クリティカルパス法(CPM)
その作業が遅れると全体が遅れる作業を探すよ
「どの作業が遅れたらヤバいかな」を把握するためにやるよ
「CPM」と表現された場合は「Critical Path Method」の略だよ
簡単に書くよ
クリティカルパス法(CPM)(読:クリティカルパスホウ 英:critical path method)とは
期限とかが決まっていてゴールがある仕事(プロジェクト)において「その作業が遅れたら全体が遅れるんだけど?」な作業を抜き出して結んだ線を「クリティカルパス」と言うんですけどね。「この作業が遅れたらヤバいな」を把握するためにクリティカルパスを探すこと
です。
詳しく書くよ
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として「プロジェクト」と「クリティカルパス」について説明します。
特にクリティカルパスについては結構ガッツリ説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
プロジェクトは「(計画的に)ゴールがある お仕事」です。
ルーティンワーク(定型業務、日常業務)の反対です。
目標や期間が決まっていて「終わり」のある仕事を指します。
システム開発の現場では「お仕事」くらいの軽いニュアンスですけどね。
一口に「プロジェクト」と言っても、実際にやる作業は いろいろ あります。
例えば、設計、製造、テストなどです。
製造は設計が終わらないと始められません。
無理やり始める場合もありますが、普通は始められません。
製造は必ず設計の後になります。
製造が終わらないとテストは始められません。
テストは必ず製造の後になります。
テストをするには「どんなテストをするか?」を書いたテスト仕様書が必要です。
テスト仕様書はテストを始める前にできている必要があります。
また、テスト仕様書を作り始められるのは設計の後です。
テスト項目は設計した内容をもとにして決めます。
テスト仕様書の作成は設計とテストの間にやることになります。
言い方を変えると、製造と並行してやるわけです。
このように、いろいろな作業が組み合わさって、1つのプロジェクトは成り立っています。
クリティカルパスは「プロジェクトの各作業の中から『その作業が遅れたら全体が遅れるんだけど?』な作業を抜き出して結んだ線」です。
クリティカルパスに該当する作業が遅れると、ゴールにたどり着くのが遅れます。
例えば、そうですね。
ピヨ太君はピヨピヨ苺ショートケーキを作って売っています。
ピヨピヨ苺ショートケーキは注文制です。
「欲しいです!」な人が出てきたら作ります。
材料のうち、ショートケーキはピヨ太ママから仕入れています。
ピヨ太ママは発注してから3時間でショートケーキを届けてくれます。
材料のうち、苺はアクマ君から仕入れています。
アクマ君は発注してから30分で苺を届けてくれます。
ピヨ太君は、ピヨピヨ苺ショートケーキを作るのに1時間かかります。
作る作業は材料が揃ってから始めます。
さて、ピヨ子さんがピヨピヨ苺ショートケーキを買いに来ました。
ピヨ太君は最短何時間でピヨ子さんにピヨピヨ苺ショートケーキを渡せるでしょうか?
そうですね。
4時間です。
まず、ピヨ太ママからショートケーキを受け取るのに3時間かかります。
アクマ君の苺は発注してから30分で届くので、この3時間の間に届くでしょう。
材料が届いたら加工です。
材料が揃ってからピヨピヨ苺ショートケーキを作るのに1時間かかります。
3時間+1時間で4時間です。
ピヨ太君がピヨ子さんにピヨピヨ苺ショートケーキを渡すまで最短4時間かかります。
ここで ちょっと考えてみてください。
ピヨ太ママからショートケーキが届くのに4時間かかったら、どうでしょう?
ピヨ子さんにピヨピヨ苺ショートケーキを渡すのが遅れますよね。
4時間+1時間で5時間かかってしまいます。
アクマ君から苺が届くのに2時間かかったら、どうでしょう?
これは別に問題ありません。
まだピヨ太ママからショートケーキが届いていないからです。
苺が届くのに2時間かかっても、3時間+1時間で4時間になります。
ピヨ太君がピヨピヨ苺ショートケーキを作るのに2時間かかったら、どうでしょう?
ピヨ子さんにピヨピヨ苺ショートケーキを渡すのが遅れますよね。
3時間+2時間で5時間かかってしまいます。
ピヨピヨ苺ショートケーキが完成するまでの作業は以下の3つです。
1.ピヨ太ママからショートケーキを受け取る
2.アクマ君から苺を受け取る
3.ピヨピヨ苺ショートケーキを作る
この作業のうち
1.ピヨ太ママからショートケーキを受け取る
3.ピヨピヨ苺ショートケーキを作る
は遅れると即ピンチです。
ピヨ子さんに渡すのが遅れてしまいます。
このような「その作業が遅れたら全体が遅れるんだけど?」な作業を抜き出して結んだ線がクリティカルパスです。
……ケーキの話で終わるのも何なので、もう少しプロジェクトっぽい例も挙げておきましょうか。
設計の後に製造、製造の後にテストをやるプロジェクトがあります。
また、設計した内容をもとにしてテスト仕様書を作ります。
テスト仕様書はテスト前に完成させる必要があります。
それぞれの工程にかかる日数は
1.設計:3日
2.製造:2日
3.テスト仕様書作成:1日
4.テスト:1日
です。
終わるのは、最短で6日後です。
1.設計:3日
2.製造:2日
4.テスト:1日
のどれかが遅れるとヤバいです。
6日で終わりません。
それに対して
3.テスト仕様書作成:1日
は1日遅れ(2日)まで許容範囲内です。
製造が終わるまでに終われば問題ありません。
ということで
1.設計:3日
2.製造:2日
4.テスト:1日
の作業がクリティカルパスです。
クリティカルパスに該当する作業は超重要です。
その作業が遅れれば、その時点でゴールするのが遅れるの確定です。
「遅れるなよ~。絶対に遅れるなよ~」と念じながらガッチリ監視すると共に、もし遅れたら大急ぎで対処する必要があります。
もちろん、その他の作業が遅れて良いわけでは ありませんけどね。
その他の作業と比べて、クリティカルパスは遅れると本気でヤバい作業たちなのです。
以上を踏まえて
クリティカルパスを探す
のが「クリティカルパス法」です。
「CPM」と表現されることも あります。
「CPM」と表現された場合は「Critical Path Method(クリティカル・パス・メソッド)」の略です。
気が向いたら、覚えてあげてください。
※「Critical Path Method」を何となく日本語にすると「『重大な進路』法」となります。[詳細]
プロジェクトの作業は
1.ちょっとくらい遅れても大丈夫やつ
2.遅れたらヤバイやつ
のどちらかです。
「2.遅れたらヤバイやつ」は、その作業が遅れるとプロジェクト全体が遅れちゃうやつが該当します。
この2つのうち「2.遅れたらヤバイやつ」を把握して、それが遅れないように頑張るのがクリティカルパス法の目的です。
一言でまとめるよ
まぁ「クリティカルパス法」って単語が出てきたら「『その作業が遅れたら全体が遅れるんだけど?』な作業を探すんだな~」と お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「critical(クリティカル)」の意味は「批判的な」とか「致命的な」とか「重大な」とかです。
「path(パス)」の意味は「小道」とか「散歩道」とか「進路」とか「方針」とかです。
「法」は日本語ですね。
何となく くっつけると
「重大な進路」法
となります。






