、と。

この人生という時間の使い方を上手に考えられないか。(ちなみに、私の資質のトップ10のうち、半分は戦略的思考力に属する資質です)

3. 弱みを「自己暗示」で書き換える、という発想

そこで、私が、意識・訓練・実行したのは、「自己暗示」です。

  • やっぱ、俺、(運を)持っているわ

  • さすが俺やな

と常に思うようにしました。また、親しい間柄では、周囲にも言うようにしました。多少イヤなやつに思われるかもしれませんが(笑)

皆さんは、急いでいる時に赤信号に引っかかったらどう思いますか。

なんでこんな時に! ツイてないな〜

こう思われるかもしれません。しかし、私はこう考えています。

「よし、これで、今日の悪運は使い果たしたな」と思う。あるいは、口に出す。たまたま青信号になっていたら、

「やっぱり私は幸運を引き寄せる」 と思う。あるいは、口に出す。ですので、私は生来、超ネガティブでも、意識してポジティブであり続けています。

こうすると、良いことがあれば、素直に嬉しくなりますし、悪いことが起きても、なんなら良いことだと捉えるようになります。この赤信号で、今日の悪運は使い果たすことができたな、と。これを続けることで、自分が運が良いと思えるようになってきた、というのが実感です。

これは、性格そのものを変えたわけではありません。弱みだった「ポジティブさ」の欠如を、「自己暗示」という具体的な行動・習慣で書き換えた、という点がポイントです。

4. ポジティブな感情は、周囲にも伝染する

アメリカのハーバード大学の研究チーム(Fowler & Christakis)が、フラミンガム心臓研究の20年にわたる追跡データを分析した有名な研究があります。

この研究によれば、感情は伝染する。(Emotional Contagion) 
そして、あなたの幸福感は、3段階先の関係の人にまで伝染する、ということが示されています。

わかりやすく言うと、あなたがポジティブな発言をして笑顔になる。
すると、あなたの友人が幸せになる確率は約15%上がる。
そして、さらにその友人の友人は約10%、そのまた友人は約6%上がるというものです。

脳科学的には、脳内の「ミラーニューロン(ものまね細胞)」が関係しているようです。誰かが楽しそうにしていると、周囲の人の脳でも「自分が楽しんでいる時」と同じ領域が活性化するのだそう。つまり、自分がポジティブなことを口にすると、周囲の人もポジティブになりやすいのです。

これ、素晴らしくないですか。逆にネガティブだと、周囲も不幸にしてしまう、ということも言えますよね。目の前で起きている事象はネガティブシンキングでも、ポジティブシンキングでも同じ。ただ、それを良いように捉えることで、自分もハッピー、他人もハッピー。Win-Winでしかない(笑)

5. 「自己暗示」を人材育成術として使うなら

自己暗示の力は、自分自身だけでなく、部下や後輩の育成にも応用できると思っています。

例えば、ミスを引きずってしまう部下に対して、「もっと前向きに」と抽象的に伝えるのではなく、「このミスで今日の悪い出来事は使い果たした、と思ってみたら?」というように、具体的な「言い換えの型」を一緒に作ってあげる。あるいは、うまくいったときに「やっぱり自分は運がいい」と、あえて口に出す習慣を勧めてみる。

抽象的な精神論ではなく、こうした具体的な言葉の置き換えという行動レベルに落とし込めるかどうかが、自己暗示を人材育成に活かせるかどうかの分かれ目だと思っています。そして、それを実践する上司やマネージャー自身がまずポジティブな発言を続けていれば、その効果は、先述の「感情の伝染」を通じて、チーム全体にも波及していくはずです。

とはいえ、良くないことが続く時もあります。誰にも正解はわかりません。ただ、先人はこう言っています。

『自分は運が強い』と信じることが、幸運を呼び込む第一歩である。 (松下幸之助)

その上で、徳を積むことが大事である、と。電車で座席を譲る、落ちていたゴミを拾う、トイレをきれいに使う、など。なんでもいいじゃありませんか。自分の運を信じて、徳を積む。これしかないと思います。

6. まとめ:弱みは、直すより、書き換える

今回のポイントを整理すると、

  • 弱みは、力任せに「直そう」とするのではなく、「自己暗示」のような具体的な習慣で書き換えるという発想が有効

  • 「赤信号=悪運消化」のように、出来事の解釈を変える具体的な言い換えの型を持つことが実践のコツ

  • 幸福感は3段階先の人にまで伝染するという研究もあり、自己暗示によるポジティブさは自分だけでなく周囲にも波及する

  • 部下育成に応用するなら、「もっと前向きに」ではなく、具体的な言い換えの型を一緒に作ることがポイント

さて、今回、自身の特性の診断を受け、自分を知り、色々なアクションを取ることができました。クリフトンストレングスに限らず、皆さんも、MBTIや無料の性格診断を受けることがあると思います。数年に一回、こうした診断を受けてみると、皆さんも生き方の戦略が変わるかもしれませんよ。

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