呼損率表
アーランB式の計算結果早見表だよ
回線数、呼量、呼損率の値が書いてある表だよ
縦軸に回線数、横軸に呼損率、交わるところに呼量が書いてあるよ
簡単に書くよ
呼損率表(読:コソンリツヒョウ)とは
話し中になる確率を予測するための計算式(アーランB式)の計算結果早見表のこと。
もう少し具体的に書くと
「回線数がこれくらいで呼量
(単位時間あたりの電話をしていた時間の合計)がこれくらいだったら、呼損率
(話し中になる確率)はこれくらいだね」のような、回線数と呼量、呼損率の関係性が具体的な数値で書かれている表
であり
縦軸に回線数、横軸に呼損率、交わるところに呼量が書かれている表
です。
詳しく書くよ
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として
・呼
・呼数
・保留時間
・呼量
・呼損
・呼損率
・アーランB式
について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
呼は「電話をかけたり受けたりすること」です。
言い方を変えると、電話回線を使うことです。
ちょっと小難しい表現を使って「通話や通信を目的として通信設備を一時独占すること」と説明されることもあります。
呼数は「ある一定の時間内に電話をかけたり受けたりした回数」です。
ちょっと小難しい言い方をすると「単位時間あたりの発着信回数」です。
例えば、そうですね。
ピヨ太君が1時間の間にピヨ子さんに3回電話をかけました。
その1時間の間にピヨ太ママから2回電話が ありました。
この場合の呼数は
発信3回 + 着信2回
で
5
に なります。
保留時間は「呼の開始から終了までの時間」です。
ちょっと小難しい表現を使うと「回線を占有している時間」です。
よく分からなければ「電話している時間」と解釈しても かまいません。
呼量は単位時間あたりの電話をしていた時間の合計です。
呼数×平均保留時間÷測定時間
の計算式で求められます。
単位は「アーラン」を使うのが一般的です。
呼損は「回線が使用中だったりなんだりで相手につながらない状態」です。
要するに、話し中のことですね。
「プーッ、プーッ」って鳴るアレです。
呼損率は「かけた電話が話し中になる確率」です。
実際に起こった結果をもとに計算するのであれば
話し中になった回数÷電話をかけた回数
で計算できます。
例えば、そうですね。
ピヨ太君がピヨ子さんに電話を5回かけました。
そのうち、ピヨ子さんにつながったのは1回だけです。
他の4回は話し中でした。
このときの呼損率は
4÷5
を計算して
0.8
に なります。
呼損率は理論上、回線数や呼量と相関関係にあります。
一度に使える回線数が増えれば増えるほど、話し中になる確率は下がりそうですよね?
一般的に、回線数が増えれば呼損率は下がります。
一方、誰かが回線を使っている時間が長くなれば長くなるほど、話し中になる確率は上がりそうですよね?
そうです。
呼量が大きくなれば、呼損率も上がります。
回線数と呼量、呼損率は何となく連動するのです。
アーランB式は「呼損率を予測するときに使う式」です。
「回線数がこれくらいで呼量がこれくらいだったら、呼損率は多分これくらいになるよね~」を計算できる式です。
アーランB式は、うんちゃらかんちゃらがげふんげふんな式です。
最初は頑張って説明しようと思ったのですけどね。
分数の中にビックリマークが出てきたので断念しました。
そうです。
アーランB式は複雑なのです。
ぶっちゃけ、いちいち値を当てはめて計算するのは面倒くさいです。
世の中には面倒くさいと感じる人が多かったのでしょう。
親切な誰かが、アーランB式に適当な値を入れた計算結果をまとめた「アーランB式の計算結果早見表」を作ってくれました。
この
アーランB式の計算結果早見表
が「呼損率表」です。
呼損率表は、縦軸に回線数、横軸に呼損率、縦軸と横軸の交わるところに呼量が書いてあるのが一般的です。
これで「呼損率表とは何ぞや?」の説明は終わりです。
次に呼損率表の見方を説明します。
例えば、そうですね。
以下の呼損率表が あったとしましょう。
| 呼損率 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | ||
| 回 線 数 | 1回線 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 |
| 2回線 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | |
| 3回線 | 0.3 | 0.6 | 0.9 | 1.2 | |
| 4回線 | 0.4 | 0.8 | 1.2 | 1.6 | |
| 5回線 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | |
※値は適当です。実際には「0.111」とか「0.381」とか細かい数字が出てきます。
呼量は0.28アーランを想定し、呼損率は0.1以下にしたいとします。
回線はいくつ必要でしょうね?
呼損率を0.1以下にしたいので、まずは呼損率が「0.1」の列を見ます。
| 呼損率 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | ||
| 回 線 数 | 1回線 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 |
| 2回線 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | |
| 3回線 | 0.3 | 0.6 | 0.9 | 1.2 | |
| 4回線 | 0.4 | 0.8 | 1.2 | 1.6 | |
| 5回線 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | |
次に、呼損率が「0.1」の列中で呼量が「0.28」アーラン以上になる行を探します。
「0.3」の行が該当しますね。
| 呼損率 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | ||
| 回 線 数 | 1回線 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 |
| 2回線 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | |
| 3回線 | 0.3 | 0.6 | 0.9 | 1.2 | |
| 4回線 | 0.4 | 0.8 | 1.2 | 1.6 | |
| 5回線 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | |
最後に、該当する行の「回線数」を見ます。
「3回線」と書いてありますね。
| 呼損率 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | ||
| 回 線 数 | 1回線 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 |
| 2回線 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | |
| 3回線 (↑これ) | 0.3 | 0.6 | 0.9 | 1.2 | |
| 4回線 | 0.4 | 0.8 | 1.2 | 1.6 | |
| 5回線 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | |
この結果から、呼量が0.28アーランで呼損率を0.1以下に抑えたい場合には3回線以上必要っぽいと推測できます。
これが呼損率表の使い方です。
呼量0.28アーランと呼損率0.1をアーランB式に当てはめて必要な回線数を計算すると、(実際に計算して確認してはいませんが)理屈上、ほぼ同じ結果を得られます。
ですが、アーランB式は複雑です。
ちまちま計算するのは大変です。
そこで、あらかじめ計算された呼損率表を見て、回線数や呼損率を求めるのです。
今回の例では必要な回線数を求めましたが、回線数と呼量から呼損率を求めたり、回線数と呼損率から呼量を求めることもできます。
回線数と呼量、呼損率の関係性を具体的な数値で示した表が呼損率表です。
一言でまとめるよ
まぁ「呼損率表」って単語が出てきたら「アーランB式
(話し中になる確率を予測するための計算式)の計算結果早見表なんだな~」と お考えください。






